ハイブリッド開発とは、ウォーターフォール開発とアジャイル開発を組み合わせて進める方法です。決まった型があるわけではなく、どこを計画で固め、どこを反復で進めるかを、プロジェクトごとに自分たちで決める進め方です。
私はプロジェクトマネージャーとして、ウォーターフォール型とアジャイル型の両方でプロジェクトを担当してきました。契約や予算の都合で全体計画を先に固める必要がある一方、開発の途中で仕様が動くことも避けられず、どちらか一方だけでは収まらない案件が少なくありません。
この記事では、PMIによる位置づけ、代表的な組み合わせ方3例、デメリットへの対策、進め方の5ステップ、計画と反復を同じ環境で管理できるツール6選を解説します。
執筆者:和田匠真
IT業界で20年以上の実務経験を持つプロジェクトマネージャー。プログラマー・SEを経てPMとなり、大手企業のシステム提案からデリバリーまで一貫して従事。PMP/認定スクラムマスター(CSM)保有。ウォーターフォール/アジャイル双方の現場経験をもとに、プロジェクト管理に関する記事を執筆。
当社が提供するLychee Redmineは、ガントチャートで管理するプロジェクトと、Neoバックログ・Neoカンバンで進めるプロジェクトを、同じ環境で管理できるプロジェクト管理ツールです。30日間の無料トライアルはユーザー数無制限で、計画と反復が混在する運用を実際のプロジェクトで確かめられます。
ハイブリッド開発とは
ハイブリッド開発とは、ウォーターフォール開発とアジャイル開発の要素を組み合わせて進める方法です。決まった型はなく、どこを計画で固めてどこを反復するかを、プロジェクトの特性に応じて自分たちで決める進め方だと理解してください。
両手法の違いは次の記事で詳しく比較しています。
ウォーターフォール開発とアジャイル開発を組み合わせた進め方
ハイブリッド開発では、プロジェクトの特性に応じて予測型(ウォーターフォール型)とアジャイル型の要素を組み合わせます。どの工程・領域にどちらを適用するかは一律ではなく、要件の確定度や契約、組織体制などに応じて決めます。
ウォーターフォール開発は要件を先に確定させて工程を順に進める手法、アジャイル開発は短い反復を繰り返しながら要件を固めていく手法です。ハイブリッド開発はその中間に位置します。
具体的な組み合わせ方は次章で3例を挙げます。アジャイル開発の各手法は次の記事にまとめています。
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観点 |
ウォーターフォール開発 |
アジャイル開発 |
ハイブリッド開発 |
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要件の確定時期 |
最初に確定させる |
開発しながら確定させる |
確定部分は最初に、変動部分は反復の中で |
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進捗の測り方 |
工程・成果物の達成状況 |
スプリントゴール・完了したバックログ項目 |
全体は共通の上位指標、領域ごとに使い分け |
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変更への対応 |
変更管理の手続きを通す |
次の反復で取り込む |
影響範囲で手続きを分ける |
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向く規模 |
要件が明確な案件(規模を問わない) |
変更が多い案件(規模を問わない) |
確定領域と不確実な領域が混在する案件 |
PMIによるハイブリッドの位置づけ
米国のプロジェクトマネジメント協会(PMI)は、Disciplined Agileの「Hybrid Life Cycles」で、予測型とアジャイル型とは異なり、ハイブリッドには広く合意された定義や、その実践を定める特定のフレームワークが存在しないと説明しています。ハイブリッドは、予測型を一方の端、アジャイル型をもう一方の端とするスペクトラムの中間の幅として位置づけられています。
同資料では、自分たちがその幅のどこにいるかを把握する目安として、Hybrid Level 1〜3のベンチマークも示されています。レベル1は予測型が主でアジャイルの技法を部分的に試す段階、レベル2は要件を先に固めたうえで開発チームがタイムボックスの反復を使う段階、レベル3はアジャイルが主となる段階です。
この記事で挙げる3例は、このスペクトラムの中で実務上よく見られる形を整理したものです。
(出典:PMI「Hybrid Life Cycles」)
