「何をポイントに記載していいかわからない」
「決めないといけないことが多すぎて整理できない」

といった意見もあるでしょう。

要件定義書には、どのような項目が必要でしょうか。

そもそも要件定義とは何なのか押さえた上で、良い要件定義書に必要な項目や条件について解説します。
公的機関の要件定義書も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

要件定義書とは

要件定義書とは何か解説します。

そもそも要件定義とは

システム開発やWebサイト制作でおこなわれる要件定義は、どのような業務なのでしょうか。

要件定義は、開発・制作する側が最初におこなう業務です。
発注側の要望や目的などを明確にし、最終的にできあがる成果物の方向性を合わせるためにおこなわれます。

クライアントによって、どのような機能のシステムを構築したいのか、どのような仕様のWebサイトを作りたいのかは違います。

要件定義が不十分だと、プロジェクトの途中で大きく軌道を修正する必要がでたり、できあがった成果物の満足度が低くなったりすることも。

完成したものの「イメージと違う」といった事態は避けたいですよね。
発注側と開発側で認識に違いが生まれないよう、要件定義は欠かせません。

要件定義で決めたルールに沿って、開発側はシステムを構築していきます。
その要件定義の内容をまとめた文書が、要件定義書です。

要件定義書なしにプロジェクトははじまりません。
要件定義書は、システム開発の入り口と言えます。

関連記事はこちら>>要件定義とは? 失敗しないためのポイントとツールを詳しく解説

要件定義書はクライアントとの目線合わせに必須!

要件定義の成果物である要件定義書。
要件定義書の作成はクライアントにとっても、受注側にとっても大切です。

なぜなら要件定義の内容を文書にすることで、本当にプロジェクトの方向性が同じになっているかが確認できるから。

両者の認識に相違があった場合でも、要件定義書があれば開発をはじめる前に修正が可能です。
合意が得られるまで細かく打ち合わせを続けることで、要件定義書は完成します。

相違がなくなり合意ができた場合には、安心してプロジェクトに取り組めますね。
要件定義書はクライアントとの目線合わせに最適なツールです。

要件定義書を構成する3項目とサンプル

要件定義書を構成する3項目を順番に見ていきましょう。

①業務(システム)要件

業務(システム)要件は、要件定義書の要です。
なぜならクライアントのニーズを正しく理解できているか、再確認できるから。

内容にはどのようなシステムを構築するのか、詳細を記載します。
具体的には、以下の内容です。

  • システムの概要
  • 開発の目的
  • 使用するプログラミング言語
  • 成果物から得られるメリット など

どれも発注側の意見をヒアリングしつつ、調整していきます。
しかし、システム要件の内容は、受注する段階で整理できている基本的な項目がほとんどです。
システム要件は、素早く適切に仕上げましょう。

②機能要件

機能要件では、開発するシステムの具体的な機能について記載します。
成果物の機能を発注側と受注側、両者のイメージがそろうまで、ヒアリングを繰り返します。

具体的な記載内容は下記の通り。

画面要件 利用者から見える外面の一覧やレイアウト、変遷図
帳票要件 作成できる書類の種類や出力場所
インターフェース要件 外部システムとの連携(インターフェース)について など

開発するシステムによっては、上記以外の内容が必要になることも。
要件定義書には決まった形はありませんので、プロジェクトに見合った内容にしましょう。

③非機能要件

機能面以外の顧客ニーズを記載するのが非機能要件です。
成果物の完成後、クライアントが実際にシステムを運用するときの取り決めが定義されます。

以下のようなクライアントの事業に与える影響の大きな内容が含まれており、要件定義書の大部分を占めています。

  • システムの性能・拡張性
  • 情報セキュリティ
  • システム・データ移行
  • 保守・運用サービス など

特に保守・運用サービスについては、念入りにすり合わせましょう。
発注側と開発側で認識のずれが生まれやすい部分です。

対応できる範囲には限りがあると設定したつもりが、うまく伝わっていないことも。
「システムの完成後も無条件で対応してくれると思っていた」
と後から言われてしまう事態は避けたいですよね。

機能要件と違って、イメージが合わせづらいのが非機能要件です。
機能要件よりも難航する可能性があることを認識しておきましょう。

要件定義書の作成に参考となるサンプル

要件定義書の参考となる官公庁の作成した要件定義書を紹介します。

厚生労働省 統計処理システム更改及び運用・保守一式 要件定義書
農林水産省 薬剤耐性対策のためのゲノムデータベース 要件定義書
環境省 平成31年度(2019年度)省エネ法・温対法・フロン法電子報告システムの整備と運用委託業務要件定義書

どの要件定義書にも業務(システム)要件と機能要件、非機能要件が定義されていますね。
また、どれも非機能要件が一番長く定義されていることも押さえておきましょう。

要件定義書の作成に必要な3ステップ

要件定義書の作成は、主に3つのステップに分けられます。

ステップ1:クライアントからのヒアリング

まずは、クライアントからのヒアリングです。
クライアントから要求を聞き取り、具体的なものに落とし込みます。
例えば、以下の事項を聞いてみましょう。

  • 現在の取り組みと課題
  • 課題を解決するために必要な機能
  • システムの運用方法
  • 今後の事業と将来像 など

ヒアリングを徹底することで、顧客の課題が見えてきます。
おのずとシステムの目指すべき目的が定まります。

ステップ2:クライアントのニーズを整理

発注側のニーズが聞き取れたら、抽象度が高いものは具体的に、重複したニーズはひとつにまとめていきます。

また、要望の難易度が高くシステムの構造上、不可能なこともあるでしょう。
代替手段を提案したり、顧客の要望が本当にシステムに必要なのか検討したりして調整を進めてください。

要望を鵜呑みにし、そのまま受け入れるとプロジェクトの失敗につながります。
なぜなら、クライアントが自身のニーズを正確に把握しているわけではないから。

顧客の完成イメージと本当に必要なシステムに、差があることは珍しくありません。
本当のニーズを分析するにあたり、次の事柄は頭に入れておきましょう。

  • 発注側がすべてのニーズに気づいているとは限らない
  • 発注側が当然と考えている機能については語らない
  • 発注側の担当者によって、言葉の定義が違う など

ニーズの聞きもれのないように、あらかじめ質問事項をまとめて先方に送っておくと良いでしょう。

ステップ3:要件定義書の作成

クライアントのニーズがまとまれば、要件定義書の作成に移ります。
まずは目次から、次に業務(システム)要件と機能要件、非機能要件について書いていきましょう。

内容のブラッシュアップを重ね、発注側と開発側の双方が納得できれば完成です。

良い要件定義書に欠かせない3つの条件

良い要件定義書の条件とは何でしょうか。
3つのポイントに絞って解説します。

①成果物の目的をはっきりさせる

何事もゴールがはっきりしていなければ、どのようにプロジェクトを進めるべきかわかりませんよね。
要件定義書では、成果物の目的がはっきりわかるように文書にしましょう。

要件定義の目的は、クライアントが直面している課題への解決策を決めること。
クライアントの要求を叶えられるよう、構築するシステムの細部まで補足説明を入れることが肝心です。

例えば、帳票要件で出力する書類の種類が決まったとしましょう。
要件定義は、これで終わりではありません。

各帳票の内容はどのように計算するのかやレイアウトはどうするのか、出力する場所まで細かく決めてはじめて完成します。

大枠が決まった段階で要件定義が止まってしまうと、システムの構築途中で再度打ち合わせせざるを得ない状況になることも。

クライアントへの解決策が提示できているかをつねに念頭に置き、要件定義書を作成しましょう。

②誰が見てもわかる内容にする

要件定義書にはクライアントがかかえる課題への解決策が記されています。
良い要件定義書の条件は、解決策が明快でクライアントにとってわかりやすい文章になっていることです。
なぜなら、クライアントにITの知識があるとは限らないから。

開発側の目線で書いてしまい、専門用語の多い文章になっていないでしょうか。
IT分野に詳しくない発注側の経営陣が見ても理解できる、わかりやすさが求められます。

以下の内容を意識すると良いでしょう。

  • 図表を用いる
  • 専門用語は多用せず、使用する場合には注釈をつける
  • 適度な余白をとり、視覚的にも見やすくする

誰もが理解できるよう、顧客の立場に立った要件定義書を作成しましょう。

③長期的な目線をもつ

クライアントの問題を解決することが要件定義の目的でしたね。
成果物は数年の間、使うことが予想されますが、長期にわたってクライアントに利益をもたらすように要件定義できているでしょうか。

運用方法について記述する非機能要件を充実させることがポイントです。
システムができあがって終わりではなく、顧客が実際にシステムを使用する未来のイメージをもちましょう。

長期的に顧客の問題解決をサポートできれば、次のプロジェクトの受注にもつながります。

要件定義書の作成後はプロジェクト管理ツールの導入を!

要件定義書がまとまれば、システム開発に取り組めますね。
システム開発に役立つプロジェクト管理ツールを紹介します。

プロジェクト管理ツールならLychee Redmineがおすすめ

Lychee Redmineには、プロジェクトを成功に導くための豊富な機能が備わっています。
各プランで使用できる機能やユーザー数、月額料金は以下の表を参考にしてください。

プラン 月額料金 利用機能
フリー 無料
  1. 基本機能
  2. カンバン
スタンダード 900円
  1. 基本機能
  2. ガントチャート
  3. カンバン
  4. ダッシュボード
プレミアム 1,400円
  1. 基本機能
  2. ガントチャート
  3. カンバン
  4. ダッシュボード
  5. 工数リソース管理
  6. EVM
  7. コスト管理
  8.  CCPM
ビジネス[無料トライアルはこちらをお試しできます] 2,100円
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  2. ガントチャート
  3. カンバン
  4. ダッシュボード
  5. 工数リソース管理
  6. EVM
  7. コスト管理
  8. CCPM
  9. プロジェクトレポート
  10. カスタムフィールド
  11. チケット関連図
  12. グループの階層化機能

フリープランは基本機能(ワークフロー・通知設定・ファイル共有・Wiki)とカンバン機能の限定された機能しか利用できませんが、有料プランはガントチャートをはじめさらに多くの機能が利用できます。

有料プランは30日間の無料トライアル期間を提供しているので、リスクなく始められ、その価値を実感できるはずです。ぜひ一度お試しで使い、操作性を確かめてみましょう。

Lychee Redmineについてさらに詳しい情報は、下記の記事で紹介しています。
ぜひ参考にしてください。

関連記事はこちら>>Lychee Redmineとは? 機能やメリットについて詳しくご紹介

良い要件定義書を作成しプロジェクトを成功に導こう

今回は要件定義書について解説しました。

要件定義の意味や必要な項目、良い要件定義書の条件など、整理できたでしょうか。
要件定義書が完成してやっと、システム開発の入り口にたてます。

システム開発では、業務効率を上げるプロジェクト管理ツールがおすすめです。
中でもLychee Redmineにはさまざまな機能があり、フリープランでガントチャートやカンバンを利用できます。
要件定義書で定義したクライアントへの解決策をLychee Redmineで実現してみてはいかがでしょうか。

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