パナソニック インダストリー株式会社様は、電子部品、メカトロ・制御デバイス、電子材料、半導体、液晶パネル、モータ、一次電池、二次電池等の開発・製造・販売を行っている。2015年からLychee Redmineを導入し、現在、約1000ユーザーで利用しています。技術本部の田中和夫課長、水田恵子係長、佐古元彦主任技師に、Lychee Redmineの導入経緯など、お話を伺った。(取材日:2019年4月16日)
パナソニック インダストリー株式会社にLychee Redmineを導入。取材当時、社内でのべ1,000ユーザーが利用。
現在、佐古氏が開発環境の主担当をしており、サーバーインフラ管理からユーザーサポートなどを行っている。
「弊社では、過去はエクセルを使ってプロジェクト管理を行っていました。しかし、管理の効率化と説明責任のためにツール化が必要となりました。エクセルは計算ツールであり管理ツールではないために、欧州顧客などでは管理ツールを使った管理を推奨されることもあります。また、車載開発では、機能安全規格ISO26262やAutomotive SPICEへの対応も必要で、説明責任を果たすことが求められます。これらを満たすために必要なのが管理ツールになります。」(水田氏)
「特に車載開発では説明責任が重要であり、そのため、エクセルではなく、Redmineのように開発活動がチケットとして記録でき、必要な時期に必要な活動が開発プロセスに準拠して実施されたことを説明できるツールの利用を迫られることになったのです。」(田中氏)
Automotive SPICとは・・・Automotive SPICEは、自動車業界で車載ソフトウェア開発プロセスのフレームワークを定めた業界標準のプロセスモデル。車載ソフトウェアの開発プロセスの評価や改善に利用することが目的。
「最初は、あるメーカーの管理ツールを試してみましたが、ニーズと合っていませんでした。多機能だけれども求める機能が不足していたり、機能追加のための開発費用が高額であったり…。いざカスタマイズしようと思っても、当社の開発プロセスとの親和性が良くなかったため、運用を断念せざるを得ませんでした。マイルストーンの考え方ひとつとっても違いますからね。
次に、自分たちで自社の開発プロセスに合わせた管理ツールを開発し運用することにしました。しかし、使い勝手はよかったものの、OSの変更への対応など、ツールの保守にスキルの高い人材が継続的に必要であることなどの理由もあり、運用を続けることが厳しくなってきました。」(水田氏)
2010年頃にRedmineが流行り始め、現場リーダー数人からの要望もありRedmineを導入。何とか使えるようにとプラグインを入れ拡張をしてみたものの、結果的に使いこなせず、浸透しないまま5年ほど経過したそうだ。しかし、機能安全規格やAutomotive SPICEへの対応を考え、思案していた2015年、ちょうどいいタイミングでRedmineのプラグイン『Lychee Redmine』と出会い、導入に向けて動き始めた。
「現場には、チケット駆動型のRedmineを利用したいが、チケットの修正が不便なことやガントチャート機能が不可欠という現場要望を満足しないという問題がありました。それを解決できることがLychee Redmine導入の決め手でした。すぐに予算化して導入に至り、まずはゲリラ的に少人数で使い勝手など試していき、全体に広げていきました。
当時現場は、自社で作ったツールが便利で使い慣れていたため、Lychee Redmineに切り替えてからもしばらく運用されて、稼働を止めるのに時間がかかりました。自作ツールには、プロジェクト計画書、週報、それをまとめて報告する機能、QAなど管理系のシステムが全て入っていたため、弊社のプロセスに非常に合っていたことが理由でした。」(水田氏)
開発の効率化には、ツールやプロセス改善など様々な要因が影響するので、Lychee Redmineの導入効果を定量化することが難しいが、Lycheeガントチャートを使うことでプロジェクト管理がやり易くなったという声は多く上がっているという。
「Lychee Redmineで一番利用しているのは『Lycheeガントチャート』です。 『Lycheeガントチャート』は、チケット管理を格段に容易にしてくれました。現場のリーダーからも、『直感的で扱いやすく、進捗計画の入力・修正が容易で、即座にメンバーと共有できるところに魅力を感じていている』、『自分のやりたいことができた』と言ってもらえました。Lychee RedmineはそもそもMS Projectの代わりになるようにと作られていますから、MS Projectと同じように使えるのも魅力です。」(水田氏)
「昨年度Lychee Redmineの料金形態が変わり、ユーザー数を調整しやすくなったことも魅力で、10ユーザー単位での料金は少人数のところも導入しやすいのが嬉しいポイントです。
さらに、カンバン機能が追加されたのが非常に良いです。アジャイル開発では、作業、いわゆるバックログをポストイットに書いて、壁に貼り付けて可視化したりしますが、カンバン機能を使えば、このバックログ管理と同様なことが可能です。各メンバーの作業内容や状況がオンラインで確認でき、各メンバーへの作業負荷も簡単に調整できるので、使ってみた人の評価は高いです。
Lychee Redmineは土台がオープンなところが何よりのメリットです。また、トップダウンで入る他ツールと違い、現場の人が拡張できるのも魅力で、小さなプロジェクトでも使いやすいです。Lychee Redmineには今後も期待しています。」(水田氏)
「自社の開発プロセスのプロジェクト管理、問題解決管理、変更管理などをLychee Redmineのチケットを使って実施できるようにしており、Lychee Redmineを利用すれば、プロセス遵守を実現できるというのが私達の導入・活用のコンセプトです。開発プロセスを策定、管理している私達がトラッカー、ロール、ワークフロー、ステータスの定義を提供することにより、共通の枠組みで活動を実施できます。今後、さらにより利便性をあげて、活用を促進していければと思います。
また今後の展開を考えると、複数のツールをうまく組み合わせ、それぞれのツールの得意なところを活かして、自社の開発プロセスに合うように統合・有効活用していけばいいと考えています。その中でLychee Redmineは管理の大部分を担ってくれているので、非常に助かっています。」(佐古氏)
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