「部下のタスクの進捗状況を把握するのに毎回時間がかかっている」
「上司に何度も同じ進捗報告するのが面倒くさい」
タスクの進捗をすぐに把握できないと、報告を受ける側もする側も無駄な工数がかかり、ストレスが溜まる要因にもなり得ます。
今回は、タスクを視覚的に見やすく管理するためのカンバンでのタスク管理を紹介します。
この記事を読み、以下の内容を理解してみましょう。
・カンバンでタスク管理をするとは?
・カンバンでタスク管理するメリット
・カンバンが使えるおすすめのタスク管理ツール
カンバンでのタスク管理について知り、タスクの進捗を共有できる環境を整えましょう!
カンバンを用いたタスク管理とは?
まずはカンバンでのタスク管理の概要を解説します。
カンバンでのタスクの概要
カンバンでのタスク管理とは、タスクの進捗を「カンバン」のように視覚的に見やすく管理する手法であり、元々トヨタ自動車が導入していた管理方法に由来しています。
トヨタ自動車では生産ラインで必要になった部品を、「カンバン」と呼ばれるカードで視覚的に倉庫担当者に伝えることで、スムーズに部品補充を行えるようにしました。
このカンバンはソフトウェア開発などのプロジェクト管理に取り入れられるようになり、タスクの進捗状況を視覚的に把握する手法として注目されました。
特にアジャイル開発のような変化の多い環境においては、カンバンでのタスク管理のメリットが大きく、多くの現場で導入されています。
カンバンでのタスク管理で得られるメリット3点
ここではカンバンでのタスク管理で得られる主なメリットを3つ紹介します。
①タスクの進捗を可視化できる
カンバンでのタスク管理によって、タスクの進捗を可視化できるようになります。
プロジェクトを管理する側にとって重要なのは、タスクが問題なく進んでいること、あるいは進んでいないタスクを把握することです。
カンバンでのタスク管理であれば現在のタスクの進捗を視覚的に把握できるため、プロジェクトの管理が圧倒的に楽になります。
タスクを遂行しているメンバーからしても、おおまかな進捗報告はカンバンのタスクを更新するだけでよく、効率的です。
②プロジェクト内で連携が加速
プロジェクトを複数の担当者で進行している場合、カンバンでのタスク管理を行うことで他の担当者のタスクの進捗状況を把握しやすくなり、コミュニケーションが取りやすくなったり、お互いに助けやすくなる、ということも期待できるようになります。
複数部署をまたぐようなプロジェクトでは担当者間でのコミュニケーションが重要になりますので、カンバンでのタスク管理によって得られるメリットは大きいでしょう。
③適切なマネジメントが可能
カンバンでのタスク管理によってタスクの進捗状況を可視化できることで、プロジェクトの適切なマネジメントが可能。
タスクを進行する上で障害となっている要素を困り事としてカンバンの中に記載することで、管理者は課題となっている事柄を認識でき、イチからメンバーに話を聞かずとも適切な対応を行えるようになります。
カンバンを用いたタスク管理で補えないこと
カンバンでのタスク管理を導入することによって複数のメリットが得られる一方で、カンバンでのタスク管理ではカバーできないこともあります。
カバーできない点としては、たとえば、以下が挙げられます。
・タスクごとの負担の把握
・プロジェクト全体の進捗の把握
カンバンによるタスク管理では、カードによって各担当者がどれだけタスクを抱えているのかは把握しやすいです。
しかし、1つ1つのタスクの負担の重さの具合はわかりません。
また、カンバンによるタスク管理はそのタイミングでの進捗状況を可視化することに特化しており、前後の工程やプロジェクト全体の進捗を表すものにはなっていません。
これについては、バーンダウンチャートを利用することで時間や残りの作業量を視覚化して管理することができます。
カンバンでのタスク管理を導入する際には、これらを考慮して、不足部分を補うようにしましょう。
プロジェクト管理ツールによっては、カンバンによるタスク管理機能に加え、ガントチャート等のプロジェクトの進捗を可視化できる機能がついているものもあります。
適切なプロジェクト管理ツールを選定して導入することがおすすめです。
カンバンによるタスク管理におすすめのツール3選
ここからはカンバンによるタスク管理におすすめのツールを3つ紹介します。
各ツールの特徴を参考に、自社にあったツールを導入しましょう!
