2017年10月20日、TKP品川カンファレンスセンターにて第2回Lychee Redmineユーザ会を開催しました。前回のユーザ会から規模を倍近くに拡大し、60名近いご参加をいただきました。
今回のユーザ会もLychee Redmineの導入企業様だけでなく、導入をご検討中の企業様にもご参加いただき、業界を超えた活発な情報共有が行われました。
プログラム
・ご挨拶、Lychee Redmine最新情報紹介及び今後の動向
・Redmine3.4新機能紹介
・事例紹介
・パネルディスカッション
・ユーザ交流会
Lychee Redmine最新機能紹介と、今後の動向
はじめに株式会社アジャイルウェア代表取締役CEO 川端 光義、営業担当 水口 崇よりLychee Redmine最新機能についてお話させていただきました。ご提供を予定している新機能やリリース予定、そして新たに開始した議事録サービス「GIJI」の紹介をさせていただきました。詳細は、画像下のプレゼン資料をご覧ください。
Redmine3.4新機能紹介
この夏にアップデートされたRedmine3.4では、200もの機能追加や修正がされました。その中から特徴ある機能をファーエンドテクノロジー株式会社 代表取締役 前田 剛様よりご紹介いただき、「説明欄の無効化」「ファイル形式カスタムフィールド」など一つ一つの機能をピックアップしながら、操作性が大きく改善するRedmine3.4をわかりやすくご説明いただきました。詳細は、画像下のプレゼン資料をご覧ください。
【事例紹介1】Redmineを社内に普及させるために必要だったもの
休憩を挟んだ次のセッションでは、実際にLychee Redmineを導入されている4社のユーザ企業の方々に、自社事例をお話しいただきました。
最初に株式会社つうけんアドバンスシステムズ様「Redmineを社内に普及させるために必要だったもの」と題して、Redmineをご導入された2012年から現在までの流れを時系列に沿ってお話いただきました。
Redmine導入のきっかけは、とある開発プロジェクトにおいて『進捗確認のためにメンバーを集める時間がもったいない』ことや『共有ExcelでのWBS管理の課題』などから「プロジェクト管理の効率を改善したい」と思われ、理解ある上司の方や開発メンバーのご協力でRedmineを導入されました。
さらに導入後のRedmineを社内に普及させるために必要だったものとして、次の3つを挙げられました。
・ツキ(タイミングと人に恵まれた)
・チケット起票のハードルを下げる便利なプラグイン
・Lychee Redmine
Lychee Redmineは、EVMで工数集計を視覚的にリアルタイム表示させることなどで「プロジェクト管理の効率が上がったことをリーダー層や経営層へのアピールに役立った」とのことでした。
また要件の打ち合わせ時には、Lycheeガントチャートでざっくりしたガントチャートの作成とマイルストーン定義をユーザの目の前で行い、その直感性と容易性をアピールされたそうです。その際にLycheeガントチャートの『編集モード』が大活躍したとのこと。
この他にも専用のプロジェクトを作成して工数管理を行ったり、パートナー社員の契約終了時期をガントチャートで可視化して案件へアサインしやすくするなど、様々なシーンでRedmineを活用されています。
【事例紹介2】ソフトウェア設計情報の見える化への取組み
続いて日立オートモティブシステムズ株式会社 技術開発本部 技術プラットフォーム室 制御ソフト開発技術部 主任技師 大野 敦寛様より、「ソフトウェア設計情報の見える化への取組み」と題してご講演いただきました。
同社は、日立グループにおいて自動車部品や産業用機械器具などの開発、製造、販売を担われており、その設計開発現場には高い品質確保が求められます。業界標準プロセスであるA-SPICEで要求されるトレーサビリティの対応では、仕様変更や不具合管理の課題起票時にmicroTRACERで作成されたトレーサビリティ情報を分析し、変更対象となる成果物の内容とRedmineチケットのトレーサビリティを確保。そしてLycheeプロジェクトテンプレートやLycheeチケットセットでA-SPICEに沿ったプロジェクトスタイルの作成や運用を行い、アセスメントへの対応作業を軽減されています。
また工数管理も従来の内製ツールからRedmineへ移行されています。Lycheeガントチャート、Lycheeリソースマネジメント、Lycheeタイムマネジメントを活用することで、ツール保守作業の削減だけでなくリソース管理や電子承認を実現されています。
