「スクラム開発を始めたいが、どんなツールから揃えるべきか分からない」「自社の規模を踏まえてツールを選び直したい」と判断に迷っている方は多いのではないでしょうか。
私はSIerで大規模な開発プロジェクトのPMを長く担当しました。スクラム案件では、ExcelやBacklog、Redmineを活用しながら、スクラムマスターを務めた経験もあります。実体験からいえるのは、ツール選定では機能の豊富さよりも、自社の運用に馴染むかが決め手になることです。
本記事では、スクラム開発で役立つツールの選び方やおすすめのツール、ツールを導入するステップについて解説します。
執筆者:和田匠真
IT業界で20年以上の実務経験を持つプロジェクトマネージャー。プログラマー・SEを経てPMとなり、大手企業のシステム提案からデリバリーまで一貫して従事。PMP/認定スクラムマスター(CSM)保有。ウォーターフォール/アジャイル双方の現場経験をもとに、プロジェクト管理に関する記事を執筆。
スクラム開発に役立つツールとは
スクラム開発は、短いスプリント単位でプロダクトを段階的に開発する手法です。4つのイベントから成り立つスプリントをくり返し行うことで、開発を進めるといった特徴があります。
各チームメンバーで役割やタスクを分担して開発を進めることから、作業の効率化に繋がる部分がメリットです。
とはいえ、横断的に進む開発をホワイトボードや表計算ソフトだけで運用するのは、チーム規模が大きくなるほど現実的ではなくなります。
スクラム開発に役立つツールは、こうしたスクラムイベントや成果物の管理を容易にします。透明性・検査・適応といった、スクラムの原則をツール上で実現する仕組みといっても過言ではありません。
スクラム開発でツールが必要な理由
スクラム開発では、状態の変化やメンバーの認識のずれが日々発生します。ツールがない状態では、バックログの優先順位やスプリントの進捗が個人のメモやチャットの履歴に分散し、議論の前提が共有されにくくなります。
私が以前担当した案件でも、Excelとチャットツールだけで運用した結果、デイリースクラムが状況の確認会のような場に変わってしまったケースがありました。こうした情報の分散を防ぎ、チーム全員が同じ画面で進捗を共有できる状態を作るためにツールが必要です。
スクラム開発ツールで支援できる主な業務
スクラム開発ツールが支援する業務は、主に次の5つです。
- プロダクトバックログとスプリントバックログの管理
- スプリント計画とデイリースクラムでの進捗共有
- バーンダウンチャートやベロシティによる進捗の可視化
- レトロスペクティブでのふりかえり情報の蓄積
- ドキュメントやナレッジの集約
総括すると、スクラム開発ツールを導入することで、メンバーのフローやスケジュール・進捗の見える化、情報共有を簡略化でき、作業効率を高めることに繋がります。
バックログの管理が徹底できない・進捗の不透明性が高いといった開発チームは、スクラム開発ツールを取り入れる価値があるでしょう。
スクラム開発で使うツールのカテゴリ
スクラム開発で使われるツールは、支援する業務領域によって主に5つのカテゴリに分かれます。目的に応じて、複数カテゴリのツールを組み合わせながら運用するのが一般的です。
バックログ・スプリント管理ツール
バックログ・スプリント管理ツールは、プロダクトバックログとスプリントバックログを一元管理するツールです。バックログアイテムの優先順位付けやスプリントへの割り当て、進捗状況の更新など、スクラムイベントの中心となる作業を支えます。
代表的なツールは、下記のとおりです。
- Jira Software
- Lychee Redmine
- Backlog
- Asana
- ClickUp など
バックログ・スプリント管理ツールは、運用の中核を担うため、最初に検討することがおすすめです。
タスク進捗管理(カンバン)ツール
タスク進捗管理(カンバン)ツールは、カード化したタスクをステータスごとの列で管理するカンバン形式のツールです。スプリント内のタスクの流れや滞留を視覚的に把握しやすく、デイリースクラムで、情報共有しやすくできる特徴があります。
