「このスケジュール表にはマイルストーンがないと指摘されたけど、マイルストーンはあったほうがいいのかな」
「これまで何となくマイルストーンを設置していたけど、実際にマイルストーンにはどのようなメリットがあるのか知りたい」
システム開発の規模は年々、複雑化と巨大化の一途をたどっています。
これまでより大きく、そして長くなったシステム開発において、ゴールだけを見据えたプロジェクト管理で限界を感じた経験はありませんか。
今回は、見通しのよいスケジュール管理に欠かせないマイルストーンについて解説し、マイルストーンを活用するメリットや、マイルストーンの作り方を紹介します。
この記事を参考にしていただき、見通しのよいスケジュール管理をしましょう。
マイルストーンとは「ゴールまでの中間目標」
マイルストーンとは本来、1マイルごとに置かれている標石を指す言葉です。
ビジネスでのマイルストーンは、本来の意味とは少々意味合いが変わります。
ビジネスにおけるマイルストーンは、プロジェクトにおける中間目標・節目を指す言葉です。
中長期的なプロジェクトにおいては、マイルストーンを設置するケースがほとんど。
スケジュールとセットで登場するマイルストーンですが、マイルストーンはあくまでスケジュールの一部です。
スタートからゴールまでを表すスケジュールにおいて、マイルストーンはその中間地点にすぎません。
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マイルストーンを設置するメリット
スケジュール管理において、マイルストーンはスタートとゴールを結ぶ重要な役割を担っています。
中長期的なプロジェクトにおいては、特に重要です。
この章ではマイルストーンのメリットを3つ紹介。
マイルストーンを設置するメリットを知ることで、マイルストーン活用時に役立てていきましょう。
タスクを完了させるための目途になる
スケジュール管理において、マイルストーンを設置する最大のメリットは、中間目標になる点でしょう。
マイルストーンを設置すれば、いつまでにタスクを終わらせるべきかの目安にできます。
仮にタスクの完了が遅れているとわかった場合には、早期に手が打てるのでプロジェクト自体のリスク軽減が可能です。
特に中長期的なプロジェクトにおいては、最終ゴールまでの道のりが遠いため、マイルストーンが役に立つでしょう。
仮にマイルストーンを設置していないと、どうなるか想像してみましょう。
例えば、10個の機能を持つアプリを1年で開発するプロジェクトがあったとします。
単純に考えると、約36日ごとに1つの機能を完成させればアプリは完成です。
計算に合わせて、約36日ごとにマイルストーンを設置します。
例えば、100日経過した時点で約3つの機能ができていない場合、このプロジェクト進捗はどうでしょうか。
もちろん、遅れていますよね。
スケジュールの遅れもマイルストーンを設置することで初めて判明します。
しかし、マイルストーンを設置していないと、どうなるでしょうか。
いつまでに何個の機能を完成させる必要があるのかわかりません。
最悪のパターンでは、プロジェクトの終盤に遅れがわかるという展開もありえます。
短期的なプロジェクトであれば、マイルストーンがなくともあまり問題にはならないでしょう。
しかし、中長期的なプロジェクトにおいては、マイルストーンは必須ともいえます。
モチベーションが維持しやすい
モチベーションの維持につながる点もマイルストーンを設置するメリットです。
長期化する開発プロジェクトにおいて数ヶ月、いや数年後のゴールに向けて、全力で走り続けることは非常に困難です。
皆さんも一度は経験のある長距離走を例にして説明します。
仮に30キロのマラソンコースがあった場合、どちらのマラソンコースが頑張れるでしょうか。
A:5キロごとに現在進んだ距離とゴールまで距離を表す標識があるコース
B:ゴールまで何もないコース
ほとんどの方がAを選んだことでしょう。
なぜなら、今自分がどこにいて、ゴールまで後どれくらいかわかるからです。
人間の心理として、終わりの見えない「戦い」は我慢しづらい傾向にあります。
ゴールまでどれくらいあるのか、わかるほうが頑張れるのは間違いありません。
この例をプロジェクトに置き換えても、同様の結果となるでしょう。
長期間のプロジェクトでマイルストーンがない場合、ゴールがなかなか見えないので高いモチベーションを維持し続けることは難しいのです。
しかし、マイルストーンを設置すれば、こまめな目標となるため、モチベーションを維持しやすくなります。
また、マイルストーンを通過するごとに「お疲れ会を開く」など慰労の機会を設けると、チームの結束やモチベーション向上につながるのでおすすめです。
プロジェクトの状況把握に役立つ
プロジェクトの状況把握にも役立つ点もマイルストーンを設置するメリットです。
長期化する開発プロジェクトにおいて、状況把握は重要な要素といえるでしょう。
先ほどと同じように長距離マラソンを例に説明します。
10キロごとにマイルストーンが設置された30キロのマラソンコースを走っているとしましょう。
仮にマラソンコースを3時間で走破したい場合、10キロを1時間で走る必要があります。
マイルストーンを設置すると目標に対して、どれくらいのペースで消化する必要があるか、簡単な計算が可能です。
開発プロジェクトに置き換えても、同じように計算ができます。
マイルストーンを設置することで、いつまでにマイルストーンを通過している必要があるのかが即座にわかるのです。
例えば、リソース不足からアサインする人数を増やしてほしい場合を想定します。
状況を全く把握していない管理職クラスにもマイルストーンがあれば、プロジェクトの状況が説明しやすくなります。
マイルストーンを設置することで、誰でもプロジェクトの状況が把握しやすくなるのは大きなメリットといえるでしょう。
