プロジェクトの進捗状況の把握・管理をする際に使用することの多いガントチャートは、1日単位、1週間単位といった比較的短い期間から、年間単位と長い期間まで対応している点が特徴です。
この記事では、ガントチャートの概要や使用するメリット、作成方法などについて解説しています。
また、効率良くガントチャートを作成する方法として、テンプレートや専用ツールの使用についても解説します。業務でプロジェクト管理に取り組む方はぜひ参考にしてください。
年間の計画管理ができるガントチャートとは
ガントチャートとは、プロジェクトなどにおける進捗状況を把握・管理するための表のことです。縦軸にタスクの内容や担当者の名前が記載され、横軸に日時を記載します。
そして、横棒で進捗状況を表します。ガントチャートはシンプルな構成であり、横棒で状況を示すことから一目見ただけで進捗状況を把握できる点が特徴です。また、プロジェクトによっては細かいタスクをツリー構造にするとタスク同士の関係も把握しやすいです。
合わせて読みたい
年間単位のプロジェクトも管理できるガントチャートとは?メリットや作成方法を解説
プロジェクトの進捗状況の把握・管理をする際に使用するガントチャートは、1日単位、1週間単位といった比較的短い期間から、年間単位と長い期間まで対応できる点が特徴で.....
ガントチャートは1日から年間まで幅広く管理できる
ガントチャートは、1日単位の作業から1週間、1カ月、四半期、1年と幅広い期間のプロジェクトに適応できます。
長期的にスケジュールを把握し、今後の流れをチェックできれば、今週やるべきことを確認するときなどにも役立ちます。そのため、様々なプロジェクトで使用できます。
ガントチャートを年間単位で使うメリット
ここではガントチャートを年間単位で使用するメリットを紹介します。ガントチャートを取り入れることでどのようなメリットがあるのかぜひ参考にしてください。
長期的なプロジェクトの可視化ができる
年間単位のガントチャートを用意すれば、長期的なプロジェクトの流れやスケジュールを可視化できます。ガントチャートはタスク内容や担当者名、日時が記載されており、そこに横棒を示すことで進捗状況を表すことが可能です。
そのため、全体のスケジュールや個人のタスク、リアルタイムでの進捗状況やタスクの依存関係などが一眼で把握できるのが強みです。これらの情報は長期的なスパンで確認できるため、プロジェクトの進行にも役立ちます。
長期目標に対する進捗状況を把握しやすい
ガントチャートを活用すれば、どの作業を誰がいつまでに行うのか、現時点ではどのくらい作業が進んでいるのかといった状況を把握しやすいです。
例えば、2か月後に期限を迎えるタスクがある場合、ガントチャートを見れば何%ほど作業が進んでいるのかが分かるため、長期目標に対する進捗管理も行いやすくなるのもポイントのひとつです。
こまめな進捗状況の把握・管理は、プロジェクトのスムーズな進行に欠かせない重要な要素です。
ガントチャートを年間で使用する際の注意点
ここではガントチャートを年間単位で使用する際の注意点を紹介します。ガントチャートは便利なものですが、注意点もあるため、ぜひ覚えておいてください。
タスク一つひとつの作業工数を把握しにくい
年間単位という長期でのガントチャートとなるため、日々の細かいタスクの記載は難しく、結果的に作業工数を把握しにくくなってしまいます。
そのため、工数を的確に把握しておらず、プロジェクトが始まってから工数を修正しなければならなくなる恐れがあります。1つの工数を修正すると他のタスクにも影響するため、修正するだけでも大きな手間です。
作業の優先順位がわかりにくい
ガントチャートは、作業の優先順位がわかりにくくなっているため、優先して取り組むべきタスクの選択を誤ってしまう恐れがあります。ガントチャートの目的はあくまでもスケジュール共有であるため、シンプルな構成となっています。
そのため、タスクの内容や期日は記載されているものの、優先順位は記載されていません。優先順位も把握できるようにしたい場合は、タスクを記入する際に優先順位に沿って記載するなど工夫する必要があります。
ガントチャートを使って年間単位でプロジェクト管理する方法
ここではガントチャートを使って年間単位のプロジェクトを管理する具体的な手順を紹介します。どのようにしてガントチャートを作れば良いのか分からない、と感じている方はぜひ参考にしてください。
年間計画を構成する個々のプロジェクトやタスクを洗い出す
ガントチャートの作成にあたっては、まずプロジェクトで発生する個々のタスクを洗い出し、細分化する必要があります。このタスクを細分化したリストのことをWBS(Work Breakdown Structure)と言います。タスクを洗い出す際は、大きなタスクから書き出し、そのタスクに付随するタスクを下に書き足していく形がおすすめです。
そうすることでタスク同士の関係は明確化されます。なお、年間単位のガントチャートを作成する場合、タスクを細分化しすぎると情報量が多くなる点に注意してください。
各タスクにかかる期間を見積もる