代表的なのは、TrelloやAsanaといったツールです。バックログ・スプリント管理ツールにも、カンバン機能が含まれているケースが見られるものの、手軽に導入するなら、独立したカンバンツールから導入するとよいでしょう。
コミュニケーションツール
コミュニケーションツールは、チームメンバー間の日常的な会話、デイリースクラムやレトロスペクティブの非同期共有、外部ステークホルダーとのやり取りを支えるツールです。テキストによるやり取りを支えるツールだけでなく、ビデオ会議ができるツールも、コミュニケーションツールに該当します。
SlackやMicrosoft Teamsは代表的なツールの一例で、バックログ・スプリント管理ツールと連携させて、課題やタスクの更新通知を共有することも可能です。
ドキュメント・ナレッジ管理ツール
ドキュメント・ナレッジ管理ツールは、仕様書や議事録、ふりかえりのアウトプットなどを蓄積するためのツールです。スプリントごとに新しい情報が継続的に発生するため、検索性とアクセス権管理のしやすさが重要です。
代表的なツールとして、ConfluenceやNotionが挙げられます。バックログ・スプリント管理ツールと併用し、タスクの背景にある仕様や決定事項をリンクで参照できる利便性の高さから、さまざまな開発チームで取り入れられています。
ホワイトボード・ふりかえりツール
ホワイトボード・ふりかえりツールは、付箋を貼って意見を出し合うような、視覚的なディスカッションをオンラインで再現するツールです。
スプリントレトロスペクティブやプランニングポーカー、ユーザーストーリーマッピングなどに向いています。代表例はMiroで、リモート中心のチームでは、対面のホワイトボードの代替として導入することが少なくありません。
【機能比較】スクラム開発に役立つツール12選|無料プラン・無料トライアルあり
下表は、代表的なスクラム開発ツールの基本情報をまとめたものです。各ツールで機能性や料金体系などに違いが見られるため、どのツールがチームに合うのかを比較しましょう。
|
ツール名 |
用途・主な機能 |
無料プラン |
日本語対応 |
向いているチーム |
|---|---|---|---|---|
|
Lychee Redmine |
バックログ・タスク・ガントチャート管理 |
フリープランあり/30日無料トライアル |
日本語UI・サポートあり |
国内チーム/ガントチャート重視のチーム |
|
Jira Software |
スクラム/カンバン/アジャイルレポート |
10ユーザーまで無料 |
日本語UIあり |
本格的なスクラム運用/中〜大規模チーム |
|
Backlog |
課題・タスク・ガントチャート管理 |
30日無料トライアル |
日本語UI・サポートあり |
国内チーム/非IT部門との混成チーム |
|
Trello |
カンバン形式のタスク管理 |
無料プランあり |
日本語UIあり |
小規模チーム/シンプルな運用 |
|
Asana |
タスク・プロジェクト管理 |
2名まで無料 |
日本語UIあり |
複数プロジェクトを横断管理するチーム |
|
ClickUp |
タスク・ドキュメント・目標管理 |
無料プランあり |
日本語UIあり(ベータ) |
オールインワン運用を志向するチーム |
|
Confluence |
ドキュメント・ナレッジ管理 |
10ユーザーまで無料 |
日本語UIあり |
Jiraと併用するチーム/ナレッジ重視のチーム |
|
Slack |
チャット・コミュニケーション |
無料プランあり(履歴90日) |
日本語UI・サポートあり |
リアルタイム共有を重視するチーム |
|
Miro |
オンラインホワイトボード |
無料プランあり(編集3ボード) |
日本語UIあり |
リモート中心のチーム/ふりかえり重視 |
|
Notion |
ドキュメント・ナレッジ・タスク管理 |
個人プランあり |
日本語UIあり |
ナレッジとタスクを一体管理したいチーム |
|
OpenProject |
プロジェクト・タスク管理(OSS) |
