「期限内で完了できると見積もっていたが、蓋を明けてみるとタイトなスケジュールだった」
「作業に取り掛かろうとしたのに、前工程の作業が終わっていなかった!」

進捗管理ができていないプロジェクトで困ったことはありませんか?
進捗管理ができていないと、納期遅延が頻発し顧客からのクレームや計画の白紙化などのトラブルにつながる危険性があります。

今回は、適切に進捗を管理するための進捗管理表の作成方法やおすすめのツールを紹介します
この記事を参考に、進捗を正確に把握し、納期遅延の発生しないプロジェクト管理をおこないましょう。

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進捗管理とは?進捗管理表の必要性を解説

まずは進捗管理の概要と進捗管理をおこなわないことによる、トラブル事例と進捗管理表を作成するメリットを解説します。

進捗管理とは?

進捗管理とは、「定期的に進捗の確認をおこない、計画したスケジュール通りに作業が進んでいるかを把握すること」です。

プロジェクトは複数のメンバーとタスクにより進行するのが一般的で、1つのタスクに遅延が出ることで、後工程のタスクにも影響が発生することがあります。

進捗管理がおこなわれないプロジェクトでは、タスクの重要度や緊急度、プロジェクト完遂までの流れがわからなくなり、納期遅延が発生することも少なくありません。

また、組織にとって不都合となる様々なトラブルが発生することにもつながります。

進捗管理をしないことによるトラブル

進捗管理をしないことによって、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。

  • 担当者に突発休が発生する際に引き継ぎができない
  • 納期遅延による顧客からのクレーム、損害賠償の発生
  • 作業の長期化、コスト超過による計画の白紙化

進捗管理をおこなっていないと作業の内容が把握できず、1つ1つのタスクに多少の遅れが出ても簡単にリカバリーが可能だと思いがちです。

進捗遅れが重なり続け、後工程になればなるほどリカバリーができない状況に陥ることにもつながります。

担当者自身が、自分のタスクが遅れることによって組織に大きな損害が発生する可能性があると認識できるようにするためにも、進捗管理はとても重要です。

進捗管理表を利用するメリット

適切に進捗管理をおこなうためには、進捗管理表を作成することが効果的です。

進捗管理表を利用することで様々なメリットが得られます。

  • プロジェクト全体のスケジュールやタスクの重要度・緊急度が可視化できる
  • 参画メンバーの目標達成への意識向上につながる
  • 過去の対応履歴、工数をノウハウとして蓄積できる など

進捗管理表を利用して進捗の見える化がおこなえることはもちろん、その結果として参画メンバーが後工程のタスクを認識し、プロジェクト完遂への意識が高まります。

また、過去対応のプロジェクトでの結果をノウハウとして蓄積し、今後のプロジェクトを見積もる際の情報としても利用が可能です。

なお、進捗管理表の例としてはガントチャートというものがあります。ガントチャートとは、作業計画を視覚的に図示したものです。

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進捗管理表の見やすい書き方や項目を紹介

では、どのような進捗管理表を作成すればよいのでしょうか。

分かりやすい進捗管理表の書き方を解説します。

進捗管理表のわかりやすい例

進捗管理表には、参画しているメンバーがプロジェクトの進捗を把握するために必要な情報が網羅的に記載されている必要があります。

プロジェクト内のタスクを洗い出してみましょう。

  • タスク概要
  • 担当者
  • 対応スケジュール・優先度
  • 進捗状況 

以下に一例を示します。

タスクNo 大項目 小項目 タスク名 タスク内容 担当者 優先度 開始日 締切日 進捗
例)1 A社提案 事前準備 提案資料作成 A社提案用のプレゼン資料を作成する 〇〇 2023/01/xx 2023/01/xx 80%
例)2 A社提案 事前準備 資料レビュー プレゼン資料を〇〇課長にレビュー頂く 〇〇 2023/01/xx 2023/01/xx 0%
例)3 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 〇〇 2023/01/xx 2023/01/xx 0%

