本記事は「専門家が教えるPMBOKの理論と実践」第5回です。
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PMBOKはプロジェクトマネジメントの知識体系がまとめられたガイドブックです。第7版では原理・原則ベースの構成に変わりましたが、旧版の実用性は損なわれていません。プロジェクトマネジメントの実務において、第6版の知識体系は現在も有用です。
そこで本連載では、第6版に記された「10の知識エリア」に着目。今回はプロジェクトの利益を左右する「コストマネジメント」について解説します。記事の監修者はRidgelinez(戦略から実装まで支援する総合プロフェッショナルファーム)のプロジェクト経験豊富なエキスパートたち。同社の尾形順一氏は、日本プロジェクトマネジメント協会および大学の講師も務めています。各分野の専門知識を身につけ、プロジェクト管理を強化しましょう。
「コストマネジメント」とは、プロジェクトを承認済みの予算内で完了するための一連の活動です。具体的なステップは以下の4段階に分けられます。

PMBOKを学んでいない方も、各ステップを実行しているはずです。各段階で作成する文書や管理手法などを追加し、それぞれの関係を下図に整理しましょう。

コストマネジメントの計画を定めたら、必要なコストを見積もります。プロジェクトの特性に応じて、適切な見積もり技法を使いましょう。以下に代表的な手法を紹介します(スケジュールマネジメントで用いられる技法と同じです)。
類似のアクティビティやプロジェクトにおける過去のデータをもとに、コストを見積もる技法です。手軽なため、さまざまなプロジェクトで幅広く用いられます。精度にバラつきはありますが、プロジェクトの初期段階で有効です。
「最頻値」「楽観値」「悲観値」の3つの値をもとに、コストを見積もる技法です。特に有効なのは、3名以上のプロジェクトリーダーがいる場合。三者三様(現実的・楽観的・悲観的)の見積もりを行うと、個人の主観に偏りません。労力はかかりますが、高い精度が期待できます。
過去のデータとプロジェクトのパラメーター(変数)をもとに、コストを見積もる技法です。適切なパラメーター設定が難しく、類推見積もりのほうが有効な場合もあります。
一つひとつのアクティビティに必要なコストを集計して、全体のコストを見積もる技法です。見積もりに手間はかかりますが、高い精度が期待できます。
コストの見積もりは、これで終わりではありません。PMBOKでは予備コストの確保が推奨されています。2種類(既知/未知)のリスクに備えて、2段階の予備コストを設定しましょう。
第2ステップ「コストの見積もり」において“既知”のリスクに備えるための予備費です。既知のリスクとは、想定されるトラブルや遅延など、不確実でも予測可能なリスクをさします。コストベースライン(プロジェクト予算の基準値)に含まれるため、プロジェクトマネージャーの裁量で使えます。
第3ステップ「予算の設定」において“未知”のリスクに備えるための予備費です。未知のリスクとは、不確実で予測できないリスクをさします。コストベースラインに含まれず、プロジェクトマネージャーの裁量では使えません。上級管理職の承認が必要です。
多くの日本企業では2段階の予備コストを区別せず、あいまいな「予備費」として一括りにしています。そのせいでバッファが不十分になり、予算超過・進捗遅延・品質低下などの危険性を高めています。
なお予備コストの割合について、PMBOKは基準値を示していません。本稿を監修する尾形順一氏(日本プロジェクトマネジメント協会の講師)の場合、コンティンジェンシー予備・マネジメント予備ともに「プロジェクト予算全体の10%前後」を目安にしています。あくまでも目安なので、各プロジェクトの特性や過去のデータなどを考慮しましょう。
予備コストの設定は、コスト管理の第2ステップ「コストの見積もり」と第3ステップ「予算の設定」を縦断しています。その関係を整理するため、コストの積算手順とプロジェクト予算の構成を下図に示します。

下部の2段が「コストの見積もり」に相当します。ここでプロジェクト全体の作業(アクティビティやワークパッケージ)に必要なコストを見積もり、コンティンジェンシー予備を加算します。
次の「コントロールアカウント」とは、コストを管理するための基本単位。上段のコストベースラインと同じです。ここにマネジメント予備を加えたものが、いわゆる「プロジェクト予算」です。つまり、上部3段のコスト積算が「予算の設定」に相当します。
当然ながら、いずれの予備費も値引きの原資ではありません。顧客からの受注を最優先して、予備コストを削るのは禁物です。やがて現場にしわ寄せが及び、システム障害などが起こる危険性が高まります。上級管理職は大局的な観点に立ち、適切な予算を確保してください。
予算の設定が終わると、実際にプロジェクトが動き出します。そこで重要になるのが、第4ステップ「コストのコントロール」です。具体的な手法として、PMBOKではEVM(Earned Value Management:出来高管理)が推奨されています(下図参照)。

これはプロジェクトのパフォーマンスと進捗を評価するために、スコープ・スケジュール・資源についての測定値を結びつける方法論。相互に影響するスケジュール管理とコスト管理を同時に行いながら、将来の予測にも活用できます。
EVMは複雑な手法なので、本稿では概略の説明に留めます。下図において、特に重要な指標はEAC(完成時総コスト見積もり)。プロジェクトの進捗状況をもとに、最終的コストを予測した数値です。比較対象となるのはBAC(完成時総予算)。計画時に定めたプロジェクト完了までの総予算です。

上図ではEACがBACを超過しており、VAC(完成時コスト差異)が生じています。つまり、計画を超えるペースで予算を使っているわけです。横軸を見ると、完成予定日も遅くなる見込み。このような予算超過や納期遅延の予兆をEVMで検知すれば、早期に対策をとることが可能です。

楽観的な見積もりは予算超過に直結します。それぞれの作業タスクに必要なコストを“現実的に”見積もってください。有用なのは、類似のプロジェクトデータや専門家の知見など。プロジェクトの特性に応じた見積もり技法を活用し、適切な予算を設定しましょう。
PMBOKでは、2種類の予備設定が推奨されています。ひとつは予測可能なリスクに備える「コンティンジェンシー予備」。もうひとつは予測できないリスクに備える
受託開発などのプロジェクトを進める場合、受発注の上下関係が生まれやすくなります。しかし、あくまでもプロジェクト管理の主体は開発側です。発注側の圧力に押されて、無理な予算を組んではいけません。プロジェクトマネージャーとビジネスアナリストが連携し、必要な予算を発注側に明示しましょう。
・類推見積もり(類似のアクティビティや過去のデータをもとに推定)
・3点見積もり(最頻値・楽観値・悲観値をもとに算出)
・パラメトリック見積もり(過去のデータとプロジェクトの変数をもとに算出)
・ボトムアップ見積もり(小さな作業単位を積み上げて算出)
各プロジェクトの特性に応じて、適切な技法を使い分けましょう。そうすれば、見積もりの精度が高まります。
前者の「コンティンジェンシー予備」は予測可能なリスクに備える費用で、プロジェクトマネージャーの裁量で使えます。後者の「マネジメント予備」は予測できないリスクに備える費用で、上級管理職の承認が必要です。2種類の予備費を設定することで、予算超過・進捗遅延・品質低下などの問題を未然に防ぎます。
PMBOKではEVM(出来高管理)という手法が推奨されています。この管理手法を用いれば、コスト効率指数(CPI)や完成時コスト見積もり(EAC)などの指標を通じて「計画通りに進んでいるか」などをひと目で確認できます。EVMを実践するには、Excelやプロジェクト管理ツール、BIツールなどが必要です。
<参考資料>
プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOK®ガイド)第6版および第7版+プロジェクトマネジメント標準、PMI®
![]() | <お役立ち資料> Lychee RedmineでできるPMBOK この記事で紹介した「PMBOK(ピンボック)」と、Lychee Redmineの活用方法を結びつけて解説した資料です。 この資料でわかること
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![]() | Ridgelinez株式会社 プロジェクトマネジメントおよびアジャイルDevOpsの専門家。日立製作所、デロイトトーマツコンサルティングなどを経て現職。大規模アジャイルおよびアジャイルシフト、DXにともなう組織的変革管理(OCM)において、数多くの実践経験を有する。日米欧のプロジェクトマネジメントおよびアジャイル標準に精通し、日米欧3団体の最上位認定を保有。企画・要件整理・設計・開発・テスト・運用・内製化まで、実践型の伴走を行う。これまでに40件以上のプロジェクトマネジメントを経験。日本プロジェクトマネジメント協会のPMBOK講座のほか、私立大学でもプロジェクトマネジメント論の講師を務める。 【保有学位】 【保有資格】 |
![]() | Ridgelinez株式会社 富士通システムソリューションズに入社後、フィールドSEとして流通業や運輸業などの基幹システム再構築プロジェクトに参画。富士通へ転籍後、プロジェクトマネージャーとして、総合商社・専門商社の基幹システム再構築プロジェクトを担当。2021年、アジャイル開発プロジェクトの実践経験を活かし、部門全体のアジャイル普及に向けた商談プロセス・商材の標準化や、アジャイル研修の設計・作成と講師などの活動を行う。2024年より現職。 【保有資格】 |
本記事は「専門家が教えるPMBOKの理論と実践」第4回です。
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PMBOKはプロジェクトマネジメントの知識体系がまとめられたガイドブックです。第7版では原理・原則ベースの構成に変わりましたが、旧版の実用性は損なわれていません。プロジェクトマネジメントの実務において、第6版の知識体系は現在も有用です。
そこで本連載では、第6版に記された「10の知識エリア」に着目。今回はプロジェクト管理の基本である「スケジュールマネジメント」について解説します。記事の監修者はRidgelinez(戦略から実装まで支援する総合プロフェッショナルファーム)のプロジェクト経験豊富なエキスパートたち。同社の尾形順一氏は、日本プロジェクトマネジメント協会および大学の講師も務めています。各分野の専門知識を身につけ、プロジェクト管理を強化しましょう。
スケジュールマネジメントの全体像を理解するために、まずは下図をご覧ください。これはプロジェクトスケジュールの作成を表した概念図です。

左の楕円がさまざまなスケジュール法、右の楕円がプロジェクト固有の情報を表しています。固有の情報には、スコープマネジメントの際に作成したWBS(作業分解構成図)が含まれます。この左右の楕円を重ね合わせて、プロジェクトのスケジュールを作成します。
その際に重要なのは、ひと目でスケジュールがわかること。アクティビティリストやバーチャート、ネットワーク図など、誰もが理解しやすい形式で表現しましょう。

ここからは「スケジュールマネジメント」について、詳しく解説します。それはプロジェクトの段取りや予定表などを作成し、所定の時期に完了させるための一連の活動。具体的なステップは以下の6段階に分けられます。

特徴的なのは、計画プロセス群が多いことです。「スケジュールの作成」を含めて、5つのステップを踏む必要があります。各段階で作成する文書やスケジュール技法などを追加し、それぞれの関係を下図に整理しましょう。

第2ステップ「アクティビティの定義」とは、WBSを構成するワークパッケージ(作業項目)の細分化です。ここでは代表的な技法を解説します。まずは下図をご覧ください。

成果物の作成プロセスなどを管理しやすい小さな要素に分解する技法です。PMBOKではワークパッケージを要素分解したものを「アクティビティ」と呼びます。いわゆる「作業タスク」と解釈してかまいません。各用語の厳密な定義よりも「より小さな作業タスクに分解する」という方法論の理解が重要です。
この技法では、まず予測しやすい直近の作業を詳細に分解します。上図の場合、明確な5つのワークパッケージを計10個のアクティビティに分解します。そして、予測が難しい将来の作業(PP212)は、大まかな計画(プランニングパッケージ)に留めておきます。プロジェクトの進行にともない、後でアクティビティを定義(段階的に詳細化)するわけです。
「アクティビティの定義」を通じて、さまざまなアウトプットが生み出されます。特に重要なのは、以下2種類のリストです。
作業タスクの一覧表です。それぞれの作業範囲を確実に理解できるように「いつ、誰が、何をするのか」を詳しく記述しましょう。ただし、プロジェクトの進行にともない、作業タスクが増減する可能性があります。アジャイル開発やローリングウェーブ計画法を使用する場合、定期的にリストを更新してください。
マイルストーンとは、プロジェクトの中間目標や節目です。「開発完了」「テスト完了」など、重要な意味を持つ時点やイベントをさします。これはスケジュールマネジメントの必須要素。必ずリスト化して、契約上必須のものか、任意の節目なのかを分類しましょう。たとえば、顧客から「今期末までに予算を使い切りたい」という要望を受けた場合、期末日から逆算して複数のマイルストーンを設定します。
すべてのアクティビティをリスト化したら、それぞれの作業順序を設定します。ここで重要なのは、各アクティビティの依存関係。すべての作業を同時並行で進めるわけではなく、物理的な制約や作業効率などを考慮して適切な順序を決めます。下図のように、ひと目でわかるように整理しましょう。

