工程管理とは?目的・進め方・生産管理との違いをわかりやすく解説

工程管理とは、製造業界や建設業界、システム業界など、期日どおりに商品・サービスを提供することが求められる現場で必要な業務のことです。

工程管理という言葉自体は聞いたことがあるものの、「何から始めるべきかわからない」「生産管理や進捗管理との違いがわからない」といった方もいるのではないでしょうか。

私はSIerで大規模な開発プロジェクトのPMを長く担当し、製造業や建設業の業務を支えるシステム開発案件にも関わってきました。

本記事では、実体験を踏まえつつ、工程管理の定義から近しい業務の違い、具体的なPDCAサイクルの進め方を解説します。工程管理表や業界別の特徴も紹介するため、工程管理について深く理解したい方は、ぜひ参考にしてください。

執筆者:和田匠真

IT業界で20年以上の実務経験を持つプロジェクトマネージャー。プログラマー・SEを経てPMとなり、大手企業のシステム提案からデリバリーまで一貫して従事。PMP/認定スクラムマスター(CSM)保有。ウォーターフォール/アジャイル双方の現場経験をもとに、プロジェクト管理に関する記事を執筆。

 

工程管理とは

工程管理とは、製品やサービスを生産・提供する、各工程の進捗や品質、コストを管理する業務のことです。決められた納期に決められた品質の成果物を、決められたコストで届けるための活動全般を含みます。

ここからは、工程管理の定義から3要素などの基本情報を解説します。

工程管理の定義

工程管理は、計画通りに作業が進んでいるかを確認し、作業手順や担当、リソースを調整しながら成果物を完成させるまでをコントロールする業務です。製造業では製品が完成するまでのライン、建設業では工事の各工程、システム開発では要件定義から本番リリースまでの開発工程が対象となります。

業界によって、定義に若干の違いはあるものの、計画→実施→評価→改善をくり返し、進捗・品質・コストをバランスよく保つ考え方は共通しています

工程管理の3要素(QCD)

工程管理の中核となる3要素は、次のとおりです。

  • 品質(Quality)
  • コスト(Cost)
  • 納期(Delivery)

頭文字を取ってQCDと呼ばれます。3要素は、一方を優先すると他方に影響が出やすい関係にあり、例えば、品質を高めればコストや納期が増え、納期を短縮すれば品質に影響が出やすくなります。

工程管理では、この3要素のバランスを最適化することが重要です。

工程管理が重要視される理由

近年、工程管理が重要視される背景には、市場環境と顧客要求の変化があります。

製造業では多品種少量生産、建設業では人手不足と工期短縮、システム開発ではリリースサイクルの短期化が進み、紙やExcelだけでは進捗や負荷の把握が難しくなっています。

変化の大きい現場で安定して成果を出すためにも、工程管理の重要性は高まっています

 

工程管理の目的

工程管理の目的は、QCDのバランスを保ちながらビジネス上の成果を最大化することです。ここからは、4つの観点で工程管理の目的を解説します。

納期を遵守する

工程管理の基本的な目的は、計画した納期を守ることです。納期遅延は、顧客の事業計画への影響だけでなく、ペナルティ条項や信頼喪失、追加コストの発生など複数のリスクにつながります。

工程管理を適切に行えば、各工程の進捗をリアルタイムに把握でき、遅延の予兆を早期にとらえ、リソース投入や工程の組み替えで対応できます。顧客や協業先との信頼関係を築くためにも、工程管理を徹底することが欠かせません。

品質を安定させる

品質を安定させることも、工程管理をする目的の一つです。工程ごとに品質確認のタイミングと基準を設けておくと、不具合の早期発見と是正につながります。

例えば、システムをリリースする場合、最終工程でバグが見つかると、どこを修正すべきか探すコストが大きくなることは避けられません。しかし、各開発フェーズで品質を担保しておけば、不具合の発生を最小化できます。

各工程で適切な品質基準を定め、未達の状態で次工程へ進めない仕組みを整える必要があります

生産性を向上させる

工程管理を行うと、各作業のリードタイムや待ち時間、稼働率を定量的に把握できます。ムダな工程の削減、並行作業の検討、ボトルネックの特定が可能となり、生産性の向上につながります

