業務効率化ツールはどう選ぶ?AI・RPAを含む種類別のおすすめ15選

業務効率化ツールには、情報共有やタスク管理、AI、RPA、バックオフィス支援など、対象業務に応じたさまざまな種類があります。どの種類が自社に合うかは、解決したい課題によって変わります。

私はこれまでプロジェクトマネージャーとして、複数の現場でツールの導入と入れ替えに関わってきました。効果が出なかった現場に共通していたのは、機能が足りなかったことではなく、解決したい課題を決めないまま製品を選んでいたことでした。

この記事では、業務効率化ツールの種類とメリット・注意点、選ぶ際の6つのポイントを整理したうえで、目的別のおすすめツール15選を紹介します。

導入を定着させる進め方まで解説しますので、自社に合うツール選びの参考にしてください。

執筆者:和田匠真

IT業界で20年以上の実務経験を持つプロジェクトマネージャー。プログラマー・SEを経てPMとなり、大手企業のシステム提案からデリバリーまで一貫して従事。PMP/認定スクラムマスター(CSM)保有。ウォーターフォール/アジャイル双方の現場経験をもとに、プロジェクト管理に関する記事を執筆。

業務効率化の対象のなかでも、タスクと進捗の管理は部門をまたぎやすい領域です。Lychee Redmineでは、タスクの担当と期限、進捗、工数を同じ環境で管理できます。複数の管理表を行き来する手間を減らしたい場合の選択肢になります。

 

業務効率化ツールとは

業務効率化ツールとは、手作業や個人の記憶に頼っていた業務を、自動化・共有・可視化によって進めやすくするソフトウェアの総称です。対象となる業務は幅広く、社内のやり取りからタスク管理、書類作成、データ入力、経費精算まで、ほぼすべての部門に該当するツールがあります。

結論から言えば、業務効率化にツールの活用は有効です。ただし成果を分けるのは製品の多機能さではなく、解決したい課題と目的に合った選定ができているかどうかです。 機能が豊富でも自社の課題に合っていなければ、使われないまま費用だけが残ります。

業務効率化ツールは、導入すれば自動的に効率が上がる仕組みではありません。どの業務のどの手順を、どう変えるのかを決めたうえで使う道具です。まずは、ツールに何ができるのかを整理します。

業務効率化ツールでできること

業務効率化ツールの働きは、大きく次の3つに整理できます。

  • 定型作業の自動化:手順が決まった作業を、人が繰り返さずに済む状態にする
  • 情報共有の円滑化:必要な情報を、必要な人が受け取り、あとから見返せる状態にする
  • 業務の見える化:進捗や担当、負荷を一覧で把握できる状態にする

定型作業の自動化の例は、基幹システムから出力したデータを別の様式へ転記する作業です。RPAに手順を登録すれば、決まった時刻に自動で処理できます。

情報共有の円滑化の例は、チャットでのやり取りです。案件ごとのチャンネルに投稿すれば、メールのように宛先を選び直さなくても、関係者が同じ内容を同じ場所で確認できます。

業務の見える化の例は、タスクの一覧化です。誰がどの作業をいつまでに行うのかを一つの画面へ集約すると、進捗を尋ねるための連絡そのものが減ります。

この3つは独立した機能ではなく、組み合わせることで効果が大きくなります。 たとえば進捗を見える化したうえで、更新があったときだけ自動で通知する、といった運用です。

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業務効率化ツールが向いている業務

すべての業務をツール化する必要はありません。改善効果が出やすいのは、次のような特徴を持つ業務です。

  • 手順が決まっていて、判断の余地が少ない定型業務
  • 同じ情報を複数の書類やシステムへ何度も転記している業務
  • 複数の担当者が同じ情報を確認する必要がある業務
  • 進捗や担当者が誰からも見えにくくなっている業務
  • 発生頻度が高く、1回あたりの処理時間が短い業務

一方で、例外処理が多い業務や、判断基準が担当者ごとに異なる業務は、そのままツール化しても効果が出にくい傾向があります。この場合は、先に手順と判断基準をそろえる作業が必要です。

私が関わった現場では、月末の集計作業を自動化しようとしたところ、例外的な計算パターンが20通り以上見つかったことがありました。自動化の前に、業務そのものを整理する工程が必要になる典型的な例です。

対象を選ぶ際は、「頻度が高い」「手順が明確」「効果を数えられる」の3条件がそろう業務から始めると、投資の判断がしやすくなります。

 

業務効率化ツールの主な種類

業務効率化ツールは、対象とする業務によって次の5つに分けられます。

  • 情報共有・コミュニケーションツール
  • タスク・プロジェクト管理ツール
  • AIによる文書作成・データ処理ツール
  • RPA・ワークフローによる定型業務自動化ツール
  • バックオフィス業務効率化ツール

この5分類は、後半で紹介するおすすめツールの並びと同じです。 自社の課題がどの分類に当てはまるかをここで見当づけておくと、製品を探す範囲を絞り込めます。

情報共有・コミュニケーションツール

ビジネスチャット、Web会議、社内ナレッジ共有など、やり取りと情報の一元化を担うカテゴリです。案件やテーマごとに会話の場所を分けられるため、メールの宛先漏れや、転送を重ねた結果どれが最新か分からなくなる状態を防げます。

このカテゴリは、他のカテゴリの土台になる点が特徴です。 タスク管理ツールやRPAの通知をチャットへ集約すれば、担当者は複数の画面を見に行かずに済みます。導入の順番を検討する際は、最初に整えておくと後の効果が出やすい領域です。

一方で、チャットは会話が流れていく性質があるため、確定した情報の保管先には向きません。決定事項や手順書は、ナレッジ共有機能や別のツールへ残す運用を決めておく必要があります。

タスク・プロジェクト管理ツール

タスク、担当者、期限、進捗、工数、プロジェクト全体の状況を管理するカテゴリです。誰が何をいつまでに行うのかが一覧で分かるため、進捗確認のための会議や個別連絡を減らせます。

部門をまたぐ業務や、同時に複数の案件が動く組織ほど効果が大きくなります。 個人のToDo管理から、複数プロジェクトの横断管理までカバー範囲が広く、製品ごとに想定する規模が異なる点が選定時の注意点です。