アクティビティの順序を設定したら、全体の所要期間を見積もります。プロジェクトの特性に応じて、適切な見積もり技法を使いましょう。以下に代表的な手法を紹介します。
類似のアクティビティやプロジェクトにおける過去のデータをもとに、所要期間を見積もる技法です。手軽なため、さまざまなプロジェクトで幅広く用いられます。精度にバラつきはありますが、プロジェクトの初期段階で有効です。
「最頻値」「楽観値」「悲観値」の3つの値をもとに、所要期間を見積もる技法です。特に有効なのは、3名以上のプロジェクトリーダーがいる場合。三者三様(現実的・楽観的・悲観的)の見積もりを行うと、個人の主観に偏りません。労力はかかりますが、高い精度が期待できます。
過去のデータとプロジェクトのパラメーター(変数)をもとに、所要期間を見積もる技法です。適切なパラメーター設定が難しく、類推見積もりのほうが有効な場合もあります。
一つひとつのアクティビティに必要な期間を集計して、全体の所要期間を見積もる技法です。見積もりに手間はかかりますが、高い精度が期待できます。

スケジュール管理の基本は、具体的な作業の明確化です。WBSを構成する作業項目(ワークパッケージ)を、より小さな作業タスク(アクティビティ)に要素分解しましょう。そうすれば、所要期間の見積もり精度が飛躍的に向上します。予測が難しい将来の作業は、大まかな計画に留めてもかまいません。
すべての作業タスクを明確化したら、それぞれの順序を整理します。ここで重要なのが、各タスクの関係。たとえば、設計と開発の間には「設計が終わらないと、開発を始められない」という依存関係があります。「前の作業が完了しないと始められない作業」と「同時並行で進められる作業」を区別し、適切な論理的順序を設定しましょう。
楽観的な見積もりはスケジュールの遅延に直結します。それぞれの作業タスクに必要な期間を“現実的に”見積もってください。有用なのは、類似のプロジェクトデータや専門家の知見など。プロジェクトの特性に応じた見積もり技法を活用し、実現可能な期間を設定しましょう。リスクに備えて、予備期間を確保することも重要です。
受託開発などのプロジェクトを進める場合、受発注の上下関係が生まれやすくなります。しかし、あくまでもプロジェクト管理の主体は開発側です。発注側の圧力に押されて、無理なスケジュールを組んではいけません。プロジェクトマネージャーとビジネスアナリストが連携し、必要な期間を発注側に明示しましょう。
スケジュールマネジメントとは、プロジェクトを所定の時期に完了させるために、作業の順序・期間・進捗を体系的に管理する一連の活動です。PMBOKでは、スケジュールの計画・作成・コントロールなどを6つのステップに分けています。これらの実施により、納期遅延やリソースの偏りを防ぎ、効率的にプロジェクトを進めることができます。
WBS(Work Breakdown Structure)は、スケジュールマネジメントの基盤となる作業分解構成図です。まずスコープマネジメントで作成したWBSをもとに、ワークパッケージ(作業項目)を小さなアクティビティ(作業タスク)に分解します。そのうえで各作業の順序設定や期間見積もりを行い、プロジェクト全体のスケジュールを作成します。
▶関連項目:第3回記事「WBSの作成」PMBOKでは、以下のような見積もり技法が紹介されています。
・類推見積もり(類似のアクティビティや過去のデータをもとに推定)
・3点見積もり(最頻値・楽観値・悲観値をもとに算出)
・パラメトリック見積もり(過去のデータとプロジェクトの変数をもとに算出)
・ボトムアップ見積もり(小さな作業単位を積み上げて算出)
各プロジェクトの特性に応じて、適切な技法を使い分けましょう。そうすれば、見積もりの精度が高まります。
プロジェクトの遅延を防ぐには、所要期間の現実的な見積もりと作業の論理的な順序設定が不可欠です。発注側の圧力に押されて、無理なスケジュールを組んではいけません。PMBOKでは、作業タスクの依存関係を明確化し、定期的な進捗確認とリスク対応を推奨しています。
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本記事は「専門家が教えるPMBOKの理論と実践」第3回です。
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PMBOKはプロジェクトマネジメントの知識体系がまとめられたガイドブックです。第7版では原理・原則ベースの構成に変わりましたが、旧版の実用性は損なわれていません。プロジェクトマネジメントの実務において、第6版の知識体系は現在も有用です。
そこで本連載では、第6版に記された「10の知識エリア」に着目。まずはプロジェクトの成否に直結する「スコープマネジメント」について解説します。記事の監修者はRidgelinez(戦略から実装まで支援する総合プロフェッショナルファーム)のプロジェクト経験豊富なエキスパートたち。同社の尾形順一氏は、日本プロジェクトマネジメント協会および大学の講師も務めています。各分野の専門知識を身につけ、プロジェクト管理を強化しましょう。
本題に入る前に、プロジェクトの基本要素を押さえておきます。それは「機能」「期間」「予算」の3つ。これらの関係を表したものが“鉄の三角形”です(下図参照)。

三角形の各頂点はPMBOKの知識エリア「スコープマネジメント」「スケジュールマネジメント」「コストマネジメント」に対応しています。
左右の違いを比較するために、どちらの三角形も「新幹線の予約アプリを開発するプロジェクト」と仮定しましょう。左のウォーターフォール型の場合、最初にプロダクトの機能(スコープ)を固定します。たとえば、以下6つの機能です。
上記の機能を実装するために、必要な予算と期間を見積もります。固定したはずの機能を後で増やす場合は、予算の増額や期間の延長が必要です。理論上は当然の措置ですが、それが果たされないケースもしばしば。PMBOKには、この問題を防ぐ方法が示唆されています。
右のアジャイル型の場合、まず予算と期間を固定します。その制約条件を前提に、開発可能な機能を見積もります。ウォーターフォール型より変化に対応しやすい利点はありますが、場当たり的な対応は禁物です。例示した6つの機能など、求める要件を明確化しておきましょう。
PMBOKにおける「スコープ」は以下の2種類に分けられます。混同しないように、それぞれの意味と完了基準を説明します。

「何をつくるか」という成果物を定義したものです。プロダクトやサービスなどを特徴づける特性・機能をさします。新幹線予約アプリを開発する場合、例示した6つの機能がプロダクトスコープです。この完了は「プロダクト要求事項」を基準に判断します。
「何をやるか」という作業を定義したものです。規定された特性や機能を持つプロダクトやサービスなどを生み出すために行う作業範囲をさします。新幹線予約アプリを開発する場合、予算や期間の見積もり・計画・進捗管理などの作業全体がプロジェクトスコープです。この完了は「プロジェクトマネジメント計画書」を基準に判断します。
特に補足のない場合、プロジェクトスコープのマネジメントを「スコープマネジメント」と呼びます。ここで求められるのは、ステークホルダーの要求事項を引き出し、文書化し、管理すること。そして、要求事項関連の活動を時間通り、かつ予算内に実行し、プロジェクトの価値を確実に生み出すことです。
このようなスコープマネジメントに関して、欠かせない取り組みがあります。それはビジネスアナリシス(業務分析/要求分析)。ビジネスニーズを特定し、適切な解決策を推奨する活動です。平たくいえば、要求事項の取りまとめです。
これを実行するのが「ビジネスアナリスト」です。専門職を置いていない場合、ビジネス側(顧客や営業部門)とシステム側(開発部門)双方の知識を備えた人材を起用しましょう。社内に適任者がいなければ、外部コンサルタントの活用も選択肢のひとつ。ビジネスアナリストとプロジェクトマネージャーの相互理解がプロジェクト成功のカギを握ります。
ここからは「スコープマネジメント」について、詳しく解説します。それはプロジェクトの具体的な作業を明確化し、その範囲を定義・管理する一連の活動。ウォーターフォール型の場合、具体的なステップは以下の6段階に分けられます。

着目すべきは計画プロセス群。特に第2ステップ「要求事項の収集」と第3ステップ「スコープの定義」の区分が重要です。このステップを混同すると、後々に作業範囲が増えかねません。各段階で作成する文書や成果物などを追加し、それぞれの関係を下図に整理しましょう。

第2ステップ「要求事項の収集」を主導するのが、前述のビジネスアナリストです。ここでビジネスニーズ、ステークホルダーの要求、成果物の品質要求など、多面的な要求事項を取りまとめます。それらを整理したものが「要求事項文書」です(上図右上)。
この文書の作成後、第3ステップ「スコープの定義」を行います。プロジェクトマネージャーが主導し、プロジェクトの作業範囲・前提条件・制約条件・成果物などを定義。「プロジェクトスコープ記述書」を作成します(上図左)。
大切なのは、やること(スコープ)だけでなく、やらないこと(除外事項)も明記すること。そしてビジネス側とシステム側の合意を形成し、ステークホルダーやプロジェクトチームの共通理解を得ます。そうすれば、意図しないスコープ拡大を防げるでしょう。
この計画プロセス群を軽視する企業は少なくありません。徹底的な「要求事項の収集」を行わずに、一足飛びに「要件定義書」を作成してしまうのです。これは日本企業の慣習に過ぎず、PMBOKの方法論とは異なります。
あえてPMBOKになぞらえるなら、「要件定義書」は「要求事項文書」と「プロジェクトスコープ記述書」を合わせたような文書です。しかし、大抵の「要件定義書」は要求事項の洗い出しが不十分であり、やらないこと(除外事項)が明記されていないことも珍しくありません。
その結果、設計・開発段階で新たな要求事項が出たり、多数の仕様変更などが発生したりします。このような事態を防ぐために、計画プロセス群の各ステップを確実に踏みましょう。
第4ステップは、WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)の作成です。これは成果物の作成プロセスなどを階層的に分解し、作業管理の単位(ワークパッケージ)に分けた樹形図です(下図参照)。

WBSの作成において重要なのは、プロジェクトの全作業を抜け漏れなく洗い出すこと。そして、各作業の内容を明確化することです。より詳細な分解方法については、次回の記事(スケジュールマネジメント)で解説します。

適切なスコープマネジメントには、ビジネスアナリシス(業務分析/要求分析)が欠かせません。専任のビジネスアナリストを配置し、多面的な要求事項を収集しましょう。プロジェクト成功のカギを握るのは、ビジネスアナリストとプロジェクトマネージャーの相互理解です。
「要求事項の収集」「スコープの定義」という2段階を踏んで「プロジェクトスコープ記述書」を作成します。そこで大切なのは、やることだけでなく“やらないこと”も明記すること。ビジネス側とシステム側の合意を形成し、ステークホルダーやプロジェクトチームの共通理解を得ましょう。
WBSを作成して「何をやるか」を徹底的に明確にしてください。ここが不明瞭だと、必要な期間や予算の見積もりが正確にできません。プロジェクトの全作業を抜け漏れなく洗い出し、小さな作業単位(ワークパッケージ)に分解しましょう。
スコープマネジメントとは、プロジェクトの具体的な作業(何をやるか・何をやらないか)を明確化し、その範囲を定義・管理する一連の活動です。PMBOKでは、要求事項の収集からWBSの作成・変更管理までを含む体系的なプロセスとして定義されています。このスコープマネジメントを行うことで、作業漏れやムダな工程を防ぎ、プロジェクトの成功率を高めます。
スコープ定義は「プロジェクトの作業範囲などを定義する活動」です。一方、要件定義は「顧客の要求をシステムなどの機能・性能に変換する工程」です。PMBOKでは、要件定義より上位の概念としてスコープマネジメントが位置づけられています。両者を混同すると作業漏れや仕様変更が発生する可能性が高まるため、文書化と合意形成が重要です。
▶関連項目:第2回記事「要求と要件の違い」スコープ変更を防ぐには、あらかじめ除外事項(やらないこと)を明文化することが大切です。「要求事項の収集」「スコープの定義」という2ステップを踏んで、ビジネス側とシステム側の合意を形成してください。そして、ステークホルダーやプロジェクトチームの共通理解を得ましょう。
WBSは「成果物や作業内容を抜け漏れなく整理する」ための作業分解構成図です。その作業単位(ワークパッケージ)は1〜2週間で完了できる粒度が目安です。粒度が細かすぎると管理コストが増え、粗すぎると作業内容があいまいになります。スケジュールマネジメントを行う際は、ワークパッケージをさらに細分化します。
▶関連項目:第4回記事「アクティビティの定義」 ![]() | <お役立ち資料> Lychee RedmineでできるPMBOK この記事で紹介した「PMBOK(ピンボック)」と、Lychee Redmineの活用方法を結びつけて解説した資料です。 この資料でわかること
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![]() | Ridgelinez株式会社 プロジェクトマネジメントおよびアジャイルDevOpsの専門家。日立製作所、デロイトトーマツコンサルティングなどを経て現職。大規模アジャイルおよびアジャイルシフト、DXにともなう組織的変革管理(OCM)において、数多くの実践経験を有する。日米欧のプロジェクトマネジメントおよびアジャイル標準に精通し、日米欧3団体の最上位認定を保有。企画・要件整理・設計・開発・テスト・運用・内製化まで、実践型の伴走を行う。これまでに40件以上のプロジェクトマネジメントを経験。日本プロジェクトマネジメント協会のPMBOK講座のほか、私立大学でもプロジェクトマネジメント論の講師を務める。 【保有学位】 【保有資格】 |
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本記事は「専門家が教えるPMBOKの理論と実践」第1回です。
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どうすれば、システム開発プロジェクトを成功に導けるのでしょうか?
その第一歩はプロジェクトマネジメントの体系化された知識を学び、実践すること。この世界的なガイドブックがPMBOK(ピンボック)です。
そこで本稿では、PMBOKの要点を基礎から解説。これからプロジェクトマネージャーをめざす方にも、わかりやすくお伝えします。記事の監修者はRidgelinez(戦略から実装まで支援する総合プロフェッショナルファーム)のプロジェクト経験豊富なエキスパートたち。同社の尾形順一氏は、日本プロジェクトマネジメント協会および大学の講師も務めています。PMBOKの考え方を理解して、プロジェクト管理のレベルを上げましょう。
「PMBOK」はアメリカのプロジェクトマネジメント協会(PMI)が発行するガイドブック、およびフレームワークの総称です。プロジェクトマネジメントの知識体系(Project Management Body of Knowledge)や優れた実務慣行(Best practices)などがまとめられています。
アメリカのみならず、プロジェクトマネジメントの知見は世界中で体系化されています。PRINCE2(イギリス)やP2M(日本)も有用ですが、実質的な世界標準はPMBOK。いまでは参考書の域を超えて「プロジェクトマネジメントの教科書」と認知されています。
読者対象はプロジェクトにかかわる人すべて。経営者もプロジェクトメンバーも学ぶべき内容です。
はじめてPMBOKが発行されたのは1996年。そこから改訂をくりかえし、2021年に第7版が発行されました。以前の第6版と比べると構成がシンプルになり、以下の点が大きく変わっています。
第6版では「立ち上げ」「計画」「実行」といったプロセス群ごとに、具体的な方法論が記されていました。これらは実務支援に効果的ですが、計49個ものプロセスを理解する必要がありました。そこで第7版では、汎用性の高い12項目の原理・原則を重視しています。
この原理・原則は、IT業界のシステム開発に限定されたものではありません。新薬の研究開発、自動車の製造、ビルの建設など、あらゆる業界のプロジェクトに当てはまります。規模の大小も問いません。ウォーターフォール(予測型)やアジャイル(適応型)など、あらゆる開発アプローチに適用できます。
この原理・原則のひとつに「価値」に関する項目が盛りこまれました。詳細は次回に譲るとして、ここでは「成果物」と「価値」の関係を明確にしておきましょう。