実際に、紙の進捗表で管理していた現場をシステム化したところ、特定工程の作業滞留が初めて可視化され、人員配置の見直しでリードタイムが大幅に短縮された事例もあります。

コストを削減する

工程管理は、納期遅延による追加人件費や残業代の発生を防ぐだけではありません。過剰生産や在庫の積み上がりを抑制し、必要なときに必要なだけ作業する仕組みを支えます。

各案件の進捗とリソース配分を可視化することで、人員の最適配置や設備の有効活用が可能となり、コストを削減できます

 

工程管理と生産管理・進捗管理の違い

工程管理は、似た言葉である生産管理・進捗管理と混同されがちです。それぞれの言葉で、業務内容は若干異なります。

以下では、それぞれの違いと比較表を紹介します。

工程管理と生産管理の違い

生産管理は、製品を生産する活動全般を統括する業務です。主に下記の業務を中心に行います。

  • 需要予測
  • 生産計画
  • 原材料調達
  • 在庫管理
  • 工程管理
  • 品質管理
  • 出荷管理 など

これに対し、工程管理は生産管理の一部であり、生産の各工程をどう進めるかを管理する業務です。生産管理が何を、いつ、どれだけ生産するかを扱うのに対し、工程管理は決めた生産を、各工程でどう進めるかを扱います

工程管理と進捗管理の違い

進捗管理は、計画した作業がスケジュール通りに進んでいるかを確認する業務で、タスクごとの開始日・終了日・完了率を追いかけ、遅延があれば対処することが中心です。

一方で、工程管理は進捗管理を含むより広い概念で、進捗だけでなく、品質やコスト、リソース配分などを総合的に管理します。進捗管理は、工程管理のなかにある、一つの側面と考えるのが適切です

3つの管理範囲を整理した比較表

3つの管理の違いを表で整理します。

観点

生産管理

工程管理

進捗管理

管理範囲

生産活動の全体

生産の各工程

スケジュール

対象

需要・在庫・工程・品質・出荷

工程の進捗・品質・コスト

タスクの進行状況

目的

効率的に製品を供給する

各工程をQCDで管理する

計画通りに進めるか確認する

主な担当

生産管理部門

工程管理担当・現場リーダー

プロジェクト管理者・現場担当者

 

生産管理という、最も広い枠のなかに工程管理があり、工程管理に含まれる要素の一つに進捗管理があるという、階層関係で理解するとわかりやすいです

自社の課題が、生産量や在庫の最適化なのか、工程ごとの遅れや負荷の調整なのか、日々の進捗確認なのかを言語化すると、どこに注力すべきかが明確になるでしょう。

 

工程管理の進め方(PDCAサイクル)

工程管理は、実施・評価・改善を繰り返すことで計画や管理の精度が高まります。PDCAサイクルに沿って工程管理を進める流れを、4つのフェーズで解説します。

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Plan:工程計画を立てる

Planは、工程を実施する前の計画を練るフェーズです。生産する製品やサービスをもとに必要な工程を洗い出し、作業内容や担当者、期間やリソース(人員・設備・材料)を決めます。

各工程の前後関係や依存関係を踏まえずに計画すると、後工程で前工程の遅延が発覚し、全体スケジュールに影響します。効率的に作業を進めていくなら、各工程の特性を踏まえ、計画を組むことが大切です

Do:計画にもとづいて工程を実施する

Doは、計画にもとづいて各工程を実施するフェーズです。担当者は割り当てられた作業を進め、リーダーや管理者は進捗状況を日々確認し、必要に応じて指示や調整を行います。

作業が計画に沿って進んでいるのかを正しく評価するには、進捗状況を可視化し、関係者が同じ情報を見られる状態を保つことが重要です。

工程管理表やシステムを使って、誰でも現在の進捗を確認できる仕組みを整えておくと、次のCheckフェーズで、計画どおりに作業が進んでいるのかを正確に評価できます。

Check:実施結果を評価する

Checkは、実施結果を評価するフェーズです。計画と実績の差を分析し、各工程の進捗や品質、コストが計画どおりに進んでいるかを評価します。

各工程の計画をチェックする際は、下記の観点を持つとよいでしょう。

  • 進捗(計画日と実績日の差)
  • 品質(不具合発生率や検査合格率)
  • コスト(計画コストと実績コストの差)