なお、このカテゴリは他のカテゴリと比べて製品数が多く、選定の判断も分かれます。具体的な製品は、後半の「タスク・プロジェクト管理のおすすめツール3選」で紹介します。

AIによる文書作成・データ処理ツール

生成AIによる文章作成、議事録の要約、社内文書の検索、AI-OCRによる帳票のデータ化などを担うカテゴリです。手順が決まっていない作業でも支援できる点が、従来の自動化ツールとの違いです。

企業での利用は急速に広がっています。総務省の調査によると、生成AIを一つ以上の業務で利用している企業の割合は、日本で86.4%でした。前年度調査の55.2%から大きく伸びています。
(出典:総務省「令和8年版 情報通信白書」

同じ調査では、活用が進んでいる業務として「議事録・メール作成補助」が約70%で最も高くなっています。文章の下書き、要約、整理といった、答えが一つに定まらない作業から着手している企業が多いという結果です。

一方で、AIの出力は常に正しいとは限りません。事実確認が必要な文書では、担当者が内容を確認する工程を残す前提で使います。また、機密情報や個人情報を入力してよい範囲を、導入前に社内ルールとして決めておく必要があります。

RPA・ワークフローによる定型業務自動化ツール

RPAは、人がパソコン上で行う操作の手順を登録し、ソフトウェアに代行させる仕組みです。ワークフローツールは、申請から承認までの流れを電子化し、決められた順序で処理を進めます。

向いているのは、手順が明確で、人の裁量判断が少ない、または判断ルールを明文化できる反復業務です。 具体的には、システムから出力したデータの転記、複数ファイルの突き合わせ、定型メールの送信、請求書データの登録などが該当します。

反対に、例外対応が多い業務や、画面の仕様が頻繁に変わるシステムを扱う業務は、自動化の設定を作り直す手間が発生しやすくなります。RPAは作って終わりではなく、保守を続ける前提で対象を選ぶ必要があります。

なお、AIとRPAは競合する技術ではありません。帳票をAI-OCRで読み取り、その結果をRPAが基幹システムへ登録する、といった組み合わせが実務では一般的です。

バックオフィス業務効率化ツール

勤怠管理、経費精算、電子契約、請求書処理など、管理部門の定型業務に特化したカテゴリです。法令対応や一般的な申請・承認フローが標準機能として備わっているため、汎用ツールで一から作るより導入が早く進みます。

このカテゴリは、効果を金額と時間で示しやすい点が特徴です。 紙の申請書をなくす、押印のために出社する必要をなくす、といった形で、削減できる作業が具体的に見えます。

選定時は、既存の会計システムや給与システムと連携できるかを必ず確認します。連携できなければ、ツール上のデータを再度手入力することになり、効率化の効果が相殺されてしまいます。

 

業務効率化ツールを導入するメリット

業務効率化ツールを導入するメリットは、次の4つに整理できます。

  • 作業時間を短縮し、コア業務に集中できる
  • 人為的ミスを減らせる
  • 情報共有を円滑にできる
  • 業務を標準化し、属人化を防げる

コスト削減や生産性向上は、この4つが積み重なった結果として表れるものです。 「コストを下げるために導入する」と考えると評価軸があいまいになるため、まずはどの作業がどう変わるかで判断します。

私が担当したプロジェクトでは、進捗がExcel、依頼がメール、相談がチャットに分散していた時期がありました。状況を把握するだけで毎週数時間を使っていたため、管理する側の時間が削られている状態でした。以下では、それぞれのメリットを具体的に見ていきます。

作業時間を短縮し、コア業務に集中できる

転記、集計、報告書の作成といった定型作業を自動化・簡略化すると、その分の時間を企画や顧客対応へ回せます。削減できるのは作業時間だけではなく、作業を思い出して着手するまでの切り替え時間も含まれます。

具体例としては、手作業の転記をRPAに置き換える方法があります。毎日15分かかっていた作業であれば、月あたり約5時間分の時間が空く計算です。

定例の進捗報告をダッシュボードで代替する方法も有効です。報告資料を作らなくても関係者が最新の状況を確認できれば、報告のための作業自体が不要になります。

短縮できた時間を何に使うかは、導入前に決めておくと効果が定着します。空いた時間の使い道を決めないままだと、別の作業で埋まってしまい、成果として認識されません。

人為的ミスを減らせる

手作業の転記ミス、計算ミス、連絡漏れは、自動化と入力チェックによって減らせます。人の注意力に頼る運用から、仕組みで防ぐ運用へ切り替えられる点がメリットです。

具体例としては、入力規則による誤った値の登録防止、承認フローによる確認漏れの防止、期限前の自動通知による対応漏れの防止などが挙げられます。

ただし、ルールや自動化の設定を誤ると、誤った処理も自動で量産されることが注意点です。 手作業なら1件で気づけたミスが、自動化後は数百件に広がることもあります。

そのため、自動化した処理には結果を確認する仕組みを残しましょう。処理件数や異常値を定期的に確認し、設定を変更した際は少量のデータで試してから本番へ反映する運用が有効です。

情報共有を円滑にできる

情報が個人のメールボックスやローカルファイルに分散した状態を解消し、必要な人が必要なときに参照できる状態を作れます。探す時間と、尋ねる時間の両方を減らせる点が魅力です。

具体例としては、案件ごとのチャットチャンネルの運用があります。担当者が変わっても、それまでの経緯をさかのぼって確認できます。

タスクと担当者、期限を一覧化する方法も有効です。「あの件はどうなっていますか」という確認の連絡が減り、質問された側の作業中断も減らせます。

情報共有を円滑にするうえで重要なのは、保管場所を一つに決めることです。同じ資料が複数の場所にあると、どれが最新かを確認する手間が新たに発生します。

業務を標準化し、属人化を防げる

ツール上に手順、テンプレート、処理の履歴が残るため、担当者しか分からない業務を減らせます。引き継ぎのたびに手順を口頭で説明する必要がなくなり、担当変更の影響を小さくすることが可能です。

具体例としては、申請と承認の流れをワークフローとして定型化する方法があります。誰が申請しても同じ順序で処理が進むため、担当者による対応の差が生じません。

引き継ぎ時に履歴を参照できる点も業務改善ツールを導入する効果の一つです。過去にどのような判断で処理したのかがツール上に残っていれば、後任者が同じ判断基準で対応できます。