ハイブリッド開発が注目される背景
ハイブリッド開発が注目される背景には、相反する2つの事情があります。要件が固まりきらないまま着手せざるを得ない案件が増える一方で、予算・契約・監査の都合で全体計画を先に確定させる必要も残っている、という状況です。
稟議や契約のためには全体の見通しが必要で、全面的にアジャイル型へ移行するのは現実的でない組織が多くあります。この板挟みに対する現実的な答えとして、両方を組み合わせる進め方が選ばれています。
ハイブリッド開発の代表的な組み合わせ方3例
前述のとおり、ハイブリッド開発には標準的に決まった分類がありません。ここで挙げる3例は、代表的な組み合わせ方の例であり、「どの軸で分けるか」の違いとして整理しています。
工程ごとに予測型とアジャイル型を分ける
時間軸で分ける形です。要件定義・基本設計を予測型で確定させ、開発フェーズを反復で進め、総合テスト・リリースを再び予測型に戻します。
この進め方は「ウォーター・スクラム・フォール」と呼ばれ、この分け方の代表例です。前後を予測型で固めるため、既存の契約や見積もりの枠組みを保ちやすい一方、反復で出た変更が確定済みの設計やテスト計画に影響する場合の扱いを決めておく必要があります。
企画・試作を反復し、要件確定後を予測型で進める
順序を入れ替える形です。企画・試作の段階を反復で回して要件を固め、確定してから予測型で進めます。
新規サービスのように、作ってみないと要件が決まらない案件で使われます。反復をいつ終えるか、何をもって要件確定とするかを、あらかじめ決めておくことが要点です。
領域・チームごとに異なる進め方を採用する
領域で分ける形です。要件が確定している基幹部分は予測型、利用者の反応を見ながら調整する領域はアジャイル型、というように適用範囲を分けます。
領域同士の接続条件(どの時点で何を受け渡すか)、成果物、確認時点をそろえておかないと、接続部分で手戻りが起きます。
ハイブリッド開発のメリット
ハイブリッド開発の利点は、「両方のいいとこ取りができる」ことではありません。確定できる部分と動く部分を分けて扱えるようになることで、何が扱いやすくなるのかを具体的に整理します。
要件の確定部分と変動部分を分けて扱える
先に固められる範囲と、動く前提の範囲を分けて計画できます。すべてを確定させようとして要件定義が長期化する事態を避けられるでしょう。
動く部分を最初から反復の対象として切り出しておけば、確定部分の計画を守りやすくなります。
仕様変更の影響を反復の単位に収めやすい
変更を次の反復で扱う前提にすると、全体日程の引き直しが必要な範囲を絞れます。反復側で吸収できる変更と、全体計画に戻して影響を調査する変更を分けられるため、変更のたびに全体を止めずに済みます。
手戻りがなくなるわけではありませんが、影響が及ぶ範囲を反復の単位に閉じ込めやすくなる部分は利点です。
全体の予算とスケジュールの見通しを保てる
上流で全体像を固めるため、稟議・契約・要員計画に必要な見通しを示せます。全面的なアジャイル型では示しにくい「いつまでにいくらで何ができるか」を、確定部分については提示できます。
顧客のフィードバックを開発中に反映できる
反復ごとに動くものを確認してもらえるため、認識の食い違いを早い段階で見つけられます。予測型だけでは、テスト工程まで実物を見せられないことが多く、そこで初めて食い違いが判明します。
ハイブリッド開発のデメリットと対策
ハイブリッド開発は、2つの進め方を併存させるため、運用の負荷が上がります。ここでは、起きることと、どう備えるかを対にして説明します。
進捗指標が異なるため全体像をそろえにくい
予測型の領域では成果物やマイルストーンの達成状況、反復型の領域ではスプリントゴールや完了したバックログ項目など、確認する指標が異なります。そのまま並べても、プロジェクト全体で何割進んだのかが分かりません。
対策は、全体ではリリースや主要マイルストーンなど共通の上位指標を置き、その下で各領域に適した指標を使うことです。「完了した機能数」のように、項目ごとの規模がそろわない数値を全体の進捗指標として扱わないようにします。
コミュニケーションの負荷が上がる
計画側と反復側で会議体・報告様式・更新頻度が異なると、両方に関わる担当者の負担が増えます。予測型の週次報告と、反復側の日次の確認の両方に出席する、といった二重の負荷が起きやすくなります。
対策は、報告のタイミングと様式を先にそろえることです。全体への報告は共通の様式と頻度に統一し、反復側の日次の確認は反復側の中で完結させます。
両方の手法を理解した人材が必要になる
