第3回Lychee Redmineユーザ会

2018年9月26日、フクラシア八重洲にて第3回Lychee Redmineユーザ会を開催しました。当初8月中に予定していた開催が台風で延期。お詫びの気持ちも込めて会場規模を拡大し、ユーザ会史上最大の90名近い方々がご参加くださいました。今回のユーザ会は初めてTwitterのハッシュタグ#LycheeUG をつけてリアルタイムで参加者による発信がなされたり、登壇・聴講双方から飾らぬ本音が飛び出したり、フレッシュな情報交換のひとときとなりました。

プログラム

・開会挨拶
・Lychee Redmine最新情報紹介及び今後の動向
・Redmine4.0新機能紹介
・事例紹介
・GIJIのご紹介
・ユーザ交流会
・閉会

Lychee Redmine最新機能紹介と、今後の動向

初めに開会トークとして弊社川端が登壇。台風で延期になったが無事に開催されてよかった。関係先でも北海道の震災で大変なところがあったり、大阪は弊社近所で電信柱が倒れたり、先日往訪した広島では道路状況の関係で車でしか行けないところもあった、と記憶も鮮やかな自然災害に触れます。
時事ネタをはさみながら今後の機能開発予定、新制度のスポンサーシップについてご紹介し、今後もユーザ様と一緒にLychee Redmineを作っていく、と宣言しました。詳細は、画像下のプレゼン資料をご覧ください。

株式会社アジャイルウェア 代表取締役CEO川端 光義(写真左)株式会社アジャイルウェア 技術顧問堂端 翔(写真右)
株式会社アジャイルウェア 代表取締役CEO 川端 光義(写真左)
株式会社アジャイルウェア 代表取締役CEO川端 光義(写真左)株式会社アジャイルウェア 技術顧問堂端 翔(写真右)
株式会社アジャイルウェア 技術顧問 堂端 翔(写真右)


Redmine 4.0 新機能ピックアップ

ファーエンドテクノロジー様は島根県にあり、この日も朝早くからユーザ会のために東京までお越しくださいました。
機能追加・バグ修正は170件ほど。多数の小さな改善を積み重ねたリリースであり、目立つような新機能は多くない。2017年7月のRedmine3.4.0以来のメジャーバージョンアップで近々リリースされる見込み。修正・既往追加は約170件。品質向上や紹介前を多数積み重ねたバージョンとなりフレームワークはRuby on Railsのアップデートにより多数のプラグインが動かなくなる。プラグインの対応状況について要確認。
場合によっては動作環境が刷新されることにも繋がる、とのことでした。

ファーエンドテクノロジー株式会社 代表取締役前田 剛様
ファーエンドテクノロジー株式会社 代表取締役 前田 剛様

ある工場のRedmine 2018

中村様は第1回ユーザ会から3回連続してのご登壇。もはや中村様のないユーザ会は考えられない、と言っても過言ではありません。そんな中村様には、業務の効率化につながるRedmineの一押しなプラグインについてお話いただきました。

中村 浩平様
中村 浩平様

この日は「よいプラグインを使おう」をテーマに普段行なっているというスマートスピーカを利用したチケット作成のデモンストレーションを実際に眼の前で見せてくださいました。
プラグインを使う派と使わない派がいる。使うと魅力的な機能が追加されるが、バージョンアップの障害になることがある。安定性とバージョンアップ優先で不採用というところも多い。バージョンアップの検証がとても大変。ではよいプラグインとは何か、を実際に参照すべきウェブサイトやプラグイン作者の名前を挙げて次々とご紹介くださいました。


【LT】Lychee Redmineと運命的出会い…そして

NECフィールディング様はNECを中心とした製品の修理を請け負っている会社。例えばコンビニエンスストアのレジが一晩で入れ替わったらそれはNECフィールディング様のお仕事だったりするそうです。福井様にはLychee Redmineとの運命的な出会いと今後の展望をお話いただきました。