無料プランあり |
日本語UIあり |
OSS運用が可能なチーム/コスト重視 |
|
GitHub Projects |
Issue・PR連動のタスク管理 |
無料プランあり |
日本語UIあり |
GitHubで開発するチーム |
1. Lychee Redmine(バックログ・タスク・ガントチャート管理)
Lychee Redmineは、Redmineをベースにガントチャートやカンバン、バックログ管理などの機能を強化したクラウド型のプロジェクト管理ツールです。複数スプリントをまたぐ長期計画をガントチャートで可視化できる点が特徴です。
有料プランであっても、30日間の無料トライアルで機能性を試せるため、自チームに合うのかを事前に確認できます。国内開発・日本語サポート付きで、国産ツールを軸に運用したいチームにおすすめです。
2. Jira Software(スクラム/カンバン/アジャイルレポート)
Jira Softwareは、アトラシアン社のアジャイル開発向けプロジェクト管理ツールです。
スクラムやカンバン、バーンダウンチャートやベロシティレポートなどが標準で揃っており、Freeプランなら最大10ユーザーまで無料で使用できます。
有料プランの場合は、Standardが月額7.91ドル/1ユーザー、Premiumが月額14.54ドル/1ユーザーとなります。アプリ連携の部分で強みがあり、複数チーム横断の本格的なスクラム運用に向いているツールです。
3. Backlog(課題・タスク・ガントチャート管理)
Backlogは、ヌーラボ社の国産プロジェクト管理ツールです。課題管理やガントチャート、カンバンやWiki、Gitなどを一つの環境に集約し、非IT部門を含む混成チームでも導入しやすいUIが特徴です。
料金はプラン単位の固定制で、スタータープランが月額2,970円、スタンダードプランが月額17,600円、プレミアムプランが月額29,700円となっています。なお、いずれのプランも30日間の無料トライアルが用意されています。
4. Trello(カンバン形式のタスク管理)
Trelloは、アトラシアン社のカンバン形式のタスク管理ツールです。ボードやリスト、カードのシンプルな構造で、付箋を動かす感覚で操作できる点が特徴です。
FREEプランは10ボードまで無料、STANDARDプランは月額5ドル/1ユーザー、PREMIUMプランは月額10ドル/1ユーザーとなっています。小規模やカンバン中心の軽量運用に向き、本格的なスクラム運用では、ほかツールとの併用が前提となります。
5. Asana(タスク・プロジェクト管理)
Asanaは、複数プロジェクトを横断してタスクを管理するプロジェクト管理ツールです。リストやボード、タイムラインやカレンダーなど、複数の表示形式に対応しています。
Personalプランは2名まで無料、Starterプランは月額10.99ドル/1ユーザー、Advancedプランは月額24.99ドル/1ユーザーです。業務部門と開発チームを横断管理する場面で使われ、複数プロジェクトを並行して進めるチームに、Asanaはおすすめです。
6. ClickUp(タスク・ドキュメント・目標管理)
ClickUpは、タスクやドキュメント、目標(OKR)やカレンダー、ホワイトボードを一つのプラットフォームで提供するオールインワン型のツールです。スプリント管理やバーンダウンチャートも備えます。
個人使用に向いた無料プランのほか、UNLIMITEDプランは月額7ドル/1ユーザー、BUSINESSプランは月額12ドル/1ユーザーが料金の目安です。複数ツールを統合したいチームに向きますが、学習コストが高めな点に注意が必要です。
7. Confluence(ドキュメント・ナレッジ管理)
Confluenceは、アトラシアン社のドキュメント・ナレッジ管理ツールです。仕様書や議事録、ふりかえりのまとめを集約してJira Softwareと連携し、チケットから関連ドキュメントを参照できる点が強みです。