全体像と反復の運用の両方を見られる人がいないと、どちらかが形骸化します。予測型しか経験のない管理者が反復側を計画どおりに進めようとしたり、反復側が全体日程を意識せずに進めたりする状況が起きます。
対策は、全体計画・契約・関係者調整を担う責任と、反復側で優先順位を判断する責任、チームの改善を支援する責任を明確にすることです。スクラムを採用する場合は、プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発者それぞれの責任を曖昧にしないようにします。
契約形態と見積もりの前提を決めにくい
反復部分は作業量が変動するため、一括請負の前提と合わなくなることがあります。確定部分と同じ契約の考え方を反復部分に当てはめると、変更のたびに契約上の扱いが問題になるでしょう。
対策として、上流と反復部分で契約や精算の考え方を分けて合意しておくことが挙げられます。適切な契約形態は案件や取引先によって異なるため、反復部分の作業量の変動と成果物の定義をどう扱うかを、契約前に整理しておいてください。
ハイブリッド開発が向いているプロジェクト
ハイブリッド開発を採用するかどうかは、規模や人数ではなく、予測型が適する部分と適応型が適する部分が、同じ案件のなかに同時に存在するかどうかで判断します。
確定している領域と不確実な領域が混在している
仕様が固まっている基幹部分と、実際に使ってみないと要件が決まらない領域が同じ案件に含まれる状態は、ハイブリッド開発が最も効果を発揮する典型例です。
たとえば、会計・在庫管理などの基幹システム刷新と、顧客向けスマホアプリの新規開発を同時に進めるケースが該当します。
全体を1つの手法に統一すると、確定領域では品質や進捗の管理が甘くなりかねません。不確実な領域では変更のたびに計画の見直しが発生してしまいます。
全体計画や承認を求められながら、途中の変更にも対応する必要がある
社内稟議や契約、監査の場面で全体スケジュールと予算の提示が求められる一方、期間中の仕様変更も避けられない場合も、ハイブリッド開発が適しています。
大企業のDX推進や自治体・公共系のシステム開発、補助金を活用したプロジェクトなどが代表的な例といえるでしょう。
この場合は、マイルストーンや予算枠といった大枠を予測型で確定させ、その枠内の機能開発をスプリント単位で進める形が有効です。予算の確定と柔軟性を両立させることで、承認プロセスを通しつつ、現場の変化にも対応できる体制を整えられます。
領域やチームによって適した開発手法が異なる
同じ案件のなかで、基幹システム側とフロント側、あるいは外部委託先と内製チームで適した進め方が異なる場合も、ハイブリッド開発の対象です。
たとえば、委託先は請負契約のもと予測型で納品物を確定させ、内製チームは適応型で短いサイクルの改善を回す体制が考えられます。このとき無理に手法を統一しようとすると、契約形態や組織文化との摩擦が生じかねません。
それぞれの進め方を認めたうえで、APIやデータ連携などの接続部分は仕様の確定時期や変更ルールを事前に取り決め、定例会で進捗をすり合わせる仕組みを設計することが重要です。
ハイブリッド開発が向いていないケース
一方で、すべての案件にハイブリッド開発が適しているわけではありません。関係者がごく少数で意思決定が速い小規模開発や、PoC(概念実証)のように全体が不確実な案件では、アジャイルなどの適応型に統一したほうが効率的です。
反対に、法改正対応や既存システムの単純な移行のように、要件が完全に確定し変更がほぼ想定されない案件は、予測型で進めるほうが管理しやすいでしょう。2つの進め方を併存させると、手法間の調整や管理ルールの整備といった運用コストが発生します。
コストに見合うメリットがあるかを見極めたうえで、採用すべきかを判断してください。
ハイブリッド開発の進め方5ステップ
ハイブリッド開発を進める手順を5つのステップで説明します。最初に「どこを固めてどこを反復するか」を決めることが、以降のすべての前提になります。
ステップ1:計画で固める範囲と反復する範囲を決める
最初に決めるのは、計画で固める範囲と反復する範囲の線引きです。要件の確定度と変更の起こりやすさで線を引きます。
前章の代表的な組み合わせ方3例のどれに近いかを選ぶと、判断しやすくなります。私の経験では、この線引きを曖昧にしたまま着手したプロジェクトは、反復側の変更が確定部分に波及して、結局は全体の引き直しになることがほとんどでした。
ステップ2:全体のWBSとマイルストーンを引く
反復部分も1つの塊としてWBSに載せ、全体日程の中に位置づけます。反復部分をWBSから外してしまうと、全体日程との関係が見えなくなります。