「成果物」とは、プロジェクトの最終的な結果として完成したものです。仮にゼネコンがマンションの建設を請け負う場合、マンションそのものが成果物。建物を完成させれば、受託責任は果たされたことになります。しかし、その時点で本来の目的は達成されていません。
それは成果物であるマンションに人が住み、所有者・入居者・関係者らがベネフィット(便益・利益など)を得ること。その段階ではじめて「価値」が生まれます。したがって、プロジェクトマネジメントは成果物の提供ではなく、価値の実現を重視すべき。PMBOKの第7版では、このような方向に舵を切りました。これはPRINCE2の考え方から影響を受けています。
PMBOKは約30年の歴史をもつプロジェクトマネジメントの教科書です。その蓄積を軽視せず、まずは基本を忠実に守ってください。これは武道や芸道で「守破離」の段階を踏むのと同じ。基本の型を身につけないうちに、我流のアレンジをするのは危険です。
MBAがビジネスエグゼクティブの常識であるように、PMBOKはプロジェクトマネージャーの必須知識です。もはや、プロジェクトマネジメントの世界共通言語と呼んでもいいでしょう。このスタンダードを理解すれば、グローバルなプロジェクトマネジメントも可能です。
PMBOK・PRINCE2・P2Mなどのプロジェクトマネジメント標準は、それぞれ相反するものではありません。たとえば「価値」の重視において、PMBOKはPRINCE2の影響を受けています。その一方、PRINCE2には「他の優れたプラクティスを参照」という文言が散見されます。これは「PMBOKを参照してください」という意味です。
PMBOKにおける「価値」とは、経済的価値だけではありません。その重要性や有用性、環境への貢献など、さまざまな社会的価値も含まれます。また、ステークホルダー(利害関係者)によって価値の認識は異なります。
この「価値」を軸にすると、プロジェクトを含む組織・団体を“価値を生み出す仕組み”として捉え直すことができます。その仕組みを「価値実現システム」と呼びます(下図参照)。

外部環境とは、市場の状況や法的制約など。内部環境とは、組織の文化やガバナンス、メンバーの能力などをさします。その中に「価値実現システム」があります。一般企業の場合、自社にサプライヤーや協力会社などを加えた一群が「価値実現システム」です。
価値実現システムは、以下4つの要素で構成されています。
具体的な業務をイメージしやすくするため、下から順に説明します。システム開発会社の場合、保守・運用が「定常業務」、開発が「プロジェクト」に該当します。そして、複数のプロジェクトを束ねたものが「プログラム」。それらを集約したものが「ポートフォリオ」です。
「プログラム」「ポートフォリオ」という概念はわかりづらいかもしれませんが、それぞれをマネジメントする知識体系が存在します。ここでは価値実現システムの全体像と各要素の位置づけを理解すれば十分でしょう。
価値実現システムを効果的に機能させるためには、組織内の情報共有が欠かせません。PMBOKでは、トップダウンとボトムアップ双方向の情報の流れが推奨されています(下図参照)。

上級管理職とは、取締役や部長職などのマネジメント層。トップダウン型の情報の流れでは、ポートフォリオを管掌するマネージャーに「戦略」を示します。その戦略をもとに、同職が「望ましい成果・ベネフィット・価値」をプロジェクトマネージャーに伝達。そして「サポートとメンテナンスのための情報を含む成果物」を定常業務の担当者に提供します。
つまり、組織の階層にそって情報をブレイクダウンしていくのです。これは当然のようですが、往々にしてプロジェクトと定常業務は分断されやすいもの。継続的な情報共有が不可欠です。プロジェクトマネージャーは「更新・修正・調整のための情報」を吸い上げて、上司に「パフォーマンス情報と進捗」を伝えてください。
プロジェクトの本質を理解するためには“プロダクト”マネジメントについて知っておく必要があります。それは製品のライフサイクル(導入・成長・成熟・衰退)の中で、効果的にプロジェクトを立ち上げること。必要なのは開発プロジェクトだけではありません(下図参照)。

たとえば、ある製品の「成長」「成熟」期においては、機能追加や改良などのプロジェクトが求められます。その後の「衰退」期には、製品を市場から撤退させるためのプロジェクトが立ち上がります。このような一連の過程を考慮に入れて、参画するプロジェクトの特性を理解しましょう。
PMBOKには、これらすべてのプロジェクトに共通するマネジメントの原理・原則が示されています。くわしくは次回に――。
PMBOKはプロジェクトマネジメントに関する知識体系(Project Management Body of Knowledge)をまとめたものです。同分野の標準的な方法論として、世界中で利用されています。
基本構成と重点事項が違います。第6版は「プロセス」、第7版は「原理・原則」をベースに構成されています。」そして、第7版では「成果物」よりも「価値」を重視する点が最大の違いです。
独学も可能ですが、内容が幅広いので大変です。PMPなどの資格取得をめざす場合は、セミナーや研修の受講をおすすめします。
![]() | <お役立ち資料> Lychee RedmineでできるPMBOK この記事で紹介した「PMBOK(ピンボック)」と、Lychee Redmineの活用方法を結びつけて解説した資料です。 この資料でわかること
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![]() | Ridgelinez株式会社 プロジェクトマネジメントおよびアジャイルDevOpsの専門家。日立製作所、デロイトトーマツコンサルティングなどを経て現職。大規模アジャイルおよびアジャイルシフト、DXにともなう組織的変革管理(OCM)において、数多くの実践経験を有する。日米欧のプロジェクトマネジメントおよびアジャイル標準に精通し、日米欧3団体の最上位認定を保有。企画・要件整理・設計・開発・テスト・運用・内製化まで、実践型の伴走を行う。これまでに40件以上のプロジェクトマネジメントを経験。日本プロジェクトマネジメント協会のPMBOK講座のほか、私立大学でもプロジェクトマネジメント論の講師を務める。 【保有学位】 【保有資格】 |
![]() | Ridgelinez株式会社 富士通システムソリューションズに入社後、フィールドSEとして流通業や運輸業などの基幹システム再構築プロジェクトに参画。富士通へ転籍後、プロジェクトマネージャーとして、総合商社・専門商社の基幹システム再構築プロジェクトを担当。2021年、アジャイル開発プロジェクトの実践経験を活かし、部門全体のアジャイル普及に向けた商談プロセス・商材の標準化や、アジャイル研修の設計・作成と講師などの活動を行う。2024年より現職。 【保有資格】 |
![]() | Ridgelinez株式会社 大手IT企業でパッケージ導入のプロジェクトマネージャーを皮切りに、経営指標の可視化プロジェクトなどに従事。PwCコンサルティングや日清オイリオグループでは、ウォーターフォール開発からアジャイル開発への移行を推進。経営指標、営業、生産、研究まで幅広いビジネス領域でアジャイル手法を導入・改善。これまでに20件以上のアジャイルプロジェクトを成功に導く。また、17名のチームを率いる課長として、コーチング、プロジェクトマネジメント、営業支援、コンサルティング、研修講師の役割を兼務。500時間以上のコーチング経験を活かして、組織改革をリードした。特にアジャイル開発を活用した組織変革において、確かな実績を積み重ねる。 【保有資格】 |
本記事は「専門家が教えるPMBOKの理論と実践」第2回です。
→ 連載一覧を見る
PMBOKはプロジェクトマネジメントの知識体系をまとめたガイドブック。実質的な世界標準であり、この分野の共通言語です。2025年11月上旬時点の最新版は第7版。価値の実現を重視し、あらゆるプロジェクトに適用できる原理・原則が示されています。
本稿では「12の原理・原則」を徹底解説。抽象論のみならず、具体的な実践のアプローチも紹介します。記事の監修者はRidgelinez(戦略から実装まで支援する総合プロフェッショナルファーム)のプロジェクト経験豊富なエキスパートたち。同社の尾形順一氏は、日本プロジェクトマネジメント協会および大学の講師も務めています。原理・原則を内面化して、一流のプロジェクトマネージャーをめざしましょう。
第1の原理・原則は、基本姿勢に関するものです。この文言は、専門家としての責任感と誠実な対応を重視しています。

スチュワードとは、執事のこと。家事使用人よりも財産管理人に近いイメージです。標題の「スチュワードシップ」は預かった資産を管理運用する「受託責任」を意味します。ここでは、以下4つの要素が含まれます。
PMBOKには明記されていませんが、もっとも大切なのは「誠実さ」でしょう。この要素は古今東西を問わず、人間の美徳とされてきました。誠実ならば自ずと信頼を得て、面倒見も良くなる。コンプライアンスに反する行為もしません。
これからテクノロジーが進化しても、プロジェクトマネージャーに必要な資質は変わりません。むしろAIやロボットが発達するほど、温かな人間性が求められるはずです。
第2の原理・原則は、チームづくりに関するものです。プロジェクトを推進するためには、同じ目標に向かって協力しあうチームが欠かせません。この協働的な環境をつくるには、以下4つの要素が必要です。
すべて満たして当然のようですが、欠けていることに気づかないケースもあります。たとえば、経験豊富なメンバーがシステム更改プロジェクトに再集結する場合。「役割分担は前回と同じ」と思いこんだままプロジェクトが進み、新たな領域の業務に誰も着手しない場合があるのです。
このような事態を防ぐため、あらかじめメンバーの「役割と責任」を明確化してください。その際は「※RACIチャート」の活用をおすすめします(下図参照)。そのうえで各メンバーの専門スキル・知識・経験・多様性を最大限に活用しましょう。
※RACIチャート:プロジェクトを構成する各タスクについて、チーム内の「誰が」「どのような役割で携わるのか」を明確化する図表

第3の原理・原則は、ステークホルダー(利害関係者)に関するものです。「効果的に関わる」と言うは易く、行うは難し。大半のプロジェクトマネージャーが不十分でしょう。
ステークホルダーとのエンゲージメント(深い関与・つながり)を強化すれば、プロジェクトの成功と価値提供の最大化につながります。その一方、正しく関与しないと脅威を生み出しかねません。たとえば、他部門を管掌する役員に反対されて、プロジェクトが止まるおそれもあります。

社内の関係者はもちろん、サプライヤー・顧客・エンドユーザー・規制機関などもステークホルダーです(上図参照)。プロジェクトマネージャーはすべての利害関係者を洗い出し、適切な手法で味方を増やしましょう。
具体的には、ステークホルダーリストの作成をおすすめします。その一覧表に各ステークホルダーの特徴やキーパーソンを明記。密に報告すべき対象や説得すべき対象などを整理します。その後は組織内外の力学を分析し、入念な根回しを。相手によっては、会食も手段のひとつです。
第4の原理・原則は、第7版を象徴するコンセプトです。プロジェクトの目的は価値の実現であり、成果物の提供ではありません。「十分な価値を提供できなければ、計画通りにプロジェクトが完了しても意味がない」とPMBOKは戒めています。
価値はプロジェクト成功の究極の指標ですが、人や組織によって認識が異なります。システム開発会社などの営利企業の場合、「価値≒経済的価値」と解釈してもいいでしょう。参考として、価値の定義を等式で示します。
価値(Value)=受益(Benefit)-費用(Cost)
第5の原理・原則は、考え方の枠組みに関するものです。前回の記事では「価値実現システム」の内部にプロジェクトが配置されていました。ここでは、一つひとつのプロジェクトも動的なシステムと考えます。
各プロジェクトは独立した要素ではありません。周りとつながり、互いに影響し合っています。社内の定常業務はもちろん、社会情勢や市場動向など外部環境の影響も受けます。それらの相互作用に対応するため、「システム思考」で全体を捉えなければなりません。
システム思考とは「変化は常にある」という認識で全体像を捉え、さまざまな要素とのつながりを把握すること。この考え方で変化に対応すれば、プロジェクトのパフォーマンスに好影響を与えるでしょう。
第6の原理・原則は、すべてのメンバーが対象です。プロジェクトの成功にリーダーシップは欠かせません。それは権威や権限とは無関係で、誰もが発揮すべきもの。決められたスタイルはなく、状況に合わせて変える必要があります。
状況に応じたスタイルを選ぶ際は「SL理論」が役立ちます。この理論ではリーダーの基本行動を「指示的/協業的」に大別。この2軸を組み合わせて、リーダーシップのスタイルを「指示」「コーチング」「支援」「委任」の4つに分類しています(下図参照)。

