Redmine本体には、AI機能は標準搭載されていません。RedmineとAIを連携するには、4つの方法から選ぶことになります。具体的には、My RedmineのAIチケット要約、AIプラグイン、MCP連携、REST APIによる独自連携です。
クラウド環境で手軽に始めたいなら、My RedmineやLychee AIが候補です。既存のオンプレミス環境を活かしたいなら、AI HelperやMCP・REST API連携が向いています。どの方式が合うかは、自社のRedmine環境や費用、セキュリティ要件、開発リソースによって変わります。
私はSIerで大規模な開発プロジェクトのPMを長く担当し、Redmineをはじめとするプロジェクト管理ツールでチケットや進捗を管理してきました。外部ツールやAPIと連携して、定型作業を自動化する仕組みづくりに関わった経験もあります。
本記事では、その経験も踏まえながら、RedmineとAIを連携する4つのパターンの違いや、対応環境・費用・セキュリティを踏まえた選び方を解説します。
執筆者:和田匠真
IT業界で20年以上の実務経験を持つプロジェクトマネージャー。プログラマー・SEを経てPMとなり、大手企業のシステム提案からデリバリーまで一貫して従事。PMP/認定スクラムマスター(CSM)保有。ウォーターフォール/アジャイル双方の現場経験をもとに、プロジェクト管理に関する記事を執筆。
RedmineとAIを連携する4つのパターン
RedmineとAIを連携する方法は、大きく4つのパターンに分けられます。前提として、Redmine本体にAI機能は標準では搭載されていません。
- クラウドサービスの機能を使う
- プラグインを追加する
- AIエージェントと接続する
- APIで独自に作り込む
自社のRedmine環境や目的によって、適した方法は変わります。まずは、4つのパターンの全体像を理解しましょう。
(アンカーテキスト案:Redmineの標準機能でできること)
My RedmineのAIチケット要約(クラウド機能)
1つ目は、クラウド版Redmineの機能を使うパターンです。Redmineのクラウドサービス「My Redmine」には、チケットの内容をAIが要約する「AIチケット要約」機能があります。
チケット上部の「AIで要約」ボタンを押すだけで、やり取りの要点が表示されます。OpenAIやAzure OpenAIに対応しており、機能自体は追加料金なしで使えます。なお、外部AIの利用料金が別途必要になる点は理解しておきましょう。
自社でサーバーやプラグインを用意する必要がなく、4つのなかではもっとも手軽に始められる方法です。
AIプラグイン(AI Helper・Lychee AI)
2つ目は、既存のRedmineにAIプラグインを追加するパターンです。代表的なものに、無料のオープンソースプラグイン「AI Helper」や、クラウド版で使える「Lychee AI」があります。
AI Helperは、Redmineの画面にAIチャットを追加し、チケットの要約や回答案の作成、サブタスクの生成などを行えます。いずれも外部のAIサービスと連携して動くため、AIの利用料金は別途必要です。
すでに運用しているRedmineに、後からAI機能を足したい場合に向いています。
MCP連携(AIエージェント接続)
3つ目は、MCPを使ってRedmineをAIエージェントに接続するパターンです。MCP(Model Context Protocol)は、AIが外部のシステムやツールとやり取りするための共通規格です。
MCP連携を使うと、ClaudeやCodexといったAIエージェントから、Redmineのチケットを参照したり操作したりできます。自然言語の指示で、チケットの検索や起票を任せられるのが特徴です。
開発者がAIエージェントを業務に組み込みたい場合に適した方法です。
REST APIによる独自連携
4つ目は、RedmineのREST APIを使って独自に連携するパターンです。Redmineには、チケットやプロジェクトを外部から操作できるREST APIが用意されています。
このAPIとAIを組み合わせれば、自社の業務フローに合わせた仕組みを自由に作り込めます。たとえば、議事録をAIで要約し、その内容をAPI経由でチケットとして起票する、といった自動化も可能です。