タスクをただ羅列しても問題ありませんが、作業項目でカテゴリわけをすることで進捗管理表を見やすくできます。

進捗管理表を見やすく書くための工夫としては、「ガントチャート」や「カンバン」などの視覚的に状況が分かるような手法が活用可能です。

ガントチャートを活用すると、縦軸にタスクや工程(作業項目)を配置し、横軸に時間軸を棒グラフで表すことで、ひと目見ただけで直感的に全体像を把握できます。

また、カンバンとは、タスクを可視化し進行をコントロールするタスク管理手法です。
活用することで、チームが完了させなければならない仕事の一覧および、チームメンバーの作業量が適切かどうかを視覚的に把握できます。

また、進捗管理表に項目を記載する際の工夫としては、WBSの手法が活用可能です。
WBSとは、プロジェクトにおけるタスクを細分化し、一覧表で示す手法のことです。

WBSでは、大きなタスクを小さいタスクに分解していき、それぞれに担当者や開始日・終了日を設定します。
WBSを活用すると、プロジェクトの作業項目を洗い出し、構築するシステムや最終目標までの工程を明確化できます。

進捗管理表をエクセルやスプレッドシートで利用する

インターネット上には、エクセルやスプレッドシートを利用した進捗管理表のテンプレートが複数公開されています。

多くの組織で利用しているエクセルは利用メンバーにも馴染みやすいため、入門的な進捗管理表としておすすめです

しかし、エクセルやスプレッドシートの進捗管理表は、ファイルの紛失や過去ファイル参照による認識の食い違いが発生するなどのファイル共有におけるトラブルが発生しやすくなります。

また、過去プロジェクトのファイルが放置され、ノウハウとして蓄積されないというデメリットにも要注意です。

進捗管理表を有効に活用したいのであれば、多少のコストをかけてでも適切な管理ツールを導入したほうが全体的なパフォーマンスは向上します。

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進捗管理表におすすめのツール4選

最後に、進捗管理表の導入におすすめのツールを4つ紹介します。

進捗管理表を見やすくするカンバン機能やWBSの構築は、先述したようにスプレッドシート等でもできないことはありません。
しかし、どちらも機能として持っているツールを使ったほうが簡単で便利です。

各ツールの特徴と料金プランを記載していきますので、導入の参考にしてください。

①Lychee Redmine

Lychee RedmineはオープンソースであるRedmineをベースにしたプロジェクト管理ツールです。

カスタマイズ性に優れており、タスクごとに柔軟に入力項目を設定できます。

ガントチャートやカンバンの機能が搭載されており、タスクを可視化できると共に、全体スケジュールの把握も可能です。

また、WBSの効果を高めるチケット関連図の機能も搭載されているため、WBSを扱う場合も、ぜひLychee Redmineの導入も検討してみましょう。

プロジェクト管理ツール「Lychee Redmine」を使ってみる。(30日間無料・自動課金なし)

オープンソースのRedmineではサポートがなく、ある程度のIT技術力が求められますが、Lychee Redmineであればサポートもあるため、IT初心者でも有効に活用できます。

進捗管理表だけではなく、コスト管理やリソース管理等の幅広いジャンルで活用できるツールです。

Lychee Redmineの月額料金は以下のとおりです。

プラン 1ユーザー/月額 チケット数 機能 容量
フリー 0円 5,000件まで 基本機能(一部対象外)
カンバン
2GB
スタンダード 800円 無制限 基本機能
ガントチャート
カンバン
ダッシュボード
200GB
プレミアム 1,200円 無制限 スタンダードの機能 +
工数リソース管理
EVM
コスト管理
CCPM
1TB
ビジネス 1,800円 無制限 プレミアムの機能 +
プロジェクトレポート
カスタムフィールド
チケット関連図
グループの階層化機能
1TB

②Trello

引用:Trello

Trelloはシンプルで見やすさを重視したタスク管理ツールです。

プロジェクトごとにボードを作成し、各タスクをカードとして貼りつけて管理することで、プロジェクト内で今どのタスクが動いているのかをすぐに把握することが可能です。

リストはTo Do /Doing/ Doneの3つのみのためわかりやすく、テンプレートも充実しています。
しかし、ヘルプやテンプレートは英語での記載が多く、サポートには多少難があります。