近年のトレンドは、コーチングや支援型のリーダーシップです。こと細かな指示はせず、任せっきりでもない。アジャイル開発におけるサーバント・リーダーシップに近いスタイルです。PMBOKは「モチベーションを高め、熱意や共感を伝える方法を考えることが重要」と示しています。
第7の原理・原則は、PMBOK全体に言及するものです。プロジェクトマネジメントには、絶対的な最善の方法はありません。状況に応じて、さまざまなアプローチを組み合わせる必要があります。
そこで重要なのが「テーラリング」です。原義は紳士服などの「仕立て」のこと。顧客の体型や要望に合わせてスーツを仕立てるように、組織やプロジェクトの実情に合わせて方法を調整することを意味します。

上図が示すように、テーラリングには3つの階層があります。たとえば、富士通の標準開発プロセス体系(SDEM)は組織レベルのテーラリング。自社の特性に合わせて「セキュリティ」「知的財産」の知識エリアなどを追加し、PMBOKを補完しています。
ただし、削除型のテーラリングは危険です。「うちはステークホルダーが少ないから、顧客以外は気にしない」などと、他の原理・原則を疎かにしてはいけません。まずは基本を忠実に守ってください。

第8の原理・原則は、品質の多面性を示すものです。まず「成果物に品質を組み込む」のは、誰もが理解できるでしょう。あらかじめ成果物の受け入れ基準を設定し、品質を測定・見える化する。システム開発における一般的な手段はテストです。
しかし、それが最善の方法でしょうか? 最終工程でエラーや欠陥を修正するよりも、設計や要件定義の段階で予防できたほうが良いですよね? だから、検査より予防を重視して、効果的なプロセスを構築する。それが「プロセスに品質を組み込む」ことです。
第9の原理・原則は、避けがたい変化に関するものです。プロジェクトにはさまざまな不確定要素があり、すべて計画通りに進めることは不可能です。そんな不確かさのひとつが「複雑さ」です。
たとえば、人の振る舞い。人間関係に悩んで離職したり、モチベーションが下がったりするメンバーがいるかもしれません。また、第5の原理・原則で解説した「システムの相互作用」も複雑さの一因になります。つまり、プロジェクト内の複数の個別要因、およびプロジェクトシステム全体の結果として複雑さが生じるのです。
したがって、プロジェクトチームは変化に気を配り続け、その影響を少なくする手段をとる必要があります。何かが起こることを前提にして、複雑さに対応する能力を高めましょう。
第10の原理・原則は、前項に続くもの。リスクとは「不確かさ」という大きな概念の構成要素であり、発生が不確実なものごとを意味します。マイナスのリスク(脅威)だけでなく、プラスのリスク(好機)もあります。
たとえば、上下に変動する為替リスク。海外から部品を調達してプロダクトをつくる場合、為替レートの変動が調達コストに直接影響します。つまり、プラスマイナス両面のリスクが潜んでいるわけです。このようなリスクの許容度は組織によって異なり、時間経過により発生確率や影響度合いは変動します。
プロジェクトマネージャーは価値提供への影響を評価しながら、効果的・効率的・適切な対応をしてください。具体的なリスクマネジメントの方法は今後の記事で紹介します。

第11の原理・原則も、不確かさを前提にしたものです。大半のプロジェクトは難題や阻害要因に直面します。それらを乗り越えるためには、適応力と回復力が必要です。
後者の原語である「Resilience」は、近年さまざまな分野で重視されるキーワード。悪影響を緩和して、失敗から素早く回復する力を意味します。個人レベルでは、ストレスを抱えても落ちこまず、困難を乗り越える力をさします。
プロジェクトチームが適応力と回復力を高めるには、多角的な専門知識と継続的な改善が必要です。具体的には「各分野の専門家を集めて、多様性を活かす」「アジャイル開発でPDSAサイクルを回す」といった方法があげられます。
第12の原理・原則は、チェンジマネジメントに関する内容です。上記の長文を要約すると「望ましい将来を実現したい」「そのために変革する」。ステークホルダーやリーダーシップなど、他の原理・原則とも関連します。
現代は状況の変化に合わせて、変わり続けることが求められています。しかし、すべてのプロジェクトメンバーやステークホルダーが柔軟に対応できるわけではありません。むしろ短期間に多くのことを変えようとすると、変化への抵抗を招く可能性があります。それさえも柔軟に対応しながら、組織としてのチェンジマネジメントを考えてください(下図参照)。

たとえば、抵抗勢力に対する説得もそのひとつ。組織のチェンジマネジメントのフレームワークとして「組織的変革管理:OCM(Organizational Change Management)」があります。その他にもステークホルダーを味方にするエンゲージメント、メンバーの意欲を高める動機づけアプローチが変革の助けになります。
以上、12の原理・原則を解説してきました。これらに優先順位はなく、内容は多岐にわたります。あらゆるプロジェクトに適用できる反面、どこから手をつけていいのか悩むかもしれません。そこで本項では、実践のアプローチを示します。
まずは、手帳や張り紙などに12の原理・原則を書いてください。その文面を毎日確認して「実践できているか?」を自問自答。広い視野で全体を見つめ直します。自身の現在地がよくわかるのは、プロジェクトマネジメントにつまずいたとき。そこで改善点が明確になり、守るべき原理・原則が浮き彫りになるでしょう。
あなたが若手メンバーなら、他の方法もあります。それは社内のプロジェクトマネージャーを注意深く観察すること。どれほどのベテランでも完全無欠ではありません。「何が不十分で、どんな問題が起きているのか」を実例から学び、他山の石としましょう。
ここからは抽象的な原理・原則ではなく、具体的な実務に即した知見をお伝えします。システム開発において「要求」と「要件」の区別は必須です。混同しないように、それぞれの定義を解説しましょう。
まず「要求」とは、システムで実現したい大枠を定めるもの。開発の目的や発注者のニーズです。主体はビジネス側(顧客や営業部門)です。
次に「要件」とは、要求を実現するために必要な機能・性能など。要求のない要件はありえません。たとえば「新幹線の予約アプリがほしい」という要求を受けた場合、以下のような要件に分解できます。

要件定義の主体は、ビジネス側とシステム側(開発部門)の双方です。どちらか一方が独断で要件を決めてはいけません。一般的にはシステム側が主導して、ビジネス側の合意を得るケースが多いでしょう。
プロジェクトを成功させるためには、要求と要件の明確化が欠かせません。それはビジネス側とシステム側が一体となって作り上げるもの。その際のポイントを以下にまとめます。

顧客(ステークホルダー)とオープンな対話を続けて、真のニーズと期待を深く理解してください。これは第3の原理・原則に通じるものであり、もっとも重要なポイントです。
定義された要求と要件は、すべての関係者(顧客・開発チーム・テスト担当者・運用担当者など)にレビューしてもらい、最終的な合意を得てください。これにより後工程での手戻りを防ぎ、プロジェクト全体の方向性を一致させることができます。
すべての要求と要件は、ビジネス目標の達成に貢献すべきものです。「なぜこの機能が必要なのか?」「この機能がビジネスにどのような価値をもたらすのか?」を常に問いかけ、無関係な要件や優先度の低い要件を見極めてください。これが不十分だとプロジェクトが遅延したり、開発コストが増えたりします。
誰が読んでも同じ解釈ができるように、具体的かつ客観的に要件を定義してください。「できるだけ早く」「使いやすく」といった抽象的な表現はさけ、具体的な数値や振る舞いを記述しましょう。特にウォーターフォール(予測型)の開発において、曖昧な表現は禁物です。
限られたリソース内で最大の効果を出すために、要件に優先順位をつけてください。PMBOKには記載されていませんが、MoSCoW(Must/Should/Could/Won’t)のフレームワークが役立ちます。これはビジネス価値や実現可能性などを考慮して「必須」「推奨」「可能」「不要」の4段階に分類するもの。「必須」の割合が増えないように、各25%程度に振り分けましょう。
以上が要求・要件を取りまとめる際のポイントです。続いての段階はスコープマネジメント。現場の実態をまじえて、徹底解説します。くわしくは次回に――。
はい。規模・業種・開発アプローチ(予測型/適応型)を問わず、あらゆるプロジェクトに適用可能です。ただし、状況によって最適解は異なります。原理・原則をもとに、PMBOKの方法論を調整しましょう。
システム開発における「要求」とは、ビジネス側が達成したい目的や期待です。一方、「要件」は要求を実現するための具体的な条件です。詳細は本文『「要求」と「要件」の違い』を参照してください。
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プロジェクトをスムーズに進めるためには、適切なプロジェクト管理ツールの活用が不可欠です。プロジェクト管理ツールはタスク管理、コラボレーション、進捗トラッキングなどの基本的な機能を提供し、プロジェクトの成功に寄与します。
本記事では、おすすめのプロジェクト管理ツールを19選ご紹介します。使いやすさや拡張性、日本語対応など、様々な観点から選出しました。プロジェクトを効率的に推進したい方は必見の内容でしょう。

プロジェクト管理ツールとは、プロジェクトの計画・実行・監視を効果的に支援するツールです。
具体的には、タスクのリストやカンバンボードを提供し、プロジェクト全体や各タスクの進捗を視覚的に追跡できるようにします。また、共同作業やコミュニケーションを強化するための機能も備わっており、リアルタイムで情報共有が可能です。
多くのツールでは基本的な機能が無料で提供され、柔軟で使いやすいインターフェースが特徴です。ただし、プロジェクトの成長に伴い、必要とする機能が変化し、有料プランが必要になることがあります。
プロジェクト管理について理解を深めたい場合は、合わせて以下の記事をご覧ください。

以下では、プロジェクト管理ツールを選ぶときのポイントをご紹介します。
ツールの無料プランでは、メンバー数の上限や制限が存在するケースがあります。利用可能なメンバー数は、ツールの無料プランで必ず確認しましょう。
例えば、20人のチームであっても無料版では10人までしか利用できないツールの場合、運用に支障を来す恐れがあります。加えて、チームが将来的に拡大する可能性がある場合、登録可能なメンバー数に余裕があるツールを選びましょう。
プロジェクトに関連するデータ(ファイル、ドキュメントなど)の容量制限があるか確認します。大量のデータを取り扱う場合は、十分なストレージ容量が必要です。
ファイルのアップロードや共有がスムーズに行えるかどうかも重要です。データのアップロードやダウンロードが容易であるか確認しましょう。無料のプランの場合、データ容量が少なく設定されているケースもあります。足りなくなった際に、有料版に移行できるかも含めて検討しましょう。
ツールを導入する際は、情報漏えいを防ぐセキュリティ対策や、データ消失に備えたバックアップがあるかを確認しておきましょう。例えば以下のポイントを事前にチェックすると安心です。
タスク管理、プロジェクト進捗の把握、カレンダーなどの基本的な機能が備わっているかは重要です。プロジェクトの要件に基づいて、必要な基本機能を備えているか確認しましょう。
柔軟にカスタマイズ可能なツールであれば、チームのワークフローに合わせて調整できる場合もあります。プラグインや統合機能も考慮しましょう。
また、チーム内でのコミュニケーションや共同作業を円滑に行うために、コメント・通知・リアルタイム更新機能などが含まれていると有用と言えます。
ツールの管理画面や操作は、日本語で提供されているものが便利です。ユーザーはストレスなく操作でき、トラブル時にも日本語サポートがあれば素早く解決できます。
たとえ評判の良い英語のツールがあっても、英語の理解に不安があると、それが心理的な負担となり、ツールの利用が進まない可能性があります。日常的に使用するツールだからこそ、できるだけストレスなく使える環境を整えることが重要です。
プロジェクト管理ツールがモバイルアプリを提供しているか確認しましょう。アプリが利用可能であれば、移動中やオフライン時にもプロジェクト情報にアクセスできるためです。
例えば、移動中でもスマートフォンからツール内の情報を確認できます。 営業などで外に出ているメンバーが多いチームには、特にアプリ対応は重要でしょう。
基本的には、小規模から導入を開始でき、インターネット環境があればどこからでも利用できるクラウド型のツールが適しています。クラウド型のツールは、インターネット経由でアクセスできます。
また、データのバックアップやセキュリティなどが提供されることが一般的です。
一方でオンプレミス型のツールは自社のサーバーに導入されるため、データの管理やセキュリティを企業内でコントロールできます。ただし、導入とメンテナンスには一定の負担がかかるでしょう。
無料で利用できるツールも多くありますが、無料プランには機能や利用人数に制限があるケースが一般的です。プロジェクトの規模が大きくなった場合や、必要な機能が増えた場合には、有料プランの利用が必要になるでしょう。
そのため、有料プランが用意されている場合は、料金体系や提供される機能を事前に確認し、チームの規模や用途に対して費用が適切かどうか検討が必要です。