実施結果を評価する際に大切なのは、各項目の実績を定量的に把握することです。「計画どおりに進んでいる」「不具合は発生しなかった」という抽象度の高い評価では、次のActionフェーズで具体的な改善策が出しにくくなる可能性があります。

必ず、「〇日予定の作業は〇日に完了した」「不良発生率は〇%で、〇〇が原因の不良が多かった」というように、数値をセットにして評価しましょう

Action:課題を改善する

Actionは、評価結果から課題を抽出し、改善策を立案・実施するフェーズです。改善策の一例として、下記の内容が挙げられます。

  • 作業手順の見直し
  • リソース配分の変更
  • 品質基準の調整
  • ツールの見直し など

実行した結果を踏まえ、効果的な施策が何なのかを、さまざまな観点から評価しながら改善策を出しましょう。例えば、同じようなミスが多い場合は、作業手順の見直しや使用する道具・ツールの見直しが有効な手段の一つです。

重要なのは、その場限りの対応で終わらせず、次のPlanフェーズに引き継ぐことです。PDCAは繰り返し実施することで精度を高めていく改善プロセスとして機能します。

 

工程管理で使われる代表的な工程管理表

工程管理を実務で進める際は、計画や進捗を可視化する管理表を使うことが基本です。独自に使用する方法もありますが、まずは、代表的な工程管理表を知ることで、自社に合うフレームが見つかるかもしれません。

以下では、代表的な4つの工程管理表を解説します。

ガントチャート

ガントチャートは、工程管理で最も一般的に使われる管理表です。

横軸に時間、縦軸にタスクを配置し、各タスクの開始日・終了日・進捗状況を棒グラフで表示します。ひと目で計画と実績の差を把握でき、複数タスクの全体像も確認しやすい点が特徴です。

製造業の生産計画、建設業の工事計画、システム開発のプロジェクト計画など業界を問わず幅広く使われています。

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バーチャート

バーチャートは、ガントチャートに近い横棒形式の工程表です。実務上は同じ意味で使われることもありますが、建設業では工種別のスケジュールを示す横線式工程表として扱われることがあります。

例えば、建設業の場合なら、基礎や躯体、内装などの各工種を縦に並べる形式が一般的で、作成や更新の手間が少なく、建設現場で広く採用されています。システム開発でも同様に、要件定義や設計、開発といった順で並べることで、大まかな工程管理が可能です。

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ネットワーク図(PERT図)

ネットワーク図は別名でPERT図とも呼ばれ、タスク間の依存関係を矢印で表現する手法です。

前後関係を矢印で結ぶことで、どのタスクが先行し、どのタスクが後続するかを可視化できます。プロジェクト全体の所要時間を左右する、重要な工程の経路を特定できる点が利点で、重点管理すべき工程を見極められます

累積グラフ(流動数曲線)

累積グラフは、計画と実績の累積進捗を折れ線で比較するグラフです。製造業では、流動数曲線と呼ばれる形式で扱われることもあります。

横軸に時間、縦軸に累積生産量や累積完了タスク数を取り、計画値と実績値を重ねて表示することで、全体としてどの程度遅れているか、または前倒しになっているかが直感的に把握できます

 

工程管理の方法

工程管理を実施する方法は、紙・ホワイトボードを使用するアナログな方法と、Excel・スプレッドシート、専用の工程管理システムを活用するデジタルな方法があります。

それぞれに特徴があり、この方法を選べば正解といった答えもないため、まずは各特徴を理解しておきましょう。

紙・ホワイトボードで管理する

紙やホワイトボードを使った管理は、工程管理をする手法のなかで、最もシンプルな方法です。チーム内の見やすい場所に進捗表を貼り出し、付箋や手書きで状態を更新します。

導入コストが低く、ITに不慣れなメンバーでも使いやすいことがメリットです。一方で、リモートメンバーとの共有が難しく、過去データの蓄積・分析にも限界があります。また、メンバー数が多い場合は、記載漏れが原因で、適切に進捗を確認しきれないリスクも生じます。