なお、標準化は業務を固定することが目的ではありません。手順が明文化されていれば、改善点も見つけやすくなります。 標準化は改善の前提と捉えると、現場の納得も得やすくなります。

 

業務効率化ツールを導入する際の注意点

メリットの一方で、導入前に把握しておくべき注意点もあります。主なものは次の3つです。

  • 導入・運用コストが発生する
  • ツールが増えると情報が分散する場合がある
  • 現場に定着しなければ効果が出ない

私が関わった現場では、タスク管理ツールを導入したものの、入力するタイミングと粒度のルールを決めていなかったために、数か月で使われなくなったことがありました。ツールの機能ではなく、運用の設計が不足していたことが原因です。

導入・運用コストが発生する

判断すべきコストは、月額の利用料だけではありません。初期設定、既存データの移行、社内への教育、運用開始後の保守、業務手順の変更に必要な工数も含めて見積もる必要があります。

とくに見落とされやすいのが、社内で費やす人件費です。設定と教育に担当者が20時間を使えば、それも導入コストの一部です。利用料の比較だけで判断すると、実際の負担を見誤ります。

また、契約条件も確認が必要です。ユーザー数課金の場合は人数が増えるほど費用が上がり、最低契約期間が設定されていれば、合わなかった場合でも途中解約できないことがあります。

コストを抑えるには、対象範囲を絞って始める方法が有効です。全社一斉ではなく、効果を測りやすい業務から導入すれば、投資判断の材料をそろえたうえで拡大できます。

ツールが増えると情報が分散する場合がある

部門ごとに個別のツールを導入すると、同じ情報を複数のツールへ入力する二重入力や、情報を探す手間が新たに発生します。効率化のために導入したツールが、かえって手間を増やすという状態です。

実際に起こりやすいのは、チャットツールにもタスク機能があり、タスク管理ツールにもコメント機能がある、といった機能の重複です。どちらに書くかが決まっていないと、情報が両方に散らばります。

情報が散らばるのを防ぐには、導入前に既存ツールとの役割分担を決めることです。「日々のやり取りはチャット、確定したタスクと期限はタスク管理ツール、確定した手順書はナレッジ共有」といった形で、置き場所を一つに定めるルールを策定しましょう。

あわせて、連携機能の有無も確認します。API連携やCSVの入出力に対応していれば、複数のツールを使っていても情報を一方向に流し込めるため、二重入力を避けられます。

現場に定着しなければ効果が出ない

ツールは導入した時点では効果を生みません。現場が日常的に使い続けて初めて成果につながります。 定着しなければ、費用と設定工数だけが残ります。

定着しない主な原因は、主に次のとおりです。

  • 操作が現場の負担になっていること
  • 使い方を教える機会がないこと
  • 入力ルールが決まっていないこと
  • 困ったときの相談先が不明確なこと
  • 更新されないまま情報が古くなること

対策としては、導入時に運用の担当者を決め、入力する項目とタイミングを最小限に絞ることが有効です。入力項目が多いほど、現場の負担は増え、更新されなくなります。

管理する側が「情報を集めるために入力させる」形になると、現場には作業だけが増えます。入力した本人にも見える効果があるかどうかが、定着を左右します。

 

業務効率化ツールを選ぶ6つのポイント

自社に合うツールを選ぶには、次の6つの観点で候補を比較します。

  • 解決したい課題・目的を明確にする
  • 現場が使いこなせる操作性か確認する
  • セキュリティとデータの取り扱いを確認する
  • 既存システムとの連携性を確認する
  • 料金体系と費用対効果を確認する
  • 無料トライアルで試してから導入する

業務効率化ツールを機能の多さで選ぶと、比較の軸が定まりません。 私が関わった選定でも、機能一覧では最も評価が高かった製品が、実際には現場の操作負荷と運用体制に合わず、半年で見直しになったことがありました。

以下の6点を順に確認してください。

解決したい課題・目的を明確にする

まずは、何を導入するのかを決めるのではなく、課題を特定することです。「ツールを導入する」ことが目的になると、導入後に効果を評価できなくなります。

進め方としては、課題→カテゴリ→候補製品の順で絞り込みます。たとえば「進捗の確認に時間がかかる」が課題であれば、対応するカテゴリはタスク・プロジェクト管理ツールとなり、そのうえで自社の規模に合う製品を比較することが基本です。

課題は、できるだけ具体的に書き出します。「情報共有が悪い」ではなく、「案件の最新状況を確認するために、担当者へ個別に連絡している」まで分解すると、必要な機能が明確になるでしょう。

課題を書き出す際は、現場の担当者にも確認します。管理側が感じている課題と、実際に作業している人が困っている点は一致しないことがあるためです。

現場が使いこなせる操作性か確認する

判断の基準は、管理者が使えるかどうかではありません。実際に毎日入力する現場のメンバーが、無理なく使えるかどうかです。

確認したいのは、日常的に行う操作の手数です。タスクの登録、進捗の更新、検索といった頻度の高い操作が数クリックで完了するかを、実際の画面でチェックしましょう。

あわせて、スマートフォンからの利用可否も確認します。外出や現場作業が多い職種では、パソコンを開かないと更新できないツールは使われにくくなります。

操作性は資料では判断できません。導入前に現場のメンバー数名に触ってもらい、その反応を選定の材料にする方法が確実です。

セキュリティとデータの取り扱いを確認する

業務データを社外のサービスへ預ける以上、セキュリティの確認は欠かせません。確認すべき主な項目は次のとおりです。

  • アクセス権限を役職や部門ごとに設定できるか
  • 誰がいつ何を操作したかのログが残るか
  • データの保存場所と、バックアップの方法
  • 退職者や異動者のアカウントを速やかに停止できるか
  • 二要素認証やシングルサインオンに対応しているか

生成AIを利用する場合は、入力した内容の取り扱いを必ず確認しましょう。 法人向けプランでは、入力データを学習に使用しない設定や契約が用意されている場合があります。

社内ルールとしては、入力してよい情報の範囲を決めます。顧客名、個人情報、未公開の財務情報などを扱う場合は、対象外とするか、承認を得たうえで利用する運用にすることが大切です。