プロジェクト管理ツールには複数のタイプがあり、チームの規模や業務内容に応じて適切なものを選ぶことで、導入効果は大きく変わります。本章では、代表的なタイプを特徴別に整理し、それぞれがどのような現場に適しているかを解説します。
オールインワン型は、プロジェクトの全体像を一つのツールで把握し、業務効率を高めたい企業に適したタイプです。タスク管理から進捗把握、情報共有までを一元化したい組織に向いていると言えます。
ツール間の行き来を減らし、情報共有を円滑にすることで、チーム全体の生産性向上が期待できるでしょう。
タスク特化型のプロジェクト管理ツールは、ToDo管理やカンバン方式を中心とした、シンプルな機能構成が特徴です。少人数チームや個人で効率よくプロジェクトを進めたい場合に適しています。
運用負荷が低く、導入後すぐに活用できるため、初めてプロジェクト管理ツールを導入する企業にも向いていると言えます。
用途特化型のプロジェクト管理ツールは、開発・営業・制作など、特定領域の業務プロセスに合わせて設計されたツールです。
汎用ツールでは対応しづらい専門業務を効率化できるため、導入効果を実感しやすく、成長フェーズの企業や専門性の高いチームに適しているでしょう。

プロジェクト管理ツールを利用するメリットは以下の通りです。
プロジェクト管理ツールを活用すれば、進捗状況や工数をリアルタイムで可視化しやすくなります。
例えば、ガントチャート機能を使えば、プロジェクト全体の進行状況や各メンバーのタスクの進捗が一目で把握可能です。これにより、誰にどれだけの作業負担がかかっているかも即座に確認でき、早期の業務調整につながるでしょう。
プロジェクトに関するあらゆる情報を一元管理できるのも大きなメリットと言えます。
タスク内容や担当者、スケジュール、関連ファイルなど、プロジェクトに必要な情報をツール上でまとめて管理できるため、情報の共有漏れや伝達ミスを防ぎやすくなります。
チャット機能やコメント機能を活用することで、コミュニケーションを円滑にできます。
プロジェクトに関する情報をリアルタイムでやり取りできるようになるため、チーム全体の理解が深まり、プロジェクトの効率アップが期待できるでしょう。
プロジェクトに関する業務を可視化できるため、組織内の属人化解消に効果的と言えます。
多くのツールには、タスクの一覧化や進捗の記録といった機能があるため、作業の抜け漏れやミスを防ぐだけでなく、知見の蓄積によって業務の質を一定に保つのに役立つでしょう。
意思決定が迅速になる点も、大きなメリットの一つです。
プロジェクト管理ツールによってプロジェクト全体の透明性が高まり、リアルタイムでの情報共有が可能になることで、迅速かつ適切な判断を下しやすくなります。例えば、予定より遅れているタスクを即座に把握し、リソースの再分配や優先順位の見直しを行いやすくなります。

プロジェクト管理ツールは業務効率化に有効な一方、導入や運用の方法を誤ると、かえって負担が増えたり、期待した効果が得られない場合もあります。本章では、プロジェクト管理ツールを導入する際に注意すべき主なポイントを3つご紹介します。
プロジェクト管理ツールは業務効率化に役立ちますが、ツールによっては操作を習得するための学習コストが発生し、導入初期の負担が大きくなる可能性があるでしょう。
あらかじめ学習コストを見込んだ上で、現場で負担なく運用できるツールを選定することが必要です。
プロジェクト管理ツールは便利な反面、入力ルールが統一されていないと情報が整理されず、次第に使われなくなるリスクがあります。
導入時に、何を・どの粒度で・誰が入力するのかといったルールを明確に定めておくことが重要です。
無料で利用できるプロジェクト管理ツールは導入しやすい反面、機能やユーザー数、ストレージ容量などに制限が設けられているケースが多く、チーム規模や用途によっては運用に支障を来す恐れがあります。
無料版の制約を把握した上で、自社に適したプランを選択することが必要です。
以下の記事では、プロジェクト管理自体の課題について詳しく解説しています。

プロジェクト管理ツールは、無料版でも基本的なタスク管理を行えますが、チーム運用や高度な管理が求められる場合には、有料版の利用が必要になります。本章では、無料ツールと有料ツールの主な違いと、選定時の判断基準を解説します。
無料版のプロジェクト管理ツールでも、基本的なタスク管理やカンバンボード、進捗共有などは可能であり、小規模プロジェクトの運営には十分対応できます。
初めてツールを導入する企業や、まず使用感を確認したい場合には、無料版でも必要な機能をカバーできるでしょう。
有料版のプロジェクト管理ツールでは、ガントチャート、工数管理、権限設定、アクセスログ、外部サービス連携など、組織的な運用に欠かせない機能を利用できます。
本格的なプロジェクト管理やチーム規模の拡大を見据える場合には、有料版の導入が重要と言えます。
無料ツールか有料ツールかを判断する際は、以下の観点を総合的に検討しましょう。
まずは無料版で使用感を確認し、運用上の課題が明らかになった段階で有料版への移行を検討することが、効率的な選定方法でしょう。

本章では、無料版が利用でき、実務での導入もしやすいプロジェクト管理ツールを厳選し、19個ご紹介します。
なお、料金や提供されるサービス内容は変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式ホームページにてご確認ください。
Lychee Redmine(ライチレッドマイン)は、ガントチャートや工数管理など、豊富な機能を揃えたプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(フリープラン) 【有料版】 |
|---|---|
| 主要機能 | ガントチャート |
| 向いているチーム | IT開発チーム、エンジニア組織 複雑なプロジェクトを同時進行する組織 |
| 特徴 | 開発プロジェクト管理に強く、無料から始められる柔軟さが魅力 |
Lychee Redmineの詳しい料金体系は、以下の通りです。
| プラン | 月額料金 | 利用機能 |
| フリー | 無料 |
|
| スタンダード | 900円 |
|
| プレミアム | 1,400円 |
|
| ビジネス[無料トライアルはこちらをお試しできます] | 2,100円 |
|
Lychee Redmineは、タスク分解(WBS)からスケジュール編成(ガントチャート)までを一画面で編集し、依存関係・担当・期限を素早く更新できます。また、複数案件の進捗・遅延・ボトルネックを一覧でモニタリングでき、リソース配分の最適化が可能です。
有料プランでも30日間の無料トライアル期間を提供しているので、まずはお試しで機能や操作性を確かめてみてください。
引用:Redmine
Redmine(レッドマイン)は、世界中で広く利用されているクラウド型のプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | Redmine本体:無料(オープンソース) プラグイン:無料/有料両方あり |
|---|---|
| 主要機能 | チケット管理(課題管理) |
| 向いているチーム | IT開発チーム、エンジニア組織 課題管理や進行管理を重視するプロジェクト |
| 特徴 | 豊富なプラグインにより、業務内容に応じて柔軟にカスタマイズできる |
引用:Asana
Asana(アサナ)は、世界中で利用されているプロジェクト管理ツールです。タスク管理や進行管理に役立つ多彩な機能を備えています。
| 料金 | 無料版あり(基本的なタスク管理が可能) 有料版あり(プラン・支払い方法により料金は変動) |
|---|---|
| 主要機能 | タスク管理 |
| 向いているチーム | タスクの抜け漏れを防ぎたいチーム 複数プロジェクトを並行管理する組織 |
| 特徴 | 外部ツールとの連携が充実しており、業務の自動化や情報共有がスムーズに行える |
引用:Trello
Trello(トレロ)は、カンバン方式でのタスクの可視化が特徴的なツールです。Trelloのボード上で付箋を貼るようにタスクを管理できるため、直感的に操作できます。
| 料金 | 無料版あり(ボード・カード管理が中心) 有料版(プラン・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | カード型(カンバン方式)のタスク管理 |
| 向いているチーム | プロジェクト管理ツールを初めて導入する企業 小規模チームや、業務フローをシンプルに管理したい組織 |
| 特徴 | カードを動かすだけでタスクの状態を更新できるため、学習コストが低く導入しやすい |
引用:jooto
Jooto(ジョートー)は、日本語で使いやすいUIと、誰でも直感的に操作できるカンバン方式が特徴のプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(タスク管理中心) 有料版(プラン・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | カンバン方式のタスク管理 ガントチャート ファイル共有 予実管理 横断管理 |
| 向いているチーム | ITスキルに自信がないメンバーが多いチーム タスクの見える化をシンプルに行いたい企業 |
| 特徴 | シンプル設計と日本語サポートの安心感が魅力 |
引用:Backlog
Backlog(バックログ)は、15,000社以上の企業に導入実績(2025年9月末時点)のある、多くのユーザーに人気のタスク・プロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料トライアルあり 有料版(月額2,822円〜) |
|---|---|
| 主要機能 | ガントチャート ドキュメント管理 カンバンボード ファイル共有 バーンダウンチャート |
| 向いているチーム | エンジニアとビジネス部門が混在するプロジェクト 情報共有と進捗管理を同時に強化したい組織 |
| 特徴 | わかりやすいUIと豊富な機能を両立しており、部門横断のプロジェクト管理に適している |
引用:ClickUp
ClickUp(クリックアップ)は、多機能かつ柔軟なプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり 有料版(プラン・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | タスク管理(カンバン、リスト、ガントチャート) ドキュメント作成(Wiki機能) ゴール管理 ダッシュボード/レポート チャット機能 |
| 向いているチーム | 業務で複数ツールを併用しており、統一したい組織 多様なプロジェクト形式(開発・営業・マーケ・制作)を一本化したい企業 |
| 特徴 | 無料版でも多機能で、チームの成長に応じて柔軟に有料版へ移行できる |
引用:Taskworld
Taskworld(タスクワールド)は、タスク管理、プロジェクト計画、コミュニケーションを一元化するプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(基本的なタスク管理に対応) 有料版(プラン・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | カンバン形式のプロジェクト管理 |
| 向いているチーム | チーム全体で進捗を見える化したい企業 バラバラの情報(チャット・資料・タスク)を一元管理したい組織 |
| 特徴 | タスク管理から進捗レポートまで一元化できる |
引用:Bitrix24
Bitrix24(ビトリックス24)は、プロジェクト管理、コラボレーション、コミュニケーションなどを統合したオールインワンのビジネスプラットフォームです。
| 料金 | 無料版あり(タスク管理・チャットなどが利用可能) 有料版(プラン・ユーザー数・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | タスク管理/カンバン |
| 向いているチーム | プロジェクト管理と社内コミュニケーションを統合したい企業 CRMを含む営業・マーケティング部門 |
| 特徴 | プロジェクト管理 × コミュニケーション × CRMを一つのツールで実現できる統合型プラットフォーム |
引用:Freedcamp
Freedcamp(フリードキャンプ)は、プロジェクト管理、タイムトラッキング、ファイル共有、カレンダー、チームコラボレーションなどを統合したプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(小〜中規模プロジェクトをカバー) 有料版(プラン・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | タスク管理タスク(タスク & サブタスク、期日設定/優先度指定など) プロジェクト管理(カンバンボード、リスト表示など) 拡張機能・API |
| 向いているチーム | 低コストで幅広い機能を使いたい企業 小〜中規模プロジェクトの運用 |
| 特徴 | タスク管理・カンバン・カレンダー・ディスカッションなどの機能を追加費用なしで利用可能 |

