オープンソースのプロジェクト管理ツールを用いて、コストダウンを図りたいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
また、オープンソース型のプロジェクト管理ツールを導入するにあたって、オープンソースの定義や無償で公開される理由を知るとより深い提案ができると期待されます。

この記事では、オープンソースの定義から解説し、オープンソース型を含めたプロジェクト管理ツールを紹介します。

オープンソースとは?

オープンソースとは、無償で公開されたソフトウェアのソースコードを指します。

本項では、オープンソースの具体的な定義や、公開する理由に基づくメリット・安全性について解説します。

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オープンソースの定義は?

オープンソースの定義は、利用者を限定しない非営利を目的としたソフトウェアであり、フリーソフトウェアのような改変・複製の制限があるソフトウェアとの違いがあります。

オープンソースソフトウェア(以下、OSS)は、無償で公開されたソフトウェアのソースコードを指します。
OSSは、ソースコードの利用・改変・再配布に対する権利が誰に対しても認められており、世界中のユーザー共有の財産として扱われる点が特徴です。

また、OSSは米国で設立した団体Open Source Initiativeが策定した定義が一般的とされています。
上記では、ソフトウェアの無償での再頒布や同一ライセンスでの変更・派生品の作成および頒布を認めており、使用が限定的になるライセンスの付与を禁じる点や追加ランセンスへの同意を求めない点が特徴です。

なお、個人・グループ・分野における差別の禁止やオリジナルコードの完全性を確保することで作成者への配慮がなされている点も特筆すべき事項と言えるでしょう。

オープンソースはなぜ公開されるのか?

OSSの公開には、特定の企業や個人に帰属しない特徴に基づく利点がいくつか存在します。

  • 対外的なアピール材料になる

OSSを公開すると、提供元の技術がさまざまな企業や技術者に知られる可能性があり、技術的なアピールにつながるケースがあります。
また、特定の業界や分野向けのOSSをいち早く公開すると、その業界や分野のIT化を率先して行ったというイメージを対外的にアピールすることも可能です。

たとえば、製造業では効率的な生産を行うために、これからIT技術の導入しようと検討している分野も少なからず存在します。
特に、IT化があまり進んでいない分野向けのOSSをいち早く公開した提供元が、その分野におけるIT化の先駆者としての役割を担える可能性も少なくありません。

以上より、OSSを公開すると、多くの企業や技術者に技術力を誇示できたり、ある分野のIT化を進めた企業というようなイメージを対外的にアピールできたりする利点があると言えるでしょう。

  • 一部のエンジニアへの依存度を減らす

人材の流動化が進む昨今では、特定の技術者に依存したソフトウェア開発を行うと、技術者の移動や退職に伴いソフトウェアの開発や運用が難しくなるケースも少なくありません。

しかし、OSSとして公開すると、技術や手法に賛同した技術者がOSSを基とする仲間の輪を広げていき、不具合の解決や機能の改善を手掛けるケースがあります。
そして、公開されたOSSは業界を問わない共有の財産となり、特定の技術者に依存しないソフトウェアの運用が期待できます。

  • さまざまな視点により技術が発展する

OSSを公開すると、OSS自体の技術により仲間の輪が広げられるので、業界や業種を問わない技術者が集まる可能性があります。
結果として、さまざまバックグラウンドを持つ技術者が1つのソフトウェアに携わるので、より多くの視点での開発や改善が期待できると言えるでしょう。

以上より、OSSを公開すると対外的なアピールや多様性の富んだ人材によるソフトウェアの開発が実現できる利点があります。

オープンソースにもライセンスがある?

OSSには、ソフトウェアの利用者が遵守すべき項目をまとめたライセンスが存在します。

OSSライセンスは、一般的にOSSの定義に基づき、ソースコードの自由な入手や利用・改変・再配布に関する事項がまとめられた文書です。
加えて、OSSライセンスは公開した提供元により著作権の表示や損害に対する無保証を謳うなど、開発者によって条件が異なるケースも見られます。

また、OSSライセンスは派生したソースコードにも公開およびライセンスの適用を求めるコピーライト型と派生物への独立性を認め、ソースコードの公開を求めない非コピーライト型に分かれます。

以上より、OSSを扱う際はライセンスの内容を把握する必要があると言えるでしょう。

オープンソースのプロジェクト管理ツールはどのように選べばよいのか?