Freeプランは10ユーザーまで無料、Standardプランは月額6ドル/1ユーザー、Premiumプランは月額11ドル/1ユーザーが目安となっています。Jiraと併用するチームに、Confluenceは特に向いています。
8. Slack(チャット・コミュニケーション)
Slackは、ビジネスチャットツールとして、広く普及しています。チャンネルベースの会話で、デイリースクラムの非同期共有や、各種ツールからの通知集約に活用可能です。
履歴が直近90日に限定されるものの、無料で使用できるFreeプランもあります。有料プランは、Proプランが月額7.25ドル/1ユーザー、Business+プランは月額12.50ドル/1ユーザーです。各種ツールと連携させ、情報のハブとして機能させる運用もできます。
9. Miro(オンラインホワイトボード)
Miroは、オンラインホワイトボードツールです。付箋や図形、テンプレートを使って、レトロスペクティブやプランニングポーカー、ユーザーストーリーマッピングなど、スクラムイベントの視覚的な共同作業を再現できます。
無料プランは、編集可能な3つのボードを備えた1つのワークスペースが使用できます。有料プランになると、使用できるボードは無制限です。料金はそれぞれ、Starterプランは月額8ドル/1ユーザー、Businessプランは月額16ドル/1ユーザーです。Miroは、特にリモート中心のチームで人気があります。
10. Notion(ドキュメント・ナレッジ・タスク管理)
Notionは、ドキュメントやデータベース、タスク管理やナレッジベースを同じ環境で扱える柔軟性の高いツールです。スクラム用テンプレートも豊富で、バックログ管理から議事録、ふりかえりまでを一元化できます。
個人利用は無料、プラスプランは月額10ドル/1ユーザー、ビジネスプランは月額20ドル/1ユーザーが目安です。ドキュメントとタスクを統合管理したいチームや、スタートアップで採用される傾向にあります。
11. OpenProject(プロジェクト・タスク管理(OSS))
OpenProjectは、ドイツ発のオープンソースのプロジェクト管理ツールです。バックログやスプリント、バーンダウンチャートを備え、自社サーバーで運用するコミュニティプランは完全無料です。
クラウド版は、基本プランが月額7.25ドル/1ユーザーから利用できます。大規模な組織にも対応しており、1,000人以上のメンバーで使用する場合のプランもあります。OSS運用が可能で、自社のセキュリティポリシーに合わせて環境を構築したいチームにおすすめです。
12. GitHub Projects(Issue・PR連動のタスク管理)
GitHub Projectsは、GitHubに組み込まれたプロジェクト管理機能です。IssueやPull Requestと直接連動するため、開発の流れのなかでタスクの状態を更新できる点が特徴です。
Freeプランなら一部制限があるものの無料で利用でき、Teamプランは月額4ドル/1ユーザー、Enterpriseプランは月額21ドル/ユーザーとなっています。GitHubで開発するチームで、コード管理とタスク管理を統合したい場面に、GitHub Projectsは向きます。
スクラム開発のツールを選ぶときのポイント
スクラム開発ツールは、機能の豊富さだけで選ぶと運用に入ってから合わないと気づくケースが少なくありません。以下では、確認したい5つのポイントを解説します。
チームの規模に合っているか
スクラム開発ツールを活用する場合、現在のチーム規模と、今後の拡大を見込んだ規模の両方を確認することが重要です。少人数のチームには軽量で学習コストの低いツール、複数チームを横断する大規模組織にはガバナンスや権限管理が整ったツールが向きます。
私が以前担当した案件でも、初期は小さく始めたチームが軌道に乗って人数が増えたタイミングで、ツールの権限設計やプロジェクト分割の運用が追いつかなくなる場面に直面しました。
チーム規模に応じてプランを切り替えやすいか、ユーザー数による課金体系か、運用負荷とコストの両面から確認することが現実的です。
スクラムの実務に必要な機能が揃っているか
