複数のプロジェクトを管理するコツ10選!管理を成功させるステップも紹介

複数のプロジェクト管理とは、組織内で一人のプロジェクト管理者が複数の案件を兼任している状態のことです。

複数のプロジェクト管理では、リソースの調整や進捗管理、各関係者とのコミュニケーションなど、様々な要素の管理を同時にしなくてはなりません。そのため、プロジェクト管理者は適切な管理方法を身に付ける必要があります。

そこで、本記事では、複数のプロジェクト管理における課題を明確にし、成功させるためのコツなどを詳しく解説します。プロジェクト管理の効率化を図り、トラブルを未然に防ぎたい方はぜひ参考にしてみてください。

複数プロジェクト管理とは

複数のプロジェクト管理とは、企業や組織が同時に進行する複数のプロジェクトを、効果的に計画・実行・監視するプロセスを指します。

プロジェクト管理では、品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delivery)を最適に保つことが重要です。しかし、複数のプロジェクト管理の場合、進行状況の把握やリソース配分が複雑になり、プロジェクト管理者への負担が大きくなることがあります。

そこで重要となるのが、情報の一元管理と、全体を俯瞰できる統合的な管理体制の構築です。全プロジェクトの状況をリアルタイムで把握できる環境を整えることで、業務効率や意思決定の精度が大きく向上します。

複数プロジェクト管理の4つの課題

複数のプロジェクトを管理する際の課題は、主に以下の4つが挙げられます。

  • メンバーが兼任している場合に正確な工数の予測が難しい
  • スケジュール管理が難しい
  • マルチタスクになりミスが増えやすい
  • トラブルが起きると他のプロジェクトにも影響する

混乱やトラブルを防止するためにも、まずはどのような課題があるのか確認していきましょう。

メンバーが兼任している場合に正確な工数の予測が難しい

複数のプロジェクトを兼任する場合、工数の見積もりや進捗予測が難しくなることが主な課題です。

特に、メンバーが複数のプロジェクトを兼任している場合、「どのタスクを割り当てるべきか」「いつ対象のタスクに取り掛かれそうか」など、正確な工数予測が困難です。加えて作業時間の見積もりにも注意する必要があり、設定を誤れば納期に遅れるなどの事態になりかねません。

このように人的リソースの分配を正確にできないと、プロジェクト全体の遅延や品質低下に影響してしまいます。

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スケジュール管理が難しい

複数のプロジェクトを横断する場合、タスクの多さゆえに情報を整理しきれなくなるのも課題です。

各プロジェクトの納期、マイルストーン、依存関係などを考慮しながらスケジュールを立てても、予期せぬトラブルやリソースの変動などにより、スケジュールの調整を強いられることもあります。

また、優先度順にタスクを処理していると、優先度の低いタスクは疎かになり、漏れてしまう可能性もあります。

複数のプロジェクト管理において一つの調整やトラブルがある場合、その他のスケジュールに影響しないかなど、多くを気にしなければなりません。

マルチタスクになりミスが増えやすい

複数のプロジェクト管理は、複数の作業(タスク)を同時進行、または短時間で切り替えながら作業するマルチタスクになりがちです。

複数プロジェクト管理では、特に意識をせずに行っているケースが多い傾向にあります。進捗確認をしながら関係各所に連絡するなど、2つ以上の作業を行っているケースは少なくありません。

マルチタスクは生産性低下や集中力低下の原因になるため、シングルタスクになるような作業の優先度付けが理想です。加えて特定のプロジェクトの優先度だけでなく、プロジェクトを横断して優先順位を付ける必要も出てきます。

マルチタスクが苦手な人や効率化を図りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

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トラブルが起きると他のプロジェクトにも影響する

複数プロジェクトの進行においては一つの作業でトラブルが起きると、その影響が他のプロジェクトにも波及する可能性があります。

先述のように、メンバーも複数プロジェクトを兼任している場合も、トラブルが起きると対応やサポートのためにリソースが必要になり、トラブルが起きなかったプロジェクトにも影響しかねません。