タスクの洗い出しができたら、各タスクにかかる期間を見積もります。どのくらいの時間がかかるかは、管理者のみでの設定は難しいため、必要に応じて実際に作業を担当する作業者に相談しながら決めましょう。
また、作業期間にはバッファを設けることも大切です。バッファがあることで、トラブルが発生した時でもスケジュールを逼迫することなく対応できます。スケジュールギリギリで作業期間を設定することはできるだけ避けましょう。
担当者や責任者を決める
各タスクにかける期間が決まったら、それぞれの担当者や責任者を決める必要があります。担当者決めにあたっては、一人ひとりの経験やスキル、得手不得手を考慮する必要がありますが、特定の人に作業が集中するようなことは避けなければなりません。
また、規模が大きいプロジェクトであれば、チームを組んだ上でチーム単位でタスクを割り振っていく方法もできます。人手が不足しそうな場合は早めに増員をお願いするなど手配しておきましょう。
ガントチャートに情報を入力する
ここまでで決まった情報をすべてガントチャートに入力します。
入力が完了したら、ガントチャートをプロジェクトメンバー全員に共有しましょう。自分のタスクのみならず他のメンバーのタスクも把握することでプロジェクトをスムーズに進められます。また、共有し、確認してもらった上で必要に応じて修正が発生するケースもあるため、早めの共有が大切です。
合わせて読みたい
年間単位のプロジェクトも管理できるガントチャートとは?メリットや作成方法を解説
プロジェクトの進捗状況の把握・管理をする際に使用するガントチャートは、1日単位、1週間単位といった比較的短い期間から、年間単位と長い期間まで対応できる点が特徴で.....
ガントチャート作成のコツ
ここでは実際にガントチャートを作成するにあたってのコツを紹介します。ちょっとしたコツを押さえておくだけでもより効率良く作成できるようになるため、ぜひ参考にしてください。
テンプレートを活用する
ガントチャートはシンプルな構成の表ですが、一から作るとなると手間がかかります。そのため、すぐに作りたいときはオンライン上でダウンロードできるテンプレートの利用がおすすめです。
インターネットで検索すると、Excelで使用できる基本のテンプレートが豊富に見つかります。自社や自チームにあったテンプレートを選んで利用してください。
専用ツールで作成する
ガントチャート作成ができる専用ツールもあるため、それらを活用するのもおすすめです。このようなツールはプロジェクト管理ツールと呼ばれ、ガントチャート作成以外にも、プロジェクト管理に関する様々な機能を備えています。そのため、タスクやスケジュールを管理するだけでなく、プロジェクトの管理を効率良く行いたい、といったケースに適しています。
専用ツールの場合、ガントチャート作成にあたって入力する項目がすでに決められており、それに入力するだけで作成できます。また、修正も同じように内容を書き換えるだけで済むため、ガントチャートのメンテナンスにかかる手間を省くことができます。
ガントチャート作成ならLychee Redmineがおすすめ
ガントチャートの作成に対応している専用ツールには様々なものがありますが、ここではおすすめのツールとしてLychee Redmineを紹介します。
Lychee Redmineは、ガントチャート作成はもちろん、プロジェクト管理に関する様々な機能を備えているツールです。
例えば、バックログ機能では、アジャイル開発で使用されることの多いスクラムのスプリント計画・運用が可能です。また、タイムマネジメント機能やリソースマネジメント機能がついているため、工数管理や稼働時間・稼働率の把握などもしやすいです。
さらにダッシュボードにはプロジェクトの進捗確認に必要な情報がまとめられているため、簡単に最新の状況を確認できます。出来高管理やコストマネジメント、プロジェクトレポートといった機能もついており、プロジェクトをより効率良く進められます。
無料トライアル期間が用意されているため、まずはお試しで使ってみることも可能です。ツールはクラウド版、オンプレミス版両方に対応しているため、ニーズに応じた導入形態を選択してください。
プロジェクト管理ツール「Lychee Redmine」を使ってみる。(30日間無料・自動課金なし)
ガントチャートを活用すれば年間単位のプロジェクトも管理可能
ガントチャートは縦軸にタスク内容やタスクの担当者が、横軸に日時が記載され、横棒で進捗状況を示すシンプルな表です。1日、1週間、1カ月、四半期、1年と様々な時間軸に応じて使用できます。年間計画や数年単位のプロジェクトなど、長期にわたる企画もガントチャートを使えば簡単にタスクや進捗状況の可視化を行える点が強みです。
ガントチャートを作成する際は、オンライン上でテンプレートをダウンロードするだけではなく、専用ツールを使って効率良く作成することを検討してみましょう。Lychee Redmineはガントチャート作成はもちろん、プロジェクト管理に役立つ幅広い機能を備えています。30日間の無料トライアルから試せるので、ぜひ活用してみてください。