ツールを導入する際は、スクラム開発で必要な機能が揃っているのかをチェックすることも欠かせません。開発内容によるものの、最低限、下記の機能があると便利です。
- プロダクトバックログ管理
- スプリント計画
- スプリントバックログ
- バーンダウンチャート
- ベロシティの記録 など
ツールを導入するときには、上記の機能が標準で備わっているか、もしくは追加プラグインや別ツールとの併用が必要かを確認しましょう。例えば、Jira Softwareはアジャイルレポートを標準機能で備える一方、Trelloはカンバンに特化しており、バーンダウンチャートは追加機能や別ツールで補う形になります。
足りない機能をどこで補うのかを、導入前に整理しておくと、運用が始まってから慌てずに済むでしょう。
既存ツールとの連携性で選ぶ
スクラム開発ツールは、コード管理やコミュニケーション、ドキュメント管理など、既存の業務環境と組み合わせて運用することが一般的です。自社で使っている主要ツールとの連携が、標準でサポートされているのかを確認することが重要です。
ツール同士の連携が標準機能でできない場合、APIや自動化ツールで橋渡しする運用が必要になり、保守の負担が増える恐れがある点に注意しましょう。
日本語対応とサポート体制で選ぶ
国内のチームで運用する場合、日本語に対応しているかつサポート体制が充実したツールを選ぶことがポイントです。日本語に対応していないツールを導入すると、チームで機能せず、業務改善に繋がらないリスクが生じる可能性があります。
海外製のツールは多くは日本語対応しているものの、ヘルプドキュメントやサポート窓口の対応言語は製品によって差があります。
特に、非IT部門を含む全社利用を想定する場合、日本語UIと国内サポートが揃っているLychee RedmineやBacklogのような国産ツール選ぶほうが、教育コストを抑えやすくなるでしょう。
料金体系と無料プランの範囲で選ぶ
料金体系には、ユーザー数で課金されるツールと、プラン単位の固定制で課金されるツールがあります。
ユーザー数課金のツールは小規模では安価になるものの、メンバーが増えるとコストが膨らむことが特徴です。プラン単位で固定料金が設定されているツールは、人数が増えても料金が変わらない反面、機能ごとに上位プランへの切り替えが必要です。
まずは、無料プランや無料トライアルを活用し、実際に操作感を確認してから、導入すべきかを判断する流れがおすすめです。
スクラム開発ツールを導入するステップ
ツールを選んでも、導入の進め方を誤ると現場に定着しません。導入を成功させるために必要な4つのステップを解説します。
現状の課題を整理する
導入前にまず行いたいのは、現状のどこに課題があるかを棚卸しすることです。「タスクが属人化している」「進捗が見えにくい」など、具体的な課題を言語化しておくと、ツールを選定しやすくなります。
課題を整理せずにツールを導入する場合、「機能は充実しているものの使いこなせなかった」という状態に陥りやすくなるでしょう。
必要な機能と優先順位を決める
棚卸した課題に対して、ツールに求める機能に優先順位をつけましょう。すべての機能を一度に求めるとツールが複雑になり、現場へ定着するまでに時間がかかります。
最初の3か月で解決したい課題と半年後に取り組みたい改善を段階的に整理し、優先度の高い機能が備わったツールから順に組み込むことが大切です。
無料トライアルで小さく試す
ツールを選定する際は、無料トライアルや無料プランを活用し、実際に現場で機能するのかを試すことが効果的です。ツールの使用感は、資料や紹介記事では把握しきれない部分が少なくありません。
例えば、操作感や既存ツールとの連携性などは、運用してから初めてわかる部分です。
トライアル期間中は、1〜2チームに絞って試すのが現実的です。一斉に導入することを目指すと、トライアル段階で運用ルールが定まらず、社内で混乱を招く原因となります。
チームに浸透させる工夫
ツールが現場に浸透するかどうかは、機能の優劣以上に、運用ルールの整備と教育にかかっています。入力ルールや更新するタイミングを初期段階で決め、ふりかえりで運用そのものを定期的に見直す仕組みを作りましょう。