なお、各社の対応状況は、公式サイトのセキュリティに関するページに記載されています。導入前に確認し、必要であれば情報システム部門の判断を仰いでください。

既存システムとの連携性を確認する

すでに使っているチャット、カレンダー、会計システム、勤怠システムと連携できるかを確認します。連携できなければ、同じ情報を二か所へ入力する運用になり、効率化の効果が打ち消されます。

確認したいのは、API連携の可否、CSVによる一括の入出力、そして既存ツールとの標準連携メニューの有無です。標準で連携先が用意されていれば、開発なしで設定できます。

また、連携の方向も確認することが大切です。データを取り込めるだけで書き出せない場合、将来ツールを乗り換える際にデータを移せません。エクスポート機能の有無は、導入時点で確認しておくべき項目です。

なお、連携機能が上位プラン限定になっている製品もあります。検討中のプランで利用できるかを、料金表で確認してください。

料金体系と費用対効果を確認する

料金は、金額の大小ではなく体系で比較します。ユーザー数課金か、機能課金か、処理件数による課金かによって、人数や利用量が増えたときの負担が変わります。

とくに確認すべき項目は、次のとおりです。

  • 初期費用
  • 月額または年額
  • 最低契約期間
  • 最低利用人数
  • 上位プランへの移行条件

想定人数で1年間使った場合の総額を試算し、候補製品を同じ条件で比較します。

費用対効果を測定する際は、削減できる工数と利用料金を比較することが大切です。

たとえば月20時間の作業を削減でき、その業務の人件費単価が3,000円であれば、月あたり6万円分に相当します。この金額と利用料を比べると、導入すべきか否かを判断しやすくなるでしょう。

削減時間の見積もりは、導入前に計測しておくと精度が上がります。対象業務に毎月何時間かかっているかを記録しておけば、導入後の比較もそのまま行えます。

無料トライアルで試してから導入する

契約前に、実際の業務で試すことをおすすめします。資料や機能一覧では、自社の運用に合うかどうかまでは判断できません。

ここで区別しておきたいのが、無料プランと無料トライアルの違いです。

  • 無料プラン:期間の制限なく無料で使い続けられるプラン。人数、機能、データの保存期間などに制限がある
  • 無料トライアル:有料プランの機能を一定期間だけ無料で試せる仕組み。期間終了後は有料契約か、無料プランへの移行が必要

試す際は、実際の案件を一つ選び、日常の操作をひととおり行います。データの登録、更新、検索、通知の受け取りまで試すと、運用時の手間が具体的に分かります。

評価する担当者は、管理者だけでなく現場のメンバーを含めてください。 入力する立場から見た負担が分かるため、導入後に使われなくなる事態を防げます。

 

情報共有・コミュニケーションのおすすめツール3選

ここからは、先ほどの5分類に沿って、それぞれ3製品ずつ合計15製品を紹介します。まずは、社内外のやり取りと情報の一元化を担う情報共有・コミュニケーションツールです。

なお、各表の内容は2026年8月時点の各社公式サイトの情報にもとづいています。料金やプランの内容は変更される場合があるため、導入前に必ず各社公式サイトで最新の情報をご確認ください。

製品名

主な特徴

無料で使える範囲(2026年8月時点)

Slack

チャンネル単位の会話管理と外部サービス連携

フリープランあり(履歴は直近90日、アプリ連携に上限あり)

Microsoft Teams

チャットとWeb会議、Microsoft 365と統合

無料版あり(グループ会議は最大60分・100人まで)

Chatwork

国産チャット、メッセージにタスクを紐づけ可能

フリープランあり(100人まで、直近40日以内のメッセージを閲覧)

 

Slack

Slackは、チャンネル単位で会話を分けて管理するビジネスチャットです。案件やテーマごとにチャンネルを作り、関係者を招待する形で運用します。

特徴は、外部サービスとの連携の幅広さです。 タスク管理ツールやカレンダー、ファイル共有サービスの通知をチャンネルへ集約できるため、担当者が複数の画面を見に行く必要がありません。

無料で使えるのはフリープランです 。メッセージ履歴は直近90日間まで閲覧でき、連携できるアプリには上限があり、ミーティング機能は1対1のみとなります。有料プランはプロ、ビジネスプラス、Enterprise+の3種類です(2026年8月時点)。
(出典:Slack「プランと料金」

向いているのは、複数のツールからの通知を1か所へ集約したい企業です。一方、過去のやり取りを長期間さかのぼる運用が前提であれば、有料プランを含めて検討してください。

Microsoft Teams

Microsoft Teamsは、チャットとWeb会議を一つの画面で扱えるツールです。Microsoft 365を利用している企業であれば、WordやExcel、SharePointと同じ環境で使えます。

特徴は、会議機能とファイル管理が最初から統合されている点です。 会議中に資料を共同編集でき、共有したファイルはチームの保存領域にそのまま残ります。

無料で使えるのは、個人のMicrosoftアカウントで使える無料版があります。グループ会議は最大60分・100人まで、クラウドストレージは1人あたり5GBです。有料のTeams Essentialsでは、会議が最長30時間・最大300人まで拡大します(2026年8月時点)。
(出典:Microsoft「無料の Teams で誰とでもつながる」

ただし無料版は、個人のMicrosoftアカウントを利用する前提であり、管理機能や利用条件が法人向けライセンスと異なります。業務で使う場合は、Microsoft 365やTeamsの法人向けプランも含めて比較してください。

向いているのは、すでにMicrosoft 365を導入している企業です。契約しているライセンスの範囲で情報共有の基盤を整えられるため、追加コストを抑えられます。

Chatwork

Chatworkは、株式会社kubell(旧Chatwork株式会社)が提供する国産のビジネスチャットです。メッセージにタスクを紐づけられる点が特徴で、依頼と担当者、期限をチャットの流れのなかで管理できます。

画面構成が簡素なため、ITに詳しい担当者がいない組織でも導入を進めやすい設計です。社外の取引先とも、相手がアカウントを作成すれば同じ画面でやり取りできます。

無料で使えるのはフリープランです。1組織あたり100人まで、ストレージは10GB/組織で、直近40日以内に投稿されたメッセージを閲覧できます。ビデオ・音声通話は1対1のみです。