そのため、小規模で対面中心のチームには向きますが、複数案件や複数拠点の管理には不向きです

Excel・スプレッドシートで管理する

ExcelやGoogleスプレッドシートで工程管理表を作る方法は、多くの現場で採用されています。ガントチャートやタスク一覧を自由にカスタマイズでき、表計算機能で自動計算もできるため、紙よりも柔軟性が高い管理が可能です。

ただし、複数人で同時編集すると整合性を保つのが難しく、運用ルールが共有されていないとファイルが乱立しやすい傾向があります。導入する際は、シートのみを共有するのではなく、運用方針を定めたうえで活用することが大切です

工程管理システムで管理する

工程管理システムは、工程計画や進捗管理を効率化するためのソフトウェアです。ガントチャートの自動生成や進捗の自動集計、複数案件の横断管理や外部システムとの連携などに対応します。

初期費用や月額費用が必要になる部分はデメリットですが、案件数や関係者が増えた段階では、Excel管理よりも管理工数を抑えながら可視性を高めやすくなります。

特に、属人化の解消やデータに基づく改善を目指す現場には、工程管理システムを導入することが向いています

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業界別の工程管理の特徴

工程管理の進め方や管理対象は、業界によって特徴が異なります。ここでは、工程管理が必ず求められる、製造業・建設業・システム開発の3つの領域における、工程管理の特徴を解説します。

製造業における工程管理

製造業の工程管理は、加工・組立・検査の各ラインを対象に、進捗や品質、設備稼働率を管理する活動が中心です。

製造ロットごとの計画と実績、不良率、ラインの稼働状況を把握し、設備や人員のボトルネックを早期に解消することが求められます。多品種少量生産への対応が求められる現場では、ライン切り替えの段取り時間や、複数製品の優先順位付けも重要です

建設業における工程管理

建設業の工程管理は、工事ごとの工程進捗や人員配置、資材手配や安全管理、天候の影響を含めた総合的な管理が求められます。

基礎・躯体・内装といった工種ごとに依存関係があり、前工程の遅延が後工程に波及する構造が特徴です。屋外作業の比重が大きいため、天候による工程変動も計画段階から織り込む必要があり、現場代理人や施工管理者が中心となって工程を組み立てることが一般的です

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システム開発における工程管理

システム開発の工程管理は、要件定義から本番リリースまでの、開発工程の進捗や品質、工数を管理する活動が中心です。

例えば、ウォーターフォール開発では、工程ごとの計画と実績の差を厳密に管理し、ガントチャートやネットワーク図を活用して進捗状況を把握します。

アジャイル開発では、スプリント単位の短期サイクルで工程を進め、リリース計画や工数管理の場面では、ガントチャートも併用するケースが珍しくありません

 

工程管理でよくある課題と解決策

工程管理を実務で進めていると、運用面で似た課題に直面することが珍しくありません。ここでは、多くの現場で見られる4つの課題と解決策をあわせて解説します。

属人化して引き継ぎが難しくなる

工程管理が属人化していると、特定の担当者が不在になるだけで進捗の把握や判断が滞ります。属人化する理由は、スケジュールや各工程の状況が、個人のローカルファイルに蓄積されている状態になるためです。

進捗情報を共有環境に集約し、工程管理の手順をドキュメント化して複数人で運用ルールを共有しておけば、担当者が交代しても業務への支障を最小限に抑えられるでしょう

複数ファイル管理で情報がバラつく

複数のファイルで管理することも、工程管理では避けたほうが無難です。

紙の進捗表とExcelファイルが混在し、案件ごとに別ファイルで管理する状況では、どのファイルが最新版か判断できなくなり、情報の整合性が崩れます。情報を一元化するには、進捗管理の起点を定めることが欠かせません。

