「新しくプロジェクトの管理者に選ばれたが、何からはじめればいいかわからない」
「プロジェクトの規模が大きく、コントロールが難しい」
上記のような悩みをもつ方は、多いのではないでしょうか。
特に、若手のプロジェクトマネージャーは苦労することも多いでしょう。
今回はプロジェクトを効率的に管理したい管理者に向けて、プロジェクト管理の方法とコツを紹介します。
プロジェクトマネジメントの基礎も解説するので、若手必見の内容です。
ぜひ参考にしてください。
「プロジェクト」を「管理」するということ
「プロジェクト」を「管理」するとは、どういうことでしょうか。
まずは、プロジェクト管理に関する基本的な部分を紹介します。
プロジェクト管理とは
プロジェクトとは「目的を達成するための取り組み」のことです。
プロジェクトの中身を細かく分解すると、複数のタスクにわけられます。
そして、管理とは「取り組みを成功させるために、環境を調整すること」です。
つまり、プロジェクト管理とは「目的を達成するために、複数のタスクをコントロールすること」を意味します。
QCDの管理が重要
「プロジェクト管理」と聞くと、以下のように曖昧な項目が多く思い浮かべられます。
しかし「何をすればいいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
- タスク管理
- スケジュール管理
- 進捗管理
- コスト管理
- 工数管理
- リスク管理 など
プロジェクトを計画通りに進めるには、さまざまな要素をクリアしなければいけません。
「気を配ることが多く、頭が混乱する」という時は、QCDを意識するといいでしょう。
Q | Quality | 品質 |
C | Cost | 原価 |
D | Delivery | 納期 |
QCDを守ることは、プロジェクト管理において必須条件です。
プロジェクト管理の目的は、組織環境によって様々ですが、
QCDという最低条件をクリアしたうえで、いかに無駄を排除し効率よくプロジェクトを達成できるかが、成果の大きさを左右するポイントです。
例えば、予算内で終了したプロジェクトを振り返ると「コストはもっと減らせたのに」という経験はないでしょうか。
人員配置の工夫やリスク回避ができていれば、さらに利益を上げられたかもしれません。
プロジェクト自体の目標とは別に、利益を追求することも考えましょう。
プロジェクト管理にまつわる基礎用語
プロジェクト管理では、さまざまな専門用語が用いられます。
最低限覚えておきたい、基本的な用語を解説します。
ガントチャート
ガントチャートとは「プロジェクトの進捗を管理するための表」です。
横軸には日時や時間を、縦軸には作業内容や担当者を記載します。
いつまでに誰が何の作業をすべきかが一目でわかるため、プロジェクト管理で用いられる頻度の高いツールです。
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WBS
WBSは「Work Breakdown Structure」の略で、日本語では「作業分解構成図」と訳されます。
プロジェクトに必要な作業を洗い出すための図です。
プロジェクトの大枠となるタスクをさらに細かい作業に分解し、ツリー状の入れ子構造で整理します。
タスクの漏れを防ぎプロジェクトの全体像がつかめるため、ガントチャート作成前に作られることもよくあります。
ウォーターフォール開発
ウォーターフォール開発は、古くから使われているプロジェクト管理手法のひとつです。
時系列に沿って、プロジェクトの工程を分割して管理します。
例えば、以下の順に工程をわけたとします。
- 要件定義
- 設計
- 開発
- テスト
- 運用
それぞれの工程が終わらなければ、次の段階に進まないのがウォーターフォール開発の特徴です。
単純な進捗管理を可能にする一方、後戻りが難しく方針転換する場合には、最初のフェーズからやり直さなければならない点はデメリットです。
アジャイル開発
アジャイルは「すばやい」という意味で、アジャイル開発は「イテレーション」と呼ばれる短い期間の中でプロジェクトの各工程を繰り返す手法です。
イテレーションごとに目標や計画を設定し、検証を重ねます。
仕様変更があることを前提としているため、迅速で柔軟な開発手法として評価されていますが、進捗管理の難易度は高いです。
PMBOK
プロジェクト管理に関するノウハウが体系的にまとめられているのが「PMBOK」です。
Project Management Body of Knowledgeの略で、通称「ピンボック」と呼ばれています。
PMBOKには、プロジェクトの目標として以下の3つがかかげられています。
- Quality(品質)
- Cost(原価)
- Delivery(納期)
また、上記のQCDを達成するために、考慮すべき10の領域と過程5つがまとめられています。
プロジェクト管理の世界標準であり、管理者がやるべきことを確認するためのチェックリストとして幅広く活用されています。
プロジェクト管理に必要な4フェーズ
プロジェクト管理は大きくわけると、4つのフェーズに分解できます。
それぞれ説明します。
フェーズ1:目的を定める
まずは、プロジェクトの目的を決めましょう。
どこに向かって走っていいかがわからなければ、具体的なタスクの内容が定まりません。
指針ができると、チーム全体が意志を統一してタスクを進められます。
フェーズ2:タスクを洗い出す
タスクの洗い出しは、重要な項目です。
万が一、洗い出しに漏れがあると、プロジェクトに遅延や品質の低下を招くおそれがあります。
目的の達成に必要なものは、どんなに細かいタスクでも洗い出すことがポイントです。
ツールとしては、作業を細かく分解するWBSや思考を整理するのに役立つマインドマップを使うといいでしょう。
フェーズ3:進捗を管理する