前項では、OSSの定義やOSSを公開する利点からライセンスの存在までを解説しました。

現在では、多くの分野におけるOSSが公開されており、プロジェクト管理に関してもさまざまなOSSが存在します。

本項では、OSSプロジェクト管理ツールの選び方を、システムの種類・セキュリティ面・使いやすさの観点から紹介します。

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システムの種類

プロジェクト管理ツールのシステムは、オンプレミス型とクラウド型に区別され、OSSにおけるプロジェクト管理ツールにおいても重要な要素の1つです。

以下は、オンプレミス型とクラウド型の違いをまとめた表です。

▼オンプレミス型とクラウド型の違い

 

特徴

利点

オンプレミス型

社内にて以下を構築・運用する

  • サーバー
  • 通信に用いる回路
  • システム
  • 社内で完結される強固なセキュリティを構築できる
  • 社内システムの連携に自由度がある

クラウド型

  • オンライン上のサーバーを用いてシステムを利用する
  • 低コストで導入できる
  • 外部へのアクセス設定が容易
  • 自社のIT技術力の有無に依存せず導入できる

上記のように、オンプレミス型とクラウド型の選択は、自社の能力や予算に応じて選択するとよいと言えるでしょう。

セキュリティ面

OSSのプロジェクト管理ツールを選ぶ場合、導入を検討するOSSのセキュリティリスクを確認する必要があります。

OSSは、ソースコードの手法や技術に賛同した仲間の輪により、システムの脆弱性への対処が施されるケースが多い点が特徴です。
また、企業が基本ソースコードの改変により新たなツールを作成し、無償で提供しているケースも存在します。

したがって、提供元が不明確であったり、賛同する技術者が少なく更新があまりされていないOSSはシステムの脆弱性が疑われる可能性があります。

以上より、OSSプロジェクト管理ツールの選択には、提供元や更新状況の確認が必要です。

ツールの使いやすさ

OSSは、ソースコードを自由にカスタマイズできるので、より業務に適したツールへと進化させることが可能です。
そのため、OSSのプロジェクト管理ツールは既存システムとの連携を考慮し、使用者の使いやすさを重視する必要があります。
理由は、高機能なプロジェクト管理ツールだとしても、既存のシステムと連携しておらず、作業性が悪いと業務の生産性を低下させる原因となりえるからです。

また、ツールに使用される言語にも考慮する必要があります。
例えば、外国人が多い職場で日本語のみを使用するツールを使うと、非常に効率が悪いことは容易に想像できます。

したがって、OSSプロジェクト管理ツールを用いると、より実務者に合わせたカスタマイズが可能となり、生産性の高い業務が期待できると言えるのではないでしょうか。

代表的なオープンソースのプロジェクト管理ツールを紹介

前項では、OSSのプロジェクト管理ツールの選び方を3つ紹介しました。

現在、OSSを用いたさまざまなプロジェクト管理ツールが開発されています。

本項では、代表的なOSSのプロジェクト管理ツールを3つ紹介します。

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Redmine

出典:Redmine

Redmineは、ガントチャートや工数の管理を実施できる機能を備えているオンプレミス型(My Redmineはクラウド型)のプロジェクト管理ツールです。

Redmineの機能では、チケットにタスクを登録して、タスクごとの関連性を可視化できる点や豊富なプラグインを用いた幅広いカスタマイズ性が魅力です。

また、Redmineは島根県にあるファーエンドテクノロジー株式会社が10年以上にわたり開発と普及に協力しており、コミュニティが2023年10月時点においても更新を続けているため、セキュリティ面も安心できるのではないでしょうか。

▼Redmineの詳細表

システムの種類

  • オンプレミス型(My Redmineはクラウド型)

セキュリティ面

  • コミュニティは、2023年10月時点においても更新を継続

主なツール

  • ガントチャート
  • カレンダー
  • 工数の管理

 