有料プランはスタンダードが月額700円/ユーザー、プロフェッショナルが月額1,200円/ユーザーです(いずれも年間契約、2026年8月時点)。
(出典:Chatwork「料金プラン」

向いているのは、社外を含むやり取りが多く、専任の情報システム担当者がいない中小企業です。操作を覚える負担が小さく、導入時の教育コストを抑えられます。

 

タスク・プロジェクト管理のおすすめツール3選

タスク・プロジェクト管理ツールは、担当者と期限、進捗を一元管理するカテゴリです。進捗を尋ねるための連絡や、報告のための資料作成を減らせるため、管理する側の負担を直接下げられます。

製品名

主な特徴

無料で使える範囲(2026年8月時点)

Lychee Redmine

ガントチャート、カンバン、工数・リソース管理

フリープランあり。有料機能は30日間の無料トライアル

Microsoft Planner

ボード形式のチームタスク管理、Teamsに統合

対象のMicrosoft 365プランに基本機能が含まれる

Microsoft To Do

個人のToDo管理、Outlookのタスクと連携

無料で利用できる

 

このカテゴリは製品数が多く、想定する規模も個人のToDo管理から複数プロジェクトの横断管理まで幅があります。候補を広く比較したい場合は、10製品を取り上げた別記事もあわせてご覧ください。

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Lychee Redmine

Lychee Redmineは、オープンソースのプロジェクト管理ツールRedmineをベースに、機能と操作性を拡張した国産のプロジェクト管理ツールです。タスクの担当と期限、進捗、工数を同じ環境で管理できます。

主な機能は、ガントチャートによる計画と進捗の管理、カンバンによる作業状態の共有、工数管理とリソース管理による担当者の負荷把握です。複数のプロジェクトを横断して状況を確認する機能もあります。

無料で使えるのはフリープランで、 基本機能の一部とカンバンを利用できます。ガントチャートはスタンダードプラン以上、工数管理とリソース管理はプレミアムプラン以上、複数プロジェクトの横断レポートはビジネスプランの対象です。有料プランの機能は、30日間の無料トライアルで確認できます(2026年8月時点)。
(出典:Lychee Redmine「料金プラン」

向いているのは、複数の案件が同時に動く中堅以上のチームや、複数プロジェクトを横断して管理するPMO部門です。個人のタスク管理だけが目的であれば、機能が過剰になる場合があります。

Microsoft Planner

Microsoft Plannerは、ボード形式でチームのタスクを管理するツールです。対象となるMicrosoft 365のプランに基本機能が含まれるため、追加契約なしで始められる点が特徴です。

タスクをカードとして作成し、担当者と期限を設定して、進行中や完了といった列へ移動させながら管理します。グリッド、ボード、スケジュール、チャートの各ビューが用意されており、Microsoft Teamsからも利用できます。

なお、タスク間の依存関係の設定、タイムライン(ガント)ビュー、スプリント管理、レポートといった機能は、上位のPlanner Plan 1(月額1,499円/ユーザー、年払い)以降が対象です(2026年8月時点)。
(出典:Microsoft「Microsoft Planner」

向いているのは、すでにMicrosoft 365を導入していて、チーム内のタスクを手軽に共有したい組織です。工程の依存関係や工数まで管理する場合は、上位プランか他の製品を検討してください。

Microsoft To Do

Microsoft To Doは、個人のタスク管理に特化したツールです。無料で利用でき、iPhone、Android、Windows、Webの各環境で同期されます。

タスクを細かいステップへ分割し、期日とリマインダーを設定できます。「今日の予定」の機能では、登録済みのタスクから当日取り組む対象を選んで整理することも可能です。Outlookのタスクとも統合されているため、メールから発生した作業も一か所で扱えます。
(出典:Microsoft「Microsoft To Do」

リストは他のユーザーと共有できますが、工数の集計や部門横断の進捗管理を行う機能はありません。あくまで個人のToDo整理を目的とした位置づけです。

向いているのは、まず個人単位で作業の抜け漏れをなくしたい場合や、数名の小規模チームです。組織全体の管理へ広げる段階では、別のツールへの移行を検討することになります。

 

AIによる文書作成・データ処理のおすすめツール3選

AIを活用するツールは、文章の作成や要約を支援するものと、帳票などのデータを読み取って構造化するものに分かれます。手順が決まっていない作業を支援できる点が、RPAとの大きな違いです。

製品名

主な特徴

無料で使える範囲(2026年8月時点)

ChatGPT

対話形式で文章の作成・要約・整理を支援

無料版あり(一部機能に利用上限あり)

Microsoft 365 Copilot

Word・Excel・Outlook等の中でAIが作業を支援

有料アドオン(Microsoft 365 Businessプランが前提)

DX Suite

AI-OCRで帳票をデータ化

無料プランなし(1か月の有償トライアルあり)

 

ChatGPT

ChatGPTは、対話形式で文章の作成や要約、情報の整理を支援する生成AIサービスです。メールや議事録の下書き、長い資料の要約、箇条書きからの文章化といった作業に使えます。

無料版でもテキストによる対話を利用でき、画像生成や音声での対話、詳細な調査機能などは利用上限が設けられています。個人向けにはGo、Plus、Pro、法人向けにはBusiness、Enterpriseのプランが用意されています(2026年8月時点)。
(出典:OpenAI「ChatGPTの料金プラン」

利用時の注意点は2つあります。1つは、出力された内容が常に正しいとは限らないため、事実確認が必要な文書では担当者が確認する工程を残すことです。もう1つは、入力してよい情報の範囲を社内ルールとして定めることです。

向いているのは、文章作成や情報整理の作業が多い部門です。まずは社外に出さない下書きや要約から使い始めると、リスクを抑えながら効果を確認できます。

Microsoft 365 Copilot

Microsoft 365 Copilotは、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Microsoft Teamsといったアプリの中で利用できるAI支援機能です。作業しているファイルやメールの内容を踏まえて処理できる点が、単体の生成AIサービスとの違いです。

たとえば、Wordで作成中の文書を要約する、Outlookのメールから返信案を作る、Teamsの会議内容を整理するといった使い方ができます。普段使っているアプリの中で完結するため、別画面へ内容を貼り付ける手間がありません。