マイルストーンは、確定部分の工程の区切りと、反復部分の終わりに置きましょう。
ステップ3:反復部分のバックログと反復期間を決める
反復の長さ、優先順位の決め方、完了の定義を先に決めます。反復の長さは、ステップ2で置いたマイルストーンに収まるように設定します。
ステップ4:全体と各領域の進捗指標・報告方法を決める
全体はリリースや主要マイルストーンなどの共通指標、各領域はその進め方に適した指標を定義し、報告の様式と頻度をそろえることが重要です。予測型の領域は成果物の達成状況、アジャイル型の領域はスプリントゴールや完了したバックログ項目で進捗を確認します。
これは、デメリットの章で挙げた「進捗指標がそろわない」「コミュニケーションの負荷が上がる」への具体策にあたります。
ステップ5:変更管理と合意形成のルールを決める
変更要求を次の反復で扱うのか、全体計画に戻して影響を調査するのかの判断基準を決めておきましょう。反復側で吸収できる変更と、確定部分に影響する変更を、同じ手続きで扱わないようにします。
反復側で吸収できる変更はバックログの優先順位の変更として扱い、確定部分や全体日程に影響する変更は変更管理の手続きを通す、という切り分けが基本です。
ハイブリッド開発に使うツールの選び方
ハイブリッド開発では、計画側と反復側で使う画面が異なります。別々のツールに分かれると二重入力と情報の分断が起きるため、同じ環境で両方を扱えるかが選定の中心になります。
ガントチャートとボードを同じ環境で扱えるか
計画側はガントチャート、反復側はカンバンやスプリントのボードを使います。この2つが別々のツールに分かれると、同じタスクを2か所に登録する二重入力と、どちらが最新か分からなくなる情報の分断が起きます。
計画と反復の進捗を同じ画面で比べられるか
全体日程に対して反復部分がどこまで進んでいるかを、同じ環境で確認できるかを確認しましょう。マイルストーンに対する反復側の進み具合が見えないと、全体の遅れに気づくのが遅れます。
工数とリソースをまとめて把握できるか
計画側と反復側で同じメンバーが動くことが多いため、負荷の偏りが見えないと運用が破綻します。確定部分の作業と反復側の作業を合算して、メンバーごとの負荷を確認できるかを見ます。
無料で使える範囲とトライアルの条件が合っているか
無料プランの人数・機能制限と、トライアルの期間・クレジットカード登録の要否を確認します。継続して無料で使える「無料プラン」と、期間限定の「無料トライアル」は別のものとして確認してください。
ここからは、上記の観点を満たす6製品を紹介します。まず比較表を示します。
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製品名 |
ガントチャート |
ボード・スプリント |
工数管理 |
無料で使える範囲(2026年9月時点) |
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Lychee Redmine |
スタンダード以上 |
カンバン(フリーから)、Neoバックログ・Neoカンバン(スタンダード以上) |
プレミアム以上で工数・リソース管理 |
フリープラン(ユーザー数無制限、ガントチャートなし)+30日間トライアル |
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Backlog |
スタンダード以上 |
カンバンボード |
主な機能として案内なし |
10ユーザー・1プロジェクトまで継続無料(ガントチャート・親子課題なし)+30日間トライアル |
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Jira |
タイムライン(Freeを含む) |
スクラム/カンバンボード、バックログ、スプリント |
作業項目ごとの時間記録 |
10ユーザー・2GBまで継続無料 |
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Microsoft Planner |
Plan 1以上のタイムライン(ガント) |
ボード(基本機能)、バックログとスプリント(Plan 1以上) |
主な機能として案内なし |
基本機能はMicrosoft 365に含まれる。Plan 1は1か月の無料試用 |
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Asana |
Starter以上のタイムライン |
ボード(全プラン) |
Advanced以上で時間の追跡・ワークロード |