開発リソースは必要ですが、4つの中ではもっとも柔軟に連携できる方法です。
Redmine×AI連携でできること
RedmineとAIを連携すると、チケット管理の多くの作業を効率化できます。要約や操作、起票、レポート作成、検索といった場面で、AIが手作業を肩代わりしてくれます。
ここでは、代表的な5つの活用例を解説します。
チケットの自動要約
1つ目は、チケットの自動要約です。やり取りが長くなったチケットでも、AIがボタン一つで要点をまとめてくれます。
My RedmineのAIチケット要約や、AI Helperの要約機能が代表例です。最新の状況をすばやく把握できるため、担当者の引き継ぎや状況確認にかかる時間を短縮できます。特に、担当者が変わる場面や、長く更新が続いているチケットを確認するときに役立ちます。
チケット操作の自動化
2つ目は、チケット操作の自動化です。チケットの作成や更新、検索といった操作を、自然言語の指示で実行できます。
たとえば「この内容で新しいチケットを作って」と伝えるだけで、AIがチケットを起票します。AI HelperやMCP連携を使えば、画面を細かく操作しなくても、対話形式でチケットを扱える点が便利です。打ち合わせ中に出たタスクをその場で登録したい場面などで、入力の手間を減らせます。
議事録・メールからの自動起票
3つ目は、議事録やメールからの自動起票です。会議の議事録やメールの内容をAIが読み取り、必要なタスクをチケットとして起票できます。
手作業で転記する手間が省けるうえ、起票漏れも防げます。REST APIと組み合わせれば、議事録の要約からチケット作成までを自動で流す仕組みも作れます。ただし、AIが抽出したタスクをそのまま登録せず、担当者や期限を人が確認する運用にすると安全です。
進捗レポートの自動生成
4つ目は、進捗レポートの自動生成です。プロジェクトの進捗状況をAIが集計し、レポートとしてまとめてくれます。
たとえばAI Helperには、プロジェクトの状況をまとめるレポート機能があります。進捗の数値やチケットの状況を、わかりやすい形で共有できる点も便利です。週次報告や定例会議の前に使えば、毎回手作業で集計していた負担を減らせます。
類似チケットの抽出
5つ目は、類似チケットの抽出です。新しく登録したチケットに似た過去のチケットを、AIが探し出してくれます。
AI Helperは、ベクトル検索を使って関連するチケットやWikiを探し出せます。過去に似たトラブルがなかったかを、その場で確認できる点も便利です。障害対応や問い合わせ対応では、類似事例をすばやく参照できるため、初動対応の精度を高めやすくなります。
RedmineとAIを連携するメリット
RedmineとAIを連携する最大のメリットは、これまで手作業だった管理業務を効率化できることです。要約や集計、検索といった定型的な作業を、AIに任せられます。
ここでは、代表的な3つのメリットを紹介します。
チケット管理の工数を削減できる
1つ目のメリットは、チケット管理にかかる工数を削減できる点です。要約や起票、検索といった作業をAIが肩代わりするため、担当者の手間が減ります。
たとえば、長いチケットの内容を読み込む時間や、新しいチケットを起票する手間を短縮できます。日々積み重なる細かな作業が減ることで、本来集中すべき業務に時間を使いやすくなります。
空いた時間は、設計やレビューなど人の判断が必要な作業に充てられる点もメリットです。
報告業務を効率化できる
2つ目のメリットは、報告業務を効率化できることです。進捗レポートの作成や状況のまとめを、AIが自動で行ってくれます。
定例会議や上司への報告のたびに、手作業で情報を集めて整理していた負担を減らせます。報告にかけていた時間を、本来の業務に振り向けられる点も利点です。報告のスピードが上がるだけでなく、まとめ方のばらつきを抑え、報告品質をそろえやすくなります。
ナレッジ活用を促進できる
3つ目のメリットは、社内のナレッジ活用を促進できる点です。過去のチケットやWikiに蓄積された情報を、AIが検索して引き出してくれます。
似た案件の対応履歴をすぐに参照できるため、同じ調査や問い合わせを繰り返さずに済みます。これまで埋もれがちだった過去の知見を、日々の業務に活かしやすくなります。担当者の経験に依存しがちな対応ノウハウを、チーム全体で再利用しやすくなる点もメリットです。