Jira Software(ジラ ソフトウェア)は、アトラシアン社が提供する強力なプロジェクト管理ツールで、特にソフトウェア開発プロジェクトに向いています。
| 料金 | 無料版あり(10ユーザーまで) 有料版(プラン・ユーザー数・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | スクラム/カンバンボード/プロジェクト管理 |
| 向いているチーム | アジャイル開発(スクラム/カンバン)を導入しているチーム バグ管理・リリース管理が多いソフトウェア開発企業 |
| 特徴 | Atlassian製品との連携で、開発ドキュメントやコード管理と組み合わせて効率的なワークフローを構築できる |
引用:Wrike
Wrike(ライク)は、柔軟で直感的なインターフェースを備えたクラウド型のプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(タスク管理中心) 有料版(プラン・ユーザー数・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | タスク |
| 向いているチーム | 複数部門が関わる大規模プロジェクト マーケティング、制作、PMO など進行管理が複雑な組織 |
| 特徴 | タスク管理だけでなく、プロジェクトの進捗・リソース・工数などを多角的に分析できる |
引用:Airtable
Airtable(エアテーブル)は、データベースとスプレッドシートを組み合わせたプロジェクト管理ツールで、柔軟さと使いやすさに特徴があります。
| 料金 | 無料版あり 有料版(プラン・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | データベース機能 |
| 向いているチーム | プロジェクト管理だけでなく、データ管理も行いたいチーム スプレッドシートを多用する業務(営業・マーケ・管理部門) |
| 特徴 | 自由度が高く、プロジェクトだけでなく業務データの一元管理にも活用できる |
引用:Taiga
Taiga(タイガ)は、オープンソースで提供されているアジャイルプロジェクト管理ツールです。スクラムやカンバンなどのアジャイル開発手法をサポートしています。
| 料金 | 無料版あり(基本的なプロジェクト管理が可能) クラウド版の有料プランあり(プランにより変動) |
|---|---|
| 主要機能 | バックログ管理 |
| 向いているチーム | アジャイル開発(スクラム/カンバン)を導入する開発チーム 低コストで本格的な開発管理ツールを導入したい企業 |
| 特徴 | オープンソースであり、自社サーバーでホスティングし、必要に応じてカスタマイズできる |
引用:Hive
Hive(ハイブ)は、プロジェクト管理、タスクトラッキング、コミュニケーションを効率的に統合できるプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(タスク管理中心) 有料版(プラン・ユーザー数・アドオンにより変動) |
|---|---|
| 主要機能 | ガントチャート AIタスク管理 承認フロー 進捗トラッキング |
| 向いているチーム | 複数プロジェクトを同時進行する部門(マーケ・制作・営業など) コミュニケーションとプロジェクト管理を統一したい組織 |
| 特徴 | 外部ツールとの連携が豊富で、業務を一元化しやすい |
引用:Notion
Notion(ノーション)は、ドキュメント、メモ、社内向けWikiなどの情報を一元的に管理できるタスク・プロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(個人/小規模利用に適している) 有料版あり(プラン・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | ナレッジ機能 データベース機能 タスク機能 |
| 向いているチーム | タスク管理とドキュメントをまとめたいチーム 情報が散在しており一元化したい組織(企画/マーケ/開発など) |
| 特徴 | ページ・データベース・テンプレートを組み合わせて、自社専用のプロジェクト管理環境を自在に作れる柔軟性 |
引用:Stock
Stock(ストック)は、情報ストックとタスク管理をシンプルに実現できる国産のプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(チーム向け基本機能) 有料版(プラン・ユーザー数により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | 社内の情報ストック |
| 向いているチーム | 情報共有がメールやチャットに分散している企業 議事録やマニュアルをシンプルに蓄積したい組織 |
| 特徴 | 複雑な設定や機能がなく、誰でも簡単に情報管理とタスク共有ができる |
引用:Linear
Linear(リニア)は、視覚的に整理されたシンプルなUIを備えており、操作がスムーズで、快適に利用できる点が魅力のプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(小規模チームでも利用可能) 有料版(プラン・支払い方法により変動) |
|---|---|
| 主要機能 | 課題(Issue)管理 |
| 向いているチーム | エンジニア中心の開発チーム 課題管理とスプリント運用を高速化したい組織 |
| 特徴 | 外部連携が充実しており、開発ワークフローとの親和性が高い |
引用:monday.com
monday.com(マンデードットコム)は、ユーザーが直感的に操作できるインターフェース設計が特徴のプロジェクト管理ツールです。
| 料金 | 無料版あり(個人〜少人数向け) 有料版あり(月額1,300円〜) |
|---|---|
| 主要機能 | プラットフォーム |
| 向いているチーム | 部署横断で複数プロジェクトを同時進行している企業 IT以外の部門も含めて一元管理したい組織 |
| 特徴 | テンプレートが豊富なため、短時間で自社向けのボードを整えやすい |
以上、無料版があるプロジェクト管理ツールを19個ご紹介しました。タスク管理ツールの導入も検討している場合には、合わせて以下の記事もご覧ください。

以下では、Lychee Redmineの導入事例をご紹介します。プロジェクト管理ツールの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
パナソニック インダストリーは、電子部品や半導体、液晶パネルなどの開発・製造・販売を行っている企業です。以前はExcelでプロジェクト管理をしていましたが、管理の効率化と説明責任のためにツール化を必要としていました。
Excelは管理ツールではなく計算ツールであるため、プロジェクト管理においては機能が不十分だったのです。そこで、2015年にLychee Redmineを本格導入しました。
すると、ガントチャートやカンバン機能、チケットドリブン管理により、進捗や工数・コストを可視化し、プロセス遵守が容易になりました。今後は更なる利便性向上と、他ツールとの統合による効率化を目指しています。
参考:Lychee Redmineを上手く利用しプロセス遵守を容易に実現
日清食品の関西工場建設プロジェクト(総設備投資655億円)は、大規模ながらタイトなスケジュールで進められたプロジェクトでした。しかし、Excelなどの既存の管理手法でプロジェクト全体を管理するのは難しく、プロジェクト管理に特化したツールを探していました。
そこで、無料相談会で進められたLychee Redmineの導入に踏み切ります。ツールを使って数千件のタスクをガントチャートなどで見える化し、進捗・納期・コストを一括管理し、部門横断で情報共有を強化しました。
その結果、複雑な工程が計画通りに進行したのです。また、経営陣に進捗やリスクを一目で認識してもらえたり、財務の担当部署がガントチャートを元にキャッシュアウトタイミングを把握していたりと、経営陣への報告や管理部門の業務などでも活躍しました。
Excelでは困難だった統合管理が可能となり、結果的に業務の可視化・効率化が大きく進みました。
参考:世界最高水準「次世代型スマートファクトリー」誕生の現場に Lychee Redmine〜総投資額655億円、前例のない巨大プロジェクトをツールで「見える化」!〜

無料で利用できるプロジェクト管理ツールは、現場で十分に役立つ一方、プロジェクト規模の拡大や運用の高度化に伴い、機能面で物足りなさを感じる場面も出てきます。有料版では、より高度な管理機能や利用人数の拡張が可能となり、効率的で安定したプロジェクト運営が期待できます。
ツールを比較・検討する際は、自社の業務内容やプロジェクト規模に対して、必要な機能と操作性のバランスが取れているかを重視することが重要です。
Lychee Redmineは、タスクをチーム全体で共有できるだけでなく、直感的に操作できるプロジェクト管理ツールです。導入社数7,000社以上の実績があり、30日間の無料トライアルも提供されています。まずは試用を通じて、自社の業務に合うかどうか、操作性や機能を確認してみてください。
ガントチャートはプロジェクトの予定やタスクを管理するのに便利なツールです。
しかし、ガントチャートを使った経験のない人が、いきなり有料のガントチャートを使うのも躊躇することでしょう。
今回は、おすすめの無料で使えるガントチャート15選を紹介します。
無料でも失敗しないガントチャートの選び方も解説しますので、プロジェクト管理を効率化できるガントチャート選びに役立つことでしょう。
無料のガントチャートでプロジェクトを管理したい人は、参考にしてください。

ガントチャートを無料で作成する方法には、主に以下の2つがあります。
それぞれの方法に見られる特徴を順番に解説します。
Excel(エクセル)やGoogleスプレッドシートを用いるメリット・デメリットを順番に解説します。
Excel(エクセル)やGoogleスプレッドシートは新たな追加費用をかけずに利用できます。
コストを抑えてガントチャートを作成できる点が、Excel(エクセル)やGoogleスプレッドシートを使う大きなメリットです。
加えて、Excelを使用する場合、マイクロソフト社などが提供するテンプレートをダウンロードし利用すれば、誰でもスムーズにガントチャートを作成できます。
ゼロから作成方法を覚える手間を削減できる点は大きなメリットです。
その一方で、Googleスプレッドシートを使用する場合、データがオンライン上に保管されるため、外部端末からでもアクセス可能な点がメリットです。
スマートフォン用のアプリもリリースされており、モバイル端末からも確認・編集できます。
テレワークをしている場所や作業現場からも簡単に進捗管理できる点もメリットです。
ExcelやGoogleスプレッドシートを使う場合、ガントチャートのビューで仕事をセットアップする際に非常に多くの時間がかかります。
また、Googleスプレッドシートの場合、共有設定の誤りによる情報漏洩のリスクにも注意しましょう。
ガントチャートが作れるプロジェクト管理ツールを用いるメリット・デメリットを順番に解説します。
プロジェクト管理ツールはガントチャートの作成だけでなく、便利な機能を多数備えているため、自社のプロジェクト管理全体に役立ちます。
プロジェクト管理ツールの費用では費用が発生します。
この点は、無料で使えるExcelやGoogleスプレッドシートなどと比較するとデメリットに感じることがあります。
とはいえ、ガントチャートの活用をはじめプロジェクト管理における包括的なサポートを求めるなら、プロジェクト管理ツールの導入をおすすめします。

今回ご紹介する無料で使えるガントチャートは、次の表の通りです。
無料で使えるガントチャートには、ずっと使えるフリープランと有料版に移行するお試し版があることを知っておきましょう。
以下でそれぞれの特徴や、どのようなニーズに合うかを簡単に紹介します。
| ガントチャート名 | 日本語対応 | 有料版のお試し | フリープラン |
|---|---|---|---|
〇 | 〇 | 〇 | |
〇 | 〇 | 〇 | |
〇 | 〇 | 〇 | |
〇 | × | 〇 | |
〇 | × | 〇 | |
〇 | × | 〇 | |
〇 | 〇 | 〇 | |
× | × | 〇 | |
〇 | × | 〇 | |
〇 | 〇 | 〇 | |
〇 | × | 〇 | |
〇 | 〇 | 〇 | |
〇 | 〇 | 〇 | |
〇 | 〇 | × | |
× | 〇 | × |

紹介するガントチャート選びのポイントは、以下の通りです。
以上について詳しく解説するので、参考にしてください。
無料で使えるガントチャートの中には、機能の制約があったり、使える容量に制限があったりすることもあります。
ずっと無料で使えるフリープランなのか、お試しプランなのかを確認しましょう。
お試しプランの場合は、設定された期間が過ぎると料金の支払いが発生します。
料金が発生するまで使い続けるのか、予め確認しましょう。
ガントチャートの使いやすさを決める要素は次の通りです。
ガントチャートを使う際は、1人で使う場合がある一方で、チーム内で共有する場合もあります。
プロジェクトの規模や管理すべきタスクの数といったことも考慮して、適した無料のガントチャートを使いましょう。
無料でガントチャートを使う場合は、有料版の料金もチェックしておくとよいでしょう。
プロジェクトの規模が大きくなると、いずれは有料版に切り替えたくなる場合もあるかも知れません。
また、無料版だと使用できるデータ容量も限られます。
プロジェクトの進行とともに増えるデータ管理にも限界が来る可能性もあります。
プロジェクトが拡大したり、継続したりしたときのことを考え、有料版への移行も想定しておきましょう。

無料でずっと使えるフリープランがあるガントチャートは以下のとおりです。

有料版の料金 | 900円~/月 |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | 30日間 |
フリープランの有無 | あり |
Lychee Redmineが用意している無料のフリープランは人数無制限で何人でも利用できます。
Lychee Redmineは無料トライアル期間を提供しており、ガントチャートを含めたすべての機能を30日間無料でお試しいただけます。
無料期間終了後も自動的に課金される心配もなく、手軽にご利用いただけます。まずは一度お試ししてみてはいかがでしょうか。
プロジェクト管理ツール「Lychee Redmine」を使ってみる。(30日間無料・自動課金なし)
多機能のため慣れるまでに時間がかかりそうですが、メールでのサポートやユーザ会といった支援体制が充実しています。
フリープランの容量制限は2GBで、管理できるタスクの数は5,000件までに限定されています。
以下のマニュアルも用意されており、確認することでガントチャートの具体的な操作感が理解できますので、ぜひ一度ご覧ください。
引用元:Asana
有料版の料金 | 1,200円~/月 |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | 30日間 |
フリープランの有無 | あり |
Asanaは15人までであれば、ベーシックプランを無料で使い続けられます。
その他の機能も有料版と同程度に使え、ファイル容量も100MBまで使用できるのです。
ただし、ガントチャートを使いたい場合は有料版でのみ可能です。
有料版には30日間のお試し期間があるので、ガントチャートを使って試せます。
引用元:Backlog
有料版の料金 | 2,970円~/月 |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | 30日間 |
フリープランの有無 | あり |
Backlogのガントチャートのフリープランは、個人のタスク管理をするためには十分ですが、チーム内で利用するには有料プランにする必要があります。
有料版には30日のお試し期間がある上に、カンバンやバーンダウンチャートといったプロジェクト管理に便利なツールを使えるのは魅力です。
高機能で使いやすいガントチャートを無料で試してみたい人には、おすすめでしょう。
引用元:Redmine
有料版の料金 | 有料版はなし |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | – |
フリープランの有無 | あり |
Redmineはオープンソースソフトウェアなので、ずっと無料で使えます。
そして、タスクをチケットで管理して、ガントチャート上に階層化して表示することが可能です。
チケットとはタスクの発生日や期日、担当者など詳細をわかりやすくしたものです。
引用元:Jooto
有料版の料金 | 有料版はなし |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | – |
フリープランの有無 | あり |
Jootoは、シンプルで使いやすいのが魅力的なクラウド型のガントチャートです。
4人までは、有料版と同等の機能を無料で使えます。
そして、プロジェクトのメンバーが1人増えるごとに、追加で課金するシステムです。
ファイルの上限は10MBとある程度の容量があるので、1人で使う分にはフリープランでも問題ないでしょう。
引用元:Jira Software
有料版の料金 | 920円~ |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | お試しプランはない |
フリープランの有無 | あり |
Jiraはフリープランであっても、最大10名のメンバーでガントチャートを共有できます。
Jiraでガントチャートを作成する場合、2つのロードマップを使用します。
初心者には扱いづらい側面があるものの、業務効率化のための機能は豊富です。
アジャイル開発向けのツールで、開発ワークフローやナレッジマネジメントといった、他の専用ツールとの連携も可能です。
ガントチャート以外の要素を求めている方は試してみましょう。
引用元:がんすけ
有料版の料金 | 2.200円(「がんすけ2」の場合) |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | 30日間(「がんすけ2」の場合) |
フリープランの有無 | あり |
がんすけには無料版の「がんすけ」と有料版の「がんすけ2」があります。
「がんすけ2」は30日間の無料お試しもできるため、「がんすけ」を使って物足りない場合は「がんすけ2」への移行を検討するとよいでしょう。
ダウンロードして使えるので、ネット上での情報流出のリスクを減らせるのもポイントです。
引用元:GanttProject
有料版の料金 | 有料版はない |
日本語対応 | なし |
無料版のお試し期間 | – |
フリープランの有無 | あり |
GanttProjectはオープンソースソフトウェアなので、無料で使い続けることが可能です。
フリーのガントチャートにしては、充実した機能を備えているのも魅力的です。
無料で高性能なガントチャートが欲しい人は、一度は試してみる価値はあるでしょう。
ただし、日本語に対応していないため英語が苦手な方は、翻訳ツールを使う必要があります。
引用元:Gantter
有料版の料金 | 有料版はない |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | – |
フリープランの有無 | あり |
Gantterは、Goole chrome Webストアにて無料で提供されているガントチャートです。
Goolgeドライブやカレンダーといった、Googleの共有サービスにデータを統合できます。
Googleツールを使ってプロジェクトを進める場合には、ピッタリなガントチャートでしょう。
ガントチャートの内容をGoogleカレンダーにも統合できるため、スケジュール管理にも便利です。
引用元:TaMa.5
有料版の料金 | 2,900円~ |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | 30日間 |
フリープランの有無 | あり |
Tama.5はTodoリスト管理もできるガントチャートで、チーム内でガントチャートを共有して同時編集も可能です。
ずっと無料で使いたい場合は、Tama.5 Freeを利用するとよいでしょう。
有料版でも30日間は試せるので、有料のガントチャートを導入予定の方にもおすすめです。
引用元:Brabio!
有料版の料金 | 3,300円/月~ |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | お試しプランはない |
フリープランの有無 | あり |
Brabio!は初心者にも使いやすいガントチャートです。
5人までであれば、ずっと無料で使えるので、プロジェクト規模に応じて、有料に切り替えるとよいでしょう。
フリープランに登録してもメール配信がないので、フリープラン登録後に送られてくるメールが煩わしい方におすすめです。
引用元:Wrike
有料版の料金 | $9.8ドルユーザー/月〜 |
日本語対応 | あり |
無料版のお試し期間 | 14日間 |
フリープランの有無 | あり |
Wrikeには「業務の可視化」「部門を横断した連携」「業務自動化」といった機能が備わっており、働き方改革・生産性向上・業務の効率化などに役立ちます。
ガントチャートやカンバン表示の他、タスクの依存関係の視覚化も可能です。
引用元:sharegantt
有料版の料金 | 10名まで 2,800円 |
日本語対応 | あり |
無料版のお試し期間 | 1ヶ月間 |
フリープランの有無 | あり |
sharegantt(シェアガント)は、サービス同名のシェアガント(東京都)が提供するガントチャートツールで、ガントチャートやプロジェクト管理を行えます。
個人プランと有料プランに分かれており、会社の人数規模や用途に応じて選択できます。
コミュニケーションとプロジェクト管理が連携しているため、データを最新の状態に保ちやすい点が特徴です。