さらに「Redmineを利用することで、様々なデータ集計ができるようになった」とお話され、そのデータ解析にはParasoft DTPを利用されています。Parasoft DTPでレポートを作成することで設計情報をリアルタイムに可視化し、Redmineを見る頻度の少ない経営層やPMO、プロジェクトマネージャーといった各ポジションに必要な情報を提供されています。
【事例紹介3】自チームのLycheeガントチャート活用例
3番目の事例発表には、富士ゼロックスアドバンストテクノロジー株式会社 デバイスSW開発統括部 モジュールSW開発部 小林 稔央様よりLycheeガントチャートの活用事例についてお話いただきました。
Lychee Redmine導入前は、「とある有名なプロジェクト管理ツール」を利用されていたという同社。しかし、次のような課題が発生していました。
・ガントチャートの同時編集ができない
・トレーサビリティ(要求から開発までを一気通貫で管理できない)
・プロジェクトリーダの管理工数負荷(開発ピーク時にスケジュール調整回数が増大)
この課題を解決すべく、Lychee Redmineを導入されたことで次の効果を出されています。
・ガントチャートの同時編集が可能となり、サブリーダーへスケジュール調整を一部移管
・トレーサビリティが改善され、CMMI L3社内アセスに合格
・管理工数がピーク時の1/4に削減
Lychee Redmineの利用開始にあたっては、まず3ヶ月間のトライアルを行い運用ルールを作成されました。導入当初は難色を示すメンバーも存在したそうですが、メンバー間のフォローやルール調整などを着実に進め、現在は全メンバーが納得して利用をされているとのこと。そのためには、何か問題が発生した際には都度チームで話し合って調整し、「便利より不便が勝らないようにすることが重要」とお話いただきました。
またネットMTGを行う時は、ガントチャート画面をメンバー間で共有しながら打ち合わせをされているそうなのですが、『編集モード』がとても役に立っているとのこと。「共有画面で、新しいスケジュールのシミュレーションを映しながら打ち合わせができるので、とても便利」とお話いただきました。
【事例紹介4】ある工場のRedmine 2017
最後の事例発表では、前回のユーザ会でもご講演いただいた中村 浩平様より、自社で導入されているRedmineのプラグインについてお話いただきました。
同社のRedmineは情報システム部の案件管理や営業部での受注管理や訪問管理で利用されており、さらに生産部門でも利用拡大するためUI改善に注力されています。
導入されているプラグインはLycheeガントチャートをはじめ合計14個。画面改造を行うView Customize pluginやボタン追加ができるjsToolbar Buttons Extention、GoogleカレンダーをRedmineに埋め込むためのWiki Extentions pluginなどを実際の画面を交えてご紹介いただきました。
パネルディスカッション、ユーザ交流会
事例発表後はご登壇いただいた方々にパネラーとして再登場いただき、パネルディスカッションを行いました。事前アンケートで参加者の皆様からいただいたトピックスや会場からの質問を交えながら、ディスカッションが行われました。
パネルディスカッション後はユーザ全員参加の交流会。チームごとに分かれ、自己紹介やRedmine導入における悩みの共有を行いました。ユーザの皆様は様々な業種業界からご参加いただいているため、他業種他業界のお話に興味深く耳を傾けられていました。
ご参加者の声
・自社の使い方に近い事例、より使いこなしている事例などあり勉強になった
・各社の利用状況を確認できて、弊社と似た状況であることが分かった。ユーザ会の意義あり。
・Redmineを使い始めた頃からお世話になっているサイトや、普段情報収集で参照させていただいている方々でした。今後もきっとお世話になります。
・実際に利用されている方々の実例の話なので、もっと時間を使ってもよいと思った
・各社それぞれに工夫しながらRedmineを使用している様子が分かり良かったです
・利用事例はもっと多くご紹介頂けると嬉しいです(これから使うので大変参考になります)
・弊社ではまだ利用者側の利便性向上に取り組んでいる為、マネジメント目線での検討が進んでいません。その中で参考になるお話が多くありました。
ユーザ会終了後に場所を移して実施された懇親会でも、活発な情報共有が続けられました。
次の第3回ユーザ会は、さらに有意義な機会となるよう進めて参ります。
なおLychee Remineユーザ会のイベント告知は、こちらで行っております。ユーザ様はもちろん、Lychee Redmineをご検討中の企業様も大歓迎ですので、ぜひご参加ください。
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