2ユーザーまで継続無料(タイムラインなし)+無料トライアル |
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Wrike |
Team以上 |
ボード(全プラン) |
Business以上で時間記録 |
人数制限なしで継続無料(アクティブタスク200件まで、ガントチャートなし)+14日間トライアル |
料金や無料で使える範囲は変更されることがあります。この記事の情報は2026年9月時点のもので、検討時には各社の公式サイトで最新の条件を確認してください。
ハイブリッド開発に対応できるプロジェクト管理ツール6選
いずれの製品も、ガントチャート(計画)とボード・スプリント(反復)を同じ環境で扱えることを選定理由にしています。
Lychee Redmine
Lychee Redmineは、当社が提供するRedmineベースのプロジェクト管理ツールで、クラウド版とオンプレミス版から選べます。おすすめの理由は、ガントチャートで計画的に進めるプロジェクトと、NeoバックログやNeoカンバンで反復的に進めるプロジェクトを、同じ環境で一元管理できる点です。
ガントチャートは依存関係の設定やドラッグでの日程変更に対応し、プレミアム以上では工数管理やEVMも利用可能です。料金は1ユーザーあたり月額900円(税抜)からで、有料プランは30日間無料で試せます。
(出典:Lychee Redmine「料金プラン」/Lychee Redmine「Neoバックログ」)
Backlog
Backlogは、株式会社ヌーラボが提供する国産のクラウド型プロジェクト管理ツールです。
スタンダード以上でガントチャートを使えるうえ、カンバンボードでは課題の状態をドラッグで更新できるため、全体の計画と日々の進捗を一つのツールで追えるのが魅力といえます。
料金はユーザー単位ではなく1スペースあたり月額16,000円(税抜)なので、参加人数が多いチームほど1人あたりのコストを抑えられます。なお、有料プランは30日間無料で試せるほか、2027年1月からプラン体系が改定される予定です。
(出典:Backlog「料金プラン」)
Jira
Jiraは、Atlassianが提供するクラウド型の課題管理ツールで、スクラムボードやバックログ、スプリントを標準で備えています。
反復型の開発に強いだけでなく、タイムラインビューでエピック単位の日程や依存関係も表示できるため、全体計画もあわせて管理できるのがおすすめの理由です。
作業項目ごとに推定時間と作業時間を記録でき、工数の把握にも対応しています。最大10ユーザーまではFreeプランで継続して無料で使えることから、すでに開発チームがJiraを使っている組織に向いています。
(出典:Atlassian「Jira の料金」)
Microsoft Planner
Microsoft Plannerは、Microsoft 365に含まれるタスク管理サービスで、Teamsからも使えます。
有料のPlanner Plan 1(1ユーザーあたり月額1,499円相当、年払い)以上なら、タイムライン(ガント)ビューで依存関係を設定しつつ、バックログやスプリントで反復的に進めることも可能です。
使い慣れたMicrosoft 365の延長で計画と反復を扱えるため、新規ツールの導入に抵抗がある組織でも定着させやすいでしょう。Plan 1は1か月間無料で試せます。
(出典:Microsoft「Microsoft Planner のプランと価格を比較する」)
Asana
Asanaは、クラウド型のワークマネジメントツールです。Starter(1ユーザーあたり月額1,200円、年払い)以上でタイムラインビューと依存関係を使え、全プラン共通のボードビューと組み合わせれば、計画と反復を同じ画面で行き来できます。
さらにAdvanced以上では、時間の追跡やメンバーの負荷を表示するワークロード機能も利用可能です。複数のプロジェクトをポートフォリオとして束ねて把握できるため、部門をまたいで多数の案件を並行して進める組織におすすめです。
(出典:Asana「料金プラン」)
Wrike
Wrikeは、カスタムワークフローとレポートに強みを持つクラウド型のプロジェクト管理ツールです。Team(1ユーザーあたり月額10米ドル、年払い)以上でガントチャートを使え、4種類の依存関係を設定できるため、複雑な工程の計画にも対応できます。
ボードビューは全プランで使えるので、部門ごとに異なるワークフローを持たせながら、レポート機能で全体の状況を横断的に把握することが可能です。有料プランは、クレジットカードの登録なしで14日間無料で試せます。