また、トラブル対応に追われると、新たな問題やタスクに対応する時間がなくなることもあります。

こうした予期せぬトラブルに対応するためにも、複数のプロジェクトを可視化して余裕のあるスケジュール管理が必要です。

複数プロジェクト管理を成功させる4ステップ

適切に複数のプロジェクトを進行させるためには、事前の準備が重要です。
本章では、複数のプロジェクト管理を成功に導く4つのステップを解説します。

  • プロジェクト単位で都度タスクを洗い出す
  • タスクに優先順位を付ける
  • 無理のないスケジュールを立てる
  • 各プロジェクトの進捗確認をこまめに行う

複数のプロジェクトを無計画に管理するとトラブル対応の遅延を招き、時間の有効活用も困難になるため、プロジェクト全体の円滑な運営に支障をきたします。以下では、それぞれについて詳しく紹介します。

プロジェクト単位で都度タスクを洗い出す

多くの場合、複数のプロジェクトが同時に開始されることはほとんどありません。基本的には五月雨式でプロジェクトが開始されます。

したがって、プロジェクトごとに必要なタスクを洗い出す必要があります。これにより、進行中のプロジェクトの遅延を防ぐようタスクを適切に調整しましょう。

なお、同時に複数プロジェクトが開始するケースでは、すべてのタスクを洗い出し、できるだけ細分化して調整します。

タスクに優先順位を付ける

プロジェクト単位で都度タスクを洗い出したら、優先順位を明確に設定しましょう。重要なタスクを見逃さないようにするには、以下4つのカテゴリーに分けて考えるのが一般的です。

  • 緊急かつ重要:(例)納期が迫っている
  • 緊急ではないが重要:(例)突発的な会議への参加
  • 緊急だが重要ではない:(例)マニュアルの改善
  • 緊急でも重要でもない:(例)毎日の作業報告

上記のように優先度付けをすると、新しいタスクと古いタスクが混在しても、どのタスクから着手すれば良いのかを容易に把握できます。

現在進行しているプロジェクトのスケジュールを円滑に進めるためにも、タスクの優先順位を付けましょう。

無理のないスケジュールを立てる

スケジュールを組む際はタスクだけでなく、メンバーの稼働時間や休憩時間などを考慮します。タスクの合間に適度な隙間を作れば、トラブルが発生した際に柔軟な対応が可能です。

また、同じメンバーが複数プロジェクトを兼任する場合は、それぞれのプロジェクトが遅延しないタイミングで、該当メンバーの開始・終了をはめ込むようにスケジューリングします。パズルのようなイメージをしてみましょう。

各プロジェクトの進捗確認をこまめに行う

複数のプロジェクト管理をする際は、各プロジェクトの進捗確認をこまめに行いましょう。進捗状況を把握できるほかトラブルなどを早期発見でき、対処しやすくなるためです。

また、想定よりも早くタスクを終えられた場合は、空いた時間をどのように使うのかを検討できます。

スケジュール通りに進められているかどうかを毎週末など決まったタイミングでチェックすると、トラブルの早期発見から空いた時間をどこに使うかなどに役立ちます。

なお、スケジュールの落とし込みにはプロジェクトの進捗を可視化し、リソースの割り当てや期日の追跡などにも役立つガントチャートがおすすめです。

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複数のプロジェクト管理を成功させるコツ10選

複数のプロジェクトを同時に進行させるには、全体を俯瞰しつつ、組織としての最適化を図るための視点が欠かせません。
本章では、現場で実践できる10の具体的なコツをご紹介します。

  1. プロジェクトポートフォリオ管理(PPM)の概念を理解する
  2. ボトルネックを把握し対策する
  3. 密なコミュニケーションでトラブルを回避する
  4. 各プロジェクトの予算を明確にする
  5. プロジェクトの共通ルールを作成する
  6. 変更管理プロセスを導入する
  7. プロジェクト間のスケジュール競合を防ぐ
  8. 自走できるプロジェクトメンバーを育成する
  9. 緊急事態の対応ルール(エスカレーション・ルール)を設定する
  10. プロジェクト管理ツールを活用する

