プロジェクトの役割分担をどのように整理するか、悩んでいませんか。
今回はマネジメントに使える役割分担表のテンプレートについてお伝えします。役割分担表を作るメリット・入れるべき項目・作成手順まで盛りだくさんの内容です。後半では、役割分担表と併せて利用することでマネジメントが楽になるプロジェクト管理ツールも紹介します。
記事を読み終えた頃には役割分担の整理方法が明確になり、今後のマネジメントについても自信を持てるはずです。
プロジェクトマネージャーの皆さんはぜひご一読ください。
役割分担表とは
初めに、役割分担表がどういったものかを確認します。
今回紹介する役割分担表はプロジェクトに関わる部署やポジションと、それぞれの説明を表にまとめたものです。例えば以下のように作ります。
プロジェクトの全体像を把握するためにプロジェクト体制図を用いることもありますが(下図)、こちらを表の形にまとめ直したものともいえます。
役割分担表と体制図はセットで用いられることが多いです。
関連記事はこちら>> 業務分担表は本当に必要?必要性やメリット・注意点を詳しく解説
役割分担表のテンプレートを作るメリット
役割分担表のテンプレートを作ることで得られるメリットは何でしょうか。
一つずつ取り上げていきます。
各部署が何の業務を行うか明確になる
役割分担表を作る際に各部署の役割を定義するため、業務の割り振りが非常にスムーズに進みます。プロジェクト前に割り振るときはもちろん、後から追加のタスクが発生したときも慌てずに指示できるのです。
そして、役割分担表を共有しておくと、タスクが追加されたときにメンバーが自主的に着手してくれる効果も期待できます。メンバー自身が自分の部署の役割を事前に認識できるからです。
追加タスクが出てきたとき、誰も着手せずスケジュールが遅れるリスクを回避できるのも大きいです。そういった点では、役割分担表にはセーフティーネットの効果があるといえます。
メンバー一人ひとりの責任感が高まる
役割分担表をチーム全体に共有すると、各メンバーに自分の部署がどんな役割を期待されているか強く意識させられます。一人ひとりの責任感が高まり、ほど良い緊張感を持って仕事に取り組んでもらえるのです。
関連記事はこちら>> プロジェクトのメンバー管理が重要な理由は?管理のコツも解説
プロジェクトのメンバー管理が重要な理由は?管理のコツも解説
プロジェクトのメンバー管理とは、プロジェクトマネージャーがタスク管理や進捗管理、割り当てと管理といった各種管理を行うことです。この記事では、メンバー管理の概要ややり方、コツなどについて解説しています。
チームでプロジェクトを進めるにあたって、ある程度の緊張感は必要です。雰囲気が緩みすぎてスケジュールが遅れてしまっては本末転倒だからです。
メンバー全員の気を引き締めるためにも、作成した役割分担表はしっかり共有しましょう。
メンバー間でフォローしやすくなる
チーム内で役割分担表を見ることができれば、メンバー自ら作業が遅れそうな部署を予測してフォローに入ってくれる可能性があります。各部署の人員や担当業務を事前に確認できるからです。
プロジェクトマネージャー自身がフォロー体制を作っても良いですが、メンバーが能動的に他の人のサポートをしてくれると非常に楽になります。
役割分担表のテンプレートの項目例
続いて、役割分担表のテンプレートを作る際に入れるべき項目を挙げていきます。
役割
プロジェクトにおける役割を書く欄です。例えばシステム開発のプロジェクトを進める場合、デザインチーム・開発チーム・検証チームといった部署が挙げられます。また、PJリーダー・統括マネージャーなど管轄する立場の方も忘れずに記載しましょう。
担当者
それぞれの役割に属する方の名前を書きます。複数名を記載することもあります。
前述した通り、各部署の人員を共有するとメンバー間がフォローし合える体制を整えられます。
説明
それぞれの役割が行う業務を具体的に説明します。作業の割り振りを明確にするため欠かせない項目です。
役割分担表のテンプレート作成方法
役割分担表のテンプレートに記載する項目を紹介したところで、いよいよ作成手順の説明に移ります。
冒頭でも示した、下記のような役割分担表の作り方をお伝えします。
使用ツールはExcelです。
1.表の枠組みを作成
まずは表全体の枠組みを作ります。
一番上の行に、前節で挙げた3つの項目を横並びにして記載します。表の見出しになるので、太文字にしたり色を付けたりして目立つようにすると良いです。
上図のように作ります。
左側に通し番号を付けていますが、お好みで取り払ってもOKです。
2.プロジェクトに関わる部署・ポジションを洗い出す
続いてプロジェクトに関わる部署やポジションを洗い出し役割欄に記載します。抜け漏れがないよう注意しましょう。
プロジェクト体制表に合わせて、上の方に統括者や責任者を書いておくとわかりやすいです。
3.担当者を記入する
部署のメンバーや役職に付いている人の名前を書きます。部署には基本的に複数人が所属しているので、一人ずつ改行して縦並びにするなど見やすさを心がけましょう。
4.説明の記載