RedmineとAIを連携するデメリット
便利なAI連携にも、注意しておきたいデメリットがあります。主に、AIの回答の正確性と、セキュリティ面のリスクです。
導入してから後悔しないために、あらかじめ押さえておくことが大切です。
AIの回答をそのまま信用できない
1つ目のデメリットは、AIの回答をそのまま信用できないことです。AIは、事実と異なる内容をもっともらしく生成する場合があります。
たとえば、チケットの要約に細かな誤りが含まれたり、誇張された表現になったりすることもあります。重要な判断に使う場合は、AIの出力をうのみにせず、元のチケットを確認する習慣が欠かせません。
AIはあくまで作業を補助するものと位置づけ、最終的な確認は人が行う運用が安全です。
セキュリティ対策が必要になる
2つ目のデメリットは、セキュリティ対策が欠かせない点です。AIと連携する際は、チケットの内容が外部のAIサービスに送信されるため、扱いに注意が必要です。
社内の機密情報や個人情報が含まれるチケットを、そのまま外部に送るのはリスクがあります。利用するAIサービスの契約内容や、送信したデータの扱いを、事前に確認しておくことが大切です。
どの情報をAIに渡してよいかの線引きや、APIキーの管理など、運用ルールの整備も欠かせません。
My RedmineでAIチケット要約を使う手順
My RedmineのAIチケット要約は、3つのステップで使い始められます。APIキーの登録、プロジェクトでの有効化、チケットでの実行という流れです。
なお、この機能はクラウド版の「My Redmine」が独自に提供するものです。Redmine本体の標準機能ではないため、オンプレミスのRedmineには搭載されていない点に注意してください。
(出典:MY REDMINE「My RedmineのチケットをAIで要約!AIアシスタント機能「AIチケット要約」の使い方(OpenAIおよびAzure OpenAIに対応)」)
APIキーを登録する
1つ目のステップは、利用するAIサービスのAPIキーを登録することです。まず、My Redmineの管理画面にあるAIアシスタントの設定で、OpenAIかAzure OpenAIのどちらかを選びます。
選んだサービスに応じて、APIキーなどの接続情報を入力して登録します。APIキーは、お使いのAIサービス側で事前に取得しておく必要があります。APIキーは外部に漏れると悪用される恐れがあるため、社内でも管理者を決めて慎重に扱うことが大切です。
プロジェクトで機能を有効化する
2つ目のステップは、AI要約を使いたいプロジェクトで機能を有効化することです。対象プロジェクトの「設定」から「モジュール」を開き、「AIアシスタント」にチェックを入れて保存します。
この設定は、プロジェクトごとに切り替えられます。有効にしていないプロジェクトのチケットには、要約ボタンが表示されません。機密性の高いプロジェクトではAIを使わないなど、プロジェクト単位で利用範囲を制御できる点も利点です。
チケットでAI要約を実行する
3つ目のステップは、チケットでAI要約を実行することです。有効化したプロジェクトのチケットを開くと、上部に「AIで要約」ボタンが表示されます。
このボタンをクリックすると、AIがチケットの内容を分析し、その場で要約を表示することが可能です。要約はチケットには保存されず、ボタンを押すたびに最新の内容をもとに生成される仕組みです。表示された要約は、状況の確認や引き継ぎの共有に役立てられます。
RedmineのAIプラグイン比較
RedmineのAIプラグインは、無料のオープンソースと、商用・クラウド向けの製品に大きく分かれます。代表的なものに、無料のAI Helper、クラウド版で使えるLychee AI、その他の商用プラグインがあります。
それぞれ対応環境や費用、できることが異なります。自社のRedmineに合うものを選べるよう、主な違いを整理します。
AI Helper(無料OSS)
1つ目のAI Helperは、無料で使えるオープンソースのプラグインです。Redmine開発者のHaruyuki Iida氏が公開しており、自社で運用するRedmineにインストールして使えます。