社内では「最新情報はこのシステムで確認する」といったルールを定め、ほかの場所のファイルは参考扱いにする運用を定めることで、情報のばらつきを抑えられます

進捗・課題がリアルタイムで把握できない

各担当者からの進捗報告が、週1回の定例会議のタイミングまで集約されない運用では、リアルタイムの状況把握が困難で、問題発覚時に対応が後手に回るケースもあります。

現場と工程管理をする側で、進捗状況の乖離を防ぐためには、日次や随時で状況を更新できる仕組みを整えることが大切です。クラウド型の工程管理システムを使えば、各担当者がモバイルやPCから進捗を直接更新でき、定例会議を待たずに状況共有が可能になります

複数プロジェクトの横断管理ができない

プロジェクト数が増えると、案件情報を個別管理する方法では、全体のリソース分配や進捗が見えにくくなります。例えば、同じメンバーが複数の案件を担当している場合、特定メンバーへの負荷集中やリソース不足の発覚が遅れる原因になるかもしれません。

プロジェクト数が増えてきた段階で、案件を横断してもリソースや進捗を一括で管理できるシステムを活用することがおすすめです。担当者ごとの稼働状況やボトルネックを1つの画面で確認できる仕組みを整えると、リソース調整がしやすくなります

 

工程管理担当者に求められる仕事内容

工程管理担当者の業務は、計画立案から実施段階の調整、改善活動の推進まで多岐にわたります。以下では、工程管理担当者に求められる主な仕事内容を3つ紹介します。

工程計画の立案と調整

工程計画の立案をする際は、生産する成果物や目標納期をもとに、必要な工程や担当者、期間やリソースを整理し、現実的なスケジュールを組み立てる必要があります。計画策定後は、関係部署や協力会社、顧客と内容をすり合わせ、合意形成を進めることが基本です

計画段階での認識ずれが大きい場合、実施フェーズで手戻りや追加調整が発生しやすくなります。そのため、初期段階で十分にコミュニケーションを取ることが求められます。

進捗管理と関係者調整

計画を実行する段階では、各工程の進捗状況を継続的に確認し、計画と実績の差を把握します。差が大きい場合は、原因を分析し、リソースを投入したり、工程の組み替えたりするなどの方法で対応します。

立場が異なることで保有している情報に差が出ることもあるため、関係者の認識を揃えることも欠かせません。必要な情報を適切なタイミングで共有し、関係部署や協力会社、顧客と認識にずれが生じないように調整することも、工程管理担当者に求められるスキルです。

改善活動の推進

工程管理担当者は、PDCAサイクルのActionフェーズを主導し、継続的な改善を推進することも業務の一つです。蓄積したデータをもとに、ボトルネックになっている工程の特定、作業手順の見直し、品質基準の調整などの改善策を立案・実施します。

感覚的な「忙しい」「遅れている」という声を、進捗データや工数データなどの数値で裏付けたうえで改善策を検討することで、関係者の納得を得やすくなります

 

工程管理に向いている人の特徴

工程管理は、計画性・調整力・改善志向の3つが特に求められる業務です。以下では、工程管理に向いている人の特徴を解説します。

計画性があり全体を見渡せる

工程管理では、目の前の作業だけでなく、全体を見渡して優先順位を判断する力が求められます。各工程の関係性やリソースの制約、納期までのスケジュールを整理し、最適な進め方を判断できる人が向いています。

計画性は経験を通じて高められる側面が大きく、プロジェクトごとに計画と実績を振り返り、見積もりの精度を高めていく姿勢があれば、徐々に身についていきます。また、日頃から物事の全体像を俯瞰して見る意識を持つことも、計画性を高めるうえで欠かせません。

関係者と調整しながら進められる

工程管理は、自分だけで完結する業務ではありません。現場担当者や上位の管理者、顧客や協力会社など、立場の異なる関係者と継続的にコミュニケーションを取り、調整しながら進める必要があります。

特に、問題が発生した際は、状況を整理し、影響範囲を明示し、対応策の選択肢を提示しながら合意形成を進める力が求められます。相手の立場を踏まえた対話ができる人が、調整力を発揮する観点から向いています

改善を継続できる

工程管理は、一度計画して終わりではなく、PDCAをくり返しながら継続的に改善していく業務です。一度の成功で満足せず、現状の運用に課題はないか、効率化できる余地はないかを常に考えられる人が向いています。