プロジェクトポートフォリオ管理(PPM)の概念を理解する

複数のプロジェクトを並行して管理する際、すべてを同じように扱っていては、限られた時間やリソースを有効に活用できません。そのようなときに有効なのが、プロジェクトポートフォリオ管理(PPM)という考え方です。

PPMとは、複数のプロジェクトを戦略的な目標達成のために最適化して管理する手法です。単に各プロジェクトを実行・完了させるだけでなく、「どのプロジェクトに注力すべきか」「どこにリソースを集中させるか」といった、より上位の意思決定を可能にする枠組みを提供します。

本来、PPMは経営層など、組織全体を俯瞰できる立場が担う仕事です。ただし、現場のプロジェクト管理者がPPMの考え方を理解し、自身のプロジェクトの組織内での価値や役割を把握することで、業務の優先順位をより明確にできます。その結果、優先度の低いタスクに振り回されることなく、本当に価値のある業務に集中でき、複数のプロジェクトを効率良く管理できるようになります。

プロジェクト管理者がPPMを用いる場合、以下のようなプロセスで実行しましょう。

<PPMのプロセス>

  1. 戦略目標の共有:
    組織の事業目標を理解し、それに基づいて自身のプロジェクトの位置づけを把握する。
  2. プロジェクト情報の整理:
    プロジェクトの目的、見積もり、顧客からの要望、他のプロジェクトへの影響度合などの情報を整理する。
  3. 優先順位付けの支援:
    経営層の判断材料となるよう、リスク・実行体制・スケジュール感などの現場視点の情報を共有する。
  4. ポートフォリオ全体の整合性を確保:
    他プロジェクトとのスケジュールや依存関係を把握し、全プロジェクトが効果的に機能するよう調整する。
  5. 進捗・成果のモニタリング:
    定期的にポートフォリオ全体の状況をレビューし、必要に応じて調整する。

複数のプロジェクトを抱える現場においては、限られたリソースの中で成果を最大化する必要があります。そのため、PPMの導入は、戦略と現場をつなぐ重要な管理方法と言えます。

ボトルネックを把握し対策する

複数のプロジェクト管理を成功させるには、ボトルネックを把握して対応することが重要です。ボトルネックは、プロジェクトの妨げとなる要素のことで、事前に予想できなければ、問題が生じたときに落ち着いて対処できません。

解消されないまま放置すると、スケジュールの遅延やメンバーのモチベーション低下などにつながる可能性があります。

対策としてタスクの担当者を変更するほか、タスクの分割などを検討し、早めに対応しましょう。タスクの担当者変更が可能かどうかを判断できるよう、各メンバーのスキルおよびレベルを把握しておくと円滑に対処できます。スケジュールに余裕を持たせるようにするのも対策の一つです。

密なコミュニケーションでトラブルを回避する

メンバーとの密なコミュニケーションは問題点や課題を早期に共有できる重要な機会です。複数プロジェクトを円滑に進めるためにも、密なコミュニケーションは欠かせません。

コミュニケーションの取り方として、日次で朝会や夕会を実施するのがおすすめです。 その日に起きた遅延は、朝会または夕会で意識合わせをして、可能な範囲でリカバリーにも取り組んでもらうように働きかけていきます。

また、より厳密なスケジュール管理が必要な場合は、朝会と夕会の両方を実施すると効果的です。このようにメンバーとのコミュニケーション機会を増やしつつ、報連相が行われる雰囲気作りも心がけましょう。

各プロジェクトの予算を明確にする

複数のプロジェクトを同時に管理する際、各プロジェクトの予算を明確に把握・管理することは、プロジェクトを成功させるために重要な要素です。単独のプロジェクトでは多少のズレが許容されても、複数のプロジェクトが同時進行する場合は、一つの予算超過が他のプロジェクトにも波及し、全体の収益性に影響を及ぼすおそれがあります。