Redmineの画面にAIチャットを追加し、チケットやWikiの要約、回答案の作成、サブタスクの生成などを行えます。MCPにも対応しており、要約した内容をSlackに送るといった連携も可能です。
プラグイン自体は無料ですが、OpenAIやAnthropicなどの外部AIと連携して動くため、AIの利用料金は別途かかります。オンプレミスなど、自社でRedmineにプラグインをインストールできるOSS環境に向いています。
(出典:Redmine「AI Helper」)
Lychee AI(クラウド版・チャット操作)
2つ目のLychee AIは、Lychee Redmineのクラウド版で使えるAIアシスタント機能です。画面に表示されるチャットパネルから、話しかけるだけでチケットの作成・更新・検索やスケジュール調整を行えます。
チケットを作成・更新する際は、必ずAIが確認メッセージを表示し、承認しない限り実行されません。意図しない書き込みを防ぎやすい点が特徴です。
利用にはクラウド版(スタンダード・プレミアム・ビジネス)の契約と、OpenAIまたはAzure OpenAIのAPI契約が必要です。なお、オンプレミス版では利用できない点に注意してください。
その他の商用プラグイン
3つ目に、その他の商用プラグインも選択肢になります。代表的なのが、ホスティング環境向けに提供されるAlphaNodesの「Redmine AI」です。また、無料版と有料版があるRedmine Servicesの「Redmine AI Plugin」なども選べます。
これらも、チャットによるチケット操作や要約、Wikiの分析といった機能を備えています。提供形態や対応環境、料金は製品ごとに異なります。
自社のRedmine環境や必要な機能に合わせて、比較検討するのが適しています。
MCPでRedmineをAIエージェントに接続するポイント
MCPを使えば、ClaudeやCodexといったAIエージェントから、Redmineを直接操作できます。Redmine用のMCPサーバーを用意し、AIエージェント側に接続設定を加えるだけで、自然言語でチケットを参照・作成できるようになります。
ただし、便利な反面、権限まわりには注意が必要です。ここでは、安全に接続するためのポイントを順番に解説します。
接続前に押さえる安全策
接続を試す前に、まず検証環境と専用ユーザーを用意しておくと安全です。Redmine用のMCPサーバーは、REST APIで提供される機能をそのまま実行できる反面、細かな権限制御を前提とした作りにはなっていません。
そのため、いきなり本番環境につなぐのは避け、検証用のプロジェクトやテスト環境から始めるのが安全です。あわせて、必要最小限の権限だけを付与した専用ユーザーを作り、そのユーザーのAPIキーで接続するのがおすすめです。
万が一、意図しない操作が起きても、影響範囲を最小限に抑えられます。
MCPと他の連携方式の違い
MCPの特徴は、AIエージェントがRedmineに直接つながり、その場で参照や操作を行える点です。よく比較されるRAGは、社内の文書などをAIが検索して回答に活かす仕組みで、基本的には「読む」用途が中心になります。
一方、自前でREST APIを呼び出す連携は柔軟ですが、プログラムの開発が必要になります。MCPは、対応するAIエージェントとサーバーを用意すれば、開発をほとんどせずにRedmineをAIのツールとして使える点が違いです。
検索だけでなく、チケットの作成や更新まで対話で任せたい場合に向いた方式です。
MCPクライアント別の接続例
MCPに対応したクライアントごとに、接続の設定方法は少しずつ異なります。たとえばCodexなら設定ファイル「config.toml」、Claude Desktopなら専用の設定ファイルが対象です。いずれも、RedmineのURLとAPIキーを登録して接続します。
多くのMCPサーバーはDockerなどで動かし、設定後にクライアントを再起動すると接続が認識されます。GitHub CopilotやCursorなど、ほかのMCP対応クライアントからも同様に利用可能です。
まず、自社で使っているAIエージェントがMCPに対応しているかを確認します。
権限管理の設計
AIに任せる操作の範囲は、参照を中心に設計するのが基本です。チケットの閲覧や検索といった読み取り操作を優先し、作成や更新は利用者が明示的に指示したときだけ実行する、といったルールを決めておきます。