計画どおりに進んだプロジェクトでも、振り返ることで、特定の工程の負荷が大きくなっていることに気づくケースは珍しくありません。遅れが出なかったから問題なかったという考え方ではなく、プロジェクト達成に向けてより効率よく進めるためにはどうすべきか、現状の運用に課題はないか、効率化できる余地はないかを常に考えられる人が向いています。

また、工程管理が計画どおりに進んでいるときは、うまくいっている要因を言語化することで、次の案件に再現性をもって活かせます。

 

工程管理システムの選び方

工程管理システムの導入を検討する際は、機能の充実度だけでなく、自社の業務や運用体制との適合度を確認することが重要です。以下では、工程管理システムを選ぶ際に、確認したい4つのポイントを解説します。

自社の業界・業務に対応しているか

工程管理システムは、業界の特性に応じて選び分けることが重要です。

例えば、製造業向けには生産ロットや設備稼働率の管理機能、建設業向けには工種別の工程管理や安全管理機能が備わったツールが適しています。システム開発の現場で使用する工程管理システムなら、工数管理やIssue管理との連携機能があると便利です。

自社の業務で必要となる管理項目を洗い出し、必要な機能を満たしているツールに絞って探すと、システムの選定から導入までをスムーズに進められるでしょう。

既存システムと連携できるか

すでに何らかのツールを導入している企業では、既存のシステムと工程管理システムを組み合わせて運用することが一般的です。そのため、既存システムと導入することを検討しているシステムが連携できるのかは、必ず確認する必要があります。

具体的には、標準で連携APIが用意されているか、CSVなどでデータ連携できるかを確認しておくと、導入後にデータを二重入力したり、手作業で集計したりする雑務を減らせます

複数プロジェクトを横断管理できるか

案件数が多い組織では、個別案件の管理だけでなく、複数案件を横断した進捗・リソース管理が必要です。案件数が多く、個々の稼働状況を把握しにくい環境で、特定のプロジェクトしか管理できないシステムを導入しても、工程管理の効率化には繋がりにくいといえます。

そのため、担当者ごとの稼働状況や案件全体のスケジュール、ボトルネックを1つの画面で確認できる機能があるシステムを選ぶことがおすすめです。稼働状況や案件のスケジュールを一元管理できれば、リソース調整や優先順位付けの判断がしやすくなります

導入・運用のコストとサポート体制が整っているか

工程管理システムの費用は、一般的に次のような構成になります。

  • 初期費用
  • 月額費用
  • 追加ユーザー費用
  • オプション費用 など

システムによっては、機能数ごとに月額費用が変わるケースとユーザー数で金額が変わる場合があります。そのため、導入時の総コストだけでなく、運用開始後の継続コストも含めて試算しておきましょう。

加えて、日本語サポートの有無や対応時間帯、ドキュメントの充実度なども確認が必要です。社内にIT専任者がいない組織では、サポートの手厚さが導入後の定着に影響します

 

システム開発の工程管理にはLychee Redmineがおすすめ

Lychee Redmineは、Redmineをベースに、ガントチャートやカンバン、工数管理などの機能を強化したプロジェクト管理ツールです。ここでは、システム開発の工程管理に向いている、3つの理由を紹介します。

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ガントチャートで工程・進捗・工数を一元管理できる

Lychee Redmineのガントチャートは、工程の計画・進捗・工数を同じ画面で扱えます。ドラッグ&ドロップで、タスクの追加・期間調整・依存関係の設定が直感的に行え、計画と実績の差をその場で把握することが可能です。

各タスクに担当者と見積もり工数を設定でき、進捗ステータス更新ごとに残工数や予実差がリアルタイムに反映されるため、Excelでの作成・更新と比べ転記ミスを抑えられます

複数プロジェクトの工程を横断的に管理できる

複数のシステム開発案件を並行して扱う組織では、プロジェクト横断で進捗とリソースを把握する機能が重要です。

Lychee Redmineでは、複数プロジェクトの進捗状況やメンバーごとの稼働状況を1つの画面で確認できます。また、特定メンバーへの負荷集中や、案件全体のボトルネックを早期に把握できることも、Lychee Redmineが多くの現場で導入されている理由の一つです