具体的なタスクが決まったら、本格的にプロジェクトが始動するので、進捗管理が必要です。
QCDを意識しながら、プロジェクトにかかわるあらゆる事象に目を光らせましょう。
しかし、プロジェクトにアクシデントはつきものです。
問題が起きていないか、定期的にプロジェクトメンバーやクライアントと連携をとり、現状を把握しましょう。
ガントチャートやプロジェクト管理ツールを活用すると効率が上がります。
フェーズ4:検証する
プロジェクトの進行中、何か問題が起きた際や非効率な進め方になっている場合に「前回の反省が活かされていないな」と感じることはないでしょうか。
そのような事態を防ぐため、プロジェクトの最中や終了時の「検証」が大切です。
次につながる反省材料を、よかった点・悪かった点と共に振り返りましょう。
プロジェクトの管理者を悩ませるあれこれ
プロジェクトを管理するプロジェクトマネージャーは少なからず、管理の仕方に悩みをかかえているのではないでしょうか。
プロジェクト管理がなぜ難しいのか整理します。
顧客やプロジェクトメンバーとの連携
さまざまなステークホルダーと連携をとる必要のあるプロジェクト管理では、コミュニケーションコストに頭をかかえることもあるでしょう。
特に、プロジェクトの規模が大きいと関係者の数が多いため、各所との連携がうまくいかないケースも珍しくありません。
コミュニケーション不足でトラブルの発覚が遅れると、プロジェクトの進行は妨げられます。
密な情報共有による進捗の確認とクライアントへの報告をコンスタントにおこなうことが大切です。
工数の見積り
工数の見積りも、管理者が苦労する要素のひとつです。
ある作業に必要な日数や人員を正確に見積ることが、プロジェクトの効率性を左右します。
もし、工数の計算が甘ければ、人員を無駄に多く配置してしまったり作業時間が足りず他のタスクに影響を与えたりと、プロジェクトに悪影響を与え兼ねません。
WBSでタスクを最大まで細分化したり、プロジェクト管理ツールで過去のデータから必要コストを計算したりすることがおすすめです。
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進捗状況の把握
プロジェクトメンバーとの連携がとれていたとしても、プロジェクトの進捗を完璧に把握するのは難しいものです。
大きなプロジェクトの場合、タスクの量が膨大でそれぞれの進捗を整理することは容易ではなく、全体像が見えにくくなるためです。
すると、現状と今後の見通しは不明確になります。
現場からの報告の仕方や進捗の管理方法が、メンバーによって異なっていることもあるかもしれません。
プロジェクトの目的をはっきりさせ、メンバー全員の意識や進捗率の求め方を統一する必要があります。
覚えておきたいプロジェクト管理のコツ5選
プロジェクト管理のポイントを5つ紹介します。
順に確認しましょう。
①目的・ゴールを明確にする
プロジェクトの目的は何なのか、どこに向かって進めばいいのか決めておくことが大切です。
ゴールが曖昧だと優先事項が不明確になるうえに、プロジェクト終了後、的確な評価も難しくなります。
プロジェクト完了後も検証しやすいように、具体的な数字を入れた目標を設定するといいでしょう。
②関係者との密なコミュニケーションで常に最新の情報を共有する
プロジェクトの進捗を把握するには、現場との連携が欠かせません。
毎日のコミュニケーションで最新の情報を共有し、状況を判断するとともに、意識の統一をはかりましょう。
もし、指示を出す場合には具体性を意識してください。
具体的に指示を出しているつもりでも、相手にきちんと伝わっているとは限りません。
何に対しての依頼かはっきりさせ、どうしてほしいのか省略することなく伝えましょう。
③マイルストーンを設定する
長期間のプロジェクトでは、マイルストーンの設定が役立ちます。
マイルストーンとは「中間目標」のことです。
プロジェクトの進捗において節目となる中間目標をいくつか設置することで、タスクの進み具合がつかみやすくなります。
④リスクとなるボトルネックを想定する
計画のリスクとなりうるボトルネックには、常に気を配りましょう。
ボトルネックとは、プロジェクトの「妨げとなる要素」のことです。
事前にボトルネックが予想できていれば、本当に問題が生じた場合にも落ち着いて対処できます。
常に最悪の事態を想定しながら、プロジェクトを進めましょう。
⑤プロジェクト管理ツールで情報を一元管理する
プロジェクトの効率を改善してくれるのが、プロジェクト管理ツールです。
プロジェクトにかかわる情報をプロジェクト管理ツールに集めておけば、情報共有や進捗管理などの効率は大幅にアップします。
プロジェクト管理ツールは多くの種類がありますが、中でもおすすめは「Lychee Redmine」です。
プロジェクト管理に便利な機能が多数、備えられているLychee Redmineは7,000社以上の企業が導入しています。
スタンダードプランやプレミアムプランは有料ですが、30日間無料で試せるのでおすすめです。
まずは、無料期間の間にLychee Redmineの優秀な機能を体験してはいかがでしょうか。
ポイントをおさえてプロジェクト管理を成功させよう
プロジェクト管理は、以下の3点を重視しながら計画を進められる環境を整える作業です。
- Quality(品質)
- Cost(原価)
- Delivery(納期)
しかし、プロジェクトでは多くの関係者との連携が必要だったり、工数の見積りが難しかったりと、管理者が乗り越えなければならないハードルが多くあります。
プロジェクトを効率よく管理するには「マイルストーンの設定」や「プロジェクト管理ツールの導入」が効果的です。
管理ツールの中でもLychee Redmineは、基本的な機能の備わっている有料プランをコストゼロで使える期間があります。
ぜひ、Lychee Redmineで効率よくプロジェクトを管理してください。