厚生労働省「これからのテレワークでの働き方に関する検討会(第4回)」の資料「テレワークの労務管理等に関する 実態調査」によると、テレワークを実施していない企業のうちの14.6%が勤怠や勤務状況管理の難しさを理由にテレワークを実施していないことがわかりました。
つまり100社中15社は適切に勤務状況を管理ができれば、テレワークを実施できる可能性があります。
本記事では、以下の内容を解説。
・テレワークを実施するために必要な管理ツール
・リモートワークで必須のプロジェクトや勤務・業務管理におすすめのツール
紹介するリモートワークの業務管理ツールを参考にすることで、見えずらいリモートワーク中の従業員の働き方を管理できるようになりますよ。
テレワークに必要な業務管理ツールとは
テレワークで必要な業務管理に関してやプロジェクト管理にも使用できる業務管理ツールについて解説します。
業務管理とはなにか?
業務管理とは、企業の従業員がどれほどの時間を何の作業に費やしたかを管理する取り組みです。
企業活動の中で実施されるタスクや業務が、効率的に遂行され、確実に完了されることを目的に業務管理が行われます。
とはいえテレワークで業務管理を実施する場合、従来の業務管理のままであると、従業員の出社の状況や仕事の進捗が見えづらい問題がでてきます。
テレワーク用の業務管理ツールを導入して、見えずづらい従業員の仕事の状況を把握することが重要です。
テレワーク用の業務管理ツールとは何か?
テレワーク用の業務管理ツールとは、次のようなことができるITツールです。
・PC内のアプリケーションの使用状況を可視化できる
・自己申告の労働時間と実際の労働時間を比較できる
・どの業務にどれだけ時間がかかっているかを把握できる
つまりPCやアプリのログ情報を抽出して、データをわかりやすくまとめたり、分析したりして業務管理に役立てることが、一般的な業務管理ツールの中心的役割だと考えられます。
業務管理ツールがあることで、従業員がどれだけ業務用のパソコンやアプリを開いていたかがわかり、在宅での勤務時間の管理が可能です。
一方で情報セキュリティ対策やIT資産管理、従業員の健康チェックができるツールもあり、業務管理ツールには明確な定義が存在しません。
そしてテレワークの業務を管理をするには、PCやアプリのログ情報の抽出だけでは不十分です。
業務に関わる各タスクの進行状況やスケジュールといったことも管理する必要があります。
そこで有効活用できるのが、次にご紹介するプロジェクト管理ツールです。
業務管理にも使えるプロジェクト管理ツールとは?
プロジェクト管理ツールは、テレワークの業務管理に役立つ以下の働きがあります。
・業務のスケジュールを把握できる
・業務に関係するタスクの進捗を把握できる
・労働時間を管理できる
つまりプロジェクト管理を導入すると、業務管理に必要な従業員のスケジュールやタスクの進捗、リソースを管理ができます。
テレワークの課題である「見えづらい従業員の業務」を、プロジェクト管理ツールを導入することで「見える化」にしましょう。
テレワークにおすすめな業務管理ツール6選
ここでは業務管理ツールに関して紹介します。
ツール名 | 特徴 |
①SKYSEA Client View | 業務管理以外の要素も備えた多機能ツール |
②LanScope Cat | 情報セキュリティ対策が充実 |
③Eye“247” | GoogleやMicrosoft365のカレンダーと連携 |
④MITERAS 仕事可視化 | 「隠れ残業」を防止できる |
⑤jinjerワーク・バイタル | 社員のバイタルチェックができる |
⑥コンレポ | テレワークの健康管理ができる |
①SKYSEA Client View|テレワークの業務管理以外の要素も備えた多機能ツール
引用:SKYSEA Client View
SKYSEA Client Viewの特徴は業務管理以外のIT資産運用、情報セキュリティ対策など業務管理以外の機能を備えていることです。