立ち上げ期は、スクラムマスターやリーダーが意識的に運用例を示し、メンバーが迷ったときに参照できる状態を整えることが重要です。
スクラム開発ツールを使うときの注意点
スクラム開発ツールは運用次第で効果が大きく変わります。ここでは、スクラム開発ツールを使う際に陥りやすい、3つの注意点と解決策を紹介します。
ツール導入が目的化しないようにする
スクラム開発ツールは、あくまでスクラムの原則を支える手段の一つです。ツールを使うこと自体が目的化すると、入力作業が増えるだけで、作業効率がむしろ悪化する可能性もゼロではありません。
ツールはチームの議論や判断を補助する位置づけで使い、定期的に、このツールが本当に役立っているのかを振り返る場を持つことが重要です。
複数ツールで情報が分散しないようにする
タスクはJira、ドキュメントはConfluence、議論はSlackというように、複数のツールを使い分けると情報が分散し、どこに何があるのかわからなくなる恐れがあります。
私の担当案件でも、ツール間のリンクが整っていないことが原因で、メンバーが情報を探すだけで時間を消費する状況が発生しました。ツールを増やす際は、情報が分散しないように、運用方法を具体的に設計する必要があります。
継続的に運用を見直す
スクラムでは、ふりかえり(レトロスペクティブ)で、プロセスを継続的に改善します。ツールの使い方も同様に、最初に決めた運用ルールがそのまま機能し続けるとは限りません。
スプリントレトロスペクティブでは、ツールの運用についても定期的に振り返ることが基本です。不要になった項目の削減するほか、入力ルールの簡素化したり、新しい使い方を試行したりするなど、ツールが形骸化しないように取り組むことが大切です。
Lychee Redmineでスクラム開発の管理を効率化する方法
複数製品を併用すると、情報の分散や運用の複雑化が起きやすくなります。Lychee Redmineは、バックログ管理からスプリントの進捗可視化までを一つの環境で扱えるプロジェクト管理ツールです。
ここでは、スクラム開発の管理を効率化する4つの機能を紹介します。
バックログ・スプリント・タスクを一元管理できる
Lychee Redmineでは、プロダクトバックログやスプリントバックログ、個別タスクを同じ環境で管理できます。バックログアイテムをスプリントへ割り当て、担当者や見積もりポイントを設定し、進捗ステータスを更新する一連の流れを、製品間をまたがずに完結できます。
カンバン機能を併用すれば、スプリント期間中のタスクの状態を視覚的に把握でき、デイリースクラムでの議論材料としても活用することが可能です。
ガントチャートで進捗を可視化できる
複数スプリントにまたがるリリース計画やプロジェクト全体のスケジュール管理には、ガントチャートが効果を発揮します。
Lychee Redmineのガントチャートは、ドラッグ&ドロップでタスクの追加・期間調整・依存関係の設定が直感的に行え、計画と実績の差をその場で把握できます。長期計画やステークホルダー向けの説明資料も、別ツールを使わず同じ環境で対応できる点が魅力です。
日本語対応で導入・運用がしやすい
Lychee Redmineは日本語UIに対応しており、問い合わせや運用時の確認もしやすいプロジェクト管理ツールです。
スクラム開発では、プロダクトオーナーやスクラムマスター、開発者など、複数の立場のメンバーが同じツールを使用します。そのため、画面や用語が理解しやすくなければ、現場に定着しません。
Lychee Redmineは、国産ツールならではの導入事例やノウハウも多く、運用ルールの設計や定着支援を行う体制が整っています。
無料トライアルで自社運用に合うか確認できる
Lychee Redmineは、30日間の無料トライアルがあり、実際のプロジェクトで操作感を確認できます。
ガントチャートの操作性やバックログ管理の使い勝手、進捗レポートの集計軸などは、実際に触れてみなければ自社に合うのか把握できません。