Orangescrum

出典:Orangescrum

Orangescrumは、ガントチャートやタスクレポートの機能を持ち、オンプレミス型とクラウド型の両方を備えたプロジェクト管理ツールです。
加えて、ワークフローを用いたタスクの割り振りや追跡をしたり、タスクの優先度レベルに応じた分類ができたりするので、業務の合理化につながるツールと言えるでしょう。

また、Orangescrumはセキュリティ対策を最優先と考えており、エンジニアによる定期的なセキュリティ監査やホームページ上にバグを報告するフォーマットの用意がされています。

したがって、セキュリティ面でも安心して使用できると言えるのではないでしょうか。

▼Orangescrumの詳細表

システムの種類

  • オンプレミス型/クラウド型

セキュリティ面

  • エンジニアが定期的にセキュリティ監査を実施

主なツール

  • ガントチャート
  • タスクレポート
  • リスク使用率の管理

 

GanttProject

出典:GanttProject

GanttProjectは、中規模および小規模の企業に向けたガントチャートを中心とするプロジェクト管理ツールです。

また、GanttProjectはLinux・macOS・Windowsで使用でき、整理されたユーザーインターフェースでガントチャートを作成し、ExcelやCSVでエクスポートができます。

セキュリティ面では、GanttProjectが2003年に誕生して以来、数多くのメンテナンスやアップデートを実施している点や週当たり数千人のユーザーがダウンロードしている実績が安心できる材料と言えるでしょう。

したがって、GanttProjectは安全性が高く、Excelなどの使い慣れたツールと連携できる点が魅力ではないでしょうか。

▼GanttProjectの詳細表

システムの種類

  • オンプレミス型/クラウド型(有料)

セキュリティ面

  • 2003年の誕生から数多くのアップデートを実施

主なツール

  • ガントチャート
  • ExcelおよびCSVでエクスポート可能

 

フリープランもあるLychee Redmineでプロジェクト管理がおすすめ

Lychee Redmine

OSSプロジェクト管理ツールは、無償で導入できる点や基本のソースコードを利用すると、より業務に適したカスタマイズができる点が魅力だと言えるでしょう。

しかしながら、OSSツールの運用にはITスキルによるメンテナンスやセキュリティ対策が必須であり、ITスキルの有無によってはハードルの高さを感じるかもしれません。

そこで、おすすめするプロジェクト管理ツールがLychee Redmineです。

Lychee Redmineは導入実績7,000社以上を誇り、マウス中心の感覚的な使用感と充実したテンプレートやプラグインが揃っていることが魅力です。

また、Lychee Redmineはオンプレミス型およびクラウド型を兼ね備えたプロジェクト管理ツールで、フリープランでカンバン機能を使えたり、30日間の無料トライアル期間ではガントチャートをはじめとするさまざまな機能を試せたりします。

まずは一度、無料トライアル期間を使って、Lychee Redmineの使用感やカスタマイズ性を確かめてみてはいかがでしょうか。

プラン 月額料金 利用機能
フリー 無料
  1. 基本機能
  2. カンバン
スタンダード 900円
  1. 基本機能
  2. ガントチャート
  3. カンバン
  4. ダッシュボード
プレミアム 1,400円
  1. 基本機能
  2. ガントチャート
  3. カンバン
  4. ダッシュボード
  5. 工数リソース管理
  6. EVM
  7. コスト管理
  8.  CCPM
ビジネス[無料トライアルはこちらをお試しできます] 2,100円
  1. 基本機能
  2. ガントチャート
  3. カンバン
  4. ダッシュボード
  5. 工数リソース管理
  6. EVM
  7. コスト管理
  8. CCPM
  9. プロジェクトレポート
  10. カスタムフィールド
  11. チケット関連図
  12. グループの階層化機能

オープンソースの特性を知って適切なプロジェクト管理ツールを導入しよう!

OSSのプロジェクト管理ツールは、無償で独自のカスタマイズを可能とする点が魅力です。
しかし、ツールの運用やメンテナンスにはITスキルが必須である点に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ITスキルがなくても低いコストでプロジェクト管理ツールを導入したい場合には、Lychee Redmineがおすすめです。
Lychee Redmineには、フリープランや30日間の無料トライアル期間もあるので、ぜひお問い合わせください。

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