マイルストーンの設置方法を3つのステップで解説
この章ではマイルストーンを設置する方法を3つステップで紹介します。
マイルストーンを設置するのに特別なテクニックやノウハウは必要ありません。
基本的にはスケジューリングをする際と同じ方法で、マイルストーンは設置可能になっています。
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ステップ1:タスクの洗い出し
マイルストーンを設置するステップ1はタスクの洗い出しです。
スケジュールを作成する際と同じように、タスクを洗い出していきます。
タスクは大きな塊から洗い出し、小さく分解していきましょう。
カレー作りを例にあげると、「材料作り」「煮る」「盛り付け」など大きなタスクから書き出します。
そのあとに「材料作り」を「ニンジンをカット」「玉ネギをカット」「ジャガイモをカット」という具合に細分化していきましょう。
タスクがうまく洗い出せない場合には、ブレインストーミングなどの方法を用いると、より簡単にタスクが洗い出せるかもしれません。
ステップ2:各タスクの工数を割り出す
マイルストーンを設置するステップ2は、各タスクの工数を割り出しです。
ステップ1で洗い出した各タスクにかかる日数を割り出しましょう。
日数の割り出し方法には、類似プロジェクトからの流用をおすすめします。
類似プロジェクトから実際にかかった工数を引っ張りだして、今回のプロジェクトに参考として利用する方法です。
類似プロジェクトであれば信頼度が高く、安心して流用ができます。
とはいえ、流用して算出した工数はそのまま採用せずに、レビューにかけましょう。
多くの目に触れることでより精度が高まるからです。
しかし、類似案件の全てを参考にするのではなく、バッファを設けることをおすすめします。
ステップ3:マイルストーンを設置
マイルストーンを設置するステップ3はマイルストーンの設置です。
細分化した小タスクの工数がわかったので、大きなタスクの工数が判明します。
スケジュール上に大きなタスクを配置すれば、マイルストーンの完成です。
マイルストーンの設置自体は完了になりますが、最後に注意点があります。
それはスケジュール全体感です。
マイルストーンが設置されたことで、プロジェクトがより可視化されるため、感触をつかめるでしょう。
例えば、想像よりタイトなスケジュールになっている、タスクが思いのほか少ないなどです。
タイトと感じた場合には、リソースをもっと導入できないか検討するなど、可視化できたメリットを生かして手を打ちましょう。
マイルストーンが先に置かれるケースもある
基本的なマイルストーンの設置方法は以下の3ステップです。
①タスクの抽出
②工数の割り出し
③マイルストーンの設置
一方で「他部署と協力してプロジェクトを進めていて合流する日が決まっている」「クライアントへの報告日が決まっている」などイベントが決まっている場合は、先にマイルストーンが置かれるケースもあります。
このように、周囲の状況や特定のイベントの存在によって、マイルストーンの置き方が変わる場合があることも知っておきましょう。
Lychee Redmineならマイルストーンを使ったプロジェクト管理が可能
Microsoft Excelなどで作ったスケジュール表の上に、自分でマイルストーンを設置するのも1つの方法です。
しかし、プロジェクト管理ツールを使えば、もっと簡単にマイルストーンが設置できます。
ここからは、マイルストーンを使ったプロジェクト管理ができるLychee Redmineを紹介します。
Lychee Redmineのガントチャートなら、マイルストーンの設置も可能
Lychee Redmineのガントチャートはマイルストーンの設置が可能です。
マイルストーンの設置に関しても、難しい操作は必要なく直感的に設置ができます。
また、マイルストーンを設置することで、計画に対する進捗状況を感覚ではなく数値として確認できます。
結果、進捗が遅れている場合であっても、より適切な対応をとることができるでしょう。
ガントチャートバーの作成もドラック&ドロップで簡単に
マイルストーンの設置もさることながら、Lychee Redmineの特徴は何といっても操作性のよさにあります。
私たちが使い慣れている表計算ソフトのような操作で、Lychee Redmineの操作が可能です。
ガントチャートバーの作成も思いのままに作成できます。
カンバンとの連携で進捗がガントチャートに集約
Lychee Redmineでは他機能と連携したプロジェクト管理にも特徴があります。
例えば、カンバン機能です。
カンバン機能と連携すれば、ガントチャートから各タスクの状況が一目瞭然になります。
ブラウザやウィンドウを都度変える必要がないため、生産性アップが期待できるでしょう。
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マイルストーンを設置して、見通しのよいプロジェクト管理を
マイルストーンとは一言で言うと、「ゴールまでの中間目標」です。
特に、長いプロジェクトを乗り切る上で中間目標であるマイルストーンが欠かせません。
マイルストーンを設置するメリットは3つあります。
- タスクを完了させるための目途になる
- モチベーションが維持しやすい
- プロジェクトの状況把握に役立つ
Lychee Redmineならガントチャート・マイルストーンを簡単に作成できるため、効率的なプロジェクト管理ができます。
マイルストーンを設置したプロジェクト管理を行いたい方には、Lychee Redmineがおすすめです。
Lychee Redmineなら人数無制限で無料で利用できるフリープランも用意しているので、この機会に利用をおすすめします。
Lychee Redmineを利用して、見通しのよいプロジェクト管理を実現しましょう。