「WBSとはどういう意味?使い方がわからない」と使用方法に悩んでいないでしょうか。
WBSの意味を理解し適切に活用できれば、効率化が可能なためスムーズなプロジェクト管理につながります。
さらに、作業細分化にて抜け漏れなど、ミス防止にも期待できます。
本記事では、WBSの意味や目的、作成手順が分からない方に向け詳しく解説します。
WBSを活用できる5つのおすすめツールも合わせてご覧ください。
WBSの意味とは?
WBS(Work Breakdown Struvture:作業分解構造図)とは、プロジェクトの細かな作業を分解して、効率化を図るための手法です。
プロジェクト進行時に、優先すべきタスクを洗い出す際に役立ちます。
例えば、プロジェクトの進捗状況を確認するミーティングは、開催までにスケジュールの調整・開催日時決定・開催日時の周知などの作業が必要になります。
単純に「ミーティング開催」という大まかなタスクに比べて、細分化したほうがより具体的になり、全体構造の把握がしやすくなります。
次に起こすアクションが分かりやすくなった結果、作業効率化に期待できるでしょう。
また、WBSを導入するにあたり以下3つの意図があります。
- スケジュール管理:タスクを細分化すると、優先業務が明らかになるため、より正確な予定を組める。
- WBSで作業を明確にすると、正確な工数を割り出し可能に。
- 仕事の効率化:可視化によってチーム全体がタスクを視認できるため、作業効率化につながる。
WBSは上記の目的から、システム開発などの現場で多く活用されています。
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WBSとは、プロジェクトの細かな作業を分解して効率化を図るための手法です。意味を理解して適切に活用できれば作業を効率化でき、スムーズなプロジェクト管理につながり.....
WBSを導入する意味
WBSの導入には、以下の3つの意味があります。
- 効率的なスケジュール管理が可能
- 可視化のよってタスクの進捗管理が容易
- 工数見積の明確化が可能
効率的なスケジュール管理が可能
WBSで洗い出し・細分化したタスクを、ガントチャートで管理すれば効率的です。
ガントチャートはタスクの予定共有が容易になるため、多くの企業がプロジェクト管理に活用しています。
WBSとガントチャートの組み合わせは、俯瞰的な視点で全体像を把握できるため、納期予測の正確性向上にも期待ができます。
正確な納期を共有できれば、チーム内のゴールが明確になり、納期遅れのリスク減少にもつながるでしょう。
WBSとガントチャートの併用は、より確実かつ効率的なスケジュール管理に役立ちます。
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可視化によってタスクの進捗管理が容易
WBSを導入すれば、タスク状況が明確になり、適切な進捗管理につながります。
WBSは進捗状況を棒グラフにて可視化できるため、進行中のタスクが明確化されます。
進捗状況の明確化により作業を視認できれば、遅延タスクのサポートも可能です。
例えば、「Aのタスクが75%」「Bのタスクが25%」のように進捗を視認できると、遅延タスクが明らかになります。
優先すべきBのタスクをリカバリーできれば、トラブルが発生したなどの原因を把握でき、効率化につながるでしょう。
タスクの依存関係が明確になった結果、優先度の高いタスクを明確にできるため、計画的な処理が可能になります。
工数見積の明確化が可能
タスク完了までの工数見積を、明確にできれば効率的です。
WBSはタスクを細分化できるため、完了までの全体工数が明確になります。
工数が少ないプロジェクトであれば、おおよその完了時間や必要人数を予測できるでしょう。
しかし、大規模なプロジェクトだと、完了までの時間・工数・必要な人数の予測が厳しく正確性に欠けます。
WBSでタスクを分解し、各タスクごとに詳細な見積もりができれば、全体の予測工数及び必要なリソースが明らかになります。
結果、効率的な作業プロセスを確立できるため、無駄な時間や予算の浪費削減に期待できるでしょう。
WBSを作成する6つのステップ
WBSは、以下6つのステップで作成します。
- 作業内容を洗い出す
- 作業順番の明確化
- 作業の構造化
- 作業担当者をアサイン
- 各タスクの見積もりを行う
- タスクの開始日・終了日を設定する
ステップ1.作業内容を洗い出す
最初のステップはすべてのタスクを洗い出す作業です。
プロジェクトはタスクの集合体です。
そのため、プロジェクトを完了するために必要なタスクを明確にする必要があります。
タスクを明確にした後、これをより精緻な見積りが行えるタスクまで細分化しましょう。
数日、数時間で完了できるような規模まで細分化するイメージです。
一方、プロジェクトを分解せずに作業を進めてしまうと、見積精度が低くなり、タスク完了までの時間が不正確なものとなります。
効率・正確性を向上させるため、作業内容の洗い出し、細分化に取り組みましょう。
ステップ2.作業順番の明確化
順番を決めるときに重要なのが、タスクそれぞれの依存関係を把握することです。