無料トライアルで有料プランを試せるガントチャートは、以下の2つです。
引用元:みんなでガント.com
有料版の料金 | 1,800円/3ヵ月~ |
日本語対応 | 〇 |
無料版のお試し期間 | 30日間 |
フリープランの有無 | なし |
みんなでガント.comにフリープランはありませんが、30日の無料お試し期間があります。
クラウドサービスなので、ネット環境があれば、どこででもガントチャートにアクセスが可能です。
煩わしい会員登録もなく、すぐにガントチャートを作れます。
操作性も直感的で使いやすく、ガントチャートを使ったことがない方でも気軽に始められることでしょう。
引用元:Instagantt
有料版の料金 | 5ドル/月~ |
日本語対応 | なし |
無料版のお試し期間 | 7日間 |
フリープランの有無 | なし |
InsataganttはAsanaと連携できるため、Asanaを使っている人は使い勝手がよいでしょう。
日本語に対応していないことや、有料版のお試し期間が短いといった点はあります。
Asanaのガントチャートである「タイムライン」機能の強化版なので、Asanaの機能で物足りない方はInstaganttを試すとよいでしょう。

ここでは、「プロジェクト管理ツール」以外でガントチャートの機能を備えており、無料で使用できるツールをまとめて紹介します。
| サービス名 | 無料で使える条件 | 特徴 |
|---|---|---|
| Microsoft planner | 有料プランの無料お試し利用1ヶ月間(750円/月〜) | Microsoft PowerAppsの使用でガントチャート表示が可能。 |
| kintone | スタンダードコースの無料お試し利用30日間(1,500円/月〜) | プラグインを利用し、工程管理のガントチャート化が可能。 |
| Trello | 無料プランの利用(期間の制限なし) | プラグイン「Elegantt for Trello」の利用でガントチャートを作成できる。 |
| Salesforce | 有料プランの無料お試し利用14日間(3,000円/月〜) | タスク管理ツール「SMAGANN」の利用によりガントチャートを作成可能。 |

最後に、無料でガントチャートを作成したい人からよくある質問と回答をまとめて紹介します。
個人で使う場合におすすめのクラウドツールは以下のとおりです。
これらのツールは無料で利用できるうえに、機能性や操作性も優れています。
印刷して使いたい場合には、以下の利用が適しています。
これらの表計算ソフト・クラウドツールで作成したガントチャートは容易に印刷できるので、アナログで管理したい場合や現場で提示したい場合にも使いやすいでしょう。
アプリ版が使えるツールはどれ?
アプリ版が使えるツールには、主に以下のようなものがあります。
いずれもiOSおよびAndroidに対応しています。

ガントチャートは無料で作成・使用することが可能です。
表計算ソフトでも対応していますが、最近ではガントチャート特化したクラウドツールが数多くリリースされているので、自社に適したツールを導入しましょう。
無料のガントチャートを選ぶ際に、チェックしておきたいポイントは次の通りです。
無料版の場合は、人数制限や容量制限をされていることも多いため、プロジェクト規模に応じて有料版に切り替えることも想定しておきましょう。
ガントチャートはプロジェクトのスケジュールとタスクを同時に管理するためには、便利なツールです。
有料版をいきなり使うのに抵抗がある場合は、まずは無料で使えるガントチャートを試してみましょう。
無料で簡単に使用できるガントチャートをお探しであれば、Lychee Redmineを利用してみてはいかがでしょうか。
Lychee Redmineでは有料プランでのみガントチャートの機能を提供していますが、すべての有料プランを30日間無料でお試しできます。
Lychee Redmineのガントチャートでは、スケジュールの状況が色分けされた棒グラフで視覚的に把握でき、遅延などの問題をすばやく発見できます。
直感的な操作性なので、日々の管理も簡単かつスムーズに行うことが可能です。

また、Lychee Redmineでは他の機能と連携することで、プロジェクト管理をより効率化できます。
例えば、カンバンとの連携により、カンバンの課題進捗などの情報をガントチャートに集約できます。
これにより、チームリーダーはガントチャートを見るだけで、各メンバーのタスク状況をリアルタイムで把握することが可能です。

多機能のため慣れるまでに時間がかかりそうだと感じるかもしれませんが、メールでのサポートやユーザ会といった支援体制が充実しています。
以下は使い方のイメージがつきやすい動画ですので、ぜひ参考にしてみましょう。
| 参考動画① | ガントチャートとカンバンを使ったプロジェクトの進め方【Lychee Redmine】 |
| 参考動画② | ガントチャートの機能をまるっとご紹介【Lychee Redmine】 |
Lychee Redmineは他の機能も充実しています。まずは無料で試してみてはいかがでしょうか。
ガントチャートはプロジェクトの進捗管理に役立つツールです。しかし、実際にどのように使用し、作成するのかをよくわからず、「プロジェクトの進捗管理が上手くいかない……」「ガントチャートで管理したいけど、何をすればいいかわからない……」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ガントチャートの基本からビジネスでの具体的な活用方法、効果的な作り方までをわかりやすく解説します。ガントチャート作成におすすめのツールも紹介しているので、自社におけるガントチャート活用にお役立てください。

ガントチャートとは、一言でいえば「プロジェクトの地図」のようなものです。「いつまでに」「誰が」「何をするのか」とプロジェクト全体の計画と進捗状況をひと目でわかるように可視化したグラフです。「計画表」「スケジュール表」「進行表」「工程表」と呼ばれることもあります。
縦軸に「やること(タスク)」、横軸に「時間(スケジュール)」を配置し、それぞれのタスクがいつ始まりいつ終わるのかを横長の棒グラフ(バー)で示します。シンプルな構成により、プロジェクトの全体像を直感的に把握できるのが特徴です。また、効率的にプロジェクトを漏れなく進められることも、ポイントの一つです。
なぜ多くのビジネスシーンでガントチャートが使われるのでしょうか。主な目的は、以下の3点です。
| 目的 | 説明 | 効果 |
|---|---|---|
| 計画の可視化 | プロジェクト全体のスケジュールやタスクの流れが明確になる | 関係者全員が「いつまでに何をすべきか」を正確に理解できる |
| 進捗の共有 | 「計画」と「実績」の比較によって進捗状況を客観的に把握する | チーム内での認識のズレを防ぎ、スムーズな情報共有を促進する |
| 問題の早期発見 | 「このタスクが遅れている」「ここに無理な計画がある」などの問題を早い段階で発見する | 迅速な対策と計画の修正につながり、プロジェクトの失敗リスクを低減させる |
ガントチャートによる管理方法は、数週間~数カ月以上かけてひとつのプロジェクト(成果物)を作り上げるプロジェクトや業種に向いています。
一方で、日々の業務がルーチン化している業界ではガントチャートを有効活用できない場合が多い傾向です。メンバーが少ないプロジェクトでは、ToDoリストを活用するとプロジェクトを効率的に進行できる場合もあります。
ガントチャートの歴史は古く、20世紀初頭にアメリカの機械工学者ヘンリー・ガント氏によって考案されました。元々は工場の生産性を管理するために生まれましたが、優れた有用性から100年以上経った現代でも業界を問わず広く使われています。
当初、ガントチャートは紙に手書きされており、スケジュール変更があるたびに書き直す必要がありました。その後、ブロックなどを用いて柔軟に調整できる形へと進化し、現代ではデジタルツールやクラウド型ワークマネジメントツールを用いて、建設やIT、Web制作、製造業など様々な分野で効率的に管理されるようになっています。

ガントチャートは5つの基本的な要素で成り立っています。5つの要素を理解することで、チャートが示す情報をより深く読み解けます。
| 要素 | 役割 | 説明 |
|---|---|---|
| タスクリスト | プロジェクトでやるべき作業の一覧 | 縦軸に並べられ、プロジェクト全体の作業内容を示す WBSで洗い出した作業項目を入力する |
| タイムスケール | 時間の目盛り | 横軸に配置され、日・週・月などの単位でプロジェクトの期間を示す |
| ガントバー | 各タスクの期間を示す横棒 | タスクの開始から終了までの期間を視覚的に表現する バーの長さがタスクの所要期間を表す |
| マイルストーン | プロジェクトの重要な節目 | 「契約締結」「中間報告」など、期間のない重要なチェックポイントを指す ひし形などの記号で示されることが多い |
| 依存関係 | タスク同士のつながり | あるタスクが終わらないと次のタスクに進めないといった関係性を矢印などで示す |
さらに、実務で役立つ補足的な情報との組み合わせで、より高度な管理が実現できます。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| タスク | プロジェクトにおける最小単位の作業や課題 |
| タスクの開始日・タスクの終了日 | タスクの開始日と終了日 |
| タスクの担当者 | タスクを主体的に進める担当者 |
| ステータス | タスクの進捗状況(「未着手」「進行中」「完了」など) |
| 進捗率 | タスクの完了率 |
| ロードマップ | プロジェクトの大まかな計画表 |
| クリティカルパス | 全体の納期に影響する重要タスクの連なり |
基本を固め、補足要素も取り入れることで、ガントチャートを戦略的に活用できます。

ガントチャートには、用途や表現方法によって様々な種類を活用できます。代表的なものとしては、以下のようなものが挙げられます。
| 種類 | 概要 | 役立つ場面 |
|---|---|---|
| 基本ガントチャート | 最も基本的な形式で、タスク名、開始日、終了日、進捗状況などを横棒で視覚的に表現するもの | プロジェクト全体のスケジュールを把握する |
| マイルストーンガントチャート | 主要な成果物や重要なイベント(マイルストーン)を強調表示するもの | プロジェクトの進捗を重要な節目で確認する |
| 資源ガントチャート | 各タスクに必要な資源(人員、設備など)を考慮したもの | 資源の配分状況を把握し、資源の過不足を防ぐ |
| クリティカルパスガントチャート | プロジェクト全体の完了に最も影響を与える一連のタスク(クリティカルパス)を強調表示したもの | プロジェクトの遅延を防ぐ |
| プロジェクトポートフォリオガントチャート | 複数のプロジェクトをまとめて表示するもの | プロジェクト間の関係性や依存関係を把握する |
他にも、特定のニーズに合わせてカスタマイズされたガントチャートもあります。ガントチャートを選択する際には、プロジェクトの規模、複雑さ、目的に応じて適切な種類を選ぶことが重要です。