NECフィールディング株式会社 福井 桂太様
NECフィールディング株式会社 福井 桂太様

出会いは2、3年前に偶然。東京タワー裏の芝公園付近のイベントで、元々行きたかったコマがあったが行けなくなったのでたまたま入ったのがアジャイルウェアのものだったとのこと。
導入に至った決め手は元々運用系のインシデント管理においてRedmineを使用していた安心感があった。クラウドの利用で金額を抑えて開始でき、予算の調整が比較的容易。最悪でもRedmineにデータ対比可能というリスク回避が出来ることがわかっていた。この3つによって「まずはやってみる」からスタートし現在は適用範囲を絶賛拡大中。スタンダードツールとして定着化と、持ち時間5分ながら熱く語ってくださいました。

【事例紹介1】Redmineの組織への導入について~株式会社ワコムの取り組み

Redmineを組織のどのように導入するか、について話していきたい、と始まった大野様の事例発表。Lychee Redmineを導入するきっかけからツールの定着までを熱くお話いただきました。

株式会社ワコム 大野 憲一様
株式会社ワコム 大野 憲一様

年間で対応しなくてはいけないプロジェクトは150を超える。メールや口頭でのプロジェクト管理は不可能。大野様は以前からRedmineを使っておられた経緯もあり、導入を検討することになります。導入に当たっての大きな障壁や、導入後のメリットなどが語られていきます。重要なことは「始めること」。大野様は韓国で6年働いていたことがあり、韓国の格言「シジャキパニダ(始めたら50%は終わったようなものだ、の意)」が最も重要とのこと。石橋を叩いて渡っているうちにライバルに先を越されてしまう。導入を宣言して地道に情報を集めていけばそうするとうまく明るい道が見えてくる日が必ず来る、と力強く締めくくらられました。


【事例紹介2】Redmine + Lychee導入のアンチパターン

前回に続き2度目のご登壇となった小林様。帽子がトレードマークで早速それに関する呟きがちらほら。帽子をかぶっていないと不安になる性分。かぶってさえいればオーディエンスが何人いても安心との発言でコマを開始の小林様。会場にもファンが多いです。そんな小林様には、Redmine + Lychee導入のアンチパターンについてお話いただきました。

富士ゼロックスアドバンストテクノロジー株式会社 小林 稔央様
富士ゼロックスアドバンストテクノロジー株式会社 小林 稔央様

小林様はLycheeを正式に導入するまでは1年以上の長い時間を要したとのこと。抵抗勢力はなかなか手ごわいもので今やっとRedmineで仕事がきちんと回っているという実感が社内であり、現在は5チームで導入を進めていると語ってくださいました。
ここから先はご自身の体験に基づいたRedmine導入のアンチパターンに関するお話です。ツール導入のメリットをチームに納得してもらい、自ら使いたいと思ってもらうのが理想で、改善活動は押し付けられても絶対にうまくいかない。ツールによる改善はモチベーションが重要。最優先はツールを導入することではなく、プロジェクトの成功にある。とのお言葉に会場は頷く参加者も少なくありません。
また、進捗率についての「信用」の問題については本当の報告ができるチームづくりが出来ているか、本当の報告を受け手きちんとフォローする体制になっているか、ということを改めて問い直すことが大事である、と続きます。
都度相談にのる体制をつくり、導入時に現状のプロセスを見直しを行ない、進捗率、ステータス、チケット粒度のルールを決めて共有する。さらに管理しやすいチケットと管理しにくいチケットの運用方法を決めておき、承認待ちステータスの追加でチェック漏れを回避することが大事である、とまとめられました。


GIJIの紹介

休憩が明け、2018年9月に10万議事録を突破したアジャイルウェアのリアルタイム議事録共有サービス「GIJI」のご紹介を、営業の水口からさせていただきました。詳細は、画像下のプレゼン資料をご覧ください。

株式会社アジャイルウェア 営業 水口 崇
株式会社アジャイルウェア 営業 水口 崇

【事例紹介3】Lycheeリソースマネジメントで今後やりたいこと

タップ様の業務内容はホテル業界に特化したシステムの提案、設計、開発、保守など。Lychee Remineを導入した経緯から、Lycheeリソースマネジメントで今後やりたいことについてお話いただきました。