タスク依存関係は以下3の定義が存在します。
- 強制依存関係:「タスクAが完了しないとBの進行ができない」など、回避できない関係
- 任意依存関係:強制ではないものの、優先的に処理したほうが効率的な関係
- 外部依存関係:チームがコントロールできない外部要因にタスクが依存する関係
順番を決めるときは、3つの定義を意識しながら進行をすると、業務円滑化につながります。
実際に手順を考える際は、タスクの優先度を考慮しつつ後の作業に不都合がないように、作業順序を決めましょう。
タスクの依存関係を整理すれば全体の工数を把握できるため、遅延やミスを防ぎつつ確実な処理が可能になります。
ステップ3.作業の構造化
作業レベルが同程度のタスクをひとまとめにして、ツリー構造に整理します。
整理方法は時系列順に並べ、関連するタスクを同階層にまとめるのがおすすめです。
関連タスクを整理すれば、それぞれの関係性が明確になるため、効率的に全体像を把握できます。
さらにツリー構造化によって、抜け漏れ防止や業務の精度向上に期待できる点もメリットです。
ツリー構造はタスクを枝分かれにできるため、共通認識の円滑化が可能になります。
ステップ4.作業担当者をアサイン
担当者が複数人いると、責任の所在が不透明になるため1作業につき1名は担当者をアサインします。
担当者を1人に絞ることで、担当者が明確になりトラブル発生時に速やかな対処が可能です。
人員を配置後は、作業完了までに必要な工数を担当者に聞いて期間を見積もります。
タスク同士の関係性を考慮しつつ、スケジュールを埋めましょう。
工数は人によって処理スピードが異なるため、管理者側で決定しないように注意が必要です。
必ず担当者と話しあい、スケジュールを決めてください。
ステップ5.各タスクの見積りを行う
各タスクごとに必要な時間、リソース、コストを見積もります。
工数見積りが正しくないとタスクの進捗やスケジュールにズレが生じるため、見積りは重要なポイントです。
タスク見積もりを行えば、現実的な作業時間や労力が明確になり、適切なリソース管理に役立ちます。
複数の視点からトラブルが発生する可能性を考慮し、余裕をもった見積りをしましょう。
ステップ6.タスクの開始日・終了日を設定する
優先度の高いタスクから開始日・終了日を設定します。
ここでガントチャートを活用すれば効率的です。
ガントチャートは情報を可視化できるため、スケジュール管理が容易になります。
タスクの開始日・終了日が明確になった結果、ゴールが分かり納期の正確性向上に期待できます。
タスクの開始日と終了日の設定後は、全スタッフへ周知しましょう。
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WBS導入時に注意すべきポイントとは?
WBS最大の注意点は、情報不足によって生じるスケジュールのズレです。
WBSはプロジェクトのスケジューリングをする前段階なため、洗い出せるタスクはプロジェクト開始前に予測できる範囲のみです。
つまり、タスクの進行予定を組んでも、スケジュール通りに進まない可能性があります。
プロジェクトが進んでいくと、予期せぬトラブルの発生や、急遽タスクを追加するといった予測不能な事態が想定されます。
結果的には、プロジェクトスタート時のWBSにズレが生じてしまい、スケジュールに大きな影響を及ぼします。
WBSのデメリットを回避するためには、WBSを段階的に見直しトラブル発生時の対策をすることが大切です。
WBSを活用できるおすすめツール5選
WBSを活用できるおすすめツール5つをご紹介します。
- Lychee Redmine(ライチレッドマイン)
- Asana(アサナ)
- Backlog(バッグログ)
- Smartsheet(スマートシート)
- Wrike(ライク)
ツール1.Lychee Redmine(ライチレッドマイン)
画像引用:Lychee Redmine 公式
Lychee Redmineはガントチャートやカンバン、タイムマネジメントなど、タスク管理において必要な機能を完備しているツールです。
カスタマイズ性が高く必要な機能を選べるため、製造業やソフトウェア開発をはじめとした7,000社に利用されています。
操作性も優れており、ドラッグ&ドロップで直感的にタスク管理ができます。
また、タスクを細分化して効率化できる「チケット」を活用すれば、情報の整理も容易に行うことが可能です。
フリープランは基本機能(ワークフロー・通知設定・ファイル共有・Wiki)とカンバン機能の限定された機能しか利用できませんが、有料プランはガントチャートをはじめさらに多くの機能が利用できます。
有料プランは30日間の無料トライアル期間を提供しているので、リスクなく始められ、その価値を実感できるはずです。
ぜひ一度お試しで使い、操作性を確かめてみましょう。
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プロジェクト管理ツールRedmineは何ができる?搭載機能を解説
無料のプロジェクト管理ツールとして有名なRedmine。どのような機能を搭載し、何ができるツールなのでしょうか。本記事では、Redmineの特徴と搭載機能を紹介.....
