企業や個人がプロジェクトを進めるためには「進捗管理」が重要です。
これまで進捗管理をしていなかった方は、以下のような悩みがあったのではないでしょうか?
「作業がうまく進まなくて納期に間に合わなかった」
「プロジェクト途中に作業漏れが発生した」
プロジェクトがうまくいかないのは、進捗管理をしていないことが大きな原因のひとつです。
プロジェクトには納期があるため、できることならスムーズにこなしていきたいですよね。
そこで今回は、進捗管理の詳細からうまく活用していく方法まで紹介します。
失敗しないためのポイントも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
進捗管理とは
進捗管理とは、現在進行中の作業状況が計画とズレがないかをチェックすることです。
納期に対してどれくらいの進み具合なのか、問題点やトラブルはないかなどを把握できます。
逆に進捗管理をしないとどれが進んでいて完了しているのかが不透明になるので、見落としが発生して予想外のコスト、リソースが必要になる可能性もあります。
またスケジュールに遅延が発生することもあるため、納期に間に合わないこともあるでしょう。
進捗管理の管理方法は業種によって異なりますが、一番大切なことは「予定通りにプロジェクトを完了に導く」ということです。
関連記事はこちら>>タスク管理が上手い人の特徴は?作業効率を上げる方法とツールを紹介
進捗管理をする4つの必要性とメリット
進捗管理には、以下のような必要性とメリットがあります。
- 生産性と達成意識を向上させる
- 納期を厳守できる
- 問題を早期発見できる
- 業務の優先順位を明確化できる
それでは順番に解説します。
1.生産性と達成意識を向上させる
作業メンバー全体の進捗管理をすれば目標に向かい作業を進められるため、全体が当事者意識を持てます。
作業をやらされているのではなく、自分達でプロジェクトを進めているという意識はメンバーのモチベーションも上がります。
日々進捗チェックをすることで自分のタスクに責任感を持てるので、自然と達成意識も高まるでしょう。
作業メンバー全体が高い達成意識を持っていれば、結果的に生産性が向上して売り上げアップにもつながります。
2.納期を厳守できる
進捗管理をしながら進行すればスケジュール通りに作業できるので納期の遅延をなくすことができます。
曖昧なスケジュールの場合、作業中に思わぬトラブルが発生して納期に間に合わないこともあります。
進捗管理は常にスケジュールと作業状況を可視化できるため、問題が起きても柔軟に対処可能です。
納期を守ることはクライアントへの信用や業績にも影響が出るので、進捗管理はスケジュール通りに進めるためにも重要な役割があります。
3.問題を早期発見できる
進捗管理をすれば進捗状況を日々チェックしていくので、問題点をすぐに発見できます。
プロジェクトを進めていると何らかの問題はつきものですが、知らずに放置していると大きな影響を与えてしまいます。
例えば、タスク量が多くて負担がかかっていたり作業漏れがあったりしても定期的に進捗状況をチェックすれば問題を解決可能です。
またチーム全体に進捗管理を共有することで1人では気づけない問題もメンバーが気づけるようになります。
問題を早期発見することはプロジェクトを成功に導くために重要なポイントなので、進捗管理は必要不可欠な存在です。
4.業務の優先順位を明確化できる
進捗管理では、プロジェクトのスケジュールやタスクを可視化できるので優先順位を明確化できます。
プロジェクトは、何を優先的に終わらさなければいけないかを把握しておくことが重要です。
進捗確認をすればスケジュールとタスクの進行状況を明確化できるため、間に合わせるための計画を常に見直せます。
またチーム全体で進捗を理解することで、対処すべき業務に優先して取りかかることができます。
スケジュール通りにタスクを終わらせていくためにも、進捗管理は欠かせません。
関連記事はこちら>>業務の進捗管理を進めるポイントとは?おすすめのツール3選を紹介
進捗管理をおこなう2つの方法
進捗管理をおこなうには、以下の2つの方法があります。
- Microsoft Excel
- 進捗管理ツール
それぞれの方法について、詳しく説明します。
1.Microsoft Excel
Microsoft Excelは、通称「Excel(エクセル)」と呼ばれる表計算ソフトです。
企業では代表的なソフトとして使われることが多いため、馴染みがある方も多いのではないでしょうか。
Microsoft社のサイトではダウンロードできる無料テンプレートが複数用意されているので、進捗管理を簡単にできます。
進捗管理はメンバー全体に共有しなければいけないのでファイルをコピーしながら編集する必要があります。
ただコピーしたファイル数が増えるとテンプレートが崩れる恐れがある点がデメリットです。
普段から馴染みのあるMicrosoftのソフトを利用したい方におすすめです。
関連記事はこちら>>業務の進捗管理にはMicrosoft Excelが便利!