プロジェクト管理の現場では、ガントチャートと似た用語が使われることがあります。特に混同されやすい「WBS」と「工程表」との違いを理解し、正しく使い分けましょう。
| 用語 | 主な目的 | 表現形式 | 関係性 |
|---|---|---|---|
| ガントチャート | いつ誰が何をするか(スケジュール管理) | 時間軸のある棒グラフ | WBSを元にスケジュールを可視化したもの |
| WBS | プロジェクトの何をやるか(タスクの洗い出し) | 階層的なリスト(ツリー構造) | ガントチャート作成の前段階で行う作業 |
| 工程表 | 手順や工期を示す(特に建設業界) | ガントチャート形式が多いが、より現場作業に特化した構造 | ガントチャートは工程表の一種と捉えられる |
WBS(WorkBreakdownStructure)とは、プロジェクトの成果物を達成するために必要な作業を、階層的に分解して構造化した一覧のことです。簡単に言うと、「プロジェクトの全作業を洗い出した、詳細なやることリスト」です。
WBSの目的は、作業の抜け漏れを防ぎ、プロジェクトの全体像を正確に把握することにあります。ガントチャートが「いつ」を管理するのに対し、WBSは「何を」を定義する役割を担います。
まずWBSでタスクを洗い出し、WBSを基にガントチャートでスケジュールを組む流れで作成されることが一般的です。どちらか一方だけを使用すればいいわけではなく、両者は互いに補完し合う関係といえるでしょう。WBSの段階で精密なタスクの細分化ができていないとタスク漏れや前後関係、工数不足などの失敗やトラブルに直結するため、注意が必要です。
工程表は、特に建設業界や製造業などで古くから使われている作業の手順と日程を示した表です。ガントチャートは工程表をより汎用的にしたもので、ITやWeb制作、マーケティングなど幅広い分野で使われています。
使われる業界や文脈によって呼び方が変わることもありますが、基本的な役割は同じです。ガントチャートは工程表の一種であり、現代のビジネスシーンに合わせて進化したものと理解するとわかりやすいでしょう。

ガントチャートの導入で得られる5つのメリットを具体的に解説します。
一つ目のメリットは、複雑なプロジェクトの全体像を直感的に把握できることです。「いつまでに」「誰が」「何をするのか」が一目でわかるため、個々の担当者は自分の役割とタスクの前後関係を理解しやすくなります。
ガントチャートは、チームのコミュニケーションや共有にも役立ちます。「今どこまで進んでいるか」「次の作業は何か」などの進捗状況を口頭で確認しなくても、チャートを見れば一瞬で理解することが可能です。
結果として、報告会議の時間短縮や、関係者間の認識のズレ防止などの効果が期待できます。
ガントチャートの計画(予定のバー)と実績(進捗を示すバー)の比較で、どのタスクが遅れているのかをすぐに特定できます。
問題の早期発見は迅速な対策と改善策の実行につながり、プロジェクトに悪影響を及ぼすのを防ぎます。
ガントチャートは「Aの作業が終わらないとBの作業が始められない」などのタスク同士のつながり(依存関係)を可視化できます。
可視化により、一つのタスクの遅れがどのタスクに、プロジェクト全体にどれだけ影響するのかを正確に把握できます。
ガントチャートにより、「誰が」「どのタスクを」「いつからいつまで担当するのか」が明確になります。そのため、「特定の担当者に負荷が集中していないか」「逆に手空きのメンバーはいないか」などリソースの偏りを把握しやすくなります。
結果として作業負荷を平準化し、チーム全体の生産性向上が可能です。

多くのメリットがある一方で、ガントチャートにはいくつかのデメリットも存在します。しかし、これらは事前に対策を知っておくことで十分カバーできます。
ガントチャートは、タスクの洗い出しや関係性の設定など、初期設定が煩雑な傾向にあります。進捗の更新も手動だと手間がかかってしまいます。
作成・更新の手間を削減するためには、ツールやテンプレートの活用がおすすめです。専用ツールを使えば、ドラッグ&ドロップで直感的に作成・修正できます。Excelなどで使える無料テンプレートも有効です。
数百のタスクを持つ大規模プロジェクトでは、チャート全体が細かくなりすぎることでかえって全体像を把握しにくくなる恐れがあります。
全体像を把握してガントチャートを効果的に活用するために、WBSで整理・階層化することがポイントです。関連するタスクをグループ化(して、階層構造で表示します。必要な部分だけを展開・集約できるツールを選ぶと便利です。
ガントチャートは「期間」を示すもので、「作業時間(工数)」を表すものではありません。期間が長くても実際の作業時間は短い、というケースもあり、個々の負荷を正確に把握しづらいデメリットがあります。
そのため、担当者ごとの負荷状況をグラフで可視化する「リソース管理機能」を備えたツールの活用が重要です。リソース管理機能により、リソースの過不足を正確に把握できます。

本章では、実際にガントチャートを作成する手順を5つのステップで解説します。
プロジェクトのゴール達成に必要な作業を、抜け漏れなくリストアップします。「企画」「設計」「開発」「テスト」のような大きなタスクから、「〇〇の画面設計」「△△の機能実装」といった具体的な作業へと細かく分解していくのがコツです。
洗い出したタスクをどの順番で行うべきか整理します。「Bの作業は、Aの作業が終わらないと始められない」などの依存関係を特定し、タスク全体の流れを決定します。
各タスクに、開始日と終了日(または完了までにかかる日数)を見積もります。過去の類似プロジェクトのデータを参考にしたり、担当者のスキルを考慮したりして、現実的な期間を設定しましょう。同時に、各タスクを誰が担当するのかを割り当てます。
STEP3までの情報をツールに入力していきます。多くのツールでは、タスク名、開始日、終了日などを入力するだけで自動的にガントバーが表示され、チャートの形が完成します。
作成したガントチャートは、作って終わりではありません。プロジェクト関係者全員に共有し、実際の進捗に合わせた定期的な更新も重要です。計画と実績のズレを確認し、必要であれば計画を修正します。常に最新の状態に保つことで、ガントチャートを効果的に活用できます。

「どのツールを使えばいいかわからない」という疑問に応えるため、代表的なツールを5つ紹介します。それぞれの特徴を比較し、あなたのチームに最適なツールを見つけてください。
| ツール名 | おすすめの人 | メリット |
|---|---|---|
| Excel | ・コストをかけずに始めたい方 ・個人での小規模な管理 | ・追加費用なしで使える ・多くの人が操作に慣れている |
| Googleスプレッドシート | ・複数人でリアルタイムに共有したい方 ・無料で共同編集したいチーム | ・無料 ・複数人での同時編集が容易 ・テンプレートが豊富 |
| LycheeRedmine | ・機能性を重視する企業 ・IT開発から事務作業まで幅広く管理したい方 | ・直感的な操作性 ・リソース管理など高機能 ・安心のサポート体制 |
| Backlog | ・ソフトウェア開発チーム ・エンジニア中心のプロジェクト | ・シンプルで直感的 ・Git/SVNとの連携がスムーズ |
| Jooto | ・シンプルさを求めるチーム ・タスク管理初心者 | ・カンバン方式がメインで使いやすい ・デザインが親しみやすい |
引用:Excel
Excelは、表計算ソフトウェアで、データの整理や分析、可視化に広く利用されています。数値データの入力、計算、グラフ作成など、多岐にわたる機能を備えています。テンプレートを使用したり、自分でカスタマイズしたりすることで、プロジェクトの進捗状況を視覚的に管理できることがポイントです。
コストを抑えて利用できますが、リアルタイムでの共有が難しいことがデメリットです。また、手動での作成・更新に手間がかかることもデメリットの一つです。個人での小規模な管理を行いたい方はExcelを活用できるでしょう。
Googleスプレッドシートは、Excelと同様の機能を備えており、データの入力、編集、分析、共有を簡単に行えます。複数のユーザーが同時に編集できる共同編集機能も備えており、チームでの作業に最適です。また、GoogleドキュメントやGoogleスライドなどの他のGoogleWorkspaceアプリケーションとの連携もスムーズに行えることが特徴です。
しかし、機能が限定的であるため、ガントチャートを効果的に作成・活用したい場合は専用ツールの導入を検討しましょう。
LycheeRedmine(ライチレッドマイン)は、アジャイルウェアが提供しているプロジェクト管理ツールです。ガントチャートやカンバン、タイムマネジメントなど、タスク管理において必要な機能を完備しています。
LycheeRedmineの大きな特徴は、操作が簡単で使いやすいガントチャートを備えている点です。日付を設定していないチケットのガントエリアをドラッグ&ドロップするだけで、ガントバーを作成できます。
変更もスケジュールを見ながらドラッグするだけで、簡単に作業期間や開始日を再設定できます。また、ガントバーと工数が連動して見えるため、ガントバーをスライドするだけで、負荷のない適切なスケジュールを組むことも可能です。
フリープランは、基本機能(ワークフロー・通知設定・ファイル共有・Wiki)とカンバン機能の限定された機能しか利用できません。しかし、有料プランでは、ガントチャートをはじめさらに多くの機能が利用できます。
有料プランは30日間の無料トライアル期間を提供しているので、まずはお試しで使用してみてはいかがでしょうか。
| プラン | 月額料金 | 利用機能 |
| フリー | 無料 |
|
| スタンダード | 900円 |
|
| プレミアム | 1,400円 |
|
| ビジネス[無料トライアルはこちらをお試しできます] | 2,100円 |
|
引用:Backlog
Backlog(バックログ)は、「言った言わないがなくなる」がコンセプトのプロジェクト管理アプリで、業種を問わず日本の企業で幅広く使用されています。
Backlogのガントチャート機能は、タスクを登録するだけで自動でチャートが生成され、直感的に操作できるのが大きな特徴です。例えば、タスクの期間を調整したいときは、グラフのバーをドラッグするだけで簡単に開始日と終了日を変更できます。
優れた操作性により、システムに不慣れな人でも簡単に利用可能です。また、技術的な知識が少ない部門との情報共有もスムーズで、使い勝手の良い運用が実現します。
引用:Jooto
Jooto(ジョートー)はクラウド型のタスク管理・プロジェクト管理・Todoリストツールです。ガントチャートの機能も備えており、チームでの活用も効果的です。
ガントチャート以外にも、チーム内でのタスク共有や担当者の設定、コメント機能などがあり、チームのコラボレーションを促進します。フリープランも用意されているので、気になる方はまずは無料で試すことがおすすめです。

ツールの選択肢が多くて迷ってしまう場合は、以下の3つのポイントで絞り込んでみましょう。
| ポイント | 詳細 |
|---|---|
| プロジェクトの規模・複雑さ | ・数人規模の短期プロジェクトであれば、ExcelやGoogleスプレッドシートでも対応可能 ・数十人以上が関わる複雑なプロジェクトの場合はタスクの階層化や高度な進捗管理ができる専用ツールを選ぶ |
| チームのITリテラシー | ・チームメンバー全員がストレスなく使えることが重要 ・ITツールに不慣れなメンバーが多い場合は直感的でシンプルな操作性のツールを選ぶ |
| 操作のしやすさ・見た目 | ・毎日使うツールだからこそ、操作性やデザインはモチベーションを左右する重要な要素 ・無料トライアル期間を活用して、チームがもっとも使いやすいと感じるツールを選ぶ |

最後に、ガントチャートをただ作るだけでなく、「使いこなす」ための応用的なコツを3つ紹介します。
クリティカルパスとは、プロジェクト全体の納期に直接影響を与える一連の最重要タスクのことです。クリティカルパス上のタスクが一日遅れると、プロジェクト全体の完了も一日遅れてしまいます。
専用ツールを使ってクリティカルパスを特定し、進捗を特に注意深く監視することが、納期遵守につながります。
週次定例会などの進捗会議では、ガントチャートを全員で見ながら議論する運用を徹底します。
「このタスクが遅れている原因は何か」「〇〇さんの負荷が高そうだが、サポートは必要か」など具体的なデータに基づいた話し合いができ、会議の生産性が向上します。
プロジェクト実行の際には、予期せぬトラブルや仕様変更が起きることもあるでしょう。最初に立てた計画ばかりに目を向けていると、計画と現実がどんどん乖離してしまい、ガントチャートが意味をなさなくなる恐れもあります。
計画のズレが小さいうちに、週に1回など定期的に見直しを行い、常に現在の状況を反映したリアルタイムな計画を維持するよう心がけます。

本記事では、ガントチャートの基本的な意味からメリット・デメリット、簡単な作り方、おすすめのツール、そして活用するコツまでを解説しました。
ガントチャートは、プロジェクトの成功に欠かせない重要な役割を担います。ガントチャートの正確な作成・活用によって、チームは同じ目標に向かって迷うことなく業務を遂行できます。
ガントチャートを効果的に作成・活用したい場合は、専用ツールの導入をおすすめします。今回ご紹介したLychee Redmineは、機能性が優れているプロジェクト管理ツールです。
ガントチャートだけでなく、カンバンや工数リソース管理など、タスク・プロジェクト管理に必要な機能を完備しています。ドラッグ&ドロップするだけの簡単操作なため、ツールを使い慣れない方でも利用できます。無料のメールサポートをはじめ、定着化支援などサポート体制も充実しているため、初めての方もご安心ください。
まずは、リスクなく導入できる無料トライアルから導入してみてはいかがでしょうか。
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