料金は、Microsoft 365 Copilot Businessのアドオンが月額3,148円/ユーザー(年間契約)です。2026年8月時点の公式ページでは、2026年7月から9月までのキャンペーン価格として月額2,698円/ユーザーも案内されています。利用にはMicrosoft 365 Businessプランの契約が前提です。
(出典:Microsoft「Microsoft 365 Copilot プランと価格」

向いているのは、すでにMicrosoft 365を全社で利用しており、日常業務の中でAIを使いたい企業です。導入前に、対象者を絞って効果を確認する進め方をおすすめします。

DX Suite

DX Suiteは、AI inside株式会社が提供するAI-OCRサービスです。紙の帳票や手書きの書類を読み取り、システムで扱えるデータへ変換します。

対応する帳票は、請求書や契約書、申込書、口座振替依頼書など多岐にわたります。公式サイトでは読み取り精度99.6%、3,000契約以上の導入実績が示されています(2026年8月時点)。
(出典:AI inside「DX Suite」

料金プランは、本番利用がLite(月額40,000円〜)、Standard(月額100,000円〜)、Pro(月額200,000円〜)の3種類です。トライアルは無料ではなく有償で、期間1か月のTrialが基本料金40,000円〜、Success Programが基本料金200,000円〜となります(いずれも税抜、2026年8月時点)。
(出典:AI inside「DX Suite 料金プラン」

向いているのは、紙で受け取る帳票の入力作業が多い企業です。読み取ったデータをRPAで基幹システムへ登録する形にすると、入力工程をまとめて削減できます。

 

RPA・ワークフローによる自動化のおすすめツール3選

RPAツールは、パソコン上の操作手順を登録し、ソフトウェアに代行させる仕組みです。対象業務の選び方と、設定を保守する体制の有無が、導入の成否を分けます。

製品名

主な特徴

無料で使える範囲(2026年8月時点)

Microsoft Power Automate

クラウド上のフロー自動化、Microsoft 365と連携

無料試用版あり(期間は対象機能により異なる)

WinActor

純国産RPA、日本語環境で画面操作を自動化

30日間の無料トライアルあり

UiPath

大規模な全社自動化に対応するプラットフォーム

各プランにトライアルあり(ベーシックは月額25米ドルから)

 

Microsoft Power Automate

Microsoft Power Automateは、クラウド上で処理の流れ(フロー)を組み立てて自動化するサービスです。Microsoft 365やその他のクラウドサービスとの連携が用意されており、システム間のデータ受け渡しを設定で実現できます。

たとえば、特定の差出人からメールが届いたら添付ファイルを保存し、担当者へ通知する、といった処理を画面上の設定で作成できます。デスクトップ操作を自動化する機能も用意されています。

無料で試せるのは試用版です。 公式の料金ページでは30日間の試用版が案内されており、画面操作で作成するクラウドフローと標準コネクタを利用できます。一方、デスクトップフローなどのプレミアム機能向けの試用版ライセンスは、90日間有効とドキュメントに記載されています。有料プランはPower Automate Premiumが月額2,248円/ユーザー(年払い・税別)、非対話型の自動化に対応するPower Automate Processが月額22,488円/ボット(年払い・税別)です(2026年8月時点)。
(出典:Microsoft「Power Automate の価格」
(出典:Microsoft「RPA のプレミアム機能」

向いているのは、Microsoft 365を業務基盤としている企業です。まずは通知や承認の自動化など、影響範囲の小さい処理から始めると失敗しにくくなります。

WinActor

WinActorは、2010年にNTTの研究所で開発された純国産のRPAツールです。画面表示からマニュアル、サポートまで日本語に対応しています。 NTTアドバンステクノロジのほか、NTTデータなどの販売パートナーを通じて提供されています。

Windows上の画面操作を記録し、シナリオとして登録することで、定型作業の自動化が可能です。公式サイトによると、導入企業は8,500社以上(2025年3月末時点)です。
(出典:NTTアドバンステクノロジ「WinActor」

無料トライアルでは、製品版のフルバージョンを30日間無料で利用できます。料金は公式サイトに明記されておらず、資料請求または問い合わせによる案内です(2026年8月時点)。
(出典:NTTデータ「RPA「WinActor」無料トライアル」

向いているのは、日本語でのサポートを重視する企業や、情報システム部門以外の担当者が設定を行う体制の組織です。国内の導入実績が多く、参考にできる事例を集めやすい点も判断材料になります。

UiPath

UiPathは、世界的に導入されているRPAプラットフォームです。個別業務の自動化にとどまらず、全社的な自動化の設計・管理まで対応する構成になっています。

作成した自動化処理を集中管理し、実行状況を監視する仕組みが用意されているため、対象業務が増えても管理しやすい設計です。その分、導入時には運用体制の設計が必要になります。

料金は、ベーシックが月額25米ドルから、スタンダードとエンタープライズは問い合わせによる見積もりです。各プランでトライアルの申し込みが案内されています(2026年8月時点)。
(出典:UiPath「価格とプラン」

向いているのは、複数部門にわたって自動化を展開する予定があり、管理体制を整えられる企業です。1つの部門で数件を自動化する段階であれば、より小規模から始められる製品も検討してください。

 

バックオフィス業務のおすすめツール3選

バックオフィス向けのツールは、経費精算や契約、勤怠といった管理部門の業務に特化しています。法令対応や一般的な申請・承認フローが標準機能として備わっているため、汎用ツールで作り込むより導入が早く進みます。

製品名

主な特徴

無料で使える範囲(2026年8月時点)

楽楽精算

経費精算の申請・承認・仕訳データ作成

無料トライアル・オンラインデモあり

クラウドサイン

契約の締結から保管までをオンラインで完結

フリープランあり(1ユーザー・月2件まで送信)

KING OF TIME

勤怠の打刻・集計・給与システム連携

30日間の無料体験あり

 

楽楽精算

楽楽精算は、株式会社ラクスが提供する経費精算システムです。申請から承認、仕訳データの作成までをオンラインで完結でき、紙とExcelによる精算業務を置き換えられます。