プラン
月額料金
利用機能
フリー
無料
スタンダード
900円
プレミアム
1,400円
ビジネス[無料トライアルはこちらをお試しできます]
2,100円
ツール2.Asana(アサナ)
画像引用:Asana 公式
Asanaは、タスク全体像を一目で把握できるWBSツールです。
洗い出したタスクを俯瞰的に視認できるため、効率化を見込めます。
WBSに必要な以下の機能も完備しています。
- ToDoリスト
- カンバンボード
- タイムライン
- カレンダー
無料プランでも十分な機能を備えているため、WBSを活用してみたいPMに適しているでしょう。
また、Microsoft Teams・Slack・Gmailなど、200以上の豊富な連携先がある点も魅力の1つです。
プラン名 | 料金 | 備考 |
ベーシック | 0円 |
・ユーザー数:15人まで |
プレミアム | 1200円/月 |
・ユーザー数:無制限 |
ツール3.Backlog(バッグログ)
画像引用:Backlog 公式
Backlogは、タスク管理やプロジェクト管理に必要な機能を備えたWBSツールです。
使いやすいUIとシンプルさが特徴のツールですが、WBSに必要な以下の機能は完備しています。
- ToDoリスト
- カンバン
- ガントチャート
- バーンダウンチャート
- Gitネットワーク
フリープラン以外はやや高めの価格ですが、無料ながらユーザー数10人まで対応できるため、十分な機能を備えています。
個人よりチームでの利用が適しているツールです。
プラン名 | 料金 | 備考 |
フリー | 0円 | ・ユーザー数:10人まで ・プロジェクト数:1 ・ストレージ:100MB |
スターター | 2970/月 |
・ユーザー数:30人まで |
スタンダード | 17600円/月 |
・ユーザー数:無制限 |
ツール4.Smartsheet(スマートシート)
画像引用:Smartsheet 公式
Smartsheetは、業務を計画・追跡・自動化してレポートを残せるWBSツールです。
自動的にレポートが残れば、タスク内容や日時が明確になり、抜け漏れ防止の精度向上に期待できます。
WBSに必要な以下の機能を完備しています。
- ガントチャート
- カレンダー
- ダッシュボード
- レポート
Smartsheetは、社内外でシートの閲覧や編集ができるのも利点の1つです。
チームの共同作業がスムーズかつ迅速に遂行できるため、業務効率化に役立ちます。
プラン名 | 料金 | 備考 |
フリー | 0円 |
・ユーザー数:2人まで |
プロ | 784/月 |
・ユーザー数:10人まで |
ビジネス | 2768円/月 |
・ユーザー数:無制限 |
ツール5.Wrike(ライク)
画像引用:Wrike 公式
Wrikeは、カスタマイズ性に優れたツールです。
ダッシュボードやレポート機能をカスタマイズが可能なため、プロジェクトの内容に合わせて最適化できます。
Wrikeは、機能面も優れておりWBSに必要なガントチャート、カンバンをはじめTodoリストやボードも完備しています。
コメント欄でリアルタイムに会話できるため、チーム内の情報共有がスムーズに行えるのもメリットの1つです。
チームの働き方をスマートかつ組織の生産性の飛躍に期待ができます。
フリー | 0円 |
・ユーザー数:無制限 |
チーム | $9.80/月 |
・ユーザー数:2~25人まで |
ビジネス | $24.80/月 |
・ユーザー数:5~200人まで |
WBSの意味を理解して業務の効率化を目指そう
WBSの意味や目的を理解し、適切に活用できれば業務効率化が見込めます。
適切に活用するためには、WBSを作成する4つのステップを実践しましょう。
ただし、WBS導入時は、ずれ防止のため段階的に見直す点には注意が必要です。
今回ご紹介した「Lychee Redmine」は業種を選ばず使用できる優れたツールです。
カンバンをはじめ、ガントチャートや工数リソース管理機能など、タスク管理やプロジェクト管理に必要な機能が揃っています。
本記事を参考にして、Lychee Redmineを活用した効率的なプロジェクト管理を実現しましょう。