クレジットカード登録不要で始められるため、スクラム開発ツールを導入して作業効率を改善したい場合は、ぜひ無料トライアルを活用してください。
※下部CVポイントを設置
スクラム開発ツールに関するよくある質問
スクラム開発ツールを導入する場合、疑問点・不明点が多いと、現場に定着しません。ここでは、実際にツールを導入すべきか検討している方から、多く寄せられる質問と回答を紹介します。
スクラム開発に最低限必要なツールは何ですか
スクラム開発に必要な最低限のツールは、バックログ・スプリント管理ツールと、コミュニケーションツールの2つです。
前者でバックログとスプリントの状態を可視化し、後者でデイリースクラムやブロッカーの共有を行います。チームの規模や成熟度によってはドキュメント管理ツールやホワイトボードツールも併用しますが、最初からすべてを揃える必要はありません。
JiraとTrelloはどちらがスクラム向きですか
本格的にスクラム運用するならJira Software、シンプルなカンバン運用が中心ならTrelloがおすすめです。
Jira Softwareは、バックログやスプリント、ベロシティなどのアジャイルレポートを標準機能で備え、複数チームでのスクラム運用に適します。
一方で、Trelloはカンバン形式に特化したシンプルな構造で、学習コストが低く小規模チームでの軽量な運用に向いています。どちらも無料プランがあるため、まずは、費用をかけずに使用感を試すとよいでしょう。
無料のスクラム開発ツールでもスプリント管理はできますか
無料プランや無料トライアルでも、基本的なスプリント管理は可能です。例えば、OpenProjectはオープンソースで完全無料、Jira Softwareは無料プランを使えば10ユーザーまで費用はかかりません。
ただし、無料の範囲では、ユーザー数や機能に制限があるケースがほとんどです。チームが拡大するタイミングや機能性に満足できなくなったときは、有料プランへ切り替えるといったように、フェーズに応じて使い分けると低コストでツールを活用できます。
スクラム開発ツールとカンバンツールはどう違いますか
スクラム開発ツールは、スプリントを前提に、バックログから計画したアイテムを期間内に完了させる運用をサポートできます。主に、バーンダウンチャートやベロシティなど、スプリント単位の進捗管理に向いています。
カンバンツールはスプリントではなく、連続的なフローを前提に、進行中のタスク数を制限しながら順次完了させる運用に向いていることが特徴です。両方に対応するツールも多く、運用方針に応じて使い分けるとよいでしょう。
日本語対応のスクラム開発ツールはありますか
国産のLychee RedmineやBacklogが代表例で、UI・ヘルプドキュメント・サポート窓口が日本語に対応しているため、国内チームでの導入・運用に適しています。
海外製のJira SoftwareやTrello、Asanaなども日本語対応はしていますが、ヘルプの一部や有償サポートが英語中心となる場合があります。日本語サポートの充実度を重視する場合は、国産ツールを選ぶことがおすすめです。
まとめ:自社のスクラム開発に合うツールを選び、効果的に活用しよう
スクラム開発で使われるツールは、バックログ・スプリント管理やタスク管理、コミュニケーションなど、複数のカテゴリに分かれます。まずは、自社の課題と運用方針に合わせて、必要なツールを部分的に導入する方法がおすすめです。
ツールを選定する際に重要なのは、チームの規模や既存ツールとの互換性などを含め、総合的に判断することです。無料プランや無料トライアルを活用し、実プロジェクトで操作感を確認してから本格導入を決めると、社内で定着しやすくなるでしょう。
複数ツールの併用で情報が分散しがちな組織には、複数の機能を一つの環境で扱えるLychee Redmineのような統合型ツールが適しています。Lychee Redmineは、30日間の無料トライアルもあるため、まずは実際の使用感を確かめるところから始めてみましょう。
30日無料トライアルをはじめる
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