最後にそれぞれの役割の説明を書きます。役割の概要と具体的な作業内容が両方書かれていると非常にわかりやすいです。ただ長すぎると見にくくなるので、なるべく3行程度でまとめるようにしましょう。
上図のようになれば、役割分担表は完成です。
プロジェクトマネージャーは役割分担表だけでなく、進捗管理表も準備すべき
役割分担表を作るメリットや、テンプレートの作成方法をお伝えしました。
前述の通り役割分担表は非常に大事なものですが、プロジェクトマネージャーの皆さんは進捗管理表も忘れてはいけません。進捗管理表とは名前の通り、プロジェクトの進捗確認に特化した表です。縦軸に細かいタスクを並べ、横軸にタスクの担当者とスケジュールを記載します。
なぜ進捗管理表が必要なのか
役割分担表だけでなく進捗管理表も必要な理由は何でしょうか。
大きく分けて2つあります。
1.作業が問題なく進んでいるか確認しなければならないから
進捗管理表がないと作業が滞りなく進んでいるか確認しづらくなります。万が一、スケジュールが遅延してしまったときに気づくのが遅れ、リカバリーも後手に回りかねないです。
ひいては納期に間に合わず、お客様からの信用を大きく損なう恐れもあります。
最悪の事態を防ぐためにも、進捗管理表は作成するべきなのです。
関連記事はこちら>> 進捗管理の見える化とは?メリットや機能しない原因を解説
2.細かいタスクの分担を確認できるから
役割分担表はあくまで部署ごとの役割を中心に書かれているので、細かい作業の一つひとつを誰が担当するかまではわかりません。一方で進捗管理表には細分化されたタスクと担当者が一覧で書かれているため、部署内の役割分担を隅々まで把握できます。
プロジェクトマネージャーがすべての分担を把握していると、チームの課題を素早く解決できる可能性が高まります。
例えば、スケジュールが遅延している場合、遅れが発生している部署と作業内容を分析し、該当する部署の役割分担を見直すことで改善する、というケースがあり得るのです。
Lychee Redmineなら簡単に進捗管理表を作成できる
「役割分担表のテンプレートだけでなく、進捗管理表もいるのか……」落胆した方におすすめしたいのがLychee Redmineです。
Lychee Redmineは進捗管理表を簡単に作成できるプロジェクト管理ツール。縦軸にタスクの名称と担当者名を入力し、横軸にドラッグ操作でガントチャートを引けば出来上がりです。Excelを使うより遥かに速く作成できます。
他にも便利な特徴がたくさんあるので、一部を紹介しましょう。
タスクの親子関係を整理できる
Lychee Redmineで進捗管理表を作るときは最初にタスクを登録するのですが、タスク同士で親子関係を作ることができます。
親子関係とは大きなタスクを親とし、親を完遂させるために終わらせるべき小さなタスクを子とした関係です。たくさんの作業を階層化して整理できるため、プロジェクトの全体像をより正確に把握可能です。
マイルストーンを設定できる
Lychee Redmineでは進捗管理表にマイルストーンを登録できます。マイルストーンとは、顧客との打ち合わせ・納品日などプロジェクトにおける重要な日のことです。
いくつかマイルストーンを登録して共有するだけでも、チーム全体でタスクを滞りなく進めようとする意識が芽生えます。
関連記事はこちら>> マイルストーンとは?辞書での意味、プロジェクト管理での活用例と設定方法を解説
事前に組んだ予定と実際のスケジュールを見比べられる
Lychee Redmineのガントチャートでは、予定のスケジュールと実際の進み具合を見比べられます。実際の進捗をガントチャートと別に引くことで、予定とどれくらいずれているか一目瞭然になるのです。プロジェクトが遅れている際に何の作業で躓いたのかすぐに判明でき、スムーズに問題を解決できます。
コメントの登録が可能
Lychee Redmineではガントチャートにコメントを残せます。作業の疑問点を聞きたかったり、リーダーに完了報告をしたかったりする場合は、内容をコメントするだけでコミュニケーションが可能です。
Lychee Redmineは進捗管理だけに留まらない使い方ができるのです。
プレミアムプランに加入するとさらに便利に
Lychee Redmineでは料金に応じてプランが複数設定されており、高いプランになるほど多くの機能を使えます。
特にプレミアムプラン以上で機能が格段に増えます。事前に作業者自身が工数を見積もって計画見直しを提案できるタイムマネジメント、メンバーの空き状況が折れ線グラフですぐわかるリソースマネジメントなど盛りだくさんです。
しかもプレミアムプランは30日間の無料体験ができるため、気軽に試しやすい点もおすすめです。
役割分担表のテンプレートとLychee Redmineをフル活用しよう
役割分担表の重要性とテンプレートの作り方、さらには進捗管理表についてもお伝えしました。
完璧なマネジメントを行うには役割分担表・進捗管理表の両方が必要です。そして進捗管理表を使うならぜひLychee Redmineを導入してください。一から表を作る手間が省けるだけでなく、豊富な機能が揃っているため快適なチーム管理が実現します。
Lychee Redmineを使いこなして、一流のプロジェクトマネージャーを目指しましょう。