(出典:Wrike「料金プラン」/Wrike Help Center「Types of Plans in Wrike」)
ハイブリッド開発の管理を効率化するならLychee Redmine
ここまで挙げてきた課題は、「進捗の測り方がそろわない」「情報が分断される」「負荷が見えない」の3つに整理できます。当社のLychee Redmineでは、この3つに対応する機能を同じ環境でご利用いただけます。
ガントチャートとNeoバックログ・Neoカンバンを同じ環境で使い分けられる
予測型で管理するプロジェクトはガントチャート、アジャイル型で進めるプロジェクトはNeoバックログ・Neoカンバンを使い、異なる進め方のプロジェクトを同じプラットフォームで管理できます。基幹側は従来型、新規事業側はアジャイル型、といった異なるチームを、別々のツールに分けずに管理できる点が特長です。
Neoバックログでは、バックログの優先順位を変更するとベロシティにもとづいてスプリントの割り当てが再計算され、Neoカンバンは同じスプリント・同じチケットデータを共有して実行に移せます。
全体日程と反復の進捗を同じ環境で確認できる
マイルストーンに対して反復部分がどこまで進んでいるかを、同じ環境で確認できます。別々のツールにログインして情報を突き合わせる作業を減らせます。
工数とリソースをまとめて把握できる
プレミアムプラン以上では、チケットごとに予定工数と実績工数を記録し、メンバーごとの負荷を確認できます。確定部分の作業と反復側の作業が同じメンバーに集中していないかを、同じ環境で把握できます。
30日間の無料トライアルで運用を確認できる
Lychee Redmineの有料プランは、30日間の無料トライアルで試せます。ユーザー数の制限がなく、クレジットカードの登録も不要なため、実際のプロジェクトメンバー全員で運用を確かめられます。
なお、継続して無料で使えるフリープランもありますが、ガントチャートとNeoバックログ・Neoカンバンは含まれません。計画と反復の両方を確認したい場合は、無料トライアルで有料プランの機能を試してください。
ハイブリッド開発に関するよくある質問
ハイブリッドプロジェクトとは何ですか?
予測型(ウォーターフォール型)と適応型(アジャイル型)の要素を組み合わせて進めるプロジェクトのことです。PMIは、ハイブリッドを予測型とアジャイル型の間のスペクトラムとして説明しており、決まった型はありません。
スクラムとウォーターフォールの違いは何ですか?
要件を確定させる時期と、進捗の測り方が違います。ウォーターフォール開発は要件を最初に確定させて工程を順に進め、スクラムは短いスプリントを繰り返しながら要件を固めていきます。
両者の違いは次の記事で詳しく比較しています。
ハイブリッド開発にはどのようなデメリットがありますか?
進捗指標がそろいにくい、コミュニケーションの負荷が上がる、両方の手法を理解した人材が必要になる、契約形態と見積もりの前提を決めにくい、の4点です。いずれも2つの進め方を併存させることによる負荷で、事前の取り決めで軽減できます。
対策は、共通の上位指標を置く、報告の様式と頻度をそろえる、責任の分担を明確にする、契約や精算の考え方を上流と反復部分で分けて合意する、の4つです。
ハイブリッド開発は契約形態をどう決めればよいですか?
上流の確定部分と反復部分で、契約や精算の考え方を分けて合意しておくことが論点になります。反復部分は作業量が変動するため、確定部分と同じ前提で契約すると、変更のたびに扱いが問題になります。
適切な契約形態は案件や取引先によって異なるため、反復部分の作業量の変動と成果物の定義の扱いを契約前に整理しておいてください。
まとめ:固める範囲と反復する範囲を先に決めよう
ハイブリッド開発には決まった型がなく、どこを計画で固めてどこを反復するかを自分たちで決める進め方です。代表的な組み合わせ方は、工程ごとに予測型とアジャイル型を分ける、企画・試作を反復し要件確定後を予測型で進める、領域・チームごとに異なる進め方を採用する、の3例です。
進め方は、計画で固める範囲と反復する範囲を決める、全体のWBSとマイルストーンを引く、反復部分のバックログと反復期間を決める、全体と各領域の進捗指標・報告方法を決める、変更管理と合意形成のルールを決める、の5ステップです。
2つの進め方を併存させる負荷は避けられないため、ガントチャートとボードを同じ環境で扱えるツールを選び、進捗の測り方と報告の様式を先にそろえておくことが要点です。大規模なアジャイルの枠組みは次の記事も参考にしてください。
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