また、複数のプロジェクトを管理している場合は、予算の配分が複雑になりがちです。そのような状況では、各プロジェクトにかけられる費用を明確にすることで、限られたリソースを効果的に活用でき、判断や優先順位付けがしやすくなります。

複数のプロジェクトの予算を管理する際は、次のポイントを意識しましょう。

<複数プロジェクトの予算管理のポイント>

  • プロジェクト別に予算枠を分けて設計する(横断的に見える化する)。
  • 定期的に全プロジェクトの予算消化率を比較し、バランスを確認する。
  • あるプロジェクトの予算超過を他プロジェクトで補填しないなど、透明性を確保する。

さらに、予算の初期設計・進捗チェック・ズレの要因分析といった基本プロセスを、すべてのプロジェクトに一貫して適用することが重要です。特定のプロジェクトにだけ注視するのではなく、俯瞰的な視点で管理を行うことが、全体最適につながります。

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各プロジェクトの共通ルールを作成する

個々のプロジェクトごとにやり方が異なると、品質や進行状況にばらつきが生じやすくなり、対応に追われて業務が非効率になります。そこで有効なのが、あらかじめ全プロジェクトに適用できる共通ルールを作っておくことです。

共通ルールを作ることで、過去の成功パターンを他プロジェクトへ横展開でき、プロジェクト管理者・メンバーともにスムーズに作業を進められます

以下のような点を、各プロジェクト共通ルールとして整備しましょう。

<共通ルールの例>

  • スケジュール管理法:スケジュール管理ツールを統一する。
  • 文書作成法:文書フォーマットを統一する。
  • 承認ステップ:最終承認までのステップをフロー図で作成する。
  • 品質基準:成果物の種類ごとにチェックリストを用意する。

これらのルールを整えることで、属人化を防ぎ、プロジェクト全体の精度とスピードを高められます。

変更管理プロセスを導入する

複数のプロジェクトを同時に進行していると、ひとつの変更が他のプロジェクトに思わぬ影響を与えることがあります。こうしたリスクを最小限に抑えるには、変更管理プロセスの導入が有効です。

変更管理プロセスとは、要件の追加やスケジュール変更、予算調整などのプロジェクト計画への変更を評価・承認・実行・記録する一連の手続きのことです。このプロセスにより、各変更がプロジェクト全体に与える影響を事前に把握し、他のプロジェクトへの干渉を防ぐ適切な判断が可能になります。

組織で変更ルールを全プロジェクトで統一しておくことで、プロジェクト間の調整や優先順位付けがスムーズになり、組織全体の混乱を防げます。また、変更履歴が記録されることで、トラブル発生時の原因究明や再発防止にも役立つはずです。

以下は、基本的な変更管理のステップです。

<変更管理のステップ>

  1. 変更リクエスト:
    プロジェクト管理者またはメンバーが現場で必要な変更が生じた場合は、内容・理由・背景などを明記して申請する。
  2. 影響評価:
    スケジュール・コスト・リソースへの影響をプロジェクト管理者が分析する。
  3. 承認判断:
    評価結果をもとにプロジェクト管理者が承認可否を決定する。
  4. 変更実行:
    承認された内容を実行計画に反映し、関係者へ展開・実施する。
  5. 履歴記録:
    変更内容・理由・評価・判断結果・実行履歴を記録に残す。

導入時は、まず変更申請のルールを明文化し、評価・承認フローを決めましょう。テンプレートや専用フォームの活用と、プロジェクト管理ツールによる変更履歴の一元管理により、必要な情報へのアクセスが容易になります。これにより、不要な確認作業が省け、現場の負担を軽減できます。

プロジェクト間のスケジュール競合を防ぐ

複数のプロジェクトを同時に進行する際に注意すべきなのがスケジュールの競合です。これは、異なるプロジェクトで重要なタスクやマイルストーンが同時期に重なり、人員・時間・設備といったリソースが不足する事態を指します