無料トライアルで自社運用に合うか確認できる

Lychee Redmineは30日間の無料トライアルを用意しており、実プロジェクトのデータで操作感を確認できます。

ガントチャートの操作性や工数管理の使い勝手、複数プロジェクトの横断管理などの機能は、実際に触れてみなければ自社のニーズに合うのかわかりません。クレジットカード登録不要で始められます。工程管理を効率的かつミスなく進めたい場合は、本格導入をする前に使用感を確かめてください。

30日間の無料トライアルは、クレジットカード登録不要で始められます。工程管理を効率的かつミスなく進めたい場合は、本格導入をする前に使用感を確かめてください。

 

工程管理に関するよくある質問

ここからは、工程管理に関するよくある質問とその回答を紹介します。紹介する質問は、工程管理に携わる方から多く寄せられる内容です。どのような質問なのかをチェックすることで、今抱えている悩み・不安を解消できるかもしれません。

工程管理と施工管理は何が違いますか

工程管理は、生産・開発・建設の各分野で、工程の進捗・品質・コストを管理する業務全般を指します。

一方で、施工管理は建設業に特化した管理業務で、工程管理に加え、安全管理や品質管理、原価管理など、建設現場特有の管理を担います。工程管理が含まれると整理するとわかりやすいでしょう

工程管理に資格は必要ですか

工程管理を担当するために必須となる資格はありません。ただし、関連する知識を保有している証明になる資格として、下記のものが挙げられます。

  • 製造業:QC検定(品質管理検定)
  • 建設業:施工管理技士
  • システム開発:PMP(Project Management Professional) など

ただし、資格保有者を優先する企業が、一定数存在することも事実です。工程管理に関する知見を深めたい・スキルがあることを証明したいという方は、工程管理に関連する資格を取得することがおすすめです

工程管理表には何を記載しますか

工程管理表には、下記の内容を記載することが一般的です。

  • 作業項目
  • 担当者
  • 開始日
  • 終了日
  • 進捗率
  • 依存関係
  • 遅延状況 など

必要に応じて、見積もり工数や実績工数、コメント欄などを設けます。計画と実績を比較できる項目を盛り込んでおくと、振り返りや改善を行うときに分析の質が変わります

工程管理はExcelだけでできますか

小規模なチームや単一案件であれば、Excelだけでも工程管理は可能です。ガントチャートやタスク一覧、進捗率の集計などは、表計算機能で十分に対応できます。

ただし、複数人での同時編集、複数案件の横断管理、リアルタイム共有が必要になるとExcelだけでは限界が出てきます。チーム規模が拡大した段階で、専用の工程管理システムへの切り替えを検討するのが一般的です。

工程管理システムはいつ導入すべきですか

導入を検討すべきタイミングは、現状の運用に課題が顕在化したときです。具体的には、次のようなタイミングは、工程管理システムを導入すべきタイミングといえます。

  • 納期遅延が常態化している
  • 属人化が進んでいる
  • 複数ファイル管理で情報が分散している
  • 進捗把握が遅れている

上記のような課題が複数発生している場合は、システム導入の費用対効果が見込めるタイミングでしょう。無料トライアルを用意している、Lychee Redmineのようなシステムから試験的に試すことがおすすめです。

 

まとめ:工程管理を理解して自社に合った進め方とツールを選ぼう

工程管理は、製品やサービスを生産する各工程の進捗・品質・コストを管理する目的で必要な業務です。QCDのバランスを保ちながら、ビジネス成果を最大化するうえで欠かせません。

生産管理の一部として工程管理があり、工程管理のなかに、進捗管理が含まれる階層関係を理解しておくと、自社の課題に合った管理方法を選びやすくなるでしょう。

工程管理を実施する際は、ホワイトボードやExcelなどを使用する方法があるものの、工程管理システムを入れることが最もおすすめです。

システム開発の工程管理であれば、Lychee Redmineのような統合型ツールが候補に入ります。Lychee Redmineには、30日間の無料トライアルがあります。クレジットカード不要で使用感を試せるため、工程管理ツールを導入すべきか迷っている場合は、試験的にLychee Redmineを活用してみてはいかがでしょうか。

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