領収書を撮影してアップロードすると、内容を読み取って申請データを作成できます。規程に反する申請を自動でチェックする機能や、会計ソフトへの連携も用意されています。提供元のラクスの発表によると、累計導入社数は2025年9月時点で20,000社を超えています。
(出典:ラクス「楽楽精算」
(出典:ラクス「「楽楽AIエージェント for 楽楽精算」β版を提供開始」

無料トライアルとオンラインデモが案内されており、導入前に操作を確認できます。料金は問い合わせによる案内です(2026年8月時点)。

向いているのは、経費精算を紙やExcelで運用しており、経理部門の確認作業が負担になっている企業です。申請する側の手間も減るため、全社的な効果が出やすい領域です。

クラウドサイン

クラウドサインは、弁護士ドットコム株式会社が提供する電子契約サービスです。契約書の送信から締結、保管、検索までをオンラインで行えます。

締結した契約書には電子署名とタイムスタンプが付与され、そのままクラウド上で管理できます。公式サイトによると、導入社数は250万社以上、累計送信件数は4,000万件を超えています。

無料で使えるのはフリープランです。登録できるユーザーは1名、送信は月2件までという制限がありますが、電子署名とタイムスタンプの基本機能は利用できます。有料プランはLightが月額11,000円(税込12,100円)、Corporateが月額28,000円(税込30,800円)です(2026年8月時点)。
(出典:弁護士ドットコム「クラウドサイン」

向いているのは、契約書のやり取りが多く、押印と郵送に時間がかかっている企業です。取引先の運用にも影響するため、導入時は相手方への案内方法もあわせて検討してください。

KING OF TIME

KING OF TIMEは、株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供するクラウド勤怠管理システムです。打刻から集計、休暇管理、各種申請の承認、給与システムとの連携までを一つのサービスで扱えます。

複数の打刻方法に対応しており、勤務形態が異なる拠点をまとめて管理できます。提供元のヒューマンテクノロジーズの公式サイトによると、導入社数は7.5万社、利用ID数は455万ID(2026年7月1日現在)です。
(出典:ヒューマンテクノロジーズ「サービス」

料金は、すべての機能を利用できて1人あたり月額300円、初期費用は無料です。30日間の無料体験も案内されています(2026年8月時点)。
(出典:ヒューマンテクノロジーズ「KING OF TIME」

向いているのは、勤怠の集計をExcelや紙のタイムカードで行っている企業です。集計作業そのものがなくなるため、労務担当者の月末業務を大きく削減できます。

 

業務効率化ツールの導入を成功させる進め方

ツールを決めたあとの進め方は、次の4段階に分けると整理しやすくなります。

  • 現状の業務と課題を棚卸しする
  • 改善目標と効果測定の指標を決める
  • 小さな範囲で試して効果を検証する
  • 運用ルールと推進担当を決める

この順番で重要なのは、全社導入を最後に置くことです。 私が関わった現場で成果が出たのは、一部門・一業務に限定して試し、効果を数値で確認してから対象を広げた進め方でした。最初から全社へ展開した場合は、問題が起きたときの影響範囲が大きく、修正にも時間がかかります。

現状の業務と課題を棚卸しする

最初に行うのは、対象となる業務の実態を書き出す作業です。ここを省くと、導入後に「何がどれだけ改善したか」を説明できなくなります。

整理する項目は、業務の手順、1件あたりの処理時間と発生件数、担当者、入力と出力の内容、複数の場所へ同じ入力をしている箇所、そして前工程の完了を待っている時間です。

書き出す際は、担当者への聞き取りだけでなく、実際の作業を確認することをおすすめします。手順書に載っていない確認作業や、例外対応がここで見つかります。

業務を分解して整理する方法としては、作業を階層構造で洗い出すWBSの考え方も応用できます。抜け漏れを防ぎながら対象範囲を決める際に役立ちます。

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改善目標と効果測定の指標を決める

棚卸しの結果をもとに、何をどこまで改善するのかを決めます。指標を先に決めておくと、導入後の評価が担当者の感覚ではなく数値で行えます。

指標として使いやすいのは、対象業務の作業時間、入力ミスの件数、処理できる件数、確認や承認にかかる工数、依頼から完了までのリードタイムです。

目標値は、達成可能な範囲で設定します。「作業時間を半減する」といった大きな目標より、「月20時間かかっている集計作業を10時間に短縮する」のように、対象と数値を明示する形が有効です。

導入前の数値を記録しておくことも忘れないでください。比較対象がなければ、効果を説明できません。

小さな範囲で試して効果を検証する

いきなり全社へ展開せず、一部門・一業務・一定期間に限定して試します。この段階の目的は、効果の確認と、運用上の問題点の洗い出しです。

検証する内容は、実際の業務が回るか、現場が無理なく操作できるか、既存の手順とどこが競合するか、そして設定した指標が改善しているかです。期間は1か月程度を確保すると、月次の業務も含めて確認できます。

なお、有料ツールの導入前に、Excelなど手元の道具で簡易的に可視化し、どこに効果が出そうかを確かめる方法もあります。既存の運用で改善できる部分を先に整理しておくと、ツールに求める要件が明確になります。

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運用ルールと推進担当を決める

検証で効果を確認できたら、本格導入に向けて運用の設計を行います。決めるべき項目は次のとおりです。

  • 利用対象者と権限の範囲
  • 入力する項目、タイミング、粒度
  • 問い合わせ先と、対応する担当者
  • 導入時の教育方法と、後から加わる人への案内方法
  • 運用ルールを見直す時期

とくに重要なのは、推進を担当する人を明確に決めることです。 担当が決まっていないと、問題が起きたときに誰も対応せず、そのまま使われなくなります。

ルールは最初から完璧にする必要はありません。運用しながら見直す前提で、3か月後などに確認する時期を決めておくと、実態に合った形へ調整できます。

対象範囲を広げるのは、運用が安定してからです。先行した部門の担当者が他部門への説明役を担うと、導入がスムーズに進みます。

 

タスク・プロジェクト管理を効率化するならLychee Redmine

ここまで業務効率化ツール全般を扱ってきましたが、複数の案件が同時に動く組織では、タスクと進捗の管理が最も負担の大きい領域になります。この領域に対応する選択肢として、Lychee Redmineが有効です。

Lychee Redmineは、タスクの計画から進捗、工数、担当者の負荷までを同じ環境で管理できるプロジェクト管理ツールです。ここでは、業務効率化の観点から3つの特徴を説明します。