プロジェクト全体の進捗把握はTrelloだけでは難しいため、この後紹介するJIRA等と複合して利用する必要があります。

プラン 料金(月額)/th> ボード数 機能 容量>
フリー $0USD 10 自動コマンドの実行 50 回/月
無制限のアクティビティ ログ
担当者と期限
iOS および Android モバイル アプリ
2要素認証など
10MB/1ファイル
スタンダード $5USD 無制限 FREE+
詳細チェックリスト
カスタムフィールド など
250MB/1ファイル
プレミアム $10USD 無制限

STANDARD+
ビュー: カレンダー、タイムライン、テーブル、ダッシュボード、マップ
ワークスペース ビュー: テーブルとカレンダー など

250MB/1ファイル
エンタープライズ $17.50USD 無制限

PREMIUM+
無制限に使えるワークスペース
組織全体の権限 など

250MB/1ファイル

③JIRA

引用:JIRA

JIRAはカスタマイズ性に優れたタスク管理ツールです。

Trelloと共通アカウントで利用ができ、Trelloで不足しているプロジェクト管理における様々な機能を搭載しています。

JIRAはカスタマイズにより複雑なプロジェクト管理にも柔軟に対応が可能です。
しかし、ユーザーインターフェースが特殊なため、使いこなすまでには時間がかかるのが難点です。

Trelloと同様にヘルプがほぼ英語である点にも注意しましょう。

プラン 料金(月額) ユーザー上限数 機能 容量
フリー 0円 10 スクラムおよびカンバンボード
バックログ
アジャイルレポート
カスタマイズ可能なワークフロー
アプリと統合 など
2GB
スタンダード 9,200円 35,000 フリー+
高度な管理権限
250GB
プレミアム 18,100円 35,000 スタンダード+
高度なロードマップ
高度な管理権限
無制限
エンタープライズ 要問合せ 35,000 全ての機能 無制限

④Jooto

引用:Jooto

Jootoはテンプレート・マニュアルが豊富で導入支援が充実したプロジェクト管理ツールです。

タスク管理機能に加え、ガントチャート等のプロジェクト管理機能も搭載されています。

無料で導入サポートを提供しており、マニュアル動画が作成されているなどIT初心者に優しい設計です。

全体として優秀なツールですが、添付ファイルのプレビュー機能がなかったり、コメントが増えると視認性が悪くなったりと、実際に運用する際の不便さが難点です。

プラン 料金(月額) ユーザー数 機能 容量
無料 0円 4 基本機能+
データエクスポート過去30日
行動履歴過去30日
10MB
スタンダード 417円/1ライセンス(年払い)
500円/1ライセンス(月払い)
5~ 基本機能+
データエクスポート過去1年
行動履歴過去1年
5GB/1ライセンス
エンタープライズ 980円/1ライセンス(年払い)
1,300円/1ライセンス(月払い)
5~ 基本機能+
データエクスポート無制限
行動履歴無制限
10GB/1ライセンス
コンサルティング 要問合せ 10〜 基本機能+
データエクスポート無制限
行動履歴無制限
専任のサポート担当
活用支援
10GB/1ライセンス

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進捗管理表で徹底したプロジェクト管理を

進捗管理表の役割は「定期的に進捗の確認をおこない、計画したスケジュール通りに作業が進んでいるかを把握できるようにする」ことです。

進捗管理が実施できていない場合、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。

  • 担当者に突発休が発生して際に引き継ぎができない
  • 納期遅延による顧客からのクレーム、損害賠償の発生
  • 作業の長期化、コスト超過による計画の白紙化

進捗管理表を導入することで、トラブルを回避すると共にメリットが得られます。

  • プロジェクト全体のスケジュールやタスクの重要度・緊急度が可視化できる
  • 参画メンバーの目標達成への意識向上につながる
  • 過去の対応履歴、工数をノウハウとして蓄積できる

進捗管理表の導入には、インターネット上でテンプレートが公開されているエクセルやスプレッドシートが利用しやすいですが、ファイル共有におけるトラブルや過去ファイルがノウハウとして蓄積されない等のデメリットもあります。

今回紹介した以下のようなツールであれば、エクセルやスプレッドシートのデメリットが発生せずおすすめです。

  • Lychee Redmine
  • Trello
  • JIRA
  • Jooto

いずれもフリープランが存在しており、無料で利用することができますので、まずは気軽に試してみませんか。

進捗管理表のツールを導入し、トラブルを未然に防ぐプロジェクト管理をおこなえるようにしましょう。

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