Lychee Redmineの導入前は「プロジェクト全体の進捗管理が出来ていない」「タスクに対して誰が担当者かがひと目でわからない」「開発についての情報共有が担当者間のメールや口頭」「管理ツールがバラバラで連動性がない」といった様々な課題を抱えておられたとのこと。Lychee Redmineの導入後は、チケットにアサインされた作業担当者、プロジェクトの進捗状況を始めとしたあらゆる情報が見える化されたそうです。
また、Lycheeリソースマネジメントを、チーム別・月別に集計し開発可能時期の確認、担当者へのタスクの割り振りに利用されており、今後は分析ツールとしても活用していきたいと語っていただきました。
残念ながら講演資料は非公開となりますが、「自分の世代で体制を整えたい」という愛のこもったお言葉が大変印象的で、参加者に勇気を与える事例紹介でした。

【事例紹介4】当社プロジェクト管理支援環境の高度化に向けた取り組み

ユーザ会最後のコマ。道明様がいらっしゃるのは全社におけるソフトウェア開発やプロジェクト推進を支援するシステムやツール、仕組みの企画;開発・運用保守を行なう組織とのこと。大企業ならではの悩みや取り組みについてお話いただきました。

新日鉄住金ソリューションズ株式会社 道明 哲朗様
新日鉄住金ソリューションズ株式会社 道明 哲朗様

プロジェクト管理の現状はそれぞれのプロジェクトごとに判断が委ねられているとのこと。そのため、プロジェクトごとに管理手法が異なり、それぞれの手段で社内向け・顧客向けの報告資料を作っている。この作業負荷が高く、PM層の負荷軽減が課題である。

そこで多くのプロジェクトが共通して使うことができるものとして、Redmineの提供を始めた。導入負荷軽減施策や、プロジェクトごとの個別ニーズに応える仕組みを作って提供することで、社内でのRedmine利用が広がってきているとのこと。

また、Excelで工程管理を行う場合、進捗報告の頻度が下がりやすくなり、 結果的にプロジェクト進捗の足を引っ張ることにつながる。 特に大規模なプロジェクトでは、なおさら進捗把握の頻度を下げることは許されない。 そこで、新たな付加価値を与えるという意味でも、ExcelとRedmineを組み合わせることでこの課題を解決できないかと取り組んでいる。

参加者からはRedmine運用に関するサーバの管理や問題発生時の対処についての質問も挙がります。サーバを分ける基準や実際に過去バージョンアップが必要となった際にどのくらいの工数を割いたのか、回答されました。


交流会

講演のあとはユーザー交流会を行いました。ユーザー様同士で交流していただける貴重な機会ということで、活発な情報交換が行われました。お時間に限りはございましたが、会場に居合わせた参加者同士による穏やかなコミュニケーションが印象的でした。

交流会
交流会

この後ユーザ会は川端の挨拶にて一旦閉会となりました。ユーザ会終了後は会場を移動し、懇親会を行いました。同じ悩みを持つユーザー様同士の交流も活発に行われ、お食事を囲みながら大いに盛り上がりました。多くの参加者様がそのまま懇親会まで参加してくださり、スタッフ一同大変感激いたしました。

交流会
交流会

ご参加者の声

・いろんな方と交流でき、とても刺激を受けました。
・各社の活用事例を知ることができ、今後の自社内での活用方法を考えるいいきっかけになった。
・Lychee Redmineの今後の展開が詳しくわかってよかった。
・いろいろなヒントを得られたので、戻って活用したいと思います。
・使えそうな機能改善の予定を知ることができ、今後が楽しみになった。
・ユーザ同士でいろいろな悩みを共感できた。情報交換がとても有意義でした。
・知見者の方から意見を聞けたのはありがたかったです。
・ユーザー交流会はテーマや話題作りがあるとなおよし。
・もう少し広い場所で開催してほしい。
・初めて参加しましたが、とても雰囲気もよく楽しめました。他社様の事例も多く参考になりました。

ユーザ会終了後に場所を移して実施された懇親会でも、活発な情報共有が続けられました。
第3回ユーザ会は台風の影響で延期、という思わぬアクシデントがありましたが、最終的には過去最大規模の参加者に恵まれ、まさにこうしたお客様方があって開発が成り立っているということを噛みしめる機会となりました。
今後もアジャイルウェアではさらに規模を拡大し、100名規模のユーザ会の企画を検討しています。
なおLychee Remineユーザ会のイベント告知は、こちらで行っております。ユーザ様はもちろん、Lychee Redmineをご検討中の企業様も大歓迎ですので、ぜひご参加ください。

Lychee Redmine ユーザ会 - connpass

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