MCPサーバーによっては、読み取り専用モードを備えたものもあります。書き込みを無効にしておけば、AIが誤ってチケットを変更する心配がありません。
AIへの指示をまとめたファイルに運用ルールを記述し、送信するデータを最小限に絞る工夫も有効です。
(出典:Model Context Protocol「Specification」)
REST APIによる独自AI連携の仕組みと活用例
RedmineのREST APIを使えば、AIと組み合わせた独自の連携を自由に構築できます。REST APIは、チケットやプロジェクトを外部のプログラムから操作するための仕組みです。
AIが生成した内容をAPIでRedmineに登録したり、Redmineの情報をAIに渡して分析させたり、用途に応じて柔軟に組み合わせられます。ここでは、APIの基本と、AIと組み合わせた活用例を紹介します。
Redmine REST APIの基本
Redmineには、チケットやプロジェクトを外部から操作できるREST APIが標準で用意されています。利用するには、管理画面の設定で「RESTによるWebサービスを有効にする」をオンにします。
認証に使うのは、個人設定で発行できるAPIキーです。このキーを使えば、チケットの取得・作成・更新・削除といった操作を、プログラムから実行できます。
データ形式はJSONとXMLに対応しており、多くのプログラミング言語から扱えます。なお、APIキーは漏洩すると悪用される恐れがあるため、最小限の権限を付与した専用ユーザーで管理するのが安全です。
(出典:Redmine「Redmine API」)
Slackの議論をAIで要約しチケット化する例
たとえば、Slackでの議論をAIで要約し、その結果をチケットとして自動起票できます。流れとしては、Slackのメッセージを取得し、AIに要点を要約させ、その内容をREST API経由でRedmineに登録する形です。
会議やチャットで決まったタスクを、手作業で転記する手間が省けます。やり取りの中に埋もれていた「やるべきこと」を、もれなくチケット化できるのが利点です。
SlackやTeams、メールなど、ふだん使っているツールとRedmineをつなぐ仕組みとして活用できます。
AIエージェントによる自動化
REST APIとAIエージェントを組み合わせると、より高度な自動化も実現できます。たとえば、大きなチケットの内容をAIが分析し、適切な単位の子チケットに分割して登録するといった使い方です。
また、期限が近いチケットや遅れているタスクをAPIで定期的に抽出し、担当者へのフォローにつなげることもできます。定型的な進捗管理を、AIに任せられるようになります。
自社の業務フローに合わせて作り込めるぶん、開発リソースは必要ですが、自由度の高い連携が可能です。
自社に合うRedmine AI連携の選び方
自社に合うRedmineのAI連携は、対応環境・費用・セキュリティ・運用体制の4つの軸で絞り込めます。どの方式にも向き不向きがあるため、自社の状況に照らして選ぶことが大切です。
ここでは、4つの軸ごとに、どの方式が適しているかを解説します。
対応環境(オンプレ/クラウド)で選ぶ
まず確認したいのは、自社のRedmineがオンプレミスかクラウドか、という対応環境です。クラウドのMy Redmineを使っているなら、追加設定だけでAIチケット要約を使えます。
Lychee Redmineのクラウド版なら、Lychee AIも選べます。一方、自社サーバーで運用するオンプレミス環境では、これらのクラウド限定機能は使えません。
オンプレミスの場合は、自分でインストールできるAI Helperや、MCP・REST APIによる連携が中心になります。これらはRedmineにアクセスできれば、環境を問わず利用できます。
費用(プラグイン・外部AI・運用)で選ぶ
費用を比べるときは、プラグイン代だけでなく、外部AIの利用料や運用の手間まで含めて考えることが大切です。ほとんどの方式では、OpenAIやAzure OpenAIなど外部AIの利用料金が別途必要です。
プラグイン自体は、AI Helperのように無料のものもあれば、クラウド版の契約に含まれるものもあります。MCPやREST APIは、ツール自体は無料でも、構築や運用に人手がかかります。