①Lychee Redmine
Lychee RedmineはオープンソースであるRedmineをベースにしたプロジェクト管理ツールです。
Lychee Redmineはカスタマイズ性に優れており、複雑なプロジェクトにおけるタスク管理にも柔軟に対応することができます。
カンバンでのタスク管理機能に加え、バックログ、バーンダウンチャート、ガントチャートの機能も備わっているため、カンバンによるタスク管理で不足する部分も補ってくれます。
柔軟性を活かし、要望があった機能を積極的に実装する活動を行っており、長期的に利用が可能なツールと言えます。
プラン | 月額料金 | 利用機能 |
フリー | 無料 |
|
スタンダード | 900円 |
|
プレミアム | 1,400円 |
|
ビジネス[無料トライアルはこちらをお試しできます] | 2,100円 |
|
②Trello
引用:Trello
Trelloはシンプルで見やすさを重視したタスク管理ツールです。
Trelloはプロジェクトごとにボードをたて、タスクをカードとして貼り付けるシンプルなカンバンによるタスク管理機能を提供しています。
プラン | 料金(月額) | ボード数 | 機能 | 容量 |
フリー | 0 | 10 | 自動コマンドの実行 50 回/月 無制限のアクティビティ ログ 担当者と期限 iOS および Android モバイル アプリ 2 要素認証 |
10MB/1ファイル |
ビジネスクラス | $12.50 | 無制限 | フリー+ 高度なカスタマイズ機能 |
250MB/1ファイル |
エンタープライズ | 要問合せ | 無制限 | 全ての機能 | 250MB/1ファイル |
③Jooto
引用:Jooto
Jootoはテンプレート・マニュアルが豊富で導入支援が充実したプロジェクト管理ツールです。
カンバンでのタスク管理の機能に加え、ガントチャートの機能も備わっています。
テンプレートが職種別で豊富にあること、全て日本語サポートであり無料で導入支援を行っていることからIT初心者でも利用がしやすいツールです。
Jootoはシンプルな機能でまとまっているため、タスク管理や単一のプロジェクト管理等に向いています。
プラン | 料金(月額) | ユーザー数 | 機能 | 容量 |
無料 | 0 | 4 | 基本機能+ データエクスポート過去30日 行動履歴過去30日 |
10MB |
スタンダード | 417/1ライセンス(年払い) 500/1ライセンス(月払い) |
1~ | 基本機能+ データエクスポート過去1年 行動履歴過去1年 |
5GB/1ライセンス |
エンタープライズ | 980/1ライセンス(年払い) 1,300/1ライセンス(月払い) |
1~ | 基本機能+ データエクスポート無制限 行動履歴無制限 |
10GB/1ライセンス |
カンバンでのタスク管理でタスクを見える化しよう
今回は、タスクの可視化を行うことができるカンバンでのタスク管理を紹介しました。
カンバンでのタスク管理はタスクを看板のように見やすく掲示して管理することで、タスクの進捗を見える化する手法です。
プロジェクト管理は往々にして形骸化するなど、意味のある形で運用を継続することが難しくなりがちです。
そのため、サポートがあるクラウドを利用してきちんとしたプロジェクト管理を行えることが結果としてコスト削減につながるため、おすすめです。
カンバンでのタスク管理には向いていること・向いていないことがあり、それぞれを下記に示します。
向いていること | 向いていないこと |
タスクの進捗を可視化できる | タスクごとの負担の把握ができない |
プロジェクト内のコミュニケーション促進 | プロジェクト全体の進捗の把握ができない |
タスクの適切なマネジメントが可能になる |
カンバンでのタスク管理に向いていないことを補うためには、ガントチャート等の機能が備わったプロジェクト管理ツールを導入することが有効です。
今回は3つのツールを紹介しました。
・Lychee Redmine
・Trello
・Jooto
カンバンでのタスク管理におすすめのツールで、フリープランを利用して無料で試すことができます。
この記事を参考に、カンバンでのタスク管理を導入し、タスクの進捗の見える化を行いましょう!