このような競合を防ぐには、以下のような対策が有効です。

<スケジュール競合対策の例>

  • 全プロジェクトのスケジュールを一元管理する:
    タスクと期限を一覧で可視化することで、競合の兆候を早期に発見できる。
  • 開始日・締切日の調整:
    重要なタスクが重ならないよう、リソースに余裕がある期間にタスクを前倒しするなど、優先度に応じてスケジュールを見直す。
  • バッファ(余裕期間)の設定:
    予期せぬ遅延に備え、タスクごとに適切なバッファを設けることで、スケジュールの破綻を防ぐ。

こうした対策により、限られたリソースの中でも効率的にプロジェクトを進行でき、品質と納期厳守の両立が実現できます。

自走できるプロジェクトメンバーを育成する

複数のプロジェクトを同時に進める上で、プロジェクト管理者一人に負担が集中すると全体の進行に支障をきたすことがあります。そのため、各メンバーが自ら考えて行動できる「自走型」のチームビルディングが重要です。

自走できるプロジェクトメンバーを育成するための具体例として、次のようなものが挙げられます。

<プロジェクトメンバーの育成例>

  • 明確な目標設定と定期的なふりかえりの習慣化:
    個々の目標とプロジェクト全体の目標を明確にし、定期的に進捗や課題をふりかえることで、自主性と問題解決力を養う。
  • 挑戦の機会を提供する:
    あえて難易度の高い業務や新しい役割を任せることで、メンバーの成長を促す。
  • 企業の方針やビジョンの浸透:
    組織の方向性を理解し、自分の業務とのつながりを実感することで、当事者意識を育てる。
  • 心理的安全性の確保:
    意見を自由に共有できる環境を整え、メンバーの積極的な発言や行動を後押しする。

このような環境と仕組みを整えることで、管理者の手を借りずとも各メンバーが主体的に動ける組織が実現し、複数のプロジェクトの効率的な進行につながります。

緊急事態の対応ルール(エスカレーション・ルール)を設定する

複数のプロジェクトを同時に進行する中で避けたいのが予期せぬトラブルによる全体の遅延です。そのリスクを最小限に抑えるためには、あらかじめ緊急事態の対応ルール(エスカレーション・ルール)を明文化しておくことが重要です。ルールが整備されていれば、誰が・いつ・どのように対応すべきかが明確になり、迅速に事態を収束できます

エスカレーション・ルールを明文化する際、以下のような項目を盛り込んでおきましょう。

<エスカレーション・ルール例>

  • 緊急事態の定義:
    通常の遅延などと一線を画す即時対応が必要な事象を定義し、明記する。
  • 連絡フロー:
    誰に・どのような手段(メール、電話、チャットなど)で連絡するかを設定する。
  • 責任者の明確化:
    初動対応の責任者や、判断を仰ぐ上位者を決定する。
  • 初期対応ガイドライン:
    被害の拡大を防ぐための初期行動(ログの保存、関係者への共有など)を定める。

こうした対応ルールがあれば、問題発生時にも他のプロジェクトに波及する影響を抑えられます。

プロジェクト管理ツールを活用する

複数のプロジェクト管理には、情報の一元管理、進捗状況の可視化、コミュニケーションの円滑化などができるプロジェクト管理ツールの活用が欠かせません

一つのプロジェクト管理であれば、ExcelやGoogleスプレッドシートなどの管理でもあまり手間にはなりません。しかし、複数のプロジェクトを管理するとなると、データの集約や連携する手間、進捗情報の変更管理などに相応の手間がかかります。

プロジェクト管理ツールであれば、管理コストを減らすことにつながり、適切なリソース分配に役立ちます。おすすめのツールやその種類については、以下の記事を参考にしてみてください。

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複数プロジェクト管理ツールならLychee Redmineがおすすめ

Lychee Redmine 引用:Lychee Redmine

複数のプロジェクト管理は、混乱やトラブルといった様々なことに着目する必要があります。さらに自分だけでなく、メンバーが別のプロジェクトを兼任している場合には、細かな調整も必要です。

複数のプロジェクトの進捗を適切に管理するには、常に最新の進捗状況を正確に把握しておく必要があります。そのためには、情報の一元管理ができるプロジェクト管理ツールの活用がおすすめです。

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