目先の料金だけでなく、AIの利用量や運用負荷まで含めた総額で比較するのがおすすめです。
セキュリティ・権限で選ぶ
セキュリティを重視するなら、AIに送るデータの範囲と、権限の制御しやすさで判断します。どの方式でも、チケットの内容が外部のAIサービスに送信される点には注意が必要です。
外部への送信を厳しく制限したい場合は、送るデータを絞り込めるか、権限を細かく設定できるかを確認します。MCPやREST APIなら、読み取り専用や最小権限の専用ユーザーで、操作範囲を限定できます。
Lychee AIのように、書き込み前に必ず承認を求める仕組みを備えた製品も、安全に使いやすい選択肢です。
運用体制・開発リソースで選ぶ
最後に、自社の運用体制や開発リソースに合わせて選びます。専任の開発者がいなくても手軽に始めたいなら、設定だけで使えるMy RedmineのAI要約やLychee AIが向いています。
すでにオンプレミスのRedmineを運用しているなら、AI Helperを追加する方法もあります。一方、自社の業務に合わせて作り込みたい場合は、MCPやREST APIによる連携が選択肢です。
開発リソースの有無と、どこまでカスタマイズしたいかを軸に判断します。
Redmine AI連携で失敗しないための注意点
RedmineのAI連携で失敗を防ぐには、送信データとセキュリティの管理が欠かせません。便利さに気を取られると、情報漏洩や誤操作のリスクを見落としがちです。
ここでは、導入前に押さえておきたい4つの注意点を解説します。
外部AIに送ってよい情報の線引き
最初に決めておきたいのは、外部AIに送ってよい情報の線引きです。AIに連携すると、チケットの本文やコメント、添付ファイルの内容が外部のAIサービスに送信される場合があります。
機密情報や個人情報が含まれるチケットを、そのまま送ってよいかをあらかじめ整理しておきます。利用するAIサービスの契約で、送信データが学習に使われていないかを確認することも大切です。
送ってはいけない情報を社内ルールとして明文化し、チームで共有しておくと安心です。
APIキー・認証情報の管理
APIキーや認証情報は、漏洩しないよう厳重に管理する必要があります。Redmineや外部AIのAPIキーが流出すると、第三者にデータを操作される恐れがあります。
設定ファイルに直接書き込んだまま、リポジトリにアップロードしないよう注意が必要です。キーは専用の場所で管理し、定期的に再発行(ローテーション)すると安全性が高まります。
通信はHTTPSを使い、APIキーは必要最小限の権限を持つユーザーのものに限定します。
読み取り専用から始める運用
運用は、まず読み取り専用から始めるのが安全です。いきなりAIに書き込みまで任せると、誤ったチケットが作られたり、内容が書き換えられたりする恐れがあります。
はじめは参照だけに限定し、慣れてきたら書き込みを段階的に広げていきます。書き込みを許可する場合も、実行前に人が承認するフローを設けると安心です。
あわせて、いつ誰が何を操作したかを記録するログの設計も、運用の見直しに役立ちます。
テスト環境での事前検証
本番に導入する前に、テスト環境で事前に検証しておくと安心です。検証用のプロジェクトやテスト環境で試せば、誤った処理が起きても本番データに影響しません。
AIに与える指示や設定を調整しながら、想定どおりに動くかを確認します。小さな範囲から試し、問題がないことを確かめてから本番に広げるのが安全です。
特に、チケットの作成や更新を任せる場合は、事前の検証が欠かせません。
RedmineのAI連携に関するよくある質問
ここでは、RedmineのAI連携について、よく寄せられる質問をまとめました。導入前の疑問解消にお役立てください。
RedmineにAI機能は標準搭載されていますか?
いいえ、Redmine本体にAI機能は標準搭載されていません。AIを使うには、クラウドサービスの機能を利用するか、プラグインの追加、MCP接続、REST APIによる連携のいずれかが必要です。
たとえば、クラウド版のMy Redmineには独自のAIチケット要約機能があります。オープンソースのAI Helperを追加したり、MCPやAPIでAIとつないだりする方法もあります。
自社の環境に合った方法を選んで、AIと組み合わせる形になります。
社内チケットを外部AIに送っても安全ですか?