ガントチャート・カンバンで業務を可視化できる

Lychee Redmineでは、業務の性質に応じて2つの見せ方を使い分けられます。計画に沿って進める業務はガントチャート、日々変化する作業状態はカンバンで共有する形です。

ガントチャートでは、工程と担当者、期間を一つの画面で管理できます。ドラッグ&ドロップで期間を調整できるため、計画の見直しにも対応しやすくなります。関係者に全体像を示しながら進める案件で有効です。

カンバンでは、タスクを「未着手」「作業中」「完了」といった状態ごとに並べて表示します。誰がどの作業を抱えているか、どこで止まっているかが一目で分かるため、日次の確認に向いています。

なお、ガントチャートは作れば終わりではなく、見やすさが共有の質を左右します。作成時の考え方は、別の記事で詳しく解説しています。

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工数・リソースを同じ環境で確認できる

進捗、実績工数、担当者ごとの負荷を関連づけて把握できます。進捗表と工数表を別々に管理している場合に発生する、二重入力と数値の食い違いを避けられることが特徴です。

リソース管理の機能では、担当者ごとの割り当て状況を確認できます。特定のメンバーに作業が集中している状態を早い段階で把握できれば、対応を検討する時間を確保できるでしょう。

これらの機能は、利用できるプランが分かれています。工数管理とリソース管理はプレミアムプラン以上、複数プロジェクトを横断するレポートはビジネスプランの対象です(2026年8月時点)。検討の際は、必要な機能が含まれるプランをご確認ください。

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「工数」「稼動率」「生産性」の観点から人材マネジメントをサポートします。リアルタイムに指標を取得し適切な人材マネジメントをおこなうことで、業務環境を整え、チーム.....

30日間の無料トライアルで必要な機能を確認できる

Lychee Redmineには、30日間の無料トライアルがあります。フリープランでは基本機能の一部とカンバンを利用でき、ガントチャートなどの有料機能はトライアル期間中に確認できます。

試す際は、実際に動いているプロジェクトを一つ選んでください。タスクの登録、期間の変更、進捗の更新まで一連の操作を行うと、日常の運用に近い形で確認できます。

確認したい点は3つです。現場のメンバーが無理なく操作できるか、日々の更新作業が負担にならないか、そして現在の運用ルールをそのまま移せるかどうかです。

機能の有無だけでなく、更新の手間まで含めて確認しておくと、導入後の認識違いを防げます。 実際の業務で試したうえで、プランを検討してください。

 

業務効率化ツールに関するよくある質問

最後に、業務効率化ツールの導入を検討する際によく寄せられる質問をまとめました。製品を比較する前の判断材料として参考にしてください。

無料で使える業務効率化ツールはありますか?

無料で使用できる業務効率化ツールはあります。ただし、無料で使える形式には次の3種類があり、それぞれ条件が異なります。

  • 無料プラン:期間の制限なく使い続けられる。人数、機能、データの保存期間などに制限がある
  • 無料トライアル:有料プランの機能を一定期間だけ試せる。期間終了後は有料契約か無料プランへの移行が必要
  • オープンソースソフトウェア(OSS):ライセンス費用がかからない。ただし自社でサーバーの用意、設定、保守を行う必要がある

この記事で紹介した製品では、Slack、Chatwork、クラウドサイン、Lychee Redmineに無料プランがあり、Power AutomateやKING OF TIMEは期間限定の無料体験を用意しています(2026年8月時点)。

無料プランを選ぶ際は、制限の内容を必ず確認してください。 メッセージの閲覧期間や送信件数の上限が業務の実態と合わない場合、途中で有料プランへの移行が必要になります。

業務効率化ツールは何から導入すべきですか?

発生頻度が高く、手順が明確で、効果を数えられる業務から始めることをおすすめします。 この3つの条件がそろっていると、短期間で効果が表れ、社内への説明もしやすくなります。

具体的には、毎日または毎週発生する転記作業、集計作業、進捗確認の連絡などが該当します。逆に、年に数回しか発生しない業務や、例外対応が多い業務は、効果が見えにくいため後回しにしてください。

別の判断軸は、関係者の人数です。多くの人が関わる業務ほど、改善したときの効果が大きくなります。情報共有やタスク管理から着手する企業が多いのは、この理由によるものです。

中小企業でも業務効率化ツールを導入できますか?

中小企業でも、業務効率化ツールを導入できます。この記事で紹介した製品の多くは、小規模から始められるプランや無料プランを用意しています。

進め方としては、対象業務を絞ることが重要です。専任の情報システム担当者がいない場合ほど、一度に複数のツールを導入すると管理が追いつかなくなります。 まずは一つの業務に絞り、運用が定着してから次を検討してください。

製品を選ぶ際は、設定の手間が少なく、サポートを受けられるものを優先します。導入支援の有無や、日本語でのサポート体制も比較の材料になるでしょう。

なお、ツールの導入には、国や自治体の補助金制度を利用できる場合があります。対象となる製品や申請条件は年度ごとに変わるため、検討時点で各制度の公式サイトをご確認ください。

 

まとめ:自社の課題に合った業務効率化ツールを選ぼう

業務効率化ツールは、情報共有、タスク・プロジェクト管理、AIによる文書作成・データ処理、RPAによる定型業務の自動化、バックオフィス業務の5つに分けられます。自社の課題がどの分類に当てはまるかを先に決めると、製品を探す範囲を絞り込めます。

選ぶ際は、解決したい課題の明確化、現場が使える操作性、セキュリティとデータの取り扱い、既存システムとの連携、料金体系と費用対効果、そして無料トライアルでの検証という6つの観点で比較してください。機能の多さだけで判断すると、導入後に使われないツールが残ります。

導入後は、現状の棚卸しから始め、指標を決め、小さな範囲で試し、運用ルールと推進担当を決める流れで進めましょう。成果は、製品の性能だけでなく、対象業務の選び方と運用の設計にも左右されます。

タスクと進捗の管理を効率化したい場合は、Lychee Redmineをご検討ください。ガントチャートとカンバンによる可視化から、工数・リソースの把握までを同じ環境で行えます。30日間の無料トライアルを用意していますので、実際の業務で操作性をお確かめください。

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