質の高い議事録を書くには、事前準備や会議後の行動が重要です。

「会議中のメモをそのまま議事録にしていたが、もっと読みやすい文書にしたい」
「若手だから議事録の作成を任されるが、自己流で書いてしまっている」

上記のように感じている方に向けて、議事録の書き方を紹介します
会議中だけでなく事前準備や会議後の段取りについても触れるので、ぜひ参考にしてください。

書き方を学ぶ前に議事録を知ろう

まずは、議事録について基本事項を解説します。
議事録の作成方法を学ぶ前に、確認しましょう。

議事録とは

議事録とは「会議や打ち合わせの内容を記録した文書」です。
具体的な内容としては、以下のような項目が一般的です。

  • 会議名
  • 日時
  • 場所
  • 参加者
  • 発言者
  • 議題
  • ToDo
  • 決定事項
  • 参考資料
  • 備考 など

議事録をとることで、あとから内容を確認できます。

議事録の目的は情報の共有

会議の内容を議事録として残すのは「情報を共有する目的」があるからです。
議論の内容を議事録に記録することで、会議の出席者は合意事項、次の打ち合わせまでに実施すべきことを再確認でき、備忘録として役立ちます。

また、会議に参加できなかったメンバーにも決定事項や今後の予定などを伝えられます。

責任の所在を明らかにする議事録の役割

備忘録としても機能する議事録は「責任の所在を明らかにすること」に貢献します。

会議に出席していても、聞き逃してしまったりメンバーによって認識が違ったりすることは珍しくありません。

時間が経過するほど誰が何を発言したのかあいまいになり「言った・言わない」の水掛け論になることもあるでしょう。

そこで、議事録を作成し会議後に共有します。

議論の内容と結果が周知されるとともに、発言者を併記することで発言に伴う責任の所在が明確になります。
会議や打ち合わせの際は議事録を作成し、メンバー間での認識の食い違いを防ぎましょう。

合わせて読みたい

【若手必見】失敗しない議事録の書き方とは

【若手必見】失敗しない議事録の書き方とは

議事録の目的は情報共有です。正確に情報共有をおこなえるよう、議事録の書き方の参考となる事前準備やメモのとり方などを紹介します。特に、若手の方は必見の内容になって.....

議事録の書き方を7ステップで解説

議事録の書き方を7つのステップに分けて解説します。
順に確認しましょう。

ステップ1:会議の目的を把握する

質の高い議事録を作成する上で重要なのは「会議の目的を把握すること」です。
何のためにおこなう会議なのかを理解しておけば、誤った同音異義語を書き残すこともなくなり、議事録の表現の精度を高められます。

事前に会議の目的を把握しましょう。

  • 情報の共有
  • アイデアの洗い出し
  • マーケティング方針の決定 など

上記のように、会議によってさまざまな目的があります。
あらかじめ、議題を確認することで質の高い議事録の作成を目指しましょう。

ステップ2:会議前に議事録の構成を決める

「議事録の構成を決めておくこと」も重要な下準備のひとつです。
事前に必要な項目を想定することで、会議で生まれた多くの情報の中で何を記録しておくべきか明確になります。

  • 会議名
  • 日時
  • 場所
  • 参加者
  • 議題
  • 参考資料

上記のような基本項目は、わかる範囲で会議の前に記載しておいてもいいでしょう。

また、一度決めた構成は次の会議でも使えるので、保管しておきましょう。

ステップ3:会議中は議事録のフォーマットに沿ってメモする

会議がはじまったら「事前に用意したフォーマットに沿ってメモ」をとります。
誤記のチェックや、情報の整理、文体の微調整は会議後におこないます。

会議中は見た目にはこだわらず、情報を漏れなくすばやく書きとめることに集中しましょう。

ステップ4:会議のあとはメモをもとに要点をまとめる

会議後は「メモをもとに要点を整理する作業」をおこないます。
発言者のニュアンスを損なわないように注意しながら、要約しましょう。

要点は簡潔にまとめますが、情報を削りすぎないよう注意してください。
議事録は関係者の全員がわかる内容でなければなりません。

誰が見ても理解できるよう、会議の情報を整理しましょう。

ステップ5:配布資料を添付する

「配布資料を添付すること」も、忘れてはいけません。
会議で配られたレジュメや、議事録をまとめる上で必要な補足資料があれば、コピーして添付してください。

資料が複数ある場合は「添付資料1」のように番号をふりましょう。
さらに、議事録の中で資料を参照すべき箇所に「※添付資料1を参照」と記載すると、よりわかりやすくなります。

ステップ6:共有する前に上司に確認してもらう

議事録はメンバーに共有する前に「上司に確認してもらうこと」が重要です。

特に、議事録の作成に慣れていない若手社員は、不備がないか上司に確認を依頼しましょう。

議事録の書き方によっては、読み手に誤解を与えるケースもあります。
複数の視点から、正しく情報が伝わる文書になっているか確認してください。

ステップ7:即日中に共有する

議事録は「会議の当日中に共有すること」が大切です。

出席できなかったメンバーにも、会議での決定事項をすみやかに伝達できます。

また、会議の記憶が残っているうちに作成することで、より質の高い議事録をすばやく完成させられます。
遅くても次の日には、議事録をまとめて共有しましょう。

議事録を書く上でおさえておきたい7つのポイント

議事録の書き方だけでなく、作成するときのポイントを解説します。
7つ紹介するので、順番に確認しましょう。

①議事録の構造を理解する

「議事録の構造を理解すること」がポイントの1つ目です。
議事録の構造は、次の3つに分けられます。

  • 議題
  • 決定事項
  • ToDo

議事録の項目はほかにもありますが、上記3つが要となる部分です。
何の課題について話し合い、どのような解決策と具体的な行動が決まったのかを重点的に記載しましょう。

②要点のみを簡潔にまとめる

議事録に限ったことではありませんが、ビジネスにおける文書は「要点のみを簡潔にまとめること」が大切です。

長文は読むだけで時間がかかる上に、重要な箇所がわかりづらくなるリスクもあります。

また、要点を簡潔にまとめた議事録は不参加のメンバーにいち早く会議の内容を共有することが可能です。
即日中に共有するためにも、完璧を求めすぎず要点のみを迅速にまとめましょう。

③5W1Hを明確にする

会議の内容を短い文書に要約するためには「5W1Hを明確にすること」が大切です。

When いつ
Where どこで
Who 誰が
What 何を
Why なぜ
How どのように

上記のような5W1Hが含まれていないと、今後のアクションに関して確認作業が必要になります。

例えば、議事録やメールを読んだとき「結局、何をどうすればいいのかわからない」と感じたことはないでしょうか。
書き手の意図を分析し、認識に間違いがないか確認する手間がかかります。

不要なコミュニケーションコストを増やさないためにも、議事録には5W1Hを忘れずに盛り込みましょう。

④PREP法で論理的に書く

議事録の決定事項や今後のToDoに関して「いまいち論理的な文章にならない」という場合には「PREP法」を試してはいかがでしょうか。

Point 要点
Reason 理由
Example 具体例
Point 要点

PREP法とは、上記の構成で説明する手法です。
はじめに要点を述べ、その結論にいたった理由を説明します。

具体例をあげることでわかりやすくなり最後は再度、要点で締めます。
簡潔かつ論理的な文章となるので、ぜひ議事録でもPREP法を使ってみましょう。

⑤習慣的にメモをとる

「日頃から、メモをとる習慣」も重要です。
会議によっては議論のスピードが早く、メモをとるだけで一苦労するケースもあるでしょう。

メモを書き慣れていなければ、議論の要点を書き漏らすリスクもあります。
普段からメモをとる習慣を身につけ、物事の要点を瞬時に判断することを意識しましょう。

⑥記号を使ってすばやくメモする

議事録用のメモをすばやくとるためには「記号の利用」がおすすめです。
記号を使うことで、メモの文量を減らせます。

例えば、因果関係のあるものには矢印(→)を使ったり、重要な決定事項には星(☆)をつけたりしてはいかがでしょうか。

あとから見返して自身が理解できる記号であれば、どのようなものでも構いません。
独自のルールを決め、メモの効率を上げましょう。

ただし、発言者の意図やニュアンスを損ねることのないように、図示の多用は注意しましょう。

⑦見た目も意識した読みやすい文章にする

議事録の作成では「見た目も意識し読みやすい文章にすること」も忘れてはいけません。

改行がないなど、ぎっしりと文字で埋め尽くされた議事録では、読む気力がなくなってしまうでしょう。

適度に改行したり読みやすい文字サイズを使ったりなどし、見た目にも気をつかった議事録にしてください。

書き上げた議事録をもとに決定事項を実行するには

議事録の作成も大切ですが、ビジネスにおいてより重要なのは「会議で決めた今後の活動をいかに実行に移すか」ではないでしょうか。

そこで、会議での決定事項を実現する際に役立つツールやマネジメント方法を紹介します。

マインドマップで情報を整理する

「会議の情報量が多く、議事録だけでは整理しきれない」という場合には「マインドマップ」を活用してみましょう。

大きなテーマを中心に、関連する要素を周りに書き出すのがマインドマップです。
情報を整理できるので、必要となるタスクを洗い出せます。

タスクの関連性を理解して、今後の方針を立てましょう。

マイルストーンを設定する

長期間に及ぶ取り組みを実施するなら、プロジェクト管理と同様に「マイルストーンを設定」してみてはいかがでしょうか。

マイルストーンとは中間目標のことです。

目的の達成に向けて節目となる地点をいくつか設定することで、プロジェクトの全体像をつかみやすくなります。

会議における決定事項の達成に時間を要する場合は、マイルストーンでスケジュールの見通しをよくしましょう。

合わせて読みたい

議事録の書き方を解説!作成に役立つ7つのポイントも紹介

議事録の書き方を解説!作成に役立つ7つのポイントも紹介

「議事録の書き方に自信がない」という人のために、作成の手順やポイントとなる事項を解説。会議前の準備から議事録の作成後に関することまで、くわしく紹介するので、ぜひ.....

プロジェクト管理ツールを活用する

Lychee Redmine「プロジェクト管理ツールの導入」は、プロジェクトを円滑に進める上で重要です。
プロジェクト管理ツールには、タスク管理やスケジュール管理に有用な機能が多く搭載されています。

プロジェクト管理ツールは多くの企業が開発していますが、中でもおすすめは株式会社アジャイルウェアの「Lychee Redmine」です。

Lychee Redmineには、下記のようなプロジェクト管理に役立つさまざまな機能が搭載されています。

  • ガントチャート
  • カンバン
  • ダッシュボード
  • タイムマネジメント
  • リソースマネジメント など

また、ドラッグ&ドロップで簡単に操作できたり、30日間のトライアル期間があったりする点もLychee Redmineの強みです。

議事録の書き方を理解して質の高い情報共有を

情報を共有したり責任の所在を明らかにしたりする目的が、議事録にはあります。
議事録を作成するには、事前の準備を徹底し会議中は効率よくメモをとることが重要です。
議事録の書き方を習得し、質の高い情報共有を目指しましょう。

また、会議で決まったプロジェクトをスムーズに進行するには、プロジェクト管理ツールの導入が有用です。

数あるプロジェクト管理ツールの中でもおすすめは、多機能でカスタマイズ性のある「Lychee Redmine」です。

どの料金プランでも30日間、無料で使用感を確かめられます。
ぜひ一度、Lychee Redmineの優秀さを体感してください。

関連キーワード:
このエントリーをはてなブックマークに追加