送信先や契約内容、社内方針を確認したうえで判断する必要があります。AI連携では、チケットの内容が外部のAIサービスに送信される場合があるためです。
利用するサービスの契約で、送信データが学習に使われていないかを確認します。機密情報や個人情報を送ってよいかは、社内のルールとして線引きしておくことが大切です。
不安がある場合は、送るデータを絞り込んだり、読み取り専用から始めたりするのも有効です。
無料でRedmineにAIを連携できますか?
プラグイン自体は無料でも、外部AIの利用料金は別途かかるのが一般的です。たとえば、オープンソースのAI Helperは無料で導入できます。
ただし、AI Helperも含め、多くの方式はOpenAIなどの外部AIと連携して動きます。そのため、AIの利用量に応じた料金が、別途発生する点に注意が必要です。
完全に無料で使えるわけではないため、外部AIの費用まで含めて見積もることが大切です。
RedmineのAI要約とは何ですか?
RedmineのAI要約とは、チケットの内容をAIが自動でまとめてくれる機能です。やり取りが長くなったチケットでも、ボタン一つで要点を把握できます。
クラウド版のMy Redmineでは、チケット上部の「AIで要約」ボタンから利用できます。AI Helperなどのプラグインにも、同様の要約機能があります。
過去の経緯を読み返す手間が減るため、状況確認や引き継ぎがスムーズになります。
Redmineの開発管理を効率化するならLychee Redmineがおすすめ
Redmineの開発管理を本格的に効率化するなら、Lychee Redmineがおすすめです。Lychee Redmineは、Redmineをベースに、ガントチャートや工数管理などの機能を強化しています。
導入企業数は7,000社を超え、チャットで操作できるAIアシスタント「Lychee AI」も利用できます。ここでは、Lychee Redmineでできることと、導入の流れを紹介します。
Lychee Redmineでできること
Lychee Redmineでは、プロジェクト管理に必要な機能を1つにまとめて使えます。中心となるのは、ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるガントチャートです。
そのほかにも、用途に応じて次のような機能を利用できます。
- カンバンやバックログによる、タスクとスケジュールの可視化
- 工数管理やリソースマネジメントによる、メンバーの負荷の把握
- EVMやCCPMによる、進捗とコストを踏まえた工程管理
- ダッシュボードやレポートによる、プロジェクト状況の共有
さらに、クラウド版ではAIアシスタント「Lychee AI」を使え、チャットでチケットの作成や検索を任せられます。Redmineの使いやすさを活かしながら、計画から進捗、AI活用までを一元的に管理できます。
無料トライアルと導入の流れ
Lychee Redmineは、導入前に無料で使い勝手を試せます。ユーザー数に上限のある無料のフリープランに加えて、30日間の無料トライアルもご用意しています。
トライアル期間中は、有料プランの全機能が対象です。操作感や自社の業務との相性を確かめたうえで、スタンダード・プレミアム・ビジネスから必要なプランを選べます。
なお、ガントチャートは有料プランの機能のため、ガント管理を試したい場合は無料トライアルが便利です。Redmineでの開発管理に課題を感じているなら、まずは気軽に試してみてください。
まとめ|用途と環境に合わせたRedmine AI連携の選択
RedmineとAIの連携は、Redmine本体に標準搭載されているわけではなく、4つのパターンから選ぶことになります。クラウド版のAIチケット要約、AIプラグイン、MCP連携、REST APIによる独自連携です。
どの方式が合うかは、自社のRedmine環境や目的によって変わります。オンプレミスかクラウドか、費用や開発リソース、セキュリティ要件を軸に絞り込みます。
導入する際は、いきなり本番で書き込みまで任せるのではなく、小さく安全に始めることが大切です。検証環境や読み取り専用から試し、慣れてきたら段階的に範囲を広げると安全です。
AIをうまく活用すれば、チケット管理や報告の手間を減らし、本来の業務に集中できます。Redmineでの開発管理をさらに効率化したいなら、AIアシスタントも使えるLychee Redmineを、無料トライアルで試してみてください。
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