2.進捗管理ツール
インターネットには進捗管理に特化した専用ツールも多く存在します。
進捗管理をするための機能が豊富に揃っているため、初心者でも手軽に扱える点が特徴です。
またソフトではなくクラウドとして提供されている製品もあり、外出先でも進捗管理ができます。
利用するツールによっては操作が難しいこともあるので、企業として導入する場合は自社に合っているかを確認してから検討しましょう。
無料プランやトライアル期間が用意されているツールもあるため「まずは費用をかけずに試してみたい」という方は、そちらで性能を実感してみることをおすすめします。
関連記事はこちら>>【効率性アップ】プロジェクトに導入しやすい進捗管理アプリ5選
進捗管理を成功させる3つの手法
進捗管理を成功させるためには、以下の3つの手法を試してみましょう。
- ガントチャート
- カンバン方式
- 進捗確認の会議をおこなう
それでは順番に解説します。
1.ガントチャート
ガントチャートとは、プロジェクト管理などの工程管理で使われる表です。
横長のバーグラフを用いて進捗状況を図表にまとめるため、全体のスケジュールやタスクを一目で把握できます。
それぞれのタスクがどれくらいかかるのかを理解できるので、進捗状況によって計画調整が可能です。
各プロジェクトにまとめられるので作業漏れがないかを手軽にチェックできます。
前述で紹介した進捗管理ツールにはガントチャート機能が搭載されている製品が多いため、導入後すぐにはじめられます。
関連記事はこちら>>進捗管理表の見やすい書き方や項目は?おすすめのツールを紹介
2.カンバン方式
カンバン方式は、トヨタ自動車によって発明された日本独自の生産管理方式です。
現在ではプロジェクト管理に使われることが多く、プロジェクトのタスクの進行状況を共有することに向いています。
ボード上に自分がやらなければいけないタスクを一目で可視化できるので、迷わずスムーズに作業ができます。
カンバン方式をはじめるときは、タスクの洗い出しをして「作業前」、「作業中」、「作業完了」といった3種類のフェーズで仕切れば完成です。
作成後に追加タスクや不要なタスクがあれば簡単に調整可能です。
ガントチャートでプロジェクト全体の進捗状況を確認し、カンバン方式で自身のタスクをチェックして進行すれば効率良く作業できるようになります。
3.進捗確認の会議をおこなう
進捗管理を成功に導くためには、定期的に会議をおこなうことをおすすめします。
プロジェクトはチーム全体で成功に導くので、それぞれの進捗状況を確認しなければ途中で問題が起きてしまいます。
とくに進捗管理は情報更新と共有ができていなければ機能しないため、会議は全体の意識を統一してチーム力を高めるためにも必要です。
また会議を開けばメンバー間のコミュニケーション不足も解消できます。
コロナ禍で実際に集まることが難しいならオンライン会議でも問題ないので、話し合いができる機会を設けましょう。
進捗管理が失敗する5つの原因
進捗管理が失敗する原因として、以下の5つが考えられます。
- 目標設定がされていない
- 全体の進捗を確認できていない
- チーム全体の信頼関係が築けていない
- チーム全体の情報共有がされていない
- プロジェクトのタスク量を把握できていない
それでは順番に説明していきます。
1.目標設定がされていない
プロジェクトにおいて、メンバー間の目標設定がされていなければ進捗管理が失敗してしまいます。
進捗管理はゴール(目標)が見えていないと方向性にズレが生じてしまうため、作業メンバーが間違った認識を持ったまま進行する恐れがあります。
何を目指してプロジェクトを進めていくのかをメンバー全体で共有することが進捗管理には重要です。
途中で方向性がズレないようにするためにも、メンバーにプロジェクトの目標は必ず伝えておきましょう。
2.全体の進捗を確認できていない
全体の進捗状況確認していなければ、作業漏れが発生した状態でプロジェクトが進む可能性があります。
例えば、メインのタスクばかりに注目していてほかのタスクを後回しにしていると途中で全く進んでいなかったというトラブルを起こしかねません。
進捗管理をするときは、残っているタスク量やチーム全体の負担など広い視野で把握することが大切です。
そのためプロジェクトマネージャーを担当する方は、進捗だけでなく多角的な把握と分析を繰り返していきましょう。
3.チーム全体の信頼関係が築けていない
複数人でプロジェクトを進める場合、チーム全体の信頼関係は必要不可欠です。
とくに進捗管理はチーム全体で進捗状況の更新・共有が必須なので、信頼性がなければ管理体制も整いません。
また個々のメンバーがトラブルを発生していても報告をしないケースもあるため、プロジェクトが失敗する原因となります。
チーム全体の信頼関係を築くためには、誰でも相談しやすい環境を作ることが大切です。
相談ができればメンバー同士で協力して目標に向かえるので、全員が助け合いながら作業できます。
仕事の話をすることも大切ですが、まずはチーム全体のあいさつからはじめてみましょう。
4.チーム全体の情報共有がされていない
進捗管理はチーム全体の進捗を確認しなければいけないので、情報共有の機会は必要です。
例えば、プロジェクトに関わっていた1人のメンバーが病気で作業ができなくなったときは情報共有をして違うメンバーに穴埋めをお願いする必要があります。
このようにプロジェクトにはトラブルがつきものなので、常に進捗状況を報告・共有する機会が多く作るべきです。
手軽に情報共有がしたいのであればチャットツールを使うことも有効的な手段です。
進捗管理の方法に正解はないので、チームに合った方法を試行錯誤しながら選ぶことをおすすめします。
5.プロジェクトのタスク量を把握できていない
プロジェクトに必要なタスク量を把握できていなければ、進捗管理は困難です。
とくに想定したタスク量と実際のタスク量は異なることが多いため、冷静に作業工数を見極めなくてはいけません。
作業メンバーのなかに、各タスクを実行したことがある人がいるのであれば、参考にしながら調整すると良いでしょう。
万が一のトラブルに備えて、メンバー全体の情報共有は徹底しておきましょう。
進捗管理で作業を効率良く進めましょう
今回は、進捗管理の詳細から方法や成功させるまでの流れを解説しました。
進捗管理は、プロジェクトの進行状況を把握しながら納期までスムーズにこなすために必要な役割があります。
また作業メンバー全体の生産性や達成意識の向上、納期の厳守、問題の早期発見、業務の優先順位の明確化など必要性やメリットも豊富です。
進捗管理をはじめるときは、Microsoft Excelや専用の進捗管理ツールなどの導入を検討しましょう。
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プロジェクトの進捗管理をして効率良く進めるためにも、ぜひ一度導入してみてはいかがでしょうか。