業務管理の機能については、日々の従業員のPCの挙動を記録して、その中から必要な情報だけを抽出して表示が可能。
従業員が何をしたかもわかるため、情報漏洩の早期発見にも繋がります。
②LanScope Cat|テレワークの情報セキュリティ対策が充実した業務管理ツール
引用:LanScope Cat
LanScope Catは外部脅威対策や内部不正対策、IT資産管理の3つをエンドポイントで管理します。
エンドポイントとはネットワークに繋がっているパソコンやスマホなどの端末のことです。
たとえば会社が所持するパソコンを誰が所持しているのかを把握して、そのパソコンで使い方のルール違反や情報漏洩のリスクがないかを管理します。
情報セキュリティが充実した業務管理ツールです。
③Eye“247”|カレンダーと連携したテレワークの業務管理ツール
引用:Eye“247”
Eye“247”はGoogleやMicrosoft365のカレンダーとの連携機能を備えているのが特徴です。
カレンダーと連携できれば、テレワークの業務時間とスケジュールを一緒に見られる上に、業務全体を把握できます。
業務全体とはネット以外の会議やクライアント訪問といった、テレワーク以外を含めた業務のことです。
つまりPCやアプリのログ情報だけでは、わかりづらい従業員の動きも把握できるメリットがあります。
④MITERAS 仕事可視化|テレワークの「隠れ残業」を防止できる業務管理ツール
MITERAS 仕事可視化を導入すると従業員の申告した労働時間とPCの利用時間を比べられます。
つまり従業員の労働の実態がつかめるので、サービス残業や無申告の休日業務を把握できます。
「隠れ残業」の放置は罰則が科されますが、テレワークにおける従業員の働き方を把握するのに苦労する企業は多いのではないでしょうか。
従業員の労働時間をしっかり管理したい企業におすすめなツールだと言えます。
⑤jinjerワーク・バイタル|テレワーク中の社員のバイタルチェックができる管理ツール
jinjerワーク・バイタルは従業員のバイタルチェックができる業務管理ツールです。
バイタルとは活力のことで、業務を効率的に行うには従業員の活力も欠かせない要素のこと。
質問を設定して従業員に回答してもらうことで、バイタルチェックを行います。
たとえば「仕事は順調ですか?」といった質問を設定すると、従業員は質問に対して雨や曇り、晴れなどの天気に自分の体調を例えて答えます。
扱いやすく親しみが持てるインターフェイスです。
従業員が質問に答えやすい工夫が施されているので、バイタル管理をしたい企業にはおすすめのツールです。
⑥コンレポ|テレワークの健康管理ができる業務管理ツール
引用:コンレポ
コンレポは従業員の健康管理をできる業務管理ツールです。
従業員には日々の体温や体調を記入してもらう項目があり、不調のある従業員がいれば、管理者へメールで自動配信されます。
テレワークでも新型コロナウィルスの感染状況を把握したい企業のニーズに応えた業務管理ツールだと言えるでしょう。
社員の健康管理に課題を抱える企業におすすめのツールです。
テレワークの業務管理におすすめなプロジェクト管理ツール6選
ここでは、業務管理が可能なプロジェクト管理ツールを紹介します。
ツール名 | 特徴 |
①Lychee Redmine | テレワークの従業員のタスクやスケジュール管理を徹底 |
②Asana | 業務のスケジュールをカレンダーで一括管理 |
③Jooto | カンバンでタスクを分類して業務管理をするツール |
④Jira Software | ロードマップを使ってリモートワークを効率化 |
⑤Backlog | 業務の進捗がわかりやすい管理ツール |
⑥Wrike | カスタマイズ性が高い |
①Lychee Redmine |テレワークの従業員のタスクやスケジュール管理を徹底
Lychee Redmine には、業務に関わるタスクとスケジュールを一元管理できるガントチャートがあります。
直感的な操作で従業員の誰もが扱いやすいため、ガントチャート上の日付やタスクの追加・完了などの変更もしやすいでしょう。
また工数リソース管理は労働時間管理としても使え、従業員が業務に携わった時間や稼働率を管理しやすくなります。
人数無制限で無料で使えるフリープランも用意されているのでまずは使い勝手をお試ししてみてはいかがでしょうか。
プラン | 月額料金 | 利用機能 |
フリー | 無料 |
|
スタンダード | 900円 |
|
プレミアム | 1,400円 |
|
ビジネス[無料トライアルはこちらをお試しできます] | 2,100円 |
|
②Asana|業務のスケジュールをカレンダーで一括管理
引用:Asana
Asanaを使うと従業員の業務スケジュールをひとつのカレンダーで一括管理できます。
従業員が取り組んでいるタスクの期限を一目で把握できるため、ひとつのタスクに遅れが生じても、業務全体の日程調整が容易に可能。
また業務遂行で現れた課題を話し合うためのミーティングの日程調整も行いやすいツールです。
③Jooto|カンバンでタスクを分類して業務管理をするツール
引用:Jooto
Jootoは従業員の業務に関わるタスクをカンバンで分かりやすく管理できるのが特徴です。
進捗ごとに各タスクをカンバン上でグループ分けすれば、遂行が遅れているタスクが明確になります。
たとえば遂行が遅れているタスクにリソースを割くことで、業務が滞りなく進行し、業務の効率化を図れることが可能です。
④Jira Software|ロードマップを使ってリモートワークを効率化できる管理ツール
Jira Software のロードマップを使うと業務を効率的に遂行するための計画を練りやすくなります。
たとえばプロジェクトに関わる従業員に、ロードアップ上でプロジェクト計画の全体像や目標を明確にすると、従業員がプロジェクトに主体的に関わりやすくなるでしょう。
複数プロジェクトのスケジュール管理も可能なので、垣根を超えた意思疎通で業務の効率化を狙えます。
⑤Backlog|テレワーク業務の進捗がわかりやすい管理ツール
引用:Backlog
Backlogはバーンダウンチャートを使うことで、業務の進捗が順調かどうかを確認しやすいツールです。
バーンダウンチャートは縦軸に仕事量、横軸に時間をとったシンプルなグラフで、実績線と計画線、理想線の傾きや位置の比較によって業務の進捗を把握できます。
業務の進捗を視覚的にとらえることで、従業員の業務の状況を感覚的にわかりやすい状態で把握できます。
⑥Wrike|カスタマイズ性が高いテレワークの業務管理ツール
引用:Wrike
Wrikeはあらゆる業務に合わせて使いやすいようにカスタマイズできるのが特徴です。
企業によって業務システムは異なります。
そこで高いカスタマイズ性があるプロジェクト管理ツールを導入すると、業務上のタスクやスケジュールを企業のシステムに合わせて管理が可能です。
結果的に、企業に適したリモートワークの業務管理ツールを使えるようになります。
テレワークの管理ツールを使って業務管理を効率化しよう
テレワークの業務管理ツールの中心的な役割は次の通りです。
・PC内のアプリケーションの使用状況を可視化する
・自己申告の労働時間と実際の労働時間を比較する
・どの業務にどれだけ時間がかかっているかを把握する
PCやアプリのログ情報を取得して、情報をわかりやすくまとめ、分析することで業務管理を行います。
他にも情報セキュリティやIT資産の管理、従業員の健康管理といった機能を備えた情報管理ツールもあります。
とはいえ業務管理をする場合、個別のタスクや従業員のスケジュール、労働時間を管理することも大切です。
そこでおすすめなのがプロジェクト管理ツールを業務管理に使う取り組みです。
プロジェクト管理ツールには、業務に関係するタスクやスケジュールを管理したり、労働管理に使えたりする機能が備えられています。
中でもLychee Redmine は業務管理のためのプロジェクト管理ツールの中でも、とくにオススメです。
はじめの30日間はスタンダードプランを無料で使えるので、まずは試してみましょう。