優先順位とは、タスクを洗い出したうえで何をやって何をやらないのか決め、緊急度と重要度に基づいて決めていくものです。

この記事では、優先順位の付け方や優先順位を付ける理由などについて解説しています。

また、優先順位が同程度のタスクがあるときの判断基準、実際に作業を進めるときのポイント、優先順位を付ける際に使用できるフレームワークなどについても取り上げています。

「やることが多くて時間通りに作業を進められない」、「いつも時間ギリギリになってしまう」といった方は、ぜひ参考にしてください。

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優先順位を付ける理由

仕事に取り組む際に優先順位を付ける理由は、限られた時間の中で効率よく仕事をこなせるようにするためです。

いくら仕事の量が多くても時間は有限であり、1日の中でできることはわずかです。

そのような中で優先順位をうまく付けられないと、重要ではない仕事からはじめてしまうなど、非効率になる恐れがあります。

限られたリソースの中でうまく仕事をこなすためには、何から取り組めばいいのか優先順位を付けることが大切です。

やるべき順番が明確になれば、よりスムーズに仕事に取り組むこともできるでしょう。

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優先順位の付け方の基本

ここでは優先順位の付け方の基本的なポイントを紹介します。

どのようにして優先順位を付ければいいのか、順番を決める際の判断基準などはあるのか、といった点が気になる方は参考にしてください。

やることを洗い出す

優先順位を付けるためには、まずやるべきタスクを全て洗い出さなければなりません。

自分が今抱えているタスクをメモやノートなどに全て書いていきましょう。

あくまでも優先順位を付けるために行う作業であるため、仕事の大小に関係なく可能な限り書き出すようにしてください。

また、各タスクに期限が定められている場合はそれも合わせて書いておきましょう。

抜け漏れなどが発生する可能性もあるため、メールやチャットの履歴なども合わせて確認しておくと安心です。

やらないことを決める

自分のタスクを一通り洗い出したら、何をやらないかということから決めていきましょう。

仕事ができる時間は限られており、タスクの数によっては全てをこなすことができない可能性もあります。

また、時間がかかるタスクがある場合、ほかの仕事を減らさなければ対応できないこともあるでしょう。

やらないことを決めることで、タスクの数が少なくなるため優先順位も付けやすくなります。

やらないと決めた仕事は、例えば他の人にやってもらう、後日時間に余裕のあるときにやるといった方法で行います。

重要度と緊急性を検討する

残ったタスクに対して、重要度と緊急性を考慮しながら順位を付けていきましょう。

重要度と緊急性の関係は以下のような分類が可能です。

  1. 重要度が高くて緊急性も高いタスク
  2. 重要度は低いものの緊急性が高いタスク
  3. 重要度は高いものの、緊急性が低いタスク
  4. 重要度が低くて緊急性も低いタスク

優先順位は上記の分類のうち1から順番に付けることがポイントです。

1が最も優先順位が高く、4が最も低いということになります。

また、基本的には2→3の順番でタスクをこなすこととなりますが、仕事内容や状況によってはここが入れ替わることもあります。

優先順位の付け方のポイント

ここでは優先順位の付け方のポイントを紹介します。

覚えておくとより優先順位を決めやすくなるため、ぜひ参考にしてください。

to doリストを作る

to doリストを作ることでタスクの抜け漏れを防ぐことができ、より正確な優先順位付けが可能となります。

優先順位を付けるためにはタスクの洗い出しが必要となりますが、細かいタスクを忘れてしまうこともあるでしょう。

そのような事態を回避するために、普段からto doリストを作ることを意識することが大切です。

メモやデスクトップなど、すぐに確認できる場所にリストがあれば優先順位付けをする際にも活用しやすいでしょう。

また、優先順位を決めた後にはto doリストに優先度が高いものから順番に書き込むことも効果的です。

作成したリストは、1日の作業を始める前や仕事を終えた後などに確認することで、進捗に問題がないか把握する上でも役立ちます。

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所要時間を考慮する

各タスクにかかる時間を設定することで、工数の見積もりが行いやすくなり優先順位を付ける際の判断材料になります。

時間を設定する際には少し多めに見積もっておくと、万が一不測の事態が起こったとしても対応しやすくなるでしょう。

また、初めて行うタスクなど所要時間の見通しが立たない場合は、まず数分程度タスクに取り組んでみることをおすすめします。

取り組むことでタスクの難易度をなんとなく掴めるため、そこから時間を予想することができます。

優先順位を付けるのが難しい場合

タスクによっては優先順位を付けるのが難しいこともあるでしょう。

ここでは、優先順位を付けるのが難しいケースの対応方法について解説します。

すぐに終わる作業から始める

重要度や緊急性が同程度のタスクがある場合、まずはすぐに終わりそうな作業から始めることをおすすめします。

どちらから始めるか考える時間がもったいないため「作業時間が短いタスク」というわかりやすい指標を用いることで時間の節約にもなります。

また、短時間でタスクを1つ終えることができれば、スピード感を持って次の仕事に取り組むこともできるでしょう。

工程が長期にわたるものから始める

作業工程が長期間にわたるタスクから始めるというのも1つの方法です。

プロジェクトなど、工程が長い場合1つのタスクの遅れが全体の遅延につながる可能性があります。

特に自分1人で完結できないプロジェクトなど、複数人で進めている場合は早めに取り組んでおくことでスケジュールの遅れを回避できるでしょう。

また、早めに自分のタスクを終わらせておくことで周囲からの評価が高まるかもしれません。

優先順位に基づいて実際に作業を進める際のコツ

ここでは、優先順位を付けてから実際に作業を進める際のコツを紹介します。

優先順位の付け方を身に付けただけでは意味がありません。

決めた順番に沿ってうまくタスクをこなしていくことが大切です。

時間を決めておく

作業を進めるにあたっては、あらかじめ時間を決めておくことが大切です。

優先順位を付けたことに安心して、タスクをダラダラと進めてしまうケースがありますが、これでは優先順位を付けた意味がありません。

限られた時間の中でタスクをこなしていくためには、1つのタスクにどのくらいの時間を割くのか決めておき、時間内に作業を終えられるようにしておきましょう。

時間を決めておくことで、スピード感を意識できるようになり、作業効率のアップも期待できます。

完璧を目指さない

完璧を目指さないこともタスクに取り組むうえでは大切なポイントです。

細かい部分にこだわろうとすると、時間がいくらあっても作業が終わりません。

もちろん100%の出来でタスクを終えることが理想的ですが、複数のタスクを抱えて時間も限られている中で常に完璧を目指すことは難しいといえます。

また、中には質よりもスピード感を求められるケースもあるでしょう。

自分なりの完璧を目指すのではなく、ほかの人が納得してくれればOKという基準で作業を進めることが大切です。

効率化できないか考える

複数のタスクを抱えている状況では、いかに効率よく作業を進めタスクをこなしていくかが大切です。

そのため、常に作業の効率化を図る方法を考えることもポイントとなります。

効率化を図る方法の1つが、業務ツールの利用です。

例えば、Lychee Redmineであれば、コスト分析や出来高管理、プロジェクトレポート、タイムマネジメント、ガントチャートなどさまざまな機能を利用できるため、日々の作業を効率よく進められるでしょう。

プロジェクトメンバー間での情報や状況の共有にも活用できるため、チーム単位での作業にもおすすめです。

フレームワークを使った優先順位の付け方

優先順位の付け方にはさまざまな方法があり、中にはフレームワークを使った方法もあります。

ここではフレームワークを使った優先順位の付け方を3つ紹介します。

緊急度/重要度マトリクス

緊急度/重要度マトリクスは、タスクの緊急度と重要度に基づいて優先順位を決めるフレームワークです。

以下のような形で緊急度と重要度という2つの要素でマトリクスを作り、それに基づいて優先順位を付けていきます。

 

重要度高

重要度低

緊急度高

1

2

緊急度低

3

4

基本的には、表内の数字の順番に優先順位を付けてください。

重要度が高いものの緊急度が低いタスクは、必要に応じて取り組むタイミングを遅らせることができます。

また、重要度が低くて緊急度が高いタスクはアウトソーシングで対応するのも1つの方法です。

ICEスコアリングモデル

ICEスコアリングモデルとは、「Impact(影響度)」「Confidence(信頼度)」「Ease(実現しやすさ)」の測定結果に基づいて優先順位を決める方法です。

各タスクを下記3つの要素で1〜10のスコアを付け、3つを乗算した値がICEスコアとなります。

  • Impact:影響度
  • Confidence:信頼度
  • Ease:実現性

スコアというわかりやすい指標があるため、優先順位を決める意思決定を下しやすい点が特徴です。

例えば、タスクA,B,Cを上記要素でスコアを付けていくと下記のような表となります。

Impact Confidence Ease Score
A 5 5 5 125
B 10 2 1 20
C 2 10 10 200

この結果から、影響度は少ないですが信頼度と実現性が高いCのタスクから取り組むと良いでしょう。

Value vs. Effortマトリクス

Value vs. Effortマトリクスとは、タスクを終えたときの価値とタスクに投入する労力に基づいて優先順位を付ける方法です。

具体的には、以下のようなマトリクスを作ります。

 

労力が多い

労力が少ない

価値高

2

1

価値低

4

3

基本的には上記の表の数字順に優先順位を付けることとなります。

労力が少ないものの価値も低いタスクは、1と2のタスクの隙間時間などに行うことをおすすめします。

また、4の労力が多く、価値も低いタスクは基本的に実施タスクから外しておきましょう。

優先順位の付け方を理解しよう

限られた時間の中で作業を効率よくこなすためには、優先順位を付けることが大切です。

タスクを全て洗い出し、やらないタスクを決め、緊急度と重要度に基づいて優先順位を決めましょう。

また、緊急度や重要度以外の要素で優先順位を付ける方法もあり、状況に合わせた適切な判断が求められます。

タスクに取り組む際は、Lychee Redmineのような管理ツールを利用することで作業効率が高まります。

Lychee Redmineではプラットフォーム上で作成した各タスクに期限や優先度を設定でき、一覧化したり締切のアラートを出したりすることが可能です。

ご興味のある方は、ぜひ無